住宅クレーム110番
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 土間床工法に関連して質問します。
 確認申請の基礎に関する図は、割栗石100mmリの上に、捨てコンクリート30mmをし、防湿シート0.1mmをのせ、ワイヤーメッシュ入りの土間コンクリート120mmを敷くという方法になっております。しかし、施工の簡略化と基礎の強度を高めるという意味で、実際には、砕石100mmの上に防湿シート0.1mmをのせ、150mmの土間コンクリートを打つ方法で施工されていました。
 申請通りにしない工務店に対して不信感が生じたのと、基礎強度が本当に上がるのかという疑問と、床土からの防湿効果の低減が心配されます。素人判断なので、間違っているのかもしれませんが、実際のところはいかがなものなのでしょうか。
 お手数とは存じますが、ご回答のほど、よろしくお願い申し上げます。
  回答いたします
住まいを科学する技術集団・新住協メンバー
須藤建設(株)
副社長 須藤芳巳


ホームページ: http://www.sudo-con.co.jp/
Eメール: sudohome@sudo-con.co.jp

 今回の質問の答えは、捨てコンクリートの役割を正しく認識することにあります。捨てコンクリートの役割は、一つに「墨だし」のキャンバスになることです。基礎の鉄筋・型枠を付ける場合、基準の墨を捨てコンクリートに描き、墨に沿って正確に組み立てていきす。
 二つには鉄筋の「被り厚さ」を確保するためのものです。基礎のベース鉄筋で大切なことは、鉄筋を土(割栗石)から60ミリ離すことで、そのため通常捨てコンクリートの上にサイコロと呼ばれる60ミリ角のコンクリートを置き、鉄筋を組み、コンクリートを打設します。しかしながら住宅では、捨てコンクリートの役割をよく理解した上で割愛し、遣り方から鉄筋・型枠を取り付け、コンクリート打設の時にベース鉄筋を持ち上げ、被り厚さを確保する方法もよく行われています。したがって必ずしも捨てコンクリートが必要とは言えません。   
 今回の工事では、このような2つのことに注意しながら施工されていると良いですね。強度のことについては、捨てコンクリートに強度は求められていないので、土間コンクリートだけのことを言うと、工務店の言う通り厚さ120ミリより150ミリの方が強いとは言えます。
 防湿効果については、捨てコンクリートがあってもなくても、隙間なく敷きつめてあれば問題ありませんが、割栗石の上に敷くなら、目つぶし砂利か砂を少し敷き、防湿シートに傷が付き穴があかないようにしていれば良いですね。
 「施工の簡略化と基礎の強度が上がる」と言う工務店の説明そのものは間違いではありませんが、その代わり施工で十分に気をつけることがあるので、事前に説明と確認があれば良かったと思います。



リプラン 殿

 いつも拝見させていただいております。私は以前「騒音問題」で投稿させていただいた者です。
 依然として「騒音問題」(主に子どもの走りまわる音)が改善されていないので、管理会社に相談しました。担当の方が「一度、上の方に電話を入れてお話を聞いてみましょう」という対処を試みてくれたのですが、上階の方の電話番号が「現在使われておりません」という状況なのです。入居して以来(全戸の入居が済んで半年以上経ちます)何度となく書類の提出やマンションの不備に関するアンケート類などによって、提示する機会はあったはずなのですが…。
 結局、手紙で反応を待つという方法しか取れませんでした。マンションを購入・契約した時点で管理組合が成り立っていたものと思っていましたので、予期せぬ出来事に驚いています。このようなことはよくあることなのでしょうか?
 初代の理事会の役員を仰せつかったということもあり(順番という決め方により)、非常に疑問に思っております。理事をなさってる方、また同じような経験のある方、アドバイスをお願い致します。今回は「騒音問題」はさておき、理事会役員としての相談とさせていただきました。

 理事をしている方、ということなので、当マンションの場合ということでよろしければお答えしたいと思います。
1、連絡先不提示について
 電話番号がいつの間にか変わっていた、というケースは私達も経験しています。幸い、その方は管理費の滞納もなく、元理事長と(初代の方で私は2代目)いうこともあり、いわば素性のよく分かっている方なので管理会社に確認を要請して終わりでした。問題が発生した場合の対処として当マンションでどのような方法を採っているかと言いますと、具体的には、常駐ではありませんが管理人がいるので訪問してもらう、管理人は全員の顔が分かっているので見かけたら捕まえる(?)という手段を採っております。それで大体事足りております。その他の方法では悪質な滞納者(管理会社との約束を平気でやぶる)には車庫証明に印鑑を依頼されても応じない、証明書を渡す際に管理会社を本人に内緒で呼んで現行犯逮捕?という荒技を使ったこともありました。話が脱線してしまいましたが、何度となく書類を提出する機会があったはずとおっしゃいますが、この手の人に期待するだけ無駄ですし、手紙で反応を伺っても恐らく無視されるのがおちですね。電話番号が分からないことで実際に問題が発生していて、本当に解決したいと考えているのなら他の理事の方、管理会社を引き連れて訪問するしかないと思います。その前に管理会社の人間に訪問させてはいかがでしょうか。いきなり管理組合の人間が行くと近所づきあいがしづらくなったり、場合によってはあらぬ噂をたてられたりすることもあるでしょうから、その程度のことなら管理会社にお願いしても構わないと思います。ただし最終的に責任を負うのは管理組合です、何でもかんでも管理会社に任せればいいのだ、ということではありません。

2、購入・契約した時点で管理組合が成り立っていたものと思っていました、という件について
 当マンションの場合はデベロッパーが完成直後に倒産してしまったために不動産会社が1棟丸ごと買い取り、賃貸マンションとして管理しながら3年経過後、分譲された経緯があるため、一般的なケースではありません。そのため的確な回答をしている自信はないので、私見として読んでください。予期せぬ出来事とおっしゃいますが、これは管理組合の性質について誤解しているための発言かと思います。管理会社はデベロッパーの系列会社だったり、そうでなかったりしますが、広告を見ますと管理会社名がすでに入っていますので、販売・契約した時点で決まっているケースが大部分だと思います。しかし組合というのは住人で結成される自治体ですから、販売・契約時点で成立しようがないと思いますが、いかがでしょうか。管理会社は管理組合から業務委託されて運営の一部をサポートをしている存在です。誤解・錯覚しやすい点ですが主体はあくまで管理組合にあり、組合の承認なくして管理会社は動けません。

 順番で決まってしまったとのことですので、積極的に取り組みづらい気持ちは分かります。私も他薦で決められて理事長になったのですから…。当マンションの初代の役員は、みんな仕方なく引き受けてしまったようですが、立ち上げただけでも大変な苦労を「誰かがやるさ」的な考えでは自分達の資産を守ることもできません。そうした認識のもとに運営されると理事長本人はもちろん、他の理事の方々も前向きに取り組んでくれますよ。
 長くなってしまい申し訳ありません、参考になりましたでしょうか?



 はじめまして。現在、新築中のTです。
 基礎の立ち上がりの打ち込みで、換気口が1つ足りないことに気づきました。幸いというか、偶然、基礎屋が引き上げる直前に私が見つけたため、コンクリートが硬化する前に、夕暮れの暗い中、急遽、換気口を1つ追加することになりました。正しく施工されているのか、強度的に問題はないのか不安です。硬化する前のやり直しは大丈夫なものでしょうか?
 その後、型枠が外れて基礎幅を確認したところ、型枠のつなぎ目などで基礎幅が11センチの箇所が何ヵ所かあります。単純に考えて約1割の強度低下になるのではないかと思います。また、ある設計会社から、コンクリートの被り厚は強度の問題だけでなく、中の配筋の腐食に大きく影響するということを聞きました(そこでは、値段も大きく変わらないことから15センチ幅の施工を行っていました)。わずか1センチの違いですが、大丈夫なものでしょうか?
 さらに、アンカーが中心からずれているところが多く見られます。過去のアドバイスで、中心からのずれは問題ないとのことですが、具体的にどの程度の範囲まで問題がないのか分かりませんので、質問させていただきました。
P.S.
 家づくりが本格化してから、毎週欠かさずチェックしています。
 設計施工会社の研究熱心で前向きな姿勢と、工務店の仕事ぶりに確信を持ち、契約をしました。しかし、家は、大工の腕前だけでは建ちません。数多くの職人の総合力で建つものです。その点、家づくりのスタートであり、最も重要な基礎造りで、大きな不安を抱えてしまいました。施工会社は、問題ありませんと簡単に言いますが、本当に大丈夫なものなのでしょうか? 過去ログで解決しているような気もするのですが、アドバイスをいただきたいと思います。なお、多少重くなりますが、画像を添付させて頂きました。







 コンクリートを打設した直後であれば、さほど影響はないと思います。しかし、その時間経過によって硬化後のコンクリートに大きな障害を及ぼしていることも懸念されます。以後の経緯を注意深く観察すべきでしょう。もし、万一そこから問題が発生した時は、その時の状況で対応の方法を考慮できると思います。
 アンカーボールトは布基礎の真中に埋めこまれるべきものですが、写真に写っている程度の真ズレ寸法では、そのこと自体、大きな障害となりません。しかし、仕事が非常に粗雑な仕上げとなっています。その施工の姿勢では目で見えなくなっている、コンクリート強度や鉄筋の重ね寸法を充分にとっているかどうかが不安になります。問題が発生した時の責任所在を今のうちからハッキリさせておくべきでしょう。
 11センチの部分も粗雑な施工の典型です。おっしゃる通り、鉄筋の被り厚さが問題です。この対応には、防水モルタルを厚めに施工して被り厚さを補助する方法があります。
 いずれにせよ、施工センスを問われるような基礎工事ですので、以後の施工にも充分な管理を必要な気がいたします。施工者とは、目に見える部分でしか交渉できませんが、信頼して施工を任せている以上、信頼に応える仕事をしていただきたいものです。今となれば、工事が始まったばかりですので、施工者にクレームをつけるのではなく、心情を訴え、心触れ合える人間関係を構築することがもっとも良い解決策です。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。 アドレスは http://www.fas-21.com/ です。 もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。



 水質が気になるため、浄水器(逆浸透膜タイプ)の購入を考えています。
国内メーカーのもの(ほとんどはアメリカからの輸入品と思われる)は高いので、アメリカから直接取り寄せようかと考えています。その際に問題となるのが、日本の水道管に簡単に接続できるかです。

・アメリカの浄水器には ”1/2" pipe adapter” が付いているとのことでした。
 これを日本の水道配管に直接接続できるでしょうか?
・直接接続できないとしたら、接続するためのアダプタはどこかで手に入るでしょうか?
 
だれか教えてください。

以上

 結論は可能です。
 しかし、現在使われている銅管であればそれほど難しくないですが、古い物だとめんどくさい加工が必要です。銅管の場合には多少径の違うパイプをつなぐジョイントがありますが、いずれにしろ水道屋さんに依頼すべきです。



 今年7月、念願のマイホームが完成しました。でも冬に向けて不安でいっぱいです。というのも隣家の屋根のつららが、我が家のカーポートを直撃する造りだからです。
 隣家はその奥の家が大家の借家で、壁は境界から約70センチ離れているものの、屋根はかなり勾配のきつい三角屋根で、その先端は境界から30センチ離れている程度です。現在の建築基準法では明らかに違法な造りですが、ゆうに築30年は経っています。
 土地を購入する際、屋根まで目が行かず、契約直前に気づいて買うのをやめようと思ったのですが、施工を依頼した工務店の営業担当者の「大丈夫。我が社で家主と話し合って必ず解決しますから」という言葉を信じて購入しました。その後、不動産業者も屋根の件を心配して問題の家主に申し入れしてくれたために、瓦状の、最も安価な雪止めが屋根につきました。私どももひと安心していたのですが、雪止めがついたことで、今度は巨大なつららが垂れ下がるようになったのです。
 冬場、現場に見に行ったところ、つららは、完璧に我が家のカーポートを直撃していました。これでは車を置いたらキズだらけ。頭にでも落ちてきたら大変です。カーポートに屋根をつけようとも思いましたが、前面道路が狭く、出し入れの関係上、それもあきらめました。
 施工後、工務店の営業マンを交えて家主とも打ち合わせをし、一度は「氷が落ちてこないよう、フェンスをつける」との約束を取り付けました。しかし、フェンス設置に120万円(古い建物で構造上の問題があるため)かかるとわかると「様子をみてくれないか」と態度を翻したのです。家主の言い分では「私たちはあの家を壊したいので退去の申し入れをしているし、店子も出て行くと言っている」。ところが、この「出て行く」という話は7年以上も前から続いているらしく、いつになることやらわかりません。工務店の営業マンも最近はしんどそうで、私どもも落成してお金も払った家の営業マンに、いつまでも甘えるわけにはいかないという思いもあります。
 でも、車がぼこぼこになったり、けがでもしたら、誰が責任を取ってくれるのでしょうか。私は子どもの時に、屋根から落ちてきたつららで頭を打ったのが原因で友人が亡くなるという体験をしているので、子どもの身を案じると、不安でなりません。現在の建築基準法施行前の、このような非常識な建築物には、何の責任を問うこともできず、周囲が泣き寝入りをするしかないのでしょうか。どなたか、アドバイスをお願いします。




配管材料について意見を投稿します」を読ませていただきました。
そのことで教えていただきたいのですが、家を新築するにあたって、給水管の途中まですでに引き込みがされており、途中からステンレス管に替えてもらおうとしているのですが、その時のステンレス管はどのようなステンレス管を使えばよいのでしょうか? また継ぎ手の勤続としては何が有効でしょうか? 給湯管の方もステンレス管にしてもらおうと思っています。業者は給湯管は銅管といっていますが。
 ちょっと急いでいます。どうぞ。お願いします。

 最近、弊社に対しての質問でも事例の多い質問です。
 ダイオキシン問題や環境ホルモンの溶出問題が新聞掲載されたのを機に、水道管に対する関心が高まってきております。契約時は、見えない部分であることから水道管のことなど気にもしなかったのが、これらの情報を入手することで、関心が高まり、より安全とされるステンレス配管を検討されるケースが増えてきております。
 今回のように、途中まで配管をしてしまったが、諦めきれないので、良案はないかとの質問ですが、宅内、つまり基礎から中に入っていないのであれば、まだまだ、途中からステンレス配管にする価値があると思います。宅内は、外溝と違って破損しても手直しがし難い部分ですから、耐久性の高いステンレス配管での意味合いがあります。ただし、環境ホルモン対策と考えれば効果は弱まりますね。反面、基礎から中に入ったところまで、配管を終えているのであれば、そこからステンレスにして、全く意味がないとは言いませんが、せっかくのステンレスの特長が中途半端なものになってしまうことは、否定できません。
 ステンレス配管の具体的なシステムは、パイプがモルコパイプ:JWWA G 115、継手がモルコジョイント:JWWA G 116、あるいは準拠品が、戸建住宅のステンレス配管において限りなく100%に近いシェアを持っていますので、自信を持ってお勧めします。
 また、銅管ですが、静岡は銅管が使われているのがの多い地域です。銅管もステンレスと同様に環境ホルモンの溶出がなく、健康配管とも言われております。しかし、水質によっては、ピンホール(虫食状の無数の穴)が空くケースが最近多発してきております。給水をステンレスになされるのであれば、迷うことなく、給湯もステンレスをお勧めします。但し、問題点ですが、ステンレスは銅管に比べれば多少、割高です。



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