住宅クレーム110番
J110 News

逆流防止装置の弁が台風ではずれた


<福岡県福岡市・K.Yさん(主 婦・37歳・女)>


 今年3月入居の新築マンション、14階建の12階13階角部屋(わかっている分だけで)のレンジフードの上記弁(円形の金属板)が、秋の台風の強風ではずれレンジフードの中に落ちてきました。
 当時ニュースでは、風速50mほどと言っていました。この修理に関して、マンション管理組合は、共用部分ではないので自己負担という回答。施工建築会社とメーカーとの話では、メーカー保証の範囲ではないとのこと(風の強さが想定外だとかいう理由)。新築であり、高層階は特にふだんから強風にさらされる、地域的にこれからも台風の被害に遭うことが予想されるので、メーカー、施工業者に何らかの対応をしてもらいたいと考えています。
 そう簡単にはずれるものでしょうか? 強風に強いタイプなどあるのでしょうか? ”ダンパー”と呼ばれているようですが、風速何メートルまで保証されるのかなど具体的に確認したほうがよいのでしょうか?
 メーカーは状況を確認にも来ず、同じ修理で各戸代金が違っていることも最近わかりました。長々と書いてしまいましたが、よろしくお願いします。



アドバイスいたします
山本技術士事務所
所長 山本廣資


 レンジフード(RHと略)のチャッキダンパーは排気口からの逆流を防ぐためのもので、円形の金属板をレンジフードの出口にぶら下げて、排気時には排気に押されて開き、停止時には下がって逆流を防ぐような簡単な構造になっていますが、外から風で押された程度では壊れないでしょう。台風時の吹き込みや引っ張りの風でカチャかチャ動き、外れたか壊れたものと考えられます。
 このトラブルは初めて聞きます。構造的には簡単なものですが、多少の頻繁な動作では外れるようには見えません。確認してください。想定外のことで自己負担というのはやむを得ないことと思います。また、風速何メートルという保証も難しいことです。
 再発防止策はどうなっていますか? 各戸代金が違っているということは他にも発生しているということですね。強い風の影響を受けやすい地域ということですから、単に同じものを取り付けて直すだけでなく、再発防止策を講じるべきでしょう。これはメーカーだけの問題ではないので、デベロッパー・施工業者も入れて立案してもらったらいかがでしょう。チャッキダンパー取り付け部の強度を上げる等の方法は考えられます。
 各戸で修理代が違っているのは、取り付け方の違いや工事の難易度によるものと思われます。被害が多発しているなら、共通の価格となるように管理組合で話をまとめればよかったといえます。

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