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マンションバルコニー上部より白い液体が…


<東京都品川区・ちびしん さん(会社員・34歳・男)>



 はじめまして。2001年4月に新築された70戸ほどのマンションを購入しました。実は内覧時より、バルコニー天上部より白い液体が垂れており、手すりに付着していたので、販売業者・施行業者に修繕要求をしているのですが、対応されません。先日、管理組合でアンケートを実施したところ、水漏れ等の箇所が10数ヵ所発見されました。築何年も経過した建物ではないのに、これって手抜き工事なんでしょうか?
 いろいろ調べてみたら、バルコニー天上部からの白い液体は、エフロレッセンスではないかと素人的に思うのですが、これって新築マンションでもあるんですか? 早急に修理しなくてはまずいんでしょうか? 今度、販売会社と直接話し合いを行うのですが、どう対応したらいいでしょうか? 修繕はもちろんですが、他にも問題箇所がないか第三者の建物診断士に診てもらったほうが良いのでしょうか? どなたかアドバイスをお願いします。かなり困ってます。



アドバイスいたします
ハウテックさん

 懸念されているとおり、エフロレッセンスであると思います。バルコニー天井のどの部分か細かい記載がないので原因はつかめませんが、白華している箇所のスラブ上部か手すりのいずれかから水が浸入して、白華部分まで水みちができているということです。上階をチェックして躯体のクラック箇所を確認して、Uカット+コーキング等の止水処理をすぐ行うように、管理組合理事長名で売主に依頼したほうが良いでしょう。2001年4月竣工ということですから、もうすぐ、2年点検の時期にも一致しますので、現状でわかっているエフロ箇所を総ざらいする気持ちで、管理組合が売主に交渉すべきです。また、アフターサービス基準などに通常、外周壁は5年なり7年なり必ず保証が入っているはずですから、入居時に売主から渡された書類を再度確認してください。正式な申し入れを無視するほど、ひどいデベロッパーがこの時期、生き残れるわけがありません。きっと、対応してくれると思います。
 また、これは手抜き工事か否かは一概にいえません。クラック対策に伸縮目地を入れておいても、目地からはずれた所にクラックが発生しているケースもあります。雨樋のドレン金物のまわりなどは、コンクリートがまわっていなくて左官補修したり、後付けの場合、よく白華しますが、これなどは品質管理上の問題で、いわゆる手抜きとは違うと思います。当然、ないに越したことはありませんが、ある程度、致し方ない部分はあると思います。そのためにアフターサービスがあると考えてください。むしろ大切なのは、それを瑕疵と認めて対応をしてくれる姿勢もっているかどうかなのです。ですから、最初から、手抜きだなんて構えず、瑕疵だから直してくださいと、率直に要望されたらいかがかなと思います。ただし、その不具合の箇所の程度があまりにひどいとか、定期点検のチェックがどうも甘い感じで信頼がおけないなど、専門的な判断を第三者に委ねたいという希望が組合内にあるのであれば、外部から、点検する方を呼ぶよりほかないと思います。

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