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天井のクロスに亀裂<MMさん(女)>
はじめまして。最近気が付いたのですが、天井のクロスに亀裂が入っていました。天井に何か問題でもあるのでしょうか? 考えられるとしたら、どのような問題がありますか? 築5年目ですが、建てていただいた住宅メーカーは倒産しているため10年保証もあったのですが、それも利用できず、相談メールしました。
添付画像 アドバイスいたします 株式会社 北工房 代表取締役 栃木渡 ホームページ:http://www.kitakobo.jp/ ブログ:http://kitakobo.exblog.jp/ ブログ:http://blog.smatch.jp/kitakobo/
木造住宅に限らず、コンクリートでも鉄骨でも、建物は必ず「変形」します。お写真を拝見する限り、「天井」に問題があるというより、そのヒビ割れのちょうど真上にある梁がたわんで変形してきているのだろうと思われます。長期に渡って常時荷重がかかったことによる「クリープ」という現象かな?と推察します。
ヒビの真上の2階に本棚かピアノなどの重たい物が置かれていませんか? もしもそうであれば、短期的な対処としては、それらを移動してみてください。これ以上のヒビの進行は止まると思います。その上で、クロスを張り替えるのがよろしいかと思います。また、根本的な対処としては、梁を補強するのがよろしいかと思います。梁と柱の接合部分も確認したいところですが、どちらにしても天井を剥がしての工事になります。 施工業者が倒産しているそうなので、お気の毒ですが、すべて自費工事となります。クロスの張り替え面積にもよりますが、数万円の費用で納まるのではないかと思いますよ。ある日突然、その部分から壊れる…というようなことは無いと思います。 |
擁壁の目地と水抜き穴について<愛知県・Nさん(会社員・29歳・男)>
お世話になります。擁壁についてご相談させてください。
愛知県内にて1年半ほど前に分譲住宅を購入しました。土地の北東2辺は1.7mほどの擁壁に囲まれており、下り坂の途中の地盤になります。擁壁の2ヵ所にエラスタイト目地を設けており、高さ70cmほどの所に水抜き穴が数ヵ所設けられております。しかし、水抜き穴からはあまり水が流れた跡がなく、2ヵ所の目地材の下端から(雨が降った後は特に)水がチョロチョロと流れています。気になったので住宅を購入したメーカーに見てもらったところ、「地盤に溜まった雨水を逃がしているので問題ない。むしろ雨水の逃げ道が無いと擁壁内の水圧が高まり、倒壊する恐れがある」とのことでした。 しかし別の業者に見てもらったところ、「確かに水の逃げ道にはなっているが、それとは無関係に目地材が非常に緩い。このままだと水と一緒に地盤の土が少しずつ流れ出して、地盤が陥没する恐れがある。目地材を取り外してコンクリートで埋めた方が良い」とのことでした。確かに目地材が非常に緩く、手ですっぽりと取れてしまいます。また目地材から流れ出した水は少し茶色いです。この業者になぜ水抜き穴からではなく、目地材から水が出るのか聞いたところ、「単純に目地材のほうが水が染みやすく、下端まで伸びているから、高い位置にある水抜き穴よりも水が出やすい」とのことでした。目地部分をコンクリートで埋めてしまったら、水の逃げ道が無くなってしまうのではないかと聞いたところ、「問題ない。そのために水抜き穴があるので地盤内が一定の水量になれば水抜き穴から流れる」とのことでした。 一体、どちらの業者を信用すれば良いでしょうか? 購入したメーカーは民事再生に入っており、保証はすべて無くなってしまいました。長文乱文で誠に恐縮でございますが、ご教授お願い申し上げます。 添付画像 アドバイスいたします 株式会社 北工房 代表取締役 栃木渡 ホームページ:http://www.kitakobo.jp/ ブログ:http://kitakobo.exblog.jp/ ブログ:http://blog.smatch.jp/kitakobo/
どちらを信用するかという判断は留保しますが、私の見立てとしては、「もう少し様子をみてはいかがですか?」というところです。
前者のメーカーさんがおっしゃることは、至極もっともなのですが、水圧によっていきなり「倒壊する恐れ」というのはいかがかと思います。倒壊する前に、もっとはっきりした前兆が必ずあります。補修工事を恐れて、大袈裟に言いすぎですね。 後者の業者さんのおっしゃることもまた、もっともなのですが、そもそもエラスタイト目地は、擁壁の変形を吸収するために設けています。それを撤去して、「コンクリート」で埋めるというのは「?」です。止水のために本当にコンクリートで埋めるとすれば、いったいどんな工事の方法を取るのか…理解できませんし、せいぜいモルタルで埋める程度であれば、「止水」効果は全く期待できません。意味の無い工事だと思います。 擁壁に支障がある場合、壁自体が傾いてきたり、前にずれてきたり、目に見える予兆があります。また、その場合の原因は、「構造設計」自体に問題がある場合が多いようです。当初のメーカーさんの対応が期待できないのであれば、今、性急に原因を突き止める意味もあまりありませんので、余計な費用をかけず、もう少々、落ち着いて経過観察してはいかがでしょうか? |
NPO住宅110番はリニューアルいたしました。 |