一応念のため、斜め上からということはないですか？　上の音は必ずしも直上階とは限らないので、冷静に判断されることをおすすめします。まず証拠となる音を録音して、その時間に歩き回っていたかをうかがいましょうね。それと足腰が弱ると、どうしても音を立ててしまう可能性もあります。そういった場合どうされますか？　難しいですよね。音の発生源が想像どおりなら、その旨を伝えて、身体の特徴もうかがったほうがいいですね。そして、騒音の旨を伝えた後に、あなたも協力して遮音等の相談に乗ってあげてください。そのほうが懸命と思います。私もそうですが、歳をとると足腰がいうことを聞きません。かといって、簡単にパッパッパッと行動して、遮音カーペットを敷くとかもできないのです。どうか協力してあげてくださいな。どうかお願いします。

　最近は上下階の騒音問題が多発しています。35年の現場経験者として一言。
　一般的にマンション床の遮音等級は軽量音が45デシベル、重量音は50デシベルと販売カタログにうたわれておりますが、この遮音性能は実験室での性能であり、現場で同じ遮音性能が出ることはまずありません。
　原因は色々あり、スラブ厚（床コンクリートの厚み）が薄かったり、床そのものの遮音性能が低かったり、壁と床が密着しているなど、一概にはいえません。またコンクリート打ち放しにいきなりクロスを張るなどの仕上げの場合にも、遮音の程度は著しく低下します。子供がいるお宅は当然のことながら飛んだり跳ねたりがありますから、注意することは必要ですが、マンション購入の際は値段、仕上げのみではなく、最近は遮音に関して充分な配慮が必要と思います。二重天井、二重床は最低限必要です。購入の前に現場での床遮音データを調べるのもひとつの方法です。子供は注意してもなかなか守れるものではありませんから、対応できる床の仕上げになっているかどうかも確認する必要があります。今はLL-40、LH-45という床も販売されております。
　外観、内装仕上げのみを見て購入される方が多いようですし、当然それも必要ですが、建物の持つ性能も考慮すべきと思います。