住宅クレーム110番

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24時間換気システムについて


<岡山県笠岡市・Tさん(会社員・32歳・男)>


 はじめまして。昨年5月より自宅を新築し、今年の1月より住み始めました。ただ、いろいろと建築過程でトラブルもあり、あまりまともな業者ではない気がしていますが、当方素人で専門知識がないため、ここでお力添えをと思い、投稿させていただきました。
 まず、『24時間換気システム』についてお尋ねするのですが、当家は各部屋に床上20cmくらいのところへ自然換気のガラリが付いているだけで、『24時間換気システム』は付いていません。まず、機械換気設備の設置って建築基準法で義務づけられているんではないでしょうか? このことを業者に問い合わせても「自然換気でも大丈夫」としか言いません。これってどうなのでしょうか? ちなみに当家は2×4工法で建てていますので、一応、気密性もあると思うのですが。。。
 次にガラリの設置個数は各部屋に1個のみです。これじゃ換気ってできないですよね。通常、給気と換気で2個は必要なのではないでしょうか? また取付位置についても不自然なのですが、どの部屋も床上20cmくらいの位置です。通常ガラリって天井に近い上のほうへ取り付けるものではないのでしょうか? このことについて業者に問い合わせても、「設置位置については厳密に決められていて、現在の場所になっています」としか返答がありません。長々と申し訳ありませんが、ご回答お願いいたします。



アドバイスいたします
株式会社 北工房
代表取締役 栃木渡


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 換気システムに関しては、国内外含めいろいろなメーカーが多種多様なシステムを開発しています。お問い合わせの文面を拝読する限り、「床上20cm」のところに取り付けてあるガラリは給気専用ガラリだと推察します。給気用ガラリは、床面や壁の下の方に取り付けられていても、不自然ではありません。
 また、各室に必ず給気と排気の1セットで2個取り付けていなくても、「家」全体の換気量を調整しながら、対応するシステム(計画換気システム)も多数存在していますので決して不思議ではありません。おそらく、トイレもしくは脱衣室か家の中の最も高い位置などに排気口があるのかなと推察します。「厳密にうんぬん」から想像すると、多少、自然換気の換気量も計算に含めて設計されたシステムかなと思いますが、この場では推測でしかお答えできません。疑義があるようでしたら、やはり納得いくまで、当該業者に説明していただくのがよろしいかと思います。


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図面と異なる施工


<茨城県守谷市・TYさん(会社員・35歳・男)>


 お世話になります。表題の件につきまして、ご相談させてください。昨年1月に竣工、7月に引渡しを受けたのですが(この間もいろいろと問題がありましたが、なんとか話し合いで解決してまいりました)、入居後、いろいろな箇所に瑕疵を発見しました。軽度のものは対応いただいたのですが、現在も残っているものがございます。

1:部屋角々が直角ではなく内壁が曲がっている(6畳ほどの部屋2部屋/リビング)
2:箱階段の一段一段が直角ではない

など、悪質なもの、また生活に支障をきたすものというよりは、技術が乏しい結果といったものです。しかしながら、見た目的には違和感を覚えるものであり、住宅としての価値を著しく落とすものと思い、先方には改造を相談しました。
 しかしながら、金額が高くつくとの理由から賠償金での解決という提案があり、結果、改造費用を見積もり、その金額を参考に、賠償金を決定する運びとなりました。当初は、担当者の目件で200〜250万程度と見積もっておられたのですが、詳細見積もりは30万程度でした。
 我々としては、直していただけるなら、なんら問題はありませんが、一体どんな工事をされるのかと思っています。建築関係の知人に聞いても、その値段ではありえないとも言われ、また、『その見積もりが、賠償金の参考となるため安く見積もったのでは?』との話も聞きました。今後、どのように先方と進めていけばよろしいのか? ご教示いただきたくご連絡させていただきました。何卒ご回答のほど、よろしくお願い申し上げます。



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 残念ながら文面からは、具体的な不具合の「かたち」が想像できませんし、よって原因もわかりませんが、標題の「図面と異なる施工」というよりはご賢察のとおり「技術が乏しい」結果かなと思います。「賠償金」のお話になっているようであれば、「建築関係の知人」などではなく、現場を確認し正確にジャッジメントしてくれる、設計事務所やインスペクション事務所に、若干の費用を支払って、調整していただいたほうがよろしいかと存じます。
 とかく、「現状の認識」を施工者は軽く見がちですし、施主は過大に判断しがちです。また「賠償金」=「瑕疵補修の工事に要する費用」ではありません。あくまでも「現状」はそのままという前提で「和解金」の性格が強いお金です。階段に不具合があるとなれば、それをすべてやり直すというのは、現実的ではないと思います。まず現状を「第三者的に把握」し、仮に和解するとなれば「その工事に要する費用」を賄うというよりは「和解金」としてどの程度に落としどころをもっていくか…をお考えになったほうが工事業者も対応しやすいのではないでしょうか?


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「横」への落雪について


<青森県・かふぇおれパパさん(会社員・37歳・男)>


 わが家がある地域も豪雪地域に該当してまして、家を建てる際には土地も角地を選定したり、住宅占有と敷地の比率、屋根形状を切妻ではなく無落雪にしたり、隣家との境界を民法上の50cmではなく100cmを適用する、一方向は駐車スペースにして落雪の問題を回避するようにするなど、周囲環境で織り込めるものは全て織り込んだ状態で建築しました。
 敷地の無駄もありますが、無用なトラブルを引き起こすよりはましですし、加害者になった場合は後々いざこざが起こりかねません。長く住むつもりで建てた家ですから、とにかく周囲環境には配慮をしたつもりです。自分たちで組んだスチール物置ですら、住宅同様100cm離しを守っています。やはり建てる際にそこまで考えることも大事かと思います。
 ハウスメーカーは住む人のことまですべて考えてくれているわけではありません。わが家のときも検討時には「50cmでいいのでは?」「無落雪でなくても大丈夫ですよ」と言われましたが、こちらの要望を伝え、担当営業と設計に問題ないことを確認してもらいました。
 Iさんは北海道出身ですか? 他の地方から来たならともかく、地元に長く住まれている方なら事前に考えておくことも家選びの時点で必要だったかと思います。わが家は格好やコストよりも長く住める住環境を優先しました。初めての家づくりでしたので、まず真っ先に考えたのがこれです。

2009/02/28 「「横」への落雪」を読んで



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