住宅クレーム110番

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J110 News

スレートの反り


<埼玉県・拳さん(会社員・41歳・男)>


 購入後1年2ヵ月のツーバイフォー、2階建て分譲住宅に住んでいます。1階リビング部分の屋根のスレートのいくつかがランダムに反っています。隣のスレートとの突合せ部分が5ミリほど出っ張った状態です。先日、業者に下見に来てもらい、修繕もしてもらいました。

 そこで修繕内容ですが… スレートの釘を専用の工具で抜こうとしたところ、なかなか抜けず、スレートを壊して取り除きました。どうやら釘を強く打ち込みすぎ、それが原因でスレートが反ったようです。
 またアスファルトルーフィングが熱で溶けてスレートと強く接着しており、釘が抜けてもスレートがなかなかルーフィングから外せない状態でした。既存スレートをはずし、釘穴をコーキング、ルーフィングに接着剤を付け、新しいスレートを差し込みました。

 そこで下記についてご教示ください。
1.釘を強く打ち込み過ぎていたことでの不具合はないのでしょうか?(他の部分も気になります)
2.アスファルトルーフィングが熱で溶けることは当たり前であり、スレートと接着することで、さらに雨漏りに対して強くなる、との業者の説明です。これは事実でしょうか? ここまではずれないのも珍しい、とも言ってました。
3.上記修繕方法で問題ないでしょうか?

 私としては雨漏りすることなく、風でスレートが飛ばされることなく、通常求められる機能が損なわれなければ安心なのですが。



アドバイスいたします
旭川市春光4条8丁目11-13
有限会社飯田板金工業
飯田 均


 修繕方法はこれでよいと思います。
 原因が「釘を強く打ち込みすぎ」とのこと。スレートの釘は野地板に止めていきますが、屋根タルキに釘位置がきたため、強く打ち込まさったのではないかと思われます。そのためなかなか釘が抜けなかったのでしょう。何枚かおきに屋根タルキに当たる部分は出てきます。
 野地板やタルキの乾燥・収縮である程度の変形は起きることがありますが、極端な浮きとか、雨漏りなどでない限り、取り替えないほうが良い場合もあります。中間で取り替えた場合、釘止めではなく接着剤での固定しかできないからです。
 また、アスファルトが溶けてとありますが、確かにくっつきます。トタン屋根の場合は特にくっつきやすく、はがすときには一緒に取れてくることも稀ではありません。ご安心ください。


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建築中でトラブルが発生しました


<匿名(会社員・40歳・男)>


 6月末に2×4建築メーカーと契約、7月〜8月末まで打ち合わせを行い、9月1日に着工開始、12月10日の完成を目指して現在(10/13)に至ります。現場には暇があれば伺い、工事状況を確認(撮影)している次第です。
 10/7に棟上げし、10/8の朝に自分の足で確認した所、DK部分の下がり壁高さが打ち合わせていた高さと大きく異なっていたことを発見しました(100ミリ程度が362ミリ)。その部分は打ち合わせの際、建築メーカーの営業からは100ミリ程度にすると提案され、打ち合わせの際、何度も確認しその部分には電灯が2個設置するほどの内容となっておりました。同日すぐに建築メーカーの営業に連絡し、現場監督に内容を確認してもらったのですが、正式な図面が362ミリとなっており、建築メーカー社内での連絡ミスにより打ち合わせ外のものとなってしまいました。

 建築メーカーにはすぐに顛末書の提出を依頼し、10/9にお詫び・顛末・再発防止策・今後の対策(手直し工事内容)等の説明をしていただきました。発生原因は、初期計画の設計と、実施設計を別部署にて行っており、その間での書類のやり取りの際、記載してあったにもかかわらず、実施設計を行う部署で見落としたことがすべての原因であることが判明しました。原因はよくわかったのですが、顛末書には発見者の私が登場していないのと、日付なし、責任者印なし(担当者氏名は記入、印はなし。統括責任者は副社長)、再発防対策での資料が添付されていない状況であったため、再度提出を要求し先方も了承する。10/13 再打合せで提出することで両者合意となりました(統括責任者である副社長が顛末書およびお詫び状に捺印する約束をする)。
 また今後の対策説明(手直し)では、当初の打ち合わせどおりの内容(100ミリ)に戻すため、組み上がっている柱を撤去し、手直しをする内容となっておりましたが、どうしてもDK部分の下がり壁は2階を支える構造となっているので、あて木をしての対応(補強)との説明を受けました。建築メーカーは「大丈夫です」と言ってくれるのですが、私たちは一瞬にして中古物件になったような感じがしたのと、上述にお話ししているように、現場によく足を運んでいる関係上、信用できない状況が多々あったため、写真を提示し建築メーカーに下請け業者を注意するよう下記の通り内容を提示しました。
(1)現場での釘の散乱および工具(プライヤー2個)忘れを確認。
(2)職人さんの作業服が足場で干され、そのまま放置(帰宅)する。
(3)18:30になってもクレーン作業を続行。(工事がおしているのか?)
(4)近隣の家の車庫入れに支障をきたす現場車両の駐車状況。
 もちろん建築メーカーは、「今後そのようなことがないよう周知徹底いたします」と回答してくれましたが、その下請け業者がこの対策(手直し)を手がけるとなると不安であり、「そうですね、大丈夫ですね!お願いします!」という気持ちにはなれませんでした。

 そこで私たちは、それが大丈夫かどうかを第三者に証明して欲しい要求と、なおかつ今回のことに関する違約金(値引き)を要求しました。金額は提示しておりません。あくまで先方で検討して妥当額を提示して欲しい旨伝えました。要求内容はセット内容で要求しました。それでも駄目な場合は、あて木をしないところまでバラしての組み直しを要求しました(2×4ですので、素人がみてもほぼやり直しになると思われます)。建築メーカーも、「遺恨が残らない対応ができるよう努力します」とコメントをいただきましたが、10/13再打合せの回答は下記のとおりとなりました。
(5)約束した再提出の顛末書およびお詫び状の提出はなし、現在検討中。
(6)違約金(値引き)はできない。
(7)第三者での証明証発行に関しては現在検討中。
(8)手直しをする内容は前回と同様。
 私たちの要求は何一つ進捗していないことに驚きました。(6)に関しては、「直すことが我々の使命ですので、大丈夫なように直します。申しわけありませんが、サービスすることはできませんし、そのような前例もない」という説明を受けました。(6)違約金(値引き)はできない。(7)第三者での証明証発行に関しては現在検討中の中、私たちは判断できない旨を伝える。
 それではあて木なしの状態をつくるには、どこまでバラせばもとどおりになるのか、またその場合の工期はどの程度になるのかを聞くと、「本日は用意していないので、再度設計部門と検討します」との回答で、私たちには(8)手直しをする内容は前回と同様であり、それを飲んで欲しいようにしか聞こえない説明であったため、「12月末までの完成・引き渡しで建築メーカーさんと契約したが、このような対応ではどんどん遅れていく。あなたたちでは権限もなく話が進まないのと、私たちの思いが通じていないように思われるので、統括責任者である副社長に正式なお詫びと、今後の説明をして欲しい」ことを要求し、先方もそれを了承、10/17に再々打ち合わせを行う予定です。
 またこの日は、午前中に電気配線確認を行ったのですが、その際ビルトイン駐車場の側面の柱を使って、下請け業者が勝手に棚を設置(釘打ち・ビス止め)し、手直しをする木材を積み上げている状況を確認したので、再度打ち合わせの際、建築メーカーの営業に確認しました。先方はそのようなことはないと言いましたので一緒に現場に行き確認した次第です。もちろん先方の営業は声も出ない状況であったことはいうまでもありません(そのようなことはマニュアル化していないそうです)。この部分の顛末も10/17に合わせて統括責任者である副社長に説明を要求し、先方も了承しています。

 このような状況の中、私たちのイライラは頂点にきております。私たちが今後要求しようと考えているのは下記のとおりです。

・:すべてやり直しを要求。
 この場合、契約期間内に収まることは不可能であると思います。あまりにも、先方に誠意がない態度であるので強く要求する考えです。それをした場合、ローン控除は諦める形となり、社宅の延長も発生します。しかし、一生住む家ですので、キッチリしたいと考えております。

・を要求をすることは可能でしょうか。

 長々と説明いたしましたが、私たちが考えていることを要求することは可能でしょうか。またそれ以外にもっと有効な手段はないでしょうか。
 誠に恐れ入りますが、ご教授の程何卒よろしくお願い申し上げます。



アドバイスいたします
NPO住宅110番より

 事前に打ち合わせた内容が反映されていない、という現状、心情お察しいたします。
 お問い合わせの件は、DKの下がり壁が362ミリになっていて、打ち合わせ段階の100ミリと違う、ということが本論と思います。そして構造がツーバイフォーということ。申しわけありませんが、現場の作業状況云々その他については、枝葉のことだと思います。そう大きな責任云々のことではないでしょう。

 本論について一般的にいえば、ご説明だけではにわかに判断できないと思います。ことは構造に関することなので、実際に100ミリの下がり壁で大丈夫なのかどうかを、建築確認後の図面を、地域行政機関に紹介してもらって建築士会などに見てもらうしか判断できないだろうと思います。
 ハウスメーカー側の対応は、記載された文章を見る限り、ミスはミスとして認め、それに対して対応しようという姿勢が見られると思います。そういうことを合わせて考えると、やはり構造的に100ミリにはできない、無理なのだろうと考えられます。そうすると問題点は、この下がり壁の高さの違いの結果、どのような不利益が考えられるのか、ということに絞られると思います。

 すべてやり直しを要求、というようにあなたが対応した場合、交わされた建築請負契約の内容にもよりますが、ハウスメーカー側としては裁判にするしかないのではないかと思われます。というのは、すべて解体撤去してもう一度一からやり直すしかないと思われ、その場合、損失は莫大なものが予想されるからです。一般的に考えれば、そこまでの工事上の瑕疵にはあたらないと思われ、万一裁判になっても、ハウスメーカー側としては必ずしも不利とは思われないと判断できます。
 もし裁判ということになった場合、記載されている内容から判断すれば、ハウスメーカー側の対応に「致命的違約」のようなものは認定できないと考えられます。住宅の係争を取材してみると、きわめて限定的に被害の特定がなされる傾向にあり、この場合について考えると、362ミリと100ミリの違いで、どれほどの遺失利益があると認定されるか、よくてもその損害程度の補償が得られるに過ぎないと思われます。そうすると和解勧告が相場、と思われ、裁判費用も捻出できないという事態が想定できると思います。この点、よく冷静にお考えいただきたいと思います。
 以上、第三者の意見としてご理解ください。


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屋根板金 横葺きカラートタンの音鳴り


<札幌市・TKさん(自営業・男)>


<〜NPO住宅110番より〜 以前より掲載中の「屋根が音をたてて鳴る」の中で、今回の質問と似たケースについてのアドバイスがあります。参考までにそちらをご覧ください。>

 トタンの音鳴りで困っています。いろいろ調査したところ、板金成型時にねじれた状態で成型し、それを戻して平面上に張るため、表面にひずみができ、通常以上に温度の差で面のトタンが、音鳴りを発生するようです。
 雲の間から太陽が出た瞬間にボコ、ボコ、パン、パンと連続的に鳴ります。外気温25度で、トタンの表面温度が、晴れ65度、曇り43度程度で、この差が急激に変化する時、音鳴りがすると考えられます。
 板金業者は、責任を取る事なくしらんぷりですが、困ったものです。



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