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仕上げモルタルのシミ?<香川県高松市・MHさん(会社員・34歳・男)>
7月に完成予定の新築を建てていますが、先日、建物の美装が行われた際、基礎の仕上げモルタルに水がかかったときに、モルタルに亀甲模様のようなシミがでました。現場監督さんに確認しましたが、乾燥時の状態で出ることがあるといわれましたが、納得がいかなかったので、他の現場でも出ているか確認してもらったところ、他の現場でも多少はでますと言われましたが、大丈夫でしょうか? また、出る原因としては何が考えられますか?
アドバイスいたします 住まいを科学する技術集団・新住協理事 兼 北海道Webサイト事務局 兼 札幌支部事務局 勇和建設株式会社 代表取締役 齋藤 保雄 新住協北海道:http://www.shinjukyo-h.jp/ 勇和建設HP:http://www.yuuwakk.co.jp/ ブログ:http://blog.livedoor.jp/replanblog012/
基礎にモルタルを塗ったときの気温が、かなり高かったのでしょう。
固まる前のモルタルの中の水分が、急激に蒸発したときに起きやすいクラックです。見た目は良くないのですが、構造的に心配をするようなものではありません。 基礎にも何も影響はありません。そのままでも構造的に問題は生じませんが、「見た目が良くない」ということであれば、もう一度、モルタルを重ね塗りするのが良いでしょう。 |
構造用合板の雨水濡れ<群馬県邑楽郡・SKさん(その他・57歳・男)>
片流れ棒引き鋼板屋根を新造中です。下地の構造用合板を張り終えたところで、梅雨の雨に見舞われ、断続して雨に打たれています。構造用合板の上に、防湿シートを張ってあれば、ある程度許されると思うのですが、雨に対する養生もなく雨に打たれています。工務店は乾燥しますから大丈夫ですと、コメントがありましたが、天気予報からすると、まだ2〜3日は断続的な雨にさらされそうです。構造用合板の膨れ、接着層のダメージ等乾燥するだけで作業を続行させて良いものかお教えください。
アドバイスいたします 株式会社キクザワ 代表取締役社長 菊澤 里志 ホームページ:http://www.kikuzawa.co.jp/
新築中のお住まいが雨にさらされているのを見ているのは、不安で忍びないことと存じます。結論を言いますと、きちんと乾燥させれば大丈夫でしょう。
構造用合板とはどういうものなのでしょうか。基本的に屋根の下地(野地といいます)に使用する構造用合板は、「特類」といわれるものです。特類とは、屋外や常時湿潤状態となる場所や環境において使用することを目的としたもので、接着の程度は連続煮沸試験又はスチームによる試験である一定の条件を満たしたものをいいます。 つまり、野地などのように屋根を葺くまでの間は濡れてしまっても強度を保持できる合板だと考えていただいて良いと思います。 ラワン系の構造用合板ですと、あまり変形しないのですが、針葉樹系の場合、一度濡れてしまっても強度は保持できますが、若干たいこ状に反ってしまうことがあります。反ってしまった場合、お客様にとっては特に影響はないでしょうが、若干施工しづらいと思います。 施工業者さんは大丈夫だと言っているのもうなずけますが、できればブルーシート等できちんと養生をしてもらうほうがより良い方向だと思います。現状が雨にさらされているので、屋根材の下に敷くルーフィングは、合板が完全に乾いてから施工してもらってください。湿度の高いままルーフィングを施工すると、まれなケースですが、腐ってしまったりカビが生えたりする可能性もあります。 |
抜け道のない通気層<北海道札幌市・TKさん(その他・29歳・男)>
今新築の工事をしていまして、縦胴縁を入れて通気層を18mmほど確保しているのはいいのですが、サイディングの上部のおさまりの部分で完全にシーリングで閉じてしまっており、上部からまったく空気が外部に抜けない構造になっています。これではまったく通気層の役割を果たさず、内部結露の原因になりかねないと思うのですが?
アドバイスいたします 住まいを科学する技術集団・新住協理事 兼 北海道Webサイト事務局 兼 札幌支部事務局 勇和建設株式会社 代表取締役 齋藤 保雄 新住協北海道:http://www.shinjukyo-h.jp/ 勇和建設HP:http://www.yuuwakk.co.jp/ ブログ:http://blog.livedoor.jp/replanblog012/
画像がないので、文面だけで考えます。
18mmの通気層が、6mm程度でも小屋裏につながっていれば良いのですが、もし、そうでない場合は、通気層としては不十分です。しかし、内部結露の心配はほとんどありません。 通気層の下しか、外気につながっていなくても、それだけで、壁内の水蒸気は、外気へ「拡散」されるからです。室蘭工業大学 鎌田紀彦教授が実証実験しています。 ただしこの場合で、窯業系サイディングなどの場合は、通気層にこもる水蒸気により凍害を受けやすくなるので注意が必要です。 |
釘の打ち方がどうもひど過ぎるような気がしてなりません。<北海道札幌市・OHさん(主 婦・29歳・女)>
まるで日曜大工のように釘を打ち損ねた箇所が至る所に見受けられます。
中には釘が柱に完全に埋まっておらず、先端部分が写真のように露出してしまっている状況です。もし何か問題であれば、今後どのような影響が考えられますでしょうか? 工事が進んで見えなくなってしまう前に、良き対処法をご教示ください。よろしくお願いします。 アドバイスいたします 株式会社キクザワ 代表取締役社長 菊澤 里志 ホームページ:http://www.kikuzawa.co.jp/
プロに依頼して、写真のようなところが見受けられると「本当に大丈夫なのだろうか?」という不安がよぎるのは当然のことと思います。写真が部分的なため、その部分でしか判断できませんので、ご了解願います。
まず間柱の下の部分についてですが、釘の付近以外に金槌の打ち損じのような跡がありますね。このような跡がないのがお客様としては一番安心できるのだと思います。どのような環境で、どれくらいの経験者が施工したのかわかりません。現場の中には、極めて金槌を振り下ろしにくい場所であったり、節があって釘が刺さりにくかったり釘が違う方向に向いてしまう場合もあります。そういう場所では、いくら熟練の大工さんでさえも、写真のようになることが考えられます。また、経験の浅い大工さんが施工したとも考えられますが、できれば木材に軽くめり込む程度まで打ち込んでもらったほうが良いと思います。 次に、間柱の上の方の釘が飛び出ている部分ですが、家一軒の中にはかなり本数のの間柱があります。一棟の中で数本であれば、上記と同じ理由で中にはこのようになることもあります。一般的には、建て方の工事が完了する前に現場監督が指摘したり、棟梁がチェックしたりして不具合を見直すのが通常です。しかし建築会社によってもその感覚の違いがあるでしょうから、お客様の方から「これは大丈夫ですよね」とか「最後に見直すんですよね」などと声をかければ、警笛にもなるでしょうし、柔らかな物腰でお話されたほうが後々の工事をスムーズに進めていく上でも良い方法だと思います。 このような現象が間柱のみで数本であれば、すぐに手直しができるのですが、間柱10本のうち3〜4本もあるようであれば、建築会社の基本的な姿勢を問う必要性も出てくるでしょうし、第三者機関を通してチェックしてもらうことも大切だと思います。家づくりは人間関係づくりでもありますので、できるだけ今まで構築された人間関係を崩さないように指摘することによって、今後のより良い家づくりにつながると思います。 |
NPO住宅110番はリニューアルいたしました。 |