住宅クレーム110番

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レンジフードが頭に当たる


<福井市北四ツ居・MMさん(自営業・33歳・男)>


 現在1戸建てを建設中です。一昨日システムキッチンが入りました。IHクッキングヒーター前に立ちなにげに鍋を覗くマネをして頭を起こしたらレンジフードに頭をガンとぶつけてしまいました。
 私の身長は172cmです。大抵スリッパを履きます。どうもレンジフード下端の高さは170cmのようです。
 すぐに工務店現場担当者にTELしたのですが,「メーカーの取り付け指示通りの施工をしている。やり直すなら別途費用がかかる。」とのことでした。取り付け前に一言相談してくれればいいのに。とも思いました。現在済んでいる私のアパートのレンジフードでは髪の毛すら当たりません。
質問は、
1.やり直しの費用は支払わなければならないものなのでしょうか?
2.身長170cm以上の人はみなレンジに頭をぶつけながら料理をしているのでしょうか?
です。
よろしくお願いします。

●添付画像●



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住まいを科学する技術集団・新住協理事
兼 北海道Webサイト事務局 兼 札幌支部事務局
勇和建設株式会社
代表取締役 齋藤 保雄

新住協北海道:http://www.shinjukyo-h.jp/
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 ”工務店現場担当者にTELしたのですが,「メーカーの取り付け指示通りの施工をしている。やり直すなら別途費用がかかる。」“
 実に、不誠実な工務店ですねぇ。メーカーには、標準的納り図というのがありますが、現場によって天井高さは違うし、使う人によっても、適切な高さというのが違います。
今回の場合は、設計段階あるいはキッチン工事前に、機器納りについて、十分な確認打ち合せをせずに「工務店が勝手に施工した」ということでしょう「やり直す」には、レンジフード本体上部の「幕板(30cm高さ)」を20cm高さの部材に交換して、レンジフード本体を付け直すことで対処できます。
 このとき、流し前のキッチンパネルが、今のレンジフード直下までしか張っていないので有れば、キッチンパネルの張替えも必要となるでしょう。いずれにしても、注文者として、設計変更をお願いしたのなら、必要経費を払う必要がありますが、そもそも確認打ち合せをしないで施工した工務店側の責任として無償でのやり直しを要求して良いと思います。


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基礎の一部が壊され修正されていた


<横浜市鶴見区・MTさん(会社員・38歳・男)>


 大手ハウスメーカーの建売住宅を設計の段階で契約しました。先日、基礎工事も終わり、建て方工事(外壁の取り付け)が終わったと業者の方から連絡を頂いたので、現場を見に行ったところ外壁と屋根が既に出来上がっている状態でした。(一日で完成)
 施工の状況を見ていると玄関が取り付けられている基礎の一部分が壊され、中の鉄筋が見えているのを見つけました。後日モルタルの様なものでパテ埋めされていましたが、このような施工の状況で大丈夫なのか心配になり、業者になぜこの様な状況になったのか説明を求めました。
 業者の説明によると、玄関の基礎の幅と、玄関フレームの幅があっておらず(基礎の方が狭い)フレームが入りきらなかったため、基礎の一部分を壊しフレームを入れた。このように基礎の寸法の誤差はよくあることで、会社にもこの様な場合はどういった処置を施すかといったマニュアルはあり、マニュアルどおり壊した基礎には工場指定の無収縮のセメントを埋め込んであり、強度の検査もクリアしているので大丈夫、と言われました。
 マニュアルどおりだといわれてもアンカーボルトがあり、壁の補強版が設置されている重要な箇所です。強度に問題がないのか、処置として業者の行っている事がベストなのか、またこの様な施工は瑕疵に当たらないのか等、御教授頂ければと思いメールさせて頂きました。また、今回購入した分譲地には当ハウスメーカー施工の家が他に10棟ほどありますが、基礎の不具合は他にも一棟あったそうです。基礎工事の精度がちょっと低すぎるのでは・・と私どもでは感じておりますが、専門の方の目から見てどうかと言った事も合わせて御教授いただければと思います。どうぞ宜しくお願い致します。

●添付画像●



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いずみ建築工房
泉 徹
電話:011(738)2006


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 当該部分のクローズアップなので大きさが判然としません、添付写真を送られる方は大きさが比較できる物、コントラストのハッキリした定規が望ましいのです、当該部に当てていただければ幸いです。
 さて、問題点は基礎工事と上物寸法が合わなかった事に起因します。基礎工事を請け負う業者と上物を扱う業者の、図面上の齟齬であろうと思います。本来施工図を作成し、基礎と上部構造が合致しているかを検証すれば作る前に問題は解決できたはずです。
 またよくあるとで一般論されると問題点がずれてしまいます、作る側は沢山作っても、作られる側は一軒しか無いのですから。さらに、工事を管理している管理者がそこまで管理できないのは、この業界の下請け孫請け重層構造に問題があります、それぞれの職種は自分には責任が無いと云うはず、基礎の寸法、躯体の寸法、勝手に職種は問題をバラバラにします。
 昔は現場では棟梁が現場全体を差配出来た、また建築に関わる職能人が生活の身近で生活をしていたので、技能の優劣がありましたが、社会構造上手抜きの出来る社会ではなっかたのです、家そのものが商品では無かったのです。


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床鳴りの修理方法について


<Sさん(男)>


 2005.3月に新築。2006秋頃から居間フローリング部から「きしみ」音が出始め、今年の冬には1m2の広範囲に拡大。1月に建築業者がやっときて、「これはフォローリング材と下の板との接着が剥がれたのが原因。広範囲なので床を張り替えないとなおらない。なるべく早く工事する」とのことであったが、その後4月に別な人が来て、「これは根太の"しなり"音なので束を立てれば直る」とのことで床下に潜り込み束を立て床下を少し持ち上げたようです。
 そのときは一時的に床鳴り音が収まりましたが、1週間ほど経ったころから今まで音がしていた場所の周囲から音が出始め以前より床鳴り音がひどくなり範囲も拡大しました。
 再度業者に連絡したところ5月の初めにきて、また床下に潜り込み今度は何十本ものネジ釘を下から打ち始めました。フローリングとその下板をネジ釘で固定したようです。
 ただ、ネジ釘が長すぎてフローリングの表面から飛びでた場所も何箇所もあり、さらにフローリングと下板が完全に固定されたため床が硬く弾力がなくなり、また、下側にわずかにたわんだ感じがします。ネジ釘が飛び出たところは釘を少し引っ込めて、その後、床のリペアが入りましたが、下から盛り上がっているのできれいに修復できず、何箇所も大きな跡が残ってしまいました。
 さらに、6月に入りネジ釘が飛び出た箇所のフローリング材の表面が浮き上がり剥がれてきました。厚み1mm程度の表面に接着している薄皮のようなものが剥がれ初め、現在30cmの長さで剥がれています。剥がれた場所のすぐ横は以前入れた束も場所でありそこの場所は少し盛りあっがた感じです。恐らく一方が束で盛り上がり、一方がネジ釘で下側にたわんだため
フローリング材が歪んで表面の剥がれに至ったと考えています。
 業者に連絡したところ、東プラに連絡を取ってみるといっていましたが、私は材料の問題では無く施工の問題だと思います。今後どうなるのか心配です。
 そもそも、「床鳴り」の修理でフローリングの下板の裏からネジ釘を打ち込み固定する方法は一般的な修復方法なのでしょうか?どなたか、教えていただけますか?
 新築でこのような状態は非常に残念です。ちなみに、建築業者は小規模な不動産屋で施工は色々な業者への外注です。私の見る限り施工業者の施工力は相当低いと思います。



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1,どうして床鳴りするか
質問の内容から、「束立床」という床組のようです。
この床組は、軸組工法の一般的な工法です。
一番上のフローリング材(12-15mm)の下には、厚さ12-15mmの下地合板があります。
合板の下には、断面巾45mmx高さ45-60mmの「根太(ねだ)」と呼ぶ、床受け材が303-455mm間隔で、配置されております。
その「根太」を受ける為に「大引(おおびき)」と呼ぶ、90-105mm角の角材が、900-1000mm間隔で根太と直角方向に配置されています。
その大引を受ける為に、「束(つか)」という小柱(90-105mm角)が、1800-2000mm間隔で、立てられています。この束を受ける為の束石基礎がその直下にあります。

このように、床組は、
1,フローリング
2,下地合板
3,根太
4,大引
5,束
6,束石基礎
以上、6層もの複合構造になっています。

 これらのどこかがの部材が、乾燥による木材のヤセ、あるいは荷重によるクリープ変形(たわんだ状態で固まってしまう)などが起ると、床鳴りが起きやすくなります。
 この場合の床鳴りの多くが、木材同士を緊結している部分にスキマが出来て、そのスキマが動くことにより、釘と木材がこすれて音が出ます。また、荷重により木材がたわみますが、このとき、合板や木材がこすれて音が出る場合もあります。

2,床鳴りを直す方法
 質問者の場合のように、床下から「適切な長さのビス」を使って、大引と根太を緊結し直す方法はあります。ただし、今回のケースの場合、その長さが適切ではなかったようです。
 また、根太と下地合板のスキマを緊結する場合は、床下からのビス止めは不適切です。合板の厚さが薄いので、ビスの効きが悪いからです。フローリング上にビスの先端が飛出したのは、根太と合板を床下からビスで緊結しようとしたからではないでしょうか?
 根太と合板の部分にスキマが生じた場合は、床上面から長いビスで止め直す方法が最適です。ビス頭を数mmめり込ませて、フローリング表面を修理(リペア)します。腕の良いリペア職人さんが施工すると、ビス跡はほとんど判らないように直してくれます。大引と根太の間にスキマが生じた場合でも、フローリングから大引まで届く長いビス(120-150mm)を使って、合板・根太共に大引に緊結する方法が、手直しとしては確実な方法です。

3,今後は
 リペアしたフローリングの表面単板が剥離してきているようですね。ビスの先端が残ったままでは、考えられそうな現象ですね。
 まず、先端が飛出しているビスは、全部抜く、飛出していなくても、フローリング表面が盛上がっている部分のビスも抜きましょう。
 そして、前述のような方法(床上からビス止め)で床板や根太を固定し、ビス頭をリペアしましょう。30cm程度の単板のハガレの場合は、「表面単板の張替え」というリペア技術もあります。
 フローリングメーカーの方で、腕の良いリペア業者を知っていることが多いと思います。建築業者さんに、フローリングメーカーの協力を仰ぎながら、以上の内容で再度手直ししてくれるよう。お願いしてみてはいかがでしょうか。


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畳からフローリングへリフォーム 下地について教えて下さい。


<市川市・新米さん(主婦・37歳・女)>


 DIYに挑戦しています。築35年のマンションの和室の畳をフローリングに変更したく、畳を上げて下地の確認をしました。下からコンクリート・砂・ネダフォーム(和室用)の順になっていました。根太フォームは連結されておりますが、固定はされていません。和室用根太フォームを利用してフローリングにする方法はないでしょうか?また、無理ならどのようにコンクリートから施行すれば良いのか教えて下さい。コンクリートから高さ17.4cmあります。

●添付画像●



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建設大臣賞受賞
リフォーム・新築の北海道工房(株)(JRN正会員)
代表 廣瀬 誠
電話:011(882)1200


ホームページ:http://www.do-ko-bo.co.jp/

 どの程度の仕上がり精度を求めるかによって施行方法は違ってくると思います。
 写真を見てもよくわかりませんが、ご自分でのDIYということで、簡単にできる方法を考えてみたいと思います。まずその前に、他の床とレベルを合わせるかどうかで施行方法が違ってきます。

  1. 他の床とレベルを合わせなくとも良い場合は、単純にネダフォームの上にコンパネを接着剤で捨貼りし、その上にフローリングを施工してはいかがでしょうか。

  2. 他の床とレベルを合わせる場合は、砂の量で高さを調節する方法と、根太(下地木材)で高さを調節する方法が考えられます。施工材料や道具、技術、予算等を考えて選択してみて下さい。いずれにしてもフローリング下地が動かないようにすることが重要です。

 自分自身の腕にどの程度納得できるかが最大のポイントになってくると思います。安くするつもりがかえって高くついてしまう場合もありますので、やはりきちっと仕上げたい場合はプロに頼んだ方が良いのではないでしょうか。


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