住宅クレーム110番

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J110 News

契約書のない設計のキャンセルに関して


<長野県諏訪市・SRさん(会社員・46歳・男)>


<〜NPO住宅110番より〜 ここに寄せられたご相談へ、読者のみなさんでご意見・アドバイスをいただける方、投稿をお寄せ下さい。>

 平成17年7月ごろよりmailでやり取りしております。平成17年9月29日、設計事務所を訪問して、購入した土地での設計依頼をしたが、正式な契約書は無い。その際、当初予算は土地込み6,000万とお伝えしてましたが(7月頃にmailで)、土地代3,500万のほか、余裕を持って実は総額3,500万程度まで考えておりますとお話ししました。山本氏からは、この予算で十分可能で、工期は3月着工で8月中には入居できるとのお話でした。
 その後、提案していただきました間取りでは、重量鉄骨3階建てでした。こうなると予算が心配であったので、仮見積もりしていただきましたところ、4,000万で0.8がけで3200万ほどでという回答をいただきました。ようやく6月になり見積もりを出す段になりましたが、それでもまだ正式な図面は見せていただけず、修正し忘れたものでした。それでも見積もりを数社から取っていただけました。見積もり中は、素人目にも予算overが心配でしたので、お尋ねしたところ、見積もり5,000万、0.7がけで3,500万でよいかと思いますとの回答いただき、だめでも、各部材の見直しで対応するとのことでした。しかし、実際に見積もりが出てきたところ、別途工事も含めると、値引き後で6,000万近いものでした。そこで、最初から2階建で予算内に収まるように設計しなおしてほしいと、お願いしました。しかし設計士さんより「うちはここまでということで」と帰られました。その後送られてきたのが請求書です。金額は 2,257,500円です。
 請求は合法と考えており、支払うつもりですが、お願いした金額と大幅に違います。しかも、途中で放棄されております。正式な契約書ははじめから存在しません。皆さんの注意を喚起する意味で、投稿させていただきます。契約書を交わしていなかったのが敗因と思いますが、こんな状態でも何か対処法はありますでしょうか?



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断熱材の抜け


<千葉県千葉市・SAさん(会社員・30歳・男)>


 設計事務所で設計監理、地元の建築会社にて施工し、引渡しから約1年が経とうとしています。在来工法、平屋根です。2階にリビングがあり、リビングの天井部、小屋裏の断熱材についてなのですが、カーテンボックスをつけたもののカーテンボックスの部分だけ天井面が暖かいのです。監理写真でもその部分に断熱材が入っていません。ただ写真と現時点での天井の温度で判断しているのですが、設計図ではカーテンボックスの上まで断熱材を入れるようになっています。もし、入っていなければやり直させることはできますか?
 それともう1つ心配事があります。そのリビングのエアコンが天井カセット型でその小屋裏に本体と配管があるのです。先日エアコンのフレーム部から水が落ちてきたのでエアコン会社のサービスマンに来てもらったところ、配管の断熱材(エアコン配管用の)がずれていたので、その部分から結露水が落ちてきたとのことでしたが、断熱材がまいてある部分の配管と本体も多少結露しているとのことでした。そのときの小屋裏の温度は33度。今後どういった対策をとったらよいでしょうか? 断熱材がずれていたエアコン配管の写真を添付します。どうかよろしくお願いいたします。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 カーテンボックスは窓の上についているわけですかから、その外壁の外周面の温度が日射熱を受けた場合、60度以上になることがあります。千葉県のような温暖地でこそ、夏場対応を考えたら寒冷地なみの断熱材の厚さが求められます。現在の断熱基準では南下するほど断熱材を薄くしても良いことになっておりますが、温暖地の断熱基準の改正が必要です。
 本件の質問についてですが、設計図書に基づいて契約を行っているわけですから、設計図のとおりに断熱材を充填するよう求めるのは当然の権利であると思われます。また、施工者がそれを拒否する理由は無いと思われます。
 エアコンの結露についてですが、小屋裏収納式のエアコンですが、小屋裏の真夏の気温が60度を超える場合もあります。したがって、温度差が大きくなり、結露がしやすくなります。普通のエアコンより結露対策を重んずる必要があります。写真で見ますと配管の継ぎ手部分をメンテナンスがしやすいように、結露防止用の断熱カバーが剥れたままになっておりますが、確実に結露するでしょう。継ぎ手部分の完全断熱を行うべきです。本体にも軽い結露が生じているということですが、エアコンが一生懸命に仕事をするほど小屋裏の温度差が大きくなっている証でもあります。かといって、この状態の中から天井裏の気温を下げる工事はとても困難です。簡易的な方法としては、本体の下にドレンパンといわれる結露受け皿を敷設して結露水を排水する方法があります。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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住宅の気密について


<北海道・THさん(会社員・31歳・男)>



 昨年、一級建築事務所に頼み新居を建てました。建築中にユニットバス部分に断熱材が入っていないことに気づき、入れるように頼んだのですが「通常入れない」と言われ、結局入れませんでした。
 現在、 入居後4ヵ月でひと冬過ごしましたが、やはり風呂場と脱衣所と風呂の上の部屋が寒いように感じます。ユニットバスの天井点検孔からは外壁、脱衣所の天井、上の部屋の床が見えます。また、和室部分の床にも断熱材が入っていません。「畳に断熱性があるので不要」と言うのですが、他の部屋より寒いように感じます。本当に必要ではないのでしょうか? 場所は神奈川県です。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 ユニットバスであっても、その周辺の外壁部分に断熱材を入れるのが通常です。設計事務所の多くが意匠や構造に詳しいのですが、温熱環境に精通している設計事務所はほとんど存在しません。神奈川県でも断熱材の充填されていない浴室の場合、当然、冬の寒さが気になります。
 しかし、バスユニットの天井部分の上部は、かなりの空間があり、人が入れるので点検口から出入りをして後からでも断熱の充填が十分にできると思われます。断熱材を壁の上部から下部に押し込む形になりますが、頑張れば自分でもできないことはありません。しかし、施工業者にお願いして充填していただいても費用は2〜3万円程度で済むと思われますので、我慢をせずにその方法で断熱材を充填すべきでしょう。設計事務所に抗議をしてもさまざまな理由をつけて責任を回避されるのがほとんどです。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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