住宅クレーム110番

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車庫外壁クラックと誠意を感じない工務店


<秋田県北秋田市・IKさん(会社員・30歳・男性)>


 「2004/04/24 外壁施工について教えて下さい」でお世話になりました。秋田県北秋田市のIKと申します。
 車庫の外壁にクラックを発見しましたが、工務店と疎遠になっており、交渉に悩んでおります。
 住居と同時に車庫も建てました。その際、長持ちするからという工務店の薦めから「金属板サイディング」を使用しました。厚さは15mmと聞いておりましたが、実際は確認しておりませんでした。
 引き渡し後2年が経ちました。十数ヵ所サイディングのクラックが見られ、塗装の内部からの剥離や水の浸入によると見られる膨らみ箇所が多々確認できました。全てが釘直留め部からのクラックで、釘まわりから水が浸水したのは明らかです。また釘穴も数ヵ所残っており、このまま放置すればクラックが進む可能性は高いと感じます。
 一度、工務店と補修に関して話し合いをしようと思ったのですが、2004年7月(引き渡し3ヵ月後)に工務店ともめた経緯があり、非常に切り出しにくいと感じております。その経緯とは…、最終支払い完了3ヵ月後、工務店が突然追加請求書を持ってきました。内約は、施工中の追加工事に関するものでしたが、最終請求書に追記し忘れたという理由から、払って欲しいということでした。追加工事に関しては、必ず見積書を発行後、両者了承の上行うこよとしておりましたので、この追加工事に関しては当初の見積もりの範囲内と思っておりました。追加請求に関しては納得できませんでしたが、材料費のみ支払うことで決着がつきました。
 その際、ウッドデッキの補修工事をお願いしました。ウッドデッキは当初、雪が解けてからの施工をお願いしていたのにもかかわらず、工務店の内覧会に間に合わせるために施工を早められたものです。そのためか激しい割れが生じておりました。この補修工事については書面で約束をもらいましたが、今現在、補修に来てもらえません。また、縁側のコンクリートのクラックで相談したときは、留守時に勝手にシリコーンのコーキング剤を塗って行っただけで何の説明もありませんでした(補修したから、この件は解決と一方的な言い分でした)。
 このように誠意のない対応が続いているため、今回の車庫のサイディングに関しても工務店側で勝手に補修をされ、「後は存ぜぬ」という態度を取られるのではないかと心配です。「長持ちするから」という薦めから相場よりも高価な車庫施工を依頼しましたが、内訳明細がない口約束しかなかったため、こちらにも落ち度はあるかと思いますが、どうしたら良いものかアドバイスをいただきたくご連絡いたしました。どうかよろしくお願い申し上げます。

追記:施工の際に建設士と工事管理契約を結んでおりましたが、車庫は契約外でした。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 金属サイディングとありましたが、写真を見ますと窯業系サイディングです。施工時に釘を脳天打ちする際にハンマーが打ち損じて要因をつくったと思われます。この状態であれば、専用のパテ埋めでほぼ新品同様に補修が可能です。放置しておいては剥離状況が進むので早急に対策を講ずる必要があります。ウッドデッキとは木製のベランダのことをいいますが、根気よく塗装することが最善です。
 いずれにしても家が竣工したあとは、ユーザー側から工務店側にお願いする機会が多くなります。まず、施工者との関係改善を図ることからはじめましょう。文章に残すとか、口約束だったといいますが、関係を改善することで解決することが多くなります。残金トラブル、解釈の違いなどは、施工工務店と生涯にわたる友好関係を維持するのだという確固たる信念があれば解決できるものです。
 工務店もつくった家を自分の子どものように思っているものです。こちら側から穏やかに声がけを行い、まず、工務店の責任者の方と人間関係の修復を行うべきです。ユーザーさんとの関係悪化は工務店側も困惑していることでしょう。壁やデッキの修復より先に工務店との友好関係の修復のほうが先になります。
 施工工務店とは生涯の付き合いをする気持を持つことです。施工者が状況をもっともよく知っているわけですから、上手にモチベートしてあげてください。細かい不具合をさりげなく気づいていただき、誠実な対応をしていただくようになるはずです。その方が双方にとってメリットが大きいのです。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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基礎のシミ


<Hさん(会社員・33歳)>


 当方は4月に建売の新築一戸建てを購入しました。ある日、ふと見ると基礎立ち上がり上部よりシミが出ているのを確認しました。雨が降るごとにシミの大きさは拡大し、天気の良い日が1週間続いてもシミは残った
ままです。しかも、基礎とサイディングの間にある防虫ネットから木材を見ると、木材にカビらしきものがありました。家の周囲を確認しましたが、シミが発生している箇所はそこだけです。業者さんには雨漏りはしていないことは確認してもらいましたが、原因がはっきりしません。業者さんは雨が地面に当たり、その跳ね返りでシミができたといいます。しかし、それであれば基礎の下部にもシミができているはずです。
 納得のいく回答が得られないままこの状態が続いています。基礎部分の写真を添付しますので確認ください。ご意見よろしくお願いいたします。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 通気層からの雨水跡であると思われます。本件は通常どおりにサイデングの内側に通気層をつくっております。写真で見ても通気層がついていると確認できます。この通気層にはいくつかの役割がありますが、サイディングからの漏水した雨水を下部から排出する役目もあります。この雨水は、一番下部にある金属製の水切りの上から外部に排出されなければなりません。
 本件は何かの不具合で、通気層を伝わって来た雨水が水切りの立ち上がり部分の内側に入ったものと思われます。一番考えられるのが、通気層の断熱材側に張ってある透湿シートが水切りの立ち上がり部分の内側に入っている可能性です。これは施工ミスなのですが、放置しておきますと、土台を腐らせる場合がありますので早急に対策を行うべきです。
 本件は施工時においての雨漏りと構造体の瑕疵に値すると思われ、施工者側に瑕疵担保責任の対象になると思われます。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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