住宅クレーム110番

投稿ページ続きです
J110 News

下地の石膏ボードにヒビ


<Mさん>



 1年前に建築条件付きで家を建てました。建物は木造在来工法です。
 先日、腰窓の右下部分のクロスが剥がれていたので、乾燥などで収縮したと思い見てみると、下地の石膏ボードが30センチほど縦にヒビが入っていました。クロスは継ぎ目なのですが、石膏ボードは継ぎ目でないため、どのような原因が考えられるか教えていただけないでしょうか? また、ヒビの入った石膏ボード裏は通し柱なので構造的に問題があるのか心配です。1年ほどでこのような症状が出るのは当たり前なのでしょうか?
 業者に補修依頼する場合、適正に補修してもらうにはどのように指示すればいいでしょうか。よろしくお願いいたします。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 写真での判断とさせていただきます。
 従来どおりの施工なら、窓の右側に柱が通っていると思われます。その柱に窓受け材が付いてサッシを支持しています。乾燥の十分でない木材を使用した場合、新築して1年程度で木材が相当の収縮を起こす場合があります。窓枠の方縦と下桟の突き付け部分も開いており、構造木材の狂いによると考えられます。さらにその窓の端の部分はサッシの結露水が染み込む場所でもあり、クロスが剥がれ易い状況の場所でもあります。木材の収縮に関しては、宿命的な場合もあります。
 ただし、構造体そのものの床、柱などが傾いたりの大事になっていないかをしっかり検証すべきです。木材の収縮以外の構造体に問題がある場合(粗悪な木材を使用したり、雨水で木材が腐ったり、その他、竣工するまでに出来た瑕疵)は、瑕疵担保責任の対象になる場合もあり、その場合には法的に施工者の責任を問わせることができます。構造に問題がないのであれば、表面的な補修を行うことで大丈夫だと思われます。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


J110 News

屋根裏の夏期の高温が気になります


<千葉県館山市・A.Tさん(主婦・34歳・女)>


 建築中の建売戸建てに屋根裏収納をオプションでつけてもらう場合、現在、自然換気しか施していない屋根裏の夏季の高温が気になります。設計士は「このままで」と言いますが、この110番を拝見すると庫内温度70℃超であれば、強制換気が必要ではないでしょうか? また、強制換気の種類と設置費用についてもお教えください。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 千葉県辺りでは、屋根断熱(屋根材の下部に敷設する断熱法)の場合でも、その仕様によっては小屋裏(天井と屋根の空間)温度が60℃を超えることが考えられます。小屋裏温度が居住空間に入らないようにするためには、天井断熱材を厚くすることが望ましいと思われます。
 本件の場合、屋根断熱の仕様が書かれていませんが、小屋裏に取り付ける収納スペースも、その部分を特別に断熱する方法あります。当然、費用はかかりますが、設計士さんに要請すべきと思われます。小屋裏換気は、基本的に自然換気方法がベターです。小屋裏は高温になるため、軒天の通気孔から空気が入り込み、棟換気、あるいは妻側通気口から自然に排気しますが、そのように施工するの通常の方法です。
 機械換気は、電気代とメンテナンス費用がかかり、台風などの時に漏水対策もしなければなりません。それも換気扇を取り付ける必要がある場合、3種換気(排気ファン)なので1〜2万円程度のプロペラファンで大丈夫と思われますが、フードなどの雨仕舞いを念入りに行う必要があります。取り付け施工費用やフードなどをいれれば数万円程度と思われます。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


J110 News

基礎コンクリートの欠け


<匿名さん(主 婦・35歳・女)>


 コンクリート打ちが終了して2〜3日後に型枠を外している作業時に現場を訪れました。あの時は気づきませんでしたが、先日、改めて写真を撮ろうとしたときにこれを発見しました(写真)。
 一部分ですから気にしていなくてよろしいでしょうか? クラックというか欠けのように思いますが、強度に問題ないでしょうか?



アドバイスいたします
會澤高圧コンクリート(株)札幌支社
電話:011(818)8211


ホームページ:http://www.aizawa-group.co.jp/

 クラックの部分は、基礎天端のレベラー材ではないかと思います。
・通常のレベラー材であれば、このような感じでクラックの発生はないと思います。レベラー材としたら性能が悪いか、混入した水の量が規定量より多いか、レベラー材の添加量がメーカーの示す配合どおりであったのか、と考えます。アンカーのボルトの周りの沈降が見受けられ、容易に体積変化のするものだった思われます(通常のレベラー材は、体積変化を起こしにくい品質になっています)。
・初期の乾燥収縮(体積変化)が原因と思われます。
・角欠けは、型枠取り外し時に発生したものと考えられます。

 基礎構造物本体はコンクリートとして施工されていますので、その打ち込まれたコンクリートの品質に左右されます。今回の基礎天端のレベラー材の品質とは別の問題と思います。レベラー材の厚さも数ミリなので、基礎全体をみますと、基礎構造物本体のコンクリート強度に左右されます。基礎コンクリートが問題なければ、レベラー材がこの程度欠けていても問題はありません
 今回は、レベラー材が欠けている、クラックが入っていることから
1)土台のレベルが確保できるか
2)外観上問題になるか

 以上の点をクリアできるのであれば問題ないでしょう。


まだまだ投稿ページは続きます 新しい記事    古い記事

NPO住宅110番はリニューアルいたしました。
新たに質問がある場合はコチラからどうぞ。

※このページはリニューアル前のもので、回答の中には十数年以上前の情報もございます。技術は日々進歩していますので、その点をご理解の上参考になさってください。