住宅クレーム110番

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夜9時過ぎの住宅新築工事、許せません


<北海道石狩市・TSさん(公務員・48歳・男)>


 こんにちは。
 今、我が家の向かいで住宅の新築工事が始まっています。それはそれでいいのですが、工事は夜は何時までやっていいとかだめとか、そういう関係の決まりというものはあるのでしょうか?
 選挙では朝8時からよる7時だったか8時までというのがあったと思います。今、夜9時をすぎても工事が続いています。はっきり言って迷惑以外の何ものでもないのです。法律的には何の決まりもないものでしょうか?
 ついでに…工事を始める時って、ご近所を回ってこれから○○邸工事を行います。なにかと…などという挨拶があるものでしょうが、この業者は一回も挨拶に来ません。車を洗車するために外に出ても何も言いにこない業者です。心情的に許せません。



アドバイスいたします
住まいを科学する技術集団・新住協メンバー
須藤建設(株)
副社長 須藤芳巳


ホームページ:http://www.sudo-con.co.jp/

 このような話は、
1、法律で物事を考えるか?
2、道徳で物事を考えるか?
ふたつあると思います。
 今回の場合、法律的には規制はありません。騒音規正法に“騒音の防止方法・改善・作業時間の変更を市町村が命ずることが出来る”というのがあるのですが、特定建設作業(くい打ち使用作業・びょう打ち作業など)など大型の工事に限られています。
 従って、次には道徳的に考え、新築住宅の発注者(施主)に騒音防止方法・作業時間の変更を申し入れしてください。まず実際に工事を行っている施工業者に言うことも良いのですが、遅くまで工事をするということは工期の短縮など施主の都合も考えられますので、施主がわかる場合は直接お願いすると良いと思います。直接言いにくい場合は、必ず市に市民相談窓口がありますので、相談してみて下さい。連絡を取って対応してくれると思います。
 やはり、夜9時過ぎまでというのは言うのは、いまどき通常のことではないです。


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C値について


<栃木県足利市・Oさん(会社員・35歳・男)>


 現在、住宅を新築で工事中で全熱交換の換気システムを設置する予定ですが、気密性を判断するC値について工務店に訪ねましたら、気密測定は行いませんがC値は2以下ですとの返答でした。
 測定しなくても経験や仕様等で予測出来るのでしょうか。ちなみに我が家の仕様は、下記の通りです。

屋根:ガルバリュウム鋼板立てハゼ葺き
   断熱材 高性能グラスウール16k厚200

外壁:ガルバリュウム鋼板サイディング(断熱材裏打ち)
   断熱材 高性能グラスウール16k厚90  

1階床:断熱材 ポリエチレンフォーム厚35

2x4工法 2階建て 42坪



アドバイスいたします
住まいを科学する技術集団・新住協メンバー
須藤建設(株)
副社長 須藤芳巳


ホームページ:http://www.sudo-con.co.jp/

 省エネルギーの仕様として、新省エネ基準と次世代省エネ基準が地域別に決められており、今回の建設地は栃木県なのでIII地区になります。
 III地区の場合、次世代省エネでC値(隙間相当面積)は5(cm2/m2)、Q値(熱損失係数)は2.4W(m2・K)以下が基準になります。さらに床・壁・天井の断熱材の種類(熱伝導率)と厚み、開口部の建具の種類・断熱性能、計画換気0.5回/時などが定められています。
 今回の建物の仕様を見てみると、床の断熱仕様以外は、ほとんどが次世代省エネ基準になっています。従ってC値、Q値を含めて全てを次世代省エネ基準にしても、コストはほとんど変わりません。ぜひ、Q値を計算して断熱材・開口部・換気の仕様を決め、C値を測定して隙間相当面積を確認し、次世代省エネ基準の家にしてください。
 C値は完成後の測定が必要です。計算では確認できません。
 私見ですが、次世代省エネ基準はC値に甘く、Q値に辛いと思います。お薦めのレベルはC値がII地区の2(cm2/m2)、Q値はIII地区の2.4W(m2・K)です。ほとんど満たしていますのでトライして下さい。


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防風透湿シートの破れと家の揺れ


<秋田県秋田市・Aさん(会社員・54歳・男)>


 質問は2つ。住んでいるところは日本海からの風が吹き付ける。
 一つは、家の屋根は切妻で、建築中に切妻の三角で、小屋裏にあたる部分の防風透湿シートが強風で一部破れていたが、貼りなおさないまま外壁を貼っていたことを入居後に知った。とりあえず、破れていつところをテープで塞いだが、シートにシワがよっているためまた切れていた。建設したところは、小屋裏だからそんなに関係ないとは言いますが、小屋裏には断熱材も入っていて今後のことを考えると心配です。例えば、外壁の損傷で、破れた所から雨漏りとか。
 本来なら外壁をはいででも、張りなおしてほしいが、今後はどのように対応したら良いかアドバイスをいただきたい。
 もう一つが、家は建て替えのため、地面を一メートル近く掘って、前の家の基礎を取りのぞいた。地盤調査では、補強の必要なし。基礎は連続布基礎。家は軸組み+パネルですが、強風の時に2階が揺れる。一階も寝ているとゆれを感じる。2階の揺れは、前の家のよりもゆれる感じがする。木造はこんな物って言いますが、本当にそうでしょうか? 建て替えてから揺れにくいとおもいました。この揺れから、基礎工事は大丈夫だったのかと感じてしまいます。
 今後、どのように家を監視していくとよいでしょうか? お手数ですが、アドバイスよろしくおねがいします。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 外壁下地の防水シートが破れていますと、外壁から漏水した水を逃がすための構造になっておりません。
 本件の住宅が雨漏りの事象を起こした場合、平成12年4月以降の竣工物件であれば、住宅品質確保促進法の瑕疵担保責任の対象になりますが、この竣工日時がポイントになります。瑕疵担保責任という法律は雨漏り事象と構造体の不具合に対して「竣工時の瑕疵」が対象になります。本件は建築中にその状況を把握している訳ですから明らかに竣工時の瑕疵になります。しかし、雨漏りの事象が起きてから始めてこの法律が適用されます。適用期間は竣工から10年以内ですのでこの期間に雨漏り事象が発生した場合、この法律を理由に施工者側にその責任を求めることが出来ます。この瑕疵担保責任という法律は義務化されておりますので、施工者に毅然として対応を求めることが出来ます。
 建物の揺れの件ですが、パネルを組み込んだ軸組み構法の場合、壁倍率が通常の軸組構法より高くなる場合が多いのです。このような常識から考えますと以前の建物より揺れ難くなるのですが、例外もあります。地盤調査を行なっているので、地盤の地耐力が優れているということでしょう。通常、地盤調査を行ないますと多くが何らかの地盤補強を伴う場合が多く、何もしなくても良いということは相当の地盤に対する余裕があるからだと推測されます。ところが、このように地耐力の高い地盤と建物の剛性がフィットした場合、このよう
な現象を起こす場合が考えられます。地盤波長と建築物の剛性波長が重なった時にこのようなことが起こり得る可能性があります。少しの地震にも敏感に建物の揺れを感じさせる場合があるのです。本件は地震でなく、風圧で一階に居ても揺れを感じると言うことですが、やはり剛性波長の可能性は高いと思われます。
 このような建物は、壁倍率が確保されていると思われますので、大きな震災や台風などに見舞われても、充分に耐え得る強度が確保されていると思われます。しかし、壁に目立つような亀裂などが発生した場合などは、その壁倍率に関係する耐力壁がアンバランスに配置されている場合があります。このような場合も、竣工時における構造体の不具合と見ることが出来るので、雨漏りと同じく、瑕疵担保責任の対象となると思われます。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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雨の日のサイディング工事」へアドバイス投稿


<(30歳・男)>



「NPO住宅110番より」  
 以前に掲載中の「雨の日のサイディング工事」について、すでに掲載済みのアドバイスとは違った見地での、以下のようなアドバイスが寄せられましたので、掲載いたします。それぞれのアドバイスを参考にしていただけると幸いです。



 雨の日に施工をすると、サイディングが雨を吸いますので、壁に貼り付けてから乾燥するとサイディング自体が伸縮します。反りや異様なほど変形しますので、サイディング裏面を濡らすのはよくないですよ。



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防湿シートが全面に張られていない」へアドバイス投稿


<(30歳・男)>



「NPO住宅110番より」  
 以前に掲載中の「防湿シートが全面に張られていない」について、すでに掲載済みのアドバイスとは違った見地での、以下のようなアドバイスが寄せられましたので、掲載いたします。それぞれのアドバイスを参考にしていただけると幸いです。



 この写真の工法は内張りと言って、隣の家との間が狭い時にこういう施工でしたりします。よくはないですよ。わたしはサイディング屋です。透湿防水シートは必ず全面に張らなくてはいけません。



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