住宅クレーム110番

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地盤が固まるまで待ったほうが…


<愛知県名古屋市・SMさん(会社員・30歳・女)>



 1ヵ月ほど前に某大手会社の分譲住宅の購入をしました。現在、ローン等の準備中です。先日、購入手続きをしている家を見に行ったところ、外壁と地面の間に直径50センチ、高さ30〜40センチほどの穴があいているのを発見しました。住宅会社に確認したところ、先日の大雨によるもので問題ない、との回答でした。さらに、家を引き渡すときには再度、土を入れて平らにし、また今後、大雨などで同じようなことが起きたときには、2年程度は無料で土を入れさせてもらう。2〜3回程度、土を入れれば段々と土も固まり、このようなことはなくなる、と言われました。
 そこで質問なのですが、このようなことは特に問題ないのでしょうか? 住宅会社の方が言われたように、何度か土を入れることにより、地盤も強くなるのでしょうか? やはりお庭には芝生を植えたり、ガーデニングをしても問題ないでしょうか? 芝生を植えたりするには、地盤が固まるまで待ったほうがいいのでしょうか?
 以上、よろしくお願いいたします。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 どんなに土を入れても地中がどのような状況になっているか、しっかりとした地盤調査が必要です。しっかりとした盛り土施工で造成しますと、造成後、すぐにでも家を施工できる場合もあります。本件の場合は、明らかに敷地の造成盛り土施工に問題があるように見受けられます。
 現在は住宅品質確保促進法という法律で、地盤不備が要因で不同沈下(家が傾く現象)などは施工者側の施工責任が義務化されています。今のうちから、この法律の存在をしっかりと確認しておく必要があります。必ず、地盤調査を実施して地盤の状況にあわせた対処を施工業者に強く要請すべきと思います。
 しかし、竣工後、家の周りにガーデニングなどで土を入れますと、外の地盤面が床下の地盤面より高くなって、床下に悪い影響を与える場合があります。床下は常に乾燥状態に維持管理する必要があります。敷地の水はけなども無視できませんので、最初から業者側にしっかりと要請しておくべきでしょう。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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雨漏りと養生不足の被害


<三重県四日市・さんど さん(会社員・32歳・男)>


 はじめまして、早速ですがよろしくお願いいたします。
 平成13年夏に新築し、今年(H16)の4月に雨漏りしているのを発見しました。すぐさま工務店さんに修理をお願いし、雨漏りする部屋の天井とかを剥がしましたが、直接的な原因がわからず、考えられる箇所のコーキングをしてもらい様子見することとなりました。しばらくして雨が降ると、また雨漏りがしてきたので、雨漏りする箇所の上部にあるベランダまわりを自分なりに調べてみました。するとベランダの壁と家とをつないでいるコーキングに大きなひび割れを見つけ、翌日の晴れた日にそこからホースで水をかけてみました。するとジャンジャカ雨が漏れてくるのでベランダの手すりを分解し、再度、防水処置を実施してもらいました。それで雨漏り問題終結と思われましたが、風を伴った雨が降った日に雨漏りしました。またまた工務店さんに来てもらい、その日に確認してもらったところ、サッシまわりから雨漏りしているようです。早速サッシ上部の雨戸シャッター収納庫を分解したところ、家側の仕上材と呼ばれている鉄板がなく、断熱材がむき出しになっておりました。その日のサッシ屋さんの話では、「T社は仕上材あるけど、SNK社はないんやなぁ」と言われてました。後日、全サッシに仕上材の張り付けとシーリングを実施してもらい、併せてこのサッシの施工方法がこれで正しかったのかメーカーに聞いてもらうことにしました(この時点で僕は仕上材が必要かどうかも知りませんでした)。2ヵ月経っても工務店さんからなんの連絡もなかったので、自分で直接メーカーへ問い合わせたところ、仕上材は大工さんに用意していただき設置してもらうことになってます、とのことでした。そのことを工務店さんに伝えると、自分のところは何も情報収集しなかったくせに、サッシ屋の悪口を言い出す始末で、こちらが唖然としました。この仕上材の処置をしていただいてから雨漏りは止まっているようですが、それが原因とすれば、もともと施工ミスが原因となり発生していた雨漏りですので、損害賠償の請求もできるのでしょうか。
 もともとは雨漏りを直していただければそれで良かったのですが、先日、雨水の浸入が予想される通気口の改善も同工務店さんにやっていただきました。やっていただいたのはいいのですが、その際、家の中を通ってベランダへ出入りしていた業者さんが、玄関〜階段〜ベランダまでの間にボタボタとボンドを垂らしていったのです。当初工務店さんが後からシンナー系のもので拭き取れば取れますよ、と言っていたので安心していたのですが、工務店さんがシンナーで拭き取ると階段&フローリング共に色が剥げて収拾がつかなくなりました。フローリングメーカーのサービスマンに来ていただき見ていただいたところ、今のものを生かしての修復は不可能と言われました。階段については同模様の薄い板を張り付けるという処置で、フローリングについては剥げた箇所の張替えとガサガサになった箇所もあるのでコーティングをすると、工務店さんに言われました。こちらとしてはこの被害については、全くもって工務店さんの養生不足が原因であり、このような切った張ったの修復では到底納得できず、階段の架け替えとフローリングの張り替えをお願いすると、「それではうちも法的に対処させてもらいます」と言われました。工務店さんも直さないと言っていないので、法的にはどうかわかりません。ただ建てたばかりでこんな状態で、ローンもたくさん残っており、悔しくてなりません。
 そのような状況ですので、工務店さんにも不信感がつのりメールさせていただきました。長々と書きまして申しわけありません。どうかよろしくお願いいたします。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 雨漏りについては「瑕疵担保責任」という法律で、10年間、施工者側に責任を課すことが義務化されています。しかし、この法律は竣工時の瑕疵(不具合やミスなど)によるものに限ります。本件の雨漏りの事象は明らかにこの「瑕疵担保責任」の対象になるものと思われます。しかし、法律にさまざまな抜け道がありますので、建主にとっては、何と言っても施工工務店との友好関係を保つことが最大の解決方法なんですが、今となっては無理な状態なのでしょうか。仮に瑕疵担保責任が適用されても損害賠償を課すというものではなく、あくまでも施工者が責任をもって雨漏りをしないように修復することを意味します。
 雨戸シャッターの取り付け方法にしても、最初から内側カバーが標準になっているものと、なっていないものがあります。これだけで業者側に責任を押し付けるのは、たいへんに困難と思われます。また、フローリングの施工についても、竣工引渡し時に徹底して検証し、然るべき補修を要求すべき案件であったと思われます。
 質問者の悔しい心情はとてもよく理解できます。しかし、施工工務店と友好関係が崩れると毎日がストレスの連続で、結局、損を見るのは建主側なのです。家づくりは全て、人がつくり上げていくものです。しかも何百人もの人たちが関わって一軒の家が出来上がりますが、人が絡む以上、必ずミスや心情の行き違いが発生するものなのです。
 これから一生、この家に住み続けるわけですから、施工した工務店とさまざまなやり取りができるような関係が必要なのです。ぜひ、施工工務店と感情的にならないで、友好的な関係を修復する工夫をなさるのが、本件の最も効率の良い解決方法と思われます。
 何でも賠償金とか、コレもアレも無料にしろとかの無理難題を突きつけると、施工工務店は逃げてしまい、法律で訴えたところで、訴えた側に有利な決着を見るのは本当に稀なケースしかありません。実は工務店側も建主さんとの友好関係を維持したいと思っているのです。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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基礎下陥没の修復方法について


<山梨県中巨摩郡・OKさん(42歳・男)>


 新築8ヵ月のツーバイフォー2階建て住宅ですが、大雨後に基礎脇の地面に穴があき、建築業者の試掘で基礎下に空洞が見つかり、現在対策を検討中です。コンクリートミルク注入では、比重が重いため基礎や地盤のバランスが悪くなり、コンクリートが基礎面に張り付いた場合には、それが重しとなり沈下の危険が懸念されるとのことで、山砂による水締め処理が計画されています。
 10メートル四方の総2階建てに近い形状の家で、基礎はべた基礎型です。陥没の生じた北側基礎から1メートルほど離れた所に7人用浄化槽が設置されており、設置時に基礎下の土が浄化槽穴に流れ込んだか、最近の大雨で浄化槽まわりの空間に基礎下の土が流れ込んだのではないかと予測されております。
 北側基礎は浄化槽があることからGL−50センチの深基礎になっていましたが、その下が空洞になっており、捨てコンごと基礎が浮いた状態です。空洞の巾や奥行きは1メートルはありそうです。地下水位がもともと−70センチと高いため空洞下に水が貯まっており、スウェーデン式検査で回転不能だった硬質層(GL−1メートル)までは緩い土砂で埋まっていました。
 基礎天端レベルは、陥没部以外の面や角では1ミリ差しかありませんが、陥没に近い角は他より5ミリ低くなっています。基礎の立ち上がり部分に明らかな亀裂はなく、室内の巾木・廻縁・コーナー・窓の開閉に異常はありません。ただし、陥没部近くの壁は室内側から測定して外側に少し傾いているとのことです(約5ミリ/2.4メートル)。
 以上のような状況ですが、山砂による水締めは基礎下陥没の修復方法として一般的な方法か? 山砂の水締めで基礎を十分に支えられるか? 地下水位が高いのに水締めが有効か不安で、近くで排水して地下水位を下げながら水締めするのはどうか? 他に良い修復方法は? という点についてアドバイスいただけませんでしょうか? 
 建物には大変満足しており、業者の対応や説明も非常に良好なのですが、セカンドオピニオンをお聞きしたくて質問いたしました。よろしくお願いいたします。



アドバイスいたします
建設大臣賞受賞
リフォーム・新築の北海道工房(株)(JRN正会員)
代表 廣瀬 誠
電話:011(882)1200


ホームページ:http://www.do-ko-bo.co.jp/

 地盤の専門家ではないので適切な処置方法については述べられませんが、GL−10000から貫入不能なほど良い地盤があるとすると、基礎や地盤のバランスを崩すようなことは考えなくても(補修の範囲にもよりますが)良いのではないでしょうか。それよりも、沈下部分の荷重を確実に硬い地層まで伝わるように考えた場合、セメントミルクの注入などは有効かと思います。いずれにしても今後の保障などのこともありますので、地盤調査をした専門業者などを交えて慎重に対応してもらうように建設会社に申し入れ、納得いく原因調査と補強方法をもう少し話し合ったほうが良いと考えます。建物周囲の陥没の補修であれば、山砂の水締めで良いのでしょうが、基礎底部の地盤の処理としては疑問に思います。地盤改良などの工事業者にお話を聞いて見るのも参考になるかもしれません。


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敷地内の電柱移設について」わが家の場合


<匿名さん>


 わが家も裏庭に電柱の支柱がありました。賃料はおっしゃるとおり数百円でした。支柱が埋まっている面積はわずかですが、この支柱があるおかげでこの一角は利用不可で、見た目にもいいものではありませんでした。結局、電力会社にお願いして移動してもらいました。金額は妥当な額だとは思えませんが(納得できませんよね)、どの場所でもこれ以上出せないとのことでしたので、それならと移動してもらいました。すっきりしていいです。私の住んでる場所は関西地区なのですが、どこでも賃料は安いんですね。

2003/11/22 「敷地内の電柱移設について」で困っている方へ



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出窓が雨漏れを起こすんです」の方へ、私の経験から


<北海道倶知安町・TMさん(会社員・48歳・男)>


> ようやくわかったのは、屋根の縁の部分のコーキングが切れているのが原因じゃないか

 私の経験から一言。その部分をよく観察して見てください。壁、コーキング、板金、水切り、それらの取り合い部分です。雨水が流れた時に、そこに受け口になっている部分、施工がありませんか? 注意して、水の流れをイメージして、順を追って見ていってください。
 また、量が多くなると、流れる勢いで、乗り越えてしまうような施工になっている場合もあるかもしれません。
 以外に見落とすのが、風がつくと水は上から下に流れるとは限らなくなることです。壁に沿って上に上がった時を想定して、シミュレーションしてみることも必要かもしれません。
 根気よくがんばってください。良い結果をお祈りしてます。



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サイディングのメンテナンスについて


<東京都町田市・YKさん(会社員・45歳・男)>


 モルタルでもサイディングでもメンテナンスにはお金がかかります。特にサイディングは7年ぐらいでコーキング目地の補修が必要になるようです。当然、足場など組んでの作業になりますから、それなりの費用が掛かるみたいです。コーキングの劣化は現在の技術では仕方がないようです。また、サイディングでは最近2色以上の多色塗装でその風合いを出しているものがあります。しかし、セラミック塗装だとはいえ、やはり10〜12年で塗装表面は再塗装する必要が出てくると聞いています。ただし、その際は多色塗装は無理で、1色の塗装となるようです(M社に確認)。工場の生産ラインで塗装するから、いろいろな色模様が出せるのであって、一度施工されたものに対しては、再塗装では二度と同じ状態に戻せないようです。ですから、できればモノカラーのモノを選ぶほうが賢明です。
 したがって、モルタルでもサイディングでも、やはり手をかけないとダメです。サイディングメーカーはメンテナンスに有利とカタログに書いてはありますが、コーキングの劣化はサイディング本体とは別の問題ですから、冷静に判断されたほうが良いと思います。
 なお、多色塗りサイディングの保護塗料が出ています。実は私の自宅で施工しました。通常の塗装プラスアルファ程度でできます。12〜15年はメンテナンスフリーのようです。大手塗料メーカでは特許の関係か、まだ開発がされていないようですが、外壁の大敵である紫外線から表面を保護する特殊な塗料です。航空機の塗料を開発しているメーカーの製品です。コーキングの保護にも効果があるようです。もしよろしければご紹介します。kaz.yoneyama@nifty.comまで。



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豪雨で家全体が水浸しに!」にひと言アドバイス


<東京都町田市・YKさん(会社員・45歳・男)>


・木質パネル系工法パネルの水濡れについて
 すでに2年程度時間が経過しておりますが、その後いかがでしょうか? 私も同じ住宅メーカーで2.5年前に新築しました。雨知らずの中、建築が進みましたが、竣工後、洗濯機のホースが外れてしまい、1階の床一面水浸し。早速、住宅メーカーに電話したところ、床下を点検していただけました。1階床のパネルにはどっさり断熱材が入っていました。やはり断熱材が水でぬれてしまうと乾燥させるしかないそうです。しかし、そのときの住宅メーカーのご担当のコメントで、あるレベルで木材を乾燥しているので、水にぬれてもその水を吸水しないそうです。相当に科学されて部材ができているようです。幸いのことに、相当量の水漏れにもかかわらず床下の断熱材は無事、というよりも水が回っていませんでした。
 ご心配のようでしたら一度、メーカーの本社お客様相談センターにご相談することをおすすめします。



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苦情だらけの口うるさいご近所さんについて」を読んで


<大阪府守口市・KAさん(会社員・35歳・男)>


<〜NPO住宅110番より〜ここに寄せられたご相談へ、読者のみなさんでご意見や同様の問題を解決された方など、アドバイスをいただける方、メールをお寄せください。>

 うちの場合はその逆なんです。好き放題されているのに、こちらが何も言わなさすぎだと他のご近所さんに言われているほどです。
 実家の裏手に建築中の家があるのですが、工期が間に合わないらしく、朝は7時から夜は11時まで、土日も休まず工事しているらしいのです(事前の挨拶もなし)。しかし、おとなしい両親は何も言えず我慢。不眠に悩まされています。
 また、3階建てのため庭の陽当たりも悪くなるし、こちらの家が丸見えになる位置に窓が付くらしく、こんなことになるとは思っていなかったと、今さら怒り出しています。建築許可が出ている以上、どうにもできないのでしょうか? 役所の担当者には「たとえ訴えても勝てませんよ」といわれました。 
 周辺の環境が変わるというのはさまざまなストレスがあり、過敏になるものでしょうが、せめてもの対応があればと思わずにいられません。



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