住宅クレーム110番

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J110 News

確実なダニの駆除方法はあるの?


<岡山県倉敷市・SEさん(主 婦・53歳・女)>


  3年前に畳にダニが出て、業者に殺虫処理を依頼しましたが、1ヵ月後にはまた出だし、毎年6月から9月まで刺されて困っています。築60〜70年くらいの、湿気の多い北向きの部屋で、15年くらい前に改築し、新しい畳(裏に青いビニールシートが張ってある)に替わったときは、梅雨時に畳が前ほど湿っぽくならなくなって喜んでいましたのに、単身赴任先のアパートからダニを持ち帰ったようです。夏には毎日、ゆっくりと掃除機をかけたり、バルサンをたいたりしましたが駆除できずにいます。去年はダニ取りマットも試して見ましたが、使用開始の時期が7月末と遅かったせいか効果がありませんでした。今年は畳を熱乾燥機にかけてもらうか、新しい畳に取り替えてもらうかしてみようかと思っていますが、新しい畳にはダニもつきやすいとかで、今いるのが移るのではと不安です。また、畳床にもいろいろあるようですが、どれがいいのでしょうか? 化学床のものは通気が悪くて、良くないのでしょうか? 藁床のものもダニがつきやすいと書かれていたりするので…畳を変えるときは床板も気密の良いものにしたほうがいいのか…? 昔の家(床下は土です。改築のとき石膏ボードの壁で囲み、部屋の外に廊下をつくり、吹き抜けの床下をふさいでしまったのも良くなかったのでしょうか)なので、いじらないほうがいいのか…。
 確実なダニの駆除方法はほかにもあるのでしょうか、成功例があればぜひ教えてください。相談をするところがなくて困っています。よろしくお願いします。



アドバイスいたします
環検サイエンス(KAN-KEN Science)
代表 中尾清孝
電話:048(840)5766


ホームページ:http://www.kan-ken.com/

 一般的にダニは湿度を好むので、梅雨の時期が心配かと思いますが、ダニが最も繁殖するのは梅雨で湿度を十分に溜め込んだ後の夏から秋です。ですから、今の時期の防虫対策がこれからのためには重要だということを覚えてください。業者さんで防除できたとしても、その後の管理次第では次の日から虫を見かける結果となりますので、駆除後の管理もしっかりしましょう。
 問題の件ですが、質問の文章からは畳との交換を迷われているのと、駆除の方法と捉えましたので順に回答させていただきます。ダニの予防の面からいうと、化学床(建材床かな?)で、発泡スチロールなどが床面に付いている「軽い」畳のほうがおすすめです。
 新しい畳は乾燥しており、湿気を急激に吸収するために、ダニが出やすくなると言われていますので、畳になんら問題がないのならば、今の畳でも十分です。詳しい原因は見ていないのでわかりませんが、ダニの防除や予防は掃除が一番です。熱乾燥もいい対策だとは思いますが、軽い畳の場合は温度に気を付けないと溶けてしまうことがあるので、その際には業者さんとよく話し合って決めてください。
 確実な防除法ですが、一般的な業者さんが実施するのは、畳を上げて床板部分を掃除して、畳の熱乾燥。掃除した床板部分に殺虫剤または防虫シートを敷き、畳を戻したのち、畳表の掃除をして、煙系の殺虫剤を入れます。手順ややり方に差はありますが、おおよそこんな感じで実施すればダニの被害はなくなります。
 問題はこの後で、ちゃんと実施したのにまだ刺されると場合は業者さんの手抜きやミスも考えられますが、ほとんどは「気のせい」であることが多いようです。皮膚科で血液検査をしてもらうか、最寄の保健所でダニの検査をしてもらいましょう。さらに先にも書きましたが、駆除後の管理は風通しを良くして、畳1枚につき1〜3分くらい毎日掃除機を掛けてください。夜うるさくないならば、寝る直前に掃除機を掛けるのも効果的ですよ。


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コンクリートの鉄筋かぶり厚が足りない?


<神奈川県横浜市・MYさん(会社員・41歳・男)>


 2002年2月に新築されたマンションを購入しました。2年目のアフターの検査にて、コンクリート壁の鉄筋かぶり厚さが低い箇所が判明し、施工確認したところ、設計数値と違っていたとのことです。
 施工会社がさらに第三者機関に測定させたところ、実測で20ミリの箇所があるが、これは最低値で平均が30ミリあるし、20ミリでも影響ないとの資料が回ってきました。
 ただし、測定した戸数は3件で、実際のマンション全体の戸数約300(4棟)に対してもわずかです。
 建築基準法の法令では、コンクリートの表面から鉄筋まで最低6センチ以上にしなければならないとの話も聞きます。地震などによりコンクリートに亀裂が入るのも気になりますが、厚さが足らないのは法律違反、違法建築になるのではないでしょうか?



アドバイスいたします
いずみ建築工房
泉 徹
電話:011(738)2006


ブログ:http://kenchikudanten.way-nifty.com/
建築の不思議な納まり:http://kenchikudanten.way-nifty.com/photos/izumiya_phot/

 鉄筋の被り(かぶり)は建築用語で、コンクリートの表面から鉄筋までの距離を被り(かぶり)といいます。鉄筋のかぶりは建築基準法施行令(鉄筋のかぶり厚さ)は規定されいます。

第七十九条  鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、耐力壁以外の壁又は床にあつては二センチメートル以上、耐力壁、柱又ははりにあつては三センチメートル以上、直接土に接する壁、柱、床若しくははり又は布基礎の立上り部分にあつては四センチメートル以上、基礎(布基礎の立上り部分を除く。)にあつては捨コンクリートの部分を除いて六センチメートル以上としなければならない。

2 前項の規定は、プレキャスト鉄筋コンクリートで造られた部材であつて、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるものについては、適用しない。

 厳密に言えば、建築基準法違反になります。設計者及および監理者の立場から弁護するつもりはありませんが、構造計画の段階から現寸で鉄筋の納まりを検討しつつ設計をするのが本来です。現場でも配筋の現寸図や複雑な納まりは実物をつくり、施工手順を検討します。施工の前にほとんどのことを解決することは可能です。しかし現実の問題として、それだけのことを検討する時間と潤沢な設計料、工事費を付与されることはまれであります。
 コンクリートの集合住宅の調査をしていて、しばしば設計の未熟な場面に遭遇します。それらはいくつかの問題を含んでいます。設計図を手で描かなくなった。コンピュータで描くので過去のデーターの使い回しをする。技術的検討が欠落する。手描きの場合、問題意識の低い部分は書き込みが薄く設計者自身がよくわかるものです。CADはだれが描いてもそれなりになるので問題を発見しにくいものです。さらに現場でも現場の人間が施工図を直接描くことはまれで、ここでも問題を起こすことになります。
 鉄筋のかぶりの不足は、建設業界の問題の縮図が象徴する場面の気がします。安価な設計料安価な工事費の裏には大きな問題が含まれています。
 最近調査した建物で屋上の防水面の高さと外部への出口の差がほとんど無く、防水が収まらず、階段室の水漏れを起こす場面に遭遇。設計主務者も監理者も施工者も、だれもこれが問題と意識していなかったのでしょう。写真を貼付します。


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梁が腐って蟻の巣に!


<埼玉県・MKさん(会社員・32歳・男)>



 平成9年の末に小さいながら家を購入しました。ところが、おととしの夏くらいに蟻が大量に発生しました。そのときはすぐに居なくなって気にしなかったんのですが、去年の夏にも今度は羽蟻も大量発生し、おかしいと思い、家中をチェックしたところ、屋上への出口付近で雨漏りによって壁が少しボロボロになってました。
 シロアリかと思い、業者に連絡して来てもらいました。壁を剥がしたら梁が腐っていて、そこが蟻の巣となっていました。幸いシロアリではないようですが、なぜ1階ではなく屋上付近に発生したのか疑問です。とりあえず殺虫剤を散布してもらったのですが、また今年も少しずつでてきました。今回も業者に来てもらう予定なのですが、前回来たときにできれば折半で…と言われました。納得がいかず、まだお金は払ってませんが、どうしていいか悩んでます。
 契約書を見る限り、瑕疵担保責任については何も書かれていません。平成12年以前の建物なので、どこに責任が発生するのかもわかりません。どう対応するべきか教えてください。お願いいたします。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 仰せのとおり、平成12年以前の建物なので瑕疵担保責任の適用が受けられません。原因は雨漏りか内部結露によって、2階の部分の梁の含水量が増加し、腐朽菌が発生して蟻の巣が出来やすい環境になったものと思われます。蟻道は蟻の嫌いな場所は素通りして、住みやすい場所に繁殖します。腐朽菌の要因をしっかりと調査して対策を行うのが先決でしょう。
 費用については、年月も経過しておりますので、全額を業者に負担させるのはかなり困難であると思われます。また、業者さんと対立して他の業者を使いますと、その時点で施工業者との関係が断絶して、結果的には質問者が新しい業者に全ての補修費用を払うことになりかねません。業者さんと感情的にならずに、穏やかに状況を見てもらい、少しでも良い条件で改善工事をしていただくことが賢明と思います。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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購入した住宅が違法建築で売れない


<東京都稲城市・K.Kさん(会社員・男)>


<〜NPO住宅110番より〜ここに寄せられたご相談へ、読者のみなさんでご意見・アドバイスをいただける方、メールをお寄せください。>

 4年半前に建売住宅を購入したものの、諸事情で手放すことにしたのですが、購入した住宅が違法建築であることがわかり、銀行融資を受けられず、売ることが難しいと不動産業者の方から言われました。
 違法建築だと知らずに購入したのですが、何か良い方法はないのでしょうか? 意図的に自分で違法建築したのであれば、しょうがないと考えるのですが、たまたま購入した物件が違法建築であった場合はどうなるのでしょう。登記等の手続きは、現状の家の状態で虚偽の登録はされていないのですが。
 ご意見等をお聞かせください。



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進まない増築工事


<東京都江戸川区・TKさん(32歳・男)>



 現在、自宅に3階を増築中です。知人の紹介で、近所の工務店に工事を依頼しました。ところが、この工務店、社長さんが一人で全てをこなし、まだ学生の息子さんに手伝わせるという小規模なもの。人手が少ないので、仕事は遅々として進みません。当初は、それでもその分、丁寧にやってくれているのだろうと、好意的に捉えていましたが、その後さまざまなトラブルが続出、信用できなくなっています。
 まずは廃材や道具類を出しっぱなしのまま、帰るとも何も言わずに帰ってしまうこと。近所迷惑にもなるので、家人が毎夕のように片づけます。幾度か注意したのですが、一向に改まりません。現在どこまで進んで、あとどれくらいかかるか、などの報告も一切行われず、尋ねてもはぐらかされます。当初の契約では、昨年暮れから始めて3月には完成の予定なのに、5月になってもまだ半分も出来ていません。
 そんな状況なのに、ゴールデンウィークはしっかり休みました。しかも、連休前に、いつ再開などの連絡はなし。現場はコンクリートの塊や釘の山で、はしごまで置いてあります。家の壁はベニアが張られただけの状態。場所によっては、かれこれ2ヵ月もそのままで、せっかく張ってもらった外壁も塗装されぬまま、雨ざらしになっているので、歪みがでてきています。先日はとうとう、雨漏りしてきました(ちなみに雨漏りはこれが最初ではなく、屋根を外した直後にもありました)。
 先方の言い分によれば、前に家を建てた業者が手抜きをしていて、そこを補修しつつやっているので、どうしても時間がかかるとのこと(他の業者さんの悪口は、この人のお得意です)。ですが、住んでいる家族一同は、強風や豪雨のたびにシートの音やベニア板のガタガタいう音に悩まされて眠れず(これはご近所に対しても肩身が狭いです)、また、防犯上も不安でなりません。
 いっそ契約を破棄してしまい、他の業者さんに頼みたいくらいですが、これまでやってもらった部分の料金等に関して揉めそうなので、それもままなりません。とにかく急いでくれとせっついたり、道具等のズサンな管理に文句を言ったりすることも、気を悪くして手抜きをされたら困ると、つい遠慮してしまいます。この上、完成後に補修部分の追加料金など請求されるのではないかと、ビクビクしてもいます。当方としてはむしろ、こうむった諸々の不利益を顧みて、値引きを申し出たいくらいですが、当初の見積もり金額までなら、やむをえず支払う気でします。
 ですが、先方がそれで納得しない場合、どういった機関へ相談したらよいのか、また、こちらの言い分が通る可能性はあるかどうか、どうかお教えください。



アドバイスいたします
建設大臣賞受賞
リフォーム・新築の北海道工房(株)(JRN正会員)
代表 廣瀬 誠
電話:011(882)1200


ホームページ:http://www.do-ko-bo.co.jp/

 はあ、とため息が出そうな難題ですね。
 このケースはリフォームでよくある「こんなはずではなかった」というトラブルで、良い解決方法はなかなか見あたらないのが実態です。このまま中途半端でやめるというわけにはいかないので、結論から言いますと、そのままやるか中断して他の業者でやるかしかありません。そのどちらにしても、問題がここまできておりますので、このままではぐちゃぐちゃになるような気がします。そのためにはまず、紹介していただいた知人に仲裁に入ってもらう。その次は「なるべく早く正義感の強い専門家を捜す」ということに尽きると思います。その専門家というのは、法律的に解決する弁護士ではなく、住宅リフォームの専門家です。北海道には健全な住宅リフォームマーケット構築を目的とした、Japan Reform Network(JRN)という、優良リフォーム業者の団体があります。そこの「トラブル防止委員会」では、お客様の代わりに専門家として現場を検証し、当事者同士でらちがあかなければ直接業者との話し合いにも加わったりして、トラブルの防止と解決を計っております。各地の消費者センターや建築指導センターでも相談できると思いますが、専門家として現場検証し、わざわざ業者との話し合いまでしてくれるとはまだ聞いたことがありません。しかし、そのようなところで「良い専門家のうわさを仕入れる」しかありません。紹介をお願いしても後々の責任問題があるため、しないと思います。私どもも含め、リフォームの専門家は相手の手の内を知ってるだけに、弱みもわかるのです。それでも解決できないようでしたら、弁護士に相談して法律的に解決するしかありません。
 この業者は親子2人で仕事をしてるようですが、普段の生き方が仕事に反映されてるだけで、困ったことに悪意がまったくないようです。お客様の求める価値観にはほど遠く、一番選んではいけない業者を選んでしまったようです。
 格言!? 「親は選べないが、嫁さん選び(婿選び)、医者選び、業者選びはあなたの責任」。しかし最近は、「え〜っ」と思う業者でも、「業者選びが一番」とか言っておりますので、何が本当なのかわからない世の中になってしまいました…。


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庭に水が溜まる


<岐阜県多治見市・MEさん(公務員・52歳・男)>


 築16年の一軒家に住んでいます。地盤が粘土質で雨が降ると、どうしても庭に水が溜まるんです。雨どいは正常なので自然の雨で溜まります。
 砂利や砕石を蒔いてもいいでしょうか? いくらぐらいかかるでしょうか? 敷石とかもいいんでしょうか? 何かいい方法を教えてください。
 わが家は犬(中型犬)を庭に放していますので、特に犬が歩く所がひどいです。これから梅雨に入るとますます心配ですので、良きアドバイスをお願いします。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 大掛かりな方法としては、地盤の表面をすき取って、すき取った分の細かい砕石(30ミリ)を入れます。そしてその低いところに、穴のあいた暗渠用の透水パイプを入れて、側溝につなぐ方法があります。費用については、敷地の面積が記載されていませんので詳細はわかりませんが、数十万円以上はかかりそうです。
 簡易的な方法としては、少し大きめの砕石(40ミリ)を水の溜まるところに敷き込み、その上に細かい砕石を敷く方法があります。これもダンプ1台4トンを入れたとして、運搬費用込みで4万円くらいかと思いますが、平らにならす作業があります。自分で少しずつならす方法が一番安くつきます。業者を頼めば、ブルドーザーなどの重機運搬だけでも3万円程度かかると思います。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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アルミサッシがひどい結露です


<大阪府箕面市・KRさん(会社員・38歳・女)>


 初めまして。2年前に木造一戸建てを新築した大阪府在住の主婦です。住み始めてから毎年冬になると結露に悩まされています。
 ペアガラスの部分は大丈夫なのですが、アルミサッシがひどく結露します。設計士の方にモダンなデザインしてもらい、南側の壁が前面窓のためにサッシを拭くのもひと苦労なのですが、一番ひどいのは寝室の窓です。窓枠(アルミ)の上部、壁とつなげるためのねじ穴から、サビのような茶色い水滴が少しずつ落ちてくるのです。そのため、窓のさんの部分に茶色い大きなシミが出来てしまいます。それ以外の窓サッシの結露は、サッシについた水滴なので拭いて対処していますが、この茶色い水滴だけはどうにもなりません。
 建てた工務店に相談したところ「窓枠そのものもアルミなので、家の中だけでなく壁の中の枠も結露していて、その水滴がねじ穴から家の中に入ってきている。結露はある程度仕方ない。そのねじ穴をふさいでも、今度はその水滴がどこに出て行くかわからない」と言われました。
 そうはいっても、汚いサビた色の水が家の中に入って壁が汚れるのは困るとお願いし、昨年秋にねじ穴にコーキング(?)してもらったのですが、改善されません。先日、再度クレームをあげ、近々工務店に見にきてもらうことになりましたが、電話でも対処方法はないようなことを言われてしまい困っています。
 住まいは大阪の北摂地方です。居間は換気をして夜中に寒くとも良いのですが、寝室には小さな子どももおり、夜の換気(窓を開ける)は難しい状況です。
 何かいい方法があればお教えいただけないでしょうか。せっかく希望の家を建てたのに、この結露だけが頭痛のタネです。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 サッシの結露に悩まされる家の相談を多く受けます。露点温度といって、外気温度が5度程度となり、サッシが冷やされて、室内の気温20度、湿度が60%を超えると、アルミサッシの部分が露点温度以下になるので、確実に結露が発生します。
 結露を防ぐには、外気温が下がってもサッシが露点温度以下にならないような、断熱サッシにするのが困難な場合、室内湿度を上げないようにするように、生活の仕方に工夫をすることもひとつの方法です。
 多くの家では、冬は過乾燥といって乾き過ぎになる場合のほうが多いのが実情です。結露のない過乾燥は、風邪をひきやすくなるなどの別な問題が発生します。むしろ真冬に結露が発生するほうが、住む人の身体には負担をかけないので、良いとする意見のほうが多いのです。しかし、限度もあります。
 本件の場合、換気量を増やすことによって、外部の乾燥した空気を導入する方法もありますが、室内が冷えるのでその分の暖房負荷が大きくなります。ともかく、室内で湿気を発生しないように工夫することを試してください。
 例えば、洗濯物を室内で乾燥させない、炊事や食事の時は台所の換気扇を稼動させる、金魚や熱帯魚、観葉植物を少なくするなどの方法があります。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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基礎断熱の床下換気について」の蓄熱暖房器床下設置について 一言アドバイス


<北海道札幌市・勇和建設(株)齋藤保雄(会社員・45歳・男)>


「NPO住宅110番より」  
 以前に掲載中の「基礎断熱の床下換気について」について、すでに掲載済みのアドバイスとは違った見地での、以下のようなアドバイスが寄せられましたので、掲載いたします。それぞれのアドバイスを参考にしていただけると幸いです。

 基礎断熱の床下空間にも蓄熱暖房器が設置できます。床下の土間コンクリートと床骨組の距離を75センチ以上とするため、床下地盤面を少し掘り下げることが必要な場合もあります。この場合でも、蓄熱暖房器の設置位置周辺だけで大丈夫です。本体を床下に設置し、室内のリモコンで制御します。
 蓄熱暖房器の真上には、床にガラリを設ける必要があります。1階に数台の蓄熱暖房器が設計されると思いますが、そのうちの1〜2台を床下に設置し、少し余力を持った設計とするほうが良いようです。
 弊社のオール電化住宅は必ず1〜2台が床下に設置しています。ファンの送風能力の切替えは床下設置の本体でないとできないので、送風能力は「弱」に設定しておくほうが良いです。「強」では、いわゆる「畜熱切れ」する場合があります。
 以上、さらに詳しく確認したい場合は、ほくでんライフシステムさんに問い合わせてみてはいかがでしょう。



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