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![]() 吸気口が一個も見あたらない!<東京都北区・Iさん(会社員・32歳・男)>
昨年の6月に完成した建売住宅を購入し、10月から住みはじめました。木造在来工法3階建て・3LDK・ベタ基礎です。1階部分は車庫・玄関・洋室1間・浴室・洗面兼脱衣所で、地面から40センチほど半地下になってます。2階はリビングとキッチン、トイレで、下り上り階段とも扉のないリビングスルーです。3階は階段の突き当たりにトイレ、そこから振り分けるように洋室2間です。3階の洋室は南北に分かれており(階段が東西)、北側の部屋に屋根裏収納があります。屋根はコロニアルです。
気になったのですが、壁や屋根に通気口が見あたらないのです。キッチン・2階3階トイレ・浴室の換気扇排気ダクトは外壁から見えるのですが、吸気口が1個も見あたらないんです。キッチンにもです。これは異常でしょうか? 現在、1階脱衣所のルーバー窓を少し開けたままにしてます。それと住宅の仕様書に「屋根:コロニアル葺、通気口」とありますが、コロニアルの通気口とは、外観から見えない構造になっているんでしょうか? こちらのサイトを読んで、屋根裏収納のカビが心配になったので昨年の12月、除湿剤(水が容器に溜まる物)を置いたところ、6ヵ月弱で250ccほど水が溜まりました。カビや結露は今のところ大丈夫そうですが、最高気温20℃ほどの晴れた日の夜10時ごろに屋根裏収納に入ると、早くもムワッと熱気を感じました(体感で35℃ぐらい)。もし除湿剤を置いていなければ、カビは発生していたか不安です。仮に屋根裏の通気口が、見たとおり無いとすれば、こらからの梅雨の湿気と夏の暑さが心配です。 吸気口と屋根裏の通気口について、アドバイスよろしくお願いします。 アドバイスいたします HQ住宅研究所 FAS本部 代表 福地 脩悦
小屋裏は天井断熱を完璧に行って、さらに常に外部と同じ温度になるように、小屋裏自然通気口が設置されていなければなりません。仕様書の「コロニアル葺、通気口」が何を意味しているのかを、この文章だけで判断できませんが、棟換気といって屋根の天辺で小屋裏全体の換気を行う方法を講じていれば、問題はありません。これは換気口のように見えませんが、棟の部分が高くなっていて側面がスリット方式の排気方式となっています。
除湿機で6ヵ月で250ccの水を回収したとのことですが、これは異常に少ない量です。冬の乾燥時期だったのか、換気口が作用して湿気が逃げていたのか判断できませんが、生活空間の中では1日に1500cc以上の除湿回収を行うものです。これからの時期に屋根材が直接、日射熱を受けますと、屋根材が100℃近くまで上昇し、小屋裏換気口が付いていたとしても小屋裏が60度以上まで上がります。しかし、小屋裏換気口がまったく付いていない場合は、小屋裏温度が80度近くまで上昇する場合があります。 もう少し様子を見ながら対応を考えるべきと思います。現場を見ずして本文章だけで断定的な回答ができないのが残念です。 ★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。 |
![]() スギ材の通気胴縁は不適当?<宮崎県宮崎市・OYさん(公務員・45歳・男)>
通気胴縁の材質について教えてください。
現在、宮崎市内で木造軸組住宅を建築中です。通気胴縁にスギの45×30材を取り付けています。サイディングの施工手引き書には「まつ、べいつが、べいまつ、えぞまつ、とどまつを使用すること」とあります。スギ材の通気胴縁は不適当なのでしょうか。 アドバイスいたします HQ住宅研究所 FAS本部 代表 福地 脩悦
杉の木は松より柔らかい材質なので、サイディング・メーカーは無難な仕様書をつくるものです。サイディングが重量の重い素材であるようなら、松などの固い木材を使用したほうが無難です。普通のサイディングを使用した場合ですと、杉の木材でも十分に引き抜き強度に耐えられると思います。しかし、通気層に使用する胴縁など、全体の木材のほんの一部分でしかありません。金額も少ないものなので、サイディングに雨漏りなどの問題が発生した場合に、責任回避されることもありますので、仕様書に従って松材を使用するほうが賢明と思います。
★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。 |
![]() SRC基礎について<千葉県木更津市・YHさん(公務員・43歳・男)>
SRC基礎(温水式床暖房システム)という基礎があるそうですが、ホームページ等で調べると非常にすぐれた基礎のように思われます。しかし、何事にも長所・短所というのはあるものと思います。SRC基礎の短所にはどのような点があるのでしょうか。
アドバイスいたします いずみ建築工房 泉 徹 電話:011(738)2006 ブログ:http://kenchikudanten.way-nifty.com/ 建築の不思議な納まり:http://kenchikudanten.way-nifty.com/photos/izumiya_phot/
SRC基礎は何の略かわかりませんが、この方法、訳知りの設計事務所は昔から行っており、ことさら鳴り物入りで言うほどではありません。
本州では土台等を湿気から防ぐのはシロアリ対策でしょう、乾燥した木材にはシロアリはあまり好みません。床をコンクリートでベタ基礎にすることは、地盤の悪い場所では選択の一つです、床の狂いが少ないので、建物ゆがみは少ないでしょう。 さて、蓄熱云々はいささかオーバーかもしれません。熱は常に温度の低いほうへ流れて行きます。土中の温度はある深さまで行くと15℃ですから、熱的には下方に流れますが、縁側など直達日射による影響で蓄熱されれば暖房の補助的役目はなるでしょうが、床の下は地球です。コンクリートの下に断熱材を入れた方が無難かもしれません。ここで断熱材と言いますが、断熱材は熱を遮断する(電磁波遮断するサーマルブランケット人工衛星を覆っている金色のシートは、びっくりするほど高価です)ものではありません。熱の伝達を遅らせるものです。むしろ、熱伝達遅延材といったほうが良いかもしれません。温度差のないところでは断熱材は意味をなしません。温度差があって初めて断熱材なのです。断熱材のことは、また別な機会の述べたいと思います。 |
NPO住宅110番はリニューアルいたしました。 |