住宅クレーム110番

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マンションの設計図はもらえない?


<千葉県・Hさん(主 婦・31歳・女)>



 マンションを購入したのですが(今年7月完成予定です)、後々のことを考えて設計図をもらっておきたいと思い、業者の方に言ったら、「マンションは設計図をあげられないことに決まってます。見たいときは、会社のほうに来ていただければいつでも見れますので」と言われ、ちょっとビックリしました。
 一戸建てだと、もらっておいたほうが良いと聞いたことがあり、マンションでももらえるものだと思ってました。本当にもらえないものなんですか? また、もらえないとしたら、なぜもらえないのですか?



アドバイスいたします
ハウテックさん

 マンションの設計図をご所望ということですが、確かにどこのデヴェロッパーも契約書に添付したりはしていません。どうしてもという方については、その方が購入したタイプの部屋図面だけ、そっとお渡ししているのが現状かと思います。
 なぜかと申しますと、設計図全てをお渡しすると他のタイプの間取りが全てわかるので、必ずしもそれを喜ばない人が存在するというのが最大の障壁となる点です。Hさんも他の部屋の方が自分の間取り図を持っているのは、特に歓迎はしないですよね。それに、全戸に全ての設計図を配布したら、すごい経費が掛かります。でも、自分のマンションの設計図がないというのはやはり論理的には矛盾があります。ですから、管理事務室に設計図は置いてあるのでご自由に閲覧してください、ということに落ち着くわけです。なんのことはない、それを借りてきてコピーを取ってしまえば、それで終いの話です。
 区分所有という概念が、やはりちょっと矛盾をはらんでいるんですね。面白くないのは心情的には理解できますが、管理事務室の図面をコピーして、とりあえずは納得されてはいかがでしょうか。


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マンションの地下トランクルームについて


<KTさん(会社員・35歳・男)>


 匿名での質問、たいへん失礼いたします。
 7年前、大手商社により販売された分譲マンションですが、入居当初より、専用部分の壁が外れる、フローリングが波打っている、壁クロスが大きくはがれるなどといった不具合を、一つ一つ話し合って、100%とはいかないまでも修理していただきました。
 しかし現在、共用部分において管理組合対売主で話し合っているのが、地下トランクルームが使用に耐えないことです。販売時のパンフレットでは、ゴルフバックなどを収納できるといった記述・イメージ図がありましたが、実際は梅雨から夏にかけては湿気が多く、カビだらけになってしまう有り様です。実際は、ほとんどの住民が自転車程度しか置いていない状態です。
 修理の上、使える方法はあるのでしょうか? 売主側はエアコンの設置ぐらいしかないと言いますが、ランニングコストがかかり、管理費を圧迫するのではないかと考えています。修繕、もしくは一部売買契約の無効を訴えたいのですが、いかがなものでしょうか?
(住戸数36戸で、全室分のトランクルームが地下にあります)



アドバイスいたします
ハウテックさん

 トランクルームですか。確かに地下か、共用廊下のメーターボックスの隣が定番ですね。
 地下の場合、ある程度のスペースをパーティションなどで区切っているケースが多いですが、そのスペース全体の換気をするだけの換気扇は取り付けてあるとは思います。ただ、パーティションの上部を30センチほど空けて、天井に全体の5〜10回換気ぐらいの大雑把な換気計算で、1台換気扇が付いているだけということであれば、あまねく位置で空気の対流が望ましい状態になるかは疑問の残るところです。でも、トランクルームという用途ですから、基本的にはそれなりの結露対策、湿気対策はやってあるのが前提だというのは、おっしゃるとおりかと思います。
 ですから、ボーダーとしては外壁は二重壁、換気扇は設置してある、これが最低なされていて、それでもカビが生えるということであれば、エアコンあるいは除湿機の設置は仕方ないかなと思います。ランニングコストは仕方ありません。内装構造だけではどうにも防ぎきれないのであれば、もともと設計で設置してあったと諦めてください。それに、除湿は湿度が下がれば停止しますから、そんなにランニングは掛かりません。売主側でエアコンを設置する意思を表明しているのであれば、この際、設置してもらったほうが得策と思います。もっとも、その最低ボーダーの施工がしてあるのが前提です。


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リフォーム後の床の傾斜は仕方ない?


<東京都台東区・SHさん(会社員・61歳・男)>



 先日、内装のリフォームをお願いしました。壁をぶち抜き1部屋にし、床を全面フローリングにしました。専門用語はよくわかりませんが、フローリングといっても直張りというものだったそうです。出来上がると、ちょうど壁があったところの床が出っ張っているのか、少し膨らんで、そのあと少し傾斜があるのです。傾斜といっても業者さんが言うには2ミリ程度だそうですが、足ではかなりの傾斜を感じます。
 業者に問い合わせると、「これは仕方のないこと」の一点張りで、リフォーム前に説明もなく、出来上がった今も不満のまま住んでいます。
 最近はリフォームの技術がかなり上がったような気がしていたのですが、床の傾斜は免れないものなのでしょうか?



アドバイスいたします
建設大臣賞受賞
リフォーム・新築の北海道工房(株)(JRN正会員)
代表 廣瀬 誠
電話:011(882)1200


ホームページ:http://www.do-ko-bo.co.jp/

 今回の相談内容は実は、内装のリフォーム工事において割と多い「工事後の結果」のひとつといえるものです。
 これは、内装だけの工事というのは、リフォーム前の下地を使って、その上の仕上げ材を張り替えたり、新しい仕上げを張ったりすることが多いことから起こってしまいます。今回のように、2部屋を1つの部屋にした場合、仕切りがあった状態だと、それぞれの部屋の中では水平に感じていても、1部屋と考えた場合に水平であるかどうかは別に確認しなければならないのです。しかし、仕切られている以上、きちんと確認することは難しいのも事実です。
 今回の相談者のお宅が木造なのか、マンションなのかが明記されていないのではっきりとは言えませんが、木造で考えると、もともとあった間仕切りの床が盛り上がっているように感じるとあるので、この下の部分には基礎や大引きといった構造をがっちりと支えるものがあると思います。そのため、周りが乾燥やたわみ等の原因で下がっているのではないかと思うので、この間仕切りを中心に床の傾斜を感じていると思います。しかも、その部分に直張フロアーを張ったので余計に感じるのだと思います。直張フロアーは下地の状態がきちんとした水平でなくても、その「波」に合わせて張ることができるため、下地の影響を受けやすいのです。
 どうしても傾斜を直したいということであれば、今の床を壊して、床をつくっている下地の部分から水平に直すか、今の床の上に水平な床を新しくつくるかのどちらかになります。後者の場合は、段差の問題や現在のドア等にも関係してくるので、また新たな問題を解決しなければなりません。
 今回の工事の依頼をした様子がわからないので何ともいえませんが、2部屋を1部屋にしたいとのことであれば、通常、床であれば今回のように、つなぎ目を補修して、一面に新しい床材をその上から張ってしまおうと考えるのですが、リフォームに慣れている業者や、内装だけではなく構造もちゃんと考えている業者さんならば、前記したことに対するアドバイスがあったと思います。これは、見積もりの金額に反映されるものなので、この内容の見積もりはどの範囲をどの部分から直す金額で、この際の注意点はどういうことがあるかなどをきちんと理解した上で、工事を依頼したかどうかという、お客様自身の判断も問われますし、業者の説明責任もあると思います。よく何社かに見積もり依頼して、出てくる金額で比較検討される方もいらっしゃいますが、お客様が同じように伝えたつもりでも、受け取る側は同じ解釈をするとは限りません。考え方の根底には仕事に対する姿勢が反映されます。金額と内容の確認をし、その会社の姿勢を理解した上で比較検討することをおすすめします。


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マンションでの結露!湿度が異常に高い!


<KNさん>


 お世話になります。結露(部屋の湿度が異常に高い)について投稿させていただきます。
 1ヵ月ほど前に新築でマンションを購入しましたが、結露に悩んでいます。窓ガラスは全てペアガラスなので、結露しにくいはずなのですが…。タオルを数回絞らないと拭き取れないくらい、結露します。結露は全ての部屋で起き、特に窓枠がすごいです。壁の中も結露しているのではないかと心配です。浴室も一晩中、換気扇を回しても、乾ききりません。
 湿度をチェックしてみたところ、暖房しない状態で75%前後、暖房を開始すると65%前後まで下がります。もちろん日によって多少前後しますが、暖房を切った状態で70%を下回ったことはありません(窓を開ければ別ですが)。冬場に、なぜこんなに湿度が高いのか不思議です。換気口は窓の上に2ヵ所(南側のリビングと北側の洋室)あり、常に両方とも開放してあります。ガスファンヒーターを使っているので、それも多少関係あるのかなと考えていますが、ファンヒーターでそこまで湿っぽくなるとは聞いたこともありません。ひょっとしたら、どこかで水漏れでもしているのではないかと考えています。
 特にどこかから水が漏れているのを発見したというわけでもないので、売主に言って見てもらうのもどうなのかなと考えてしまいます。どうか良いアドバイスをよろしくお願いいたします。



アドバイスいたします
ヒガシノデザイン
ひがしの雅司
電話:011(717)5166


ホームページ:http://homepage3.nifty.com/hi_design/

 結露でお悩みの方はとても多いのですが、今回のように新築のコンクリート造の場合は、工事中のコンクリートやモルタルの水分が抜けるのに2年くいらい掛かりますから、定期的に窓を開ける等の換気が必要になります。シックハウス法で義務化された24時間換気(室容積の0.5回/時)では不足な場合もあります。また、煙突の付いていないストーブは発熱量3000kcl/hで、400から600g/hの水蒸気を発生しますので、結露の原因の一つです。
 少し長くなりますが、結露のメカニズムを掲載いたしますので参考にしてください。それでも改善されない場合は、売主に相談されたほうが良いと思います。

結露について
1)結露のメカニズム
 水蒸気として空気中に含まれた水分が冷やされることで、水滴となって現れる現象。
(温度が高ければ高いほど、空気中に水蒸気として多くの水分を含むことができる)
2)結露の原因
・建築的な原因
 断熱性能が低い場合、工事中に何らかの断熱欠損が生じた場合(厄介なのは内部結露)。
・使い方による原因
 一般的な使用の環境を超えて使用した場合(冬期間室内湿度が60%を超える場合等)や、昔ながらの生活習慣(高気密・高断熱住宅の換気不足等)。
3)見落としがちな水蒸気の発生源
・お湯を湧かすとき
・ガスや灯油の燃焼による水蒸気の発生
4)水分の発生源と対策(発生した水分は素早く処理する)
・煮炊き     〜換気扇を回す。
・窓面の結露   〜マメに拭き取る。
・家具の裏    〜裏面に隙間をあける、底面にスノコを敷く。
・使用後の風呂場 〜換気扇を回す、壁に水を掛ける。
5)気がつきにくい結露発生のメカニズム
・カーテンの裏 〜カーテンの断熱効果で、窓面の温度が下がってガラス面に結露する。
  対策:日中はカーテンを開け、ガラス面の水は拭き取って乾燥させる。  
・非暖房室 〜暖房室で発生した水分が、非暖房室や押入れで冷やされて結露する。
  対策:室内の温度差を少なくする(扉を開ける、空気を動かす、スノコ)。
・夜間 〜炊事や入浴で発生した湿気をそのままに、室温を下げる。
  対策:換気
・単身者や共稼ぎ 〜朝食の用意や就寝中の水分などが残ったまま、部屋を閉め切って外出し、室温が下がって結露する。
  対策:換気
・断熱不足 〜室の天井部と床面との温度差が大きい場合(一般的は5〜7度程度でおさめたい)、高温部で水蒸気だった水分が床面で結露する。同じ部屋で温度が1度下がると、3〜5%湿度が上がる傾向があるため。
6)結露による影響
 結露自体は人体の健康に実害はありませんが、それに伴うカビやダニは有害です。
(具体的には、喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎など)
7)生活の中での注意点
 生活で必ず発生する水分を、室内で結露する前に、室外に出す意識が必要です。温度湿度計を見て適当な温度(18〜25度)・湿度(45〜55%)に管理する。
 方法としては、計画的な換気(窓を開けるか、換気扇の連続運転)を心掛ける。レジスターを閉め切るのは、論外です。換気はシックハウスの原因の揮発性有機化合物(VOC)やホルムアルデヒド、ハウスダストの除去にも有効。賃貸住宅のカビなどは、入居者の責任で復旧費用を負担するケースも多く、換気や燃料代の出費のほうが得です。


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ガラスブロックの注意点について


<岐阜県・KMさん(会社員・41歳・男)>



 高断熱・高気密住宅において、壁にガラスプロックを使用したいのですが、どんな点に注意すればいいのでしょうか。ガラスブロック自体は断熱性能がいいようですが、目地や枠についてが心配です。



アドバイスいたします
ヒガシノデザイン
ひがしの雅司
電話:011(717)5166


ホームページ:http://homepage3.nifty.com/hi_design/

 ガラスブロックですか、魅力的な材料ですよね。透光性の建材の中では、断熱や遮音にとても優れた材料です。
 しかし、材料の性能が良くても、正しい施工とメンテナンスが必要です。まず、施工での注意点は、目地の中に隠れてしまう補強筋(ステンレス5.5ミリのはしご状のもの)が、その面積が受ける風圧力に耐えられる間隔でタテ・ヨコ共に入っていることと、大きな開口の場合は、一般のモルタル目地とは別に伸縮目地を4メートルから6メートルごとに設けることです。また、専用の枠を使わない場合は、補強筋のアンカー方法や、水抜きの処理にも注意が必要です。
 使用上の注意点としては、屋内側のガラスブロック面の近くに物を置いたり、覆ったりしてブロック内外の温度変化を起こさないことです。
 メンテナンスとしては、ガラス面の清掃、漏水の原因となる目地モルタルとシーリングの点検・補修が必要になります。
 このような点に注意して、素敵な光壁を実現させてください。


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外の階段のヒビ割れから水が滲み出てくる


<兵庫県神戸市・YHさん(会社員・27歳・女)>


 初めてこのページを見て、いろいろと参考にさせていただきました。
 実は、私も相談したいことがあるので、お願いします。中古一戸建てを購入しました。家屋自体には問題ないのですが、高台にあるため、道路の高さから玄関までコンクリートの階段があります。つい最近、そのヒビ割れから水が滲み出すようになり、乾かなくなりました。これはどういう状況なのでしょうか? よく見ると、そのヒビの表面にはカルシウムのようなものがこびり付いていて、爪でこすると簡単に取れます。補修方法など、アドバイスをお願いします。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 外部のコンクリート階段は、コンクリートの下に敷き込む地業(大きな石や砕石を転圧して押し固める)が段差があるために崩れてしまい、たいへん難しく、割と軽い転圧しかできないものです。そのため、多少の地盤変動でヒビが生ずることは珍しくありません。ヒビが出来ると、その部分が浸透水や地下水の通り道となり、コンクリートや地業資材の成分の一部が白く流れて外で乾燥し、本件のような状態になります。
 北海道の寒冷地では、その水分が凍って凍結浮上現象でコンクリートが割れる恐れがありますが、本件は兵庫県の温暖地なので、基本的にあまり気にすることはありません。外部コンクリートのヒビも生活に支障をきたさない限り、補修する必要もないと思います。支障をきたすような大きな亀裂となった場合は、小手先補修ではなく、思い切った改善工事を行うことが普通です。
 シーリング材で塞いでしまうと、見た目が悪いだけでなく、内部の水が別なところに回る可能性もあり、現在のままで白い粉が気になったら、削り取る程度が賢明と思います。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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壁の亀裂・隙間多数・クロスのゆがみ…


<茨城県古河市・Iさん(主婦・43歳)>


 築8ヵ月の戸建て住宅です。3ヵ月ほど前から、さまざまな現象が出てきているのですが、施工した地元工務店の言うように「全て木の伸縮が要因」なのか知りたく、メールさせていただきます。
<現象>
1.壁の亀裂、サッシやドアの角部に出現、50センチから2メートルの長さのもの、3ヵ所。
2.クロスの伸び(薄くハゲたようになっている)、部屋の角部、廊下の角部等に出現、現在14ヵ所で日に日に増えている。
3.床と壁、天井と壁に2ミリくらいの隙間が出現、床と壁の隙間から白い粉状のものが出ている。現在7ヵ所。
4.クロスのよれ、ゆがみ、空気が入ったような膨らみが角部に出現、4ヵ所。
5.2階設置の洗面台と鏡の接部の隙間、右2ミリ、左5ミリで曲がっている。
6.ガスレンジ台とタイル壁の間に亀裂・隙間、日に日に幅・深さ共に拡大。

 工務店側で「パテ処理」を行い、日をあけてクロスの張り替えを行う予定です。「亀裂の予備軍」も各所に見られます。施工業者ではなく、他の専門家に依頼して、きちんと要因を調査したほうが良いでしょうか? 築5ヵ月目くらいでこのような現象が生じるケースは多いのでしょうか?。
 アドバイスよろしくお願い申し上げます。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 築8ヵ月ということは、昨年の梅雨時の躯体づくりだったと思います。その家が極めて乾燥する冬場を越えたときに、使用した木材や建材の仕様により、本件のような現象を起こすことがあります。最近、ほとんどの工務店は乾燥木材や集成材を使用しますので、このような現象は少なくなりました。しかし、昔ながらの「匠の技」にこだわる工務店は、今でも自然乾燥木材を用いて施工を行っているところがあります。
 自然乾燥木材を構造体に使用しますと、当然、収縮現象が起きますが、収縮して木材の継ぎ手の仕口が絡み合って剛性が高まり、構造体が強化されるようになります。まさに「匠の技」といえるでしょう。このような現象を起こす家こそ、本来の日本の家だったのです。しかし反面、本件のような小さな亀裂に悩まされ、自然乾燥木材を使用する場合は建主に十分な事前説明が必要です。
 まず、このような亀裂の要因は、不同沈下などのような深刻なものでないとは思いますが、確認すべきです。不同沈下が要因ですと、家が傾いたり、建具が開かなくなったりします。
 このような深刻な問題ではなく、単に木材収縮が原因なのであれば、根気よく補修を続けてゆきべきです。しっかりと収縮が納まるまでに約2年近くかかるものです。施工業者を上手にモチベートして、無料で補修させることが賢明です。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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改良杭の施行に問題がないか不安


<福岡県糟屋郡・MHさん(会社員・46歳・男)>


 木造在来軸組の2階建てを地方のハウスメーカーに依頼して、確認申請を取る段階にまできています。申請が下りたら基礎の着手となるわけですが、地盤調査した結果、GLから4メートル程度が軟弱なため、φ500の改良杭をすすめられました。
 そこで不安になったことは、地下水位がGLから2メートルの位置にあり、改良杭の施工に問題がないかどうかということ。また、ベタ基礎は地盤が良好な場合と同じ厚さ、配筋で良いかということです。当初のベタ基礎は150ミリ厚の鉄筋の一段配置となっています。メーカー対応は常に施工業者の言いなりで、納得できる回答が得られまん。
 的確な意見、アドバイスを宜しくお願いします。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 地下水位と表現していますが、「地下水面位」といって地盤を掘り込んだときに、地盤面から2メートルのところまで水が上がってくる地盤のことです。別に地下2メートルのところに水脈があって、地下水が流れているわけでありません。
 地盤面から4メートルの軟弱地盤を500パイの杭を打ち込むそうですが、これは摩擦杭といって、何本打ち込むか記入されていませんが、杭の打ち込みで地盤の密度を強固にして、地盤強度を向上させる方法です。一般的な方法で問題はないと思います。
 ハウスメーカーも杭打ち業者の言いなりで、頼りなさに不安を抱いているようですが、現在は、平成12年に施行された住宅品質確保促進法により、地盤変動で構造体に問題が生じた場合は、瑕疵担保責任が施工者側に課されます。したがって、不具合が生じたときの保証契約のようなものが、メーカーと地盤補強業者間でなされているのが一般的です。
 文面から判断しても施工的にも、また法律で質問者の権利が守られていることからも、本件については、特別気にする必要はないと思います。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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