住宅クレーム110番

投稿ページ続きです
J110 News

風呂の給水の音に悩んでいます


<YAさん(会社員・32歳・男)>


 こんにちは。
 給水の音に悩んでいます。お風呂場の給水の分岐部分(蛇口方向とシャワー方向)のところが、何の前触れもなく「どんどんどんどん」というように振動し、音が発生します。ほうって置くと音は止みますし、しばらく水を出しても音(振動)は止まります。ただ、水を出したときも振動にあわせて水の出方が変わります。出方が小さくなって大きくなって…という感じです。それがしばらく続いた後で振動が止みます。それが何度か続いた後で、外のガス湯沸かし器の蛇口を閉じると音が止むことは分かりました。ただ、そのままにしておくと、温水の給水側ではなく水の給水管側から同様に音が出ました。
 毎日起きるわけではありません。一番最初が8月10日、次が8月19日、そして8月24日という具合です。口で表現すると分かりづらいのですが、こんな感じです。
 お風呂場の部分はメーカーさんに来ていただいて見ていただいたのですが、「水を出していないときに音がなるのは考えられない」とのこと。
 そもそも、どこに問い合わせればよいのかというところからわかりません。アドバイスをお願いいたします。



アドバイスいたします
山本技術士事務所
所長 山本廣資


 トラブルの問い合わせ先は、マンションならば管理会社、戸建住宅ならば水(お湯も)は水道局、下水は下水道局です。どちらにお住まいなのか分りませんが、マンションの場合は他の住戸の使用状況によりウォーター・ハンマーが発生する事があります。
 ガス湯沸し機の蛇口を閉じると止まるという事ですから、原因はYAさん宅でなく、外部にあると思われます。よその住戸(上下階や隣の住戸)の水栓類の作動時に発生したものが、水配管と給湯配管に伝わり、浴室の水栓のところで大きな音になったものでしょう。頻繁に発生する様子ではないので、水圧が高すぎるといった原因ではないと思われます。
 ウォーター・ハンマー防止器(水撃防止器)をつければ概ね直ります。取り付け位置については水道メーターの近くが良いと思いますが、マンション管理会社を通じて施工屋さん(水道屋さん)に相談してください。一戸建ての場合にも近隣が原因でウォーター・ハンマーが発生する場合もあるようです。
 発生事例は少ないのですが、このコーナーに一度相談がありました。ウォーター・ハンマー防止器についての問い合わせもかねて水道局に相談してください。


J110 News

水道水に黒いゴミが混入しています


<東京都北区・KEさん(会社員・43歳・女)>


 東京都の賃貸集合住宅に住んでいます。20戸のうちの4戸の水道水に黒いゴミが混入しています。調べてもらったところ、シリコン樹脂ではないか…ということでした。
 水道の施行にこういったものを使うのでしょうか?また、その安全性について何処に相談したらよいのか、ご存知でしたら教えて下さい。よろしくお願いします。



アドバイスいたします
山本技術士事務所
所長 山本廣資


 水道配管からの黒いごみは、鉄錆の他配管のシール材、水栓類のシール・パッキン等があります。安全性について断言できるわけではありませんが、通常認定されている資材・器具を使っていれば問題はないと思います。詳しくは水道局に問い合わせてください。


J110 News

壁コンセントのアースについて


<青森県青森市・M・Oさん>


 初めまして。住宅のクレームなどについてインターネットなどで調べていたら、ここのHPにたどり着きました。宜しくお願い致します。
 2年程前、ある業者に増築をお願いしました。私の身の周りには、アース付の3Pコンセントをつかう機器(パソコンやオーディオなど)が多いので、ついでにと思い、室内の壁付けコンセントをすべてアース付の3Pコンセントにしてもらうようお願いしたのです。
 ところが最近、コンセントプレートを市販のデザインプレートに交換しようと開けたところ、緑色のアース線がすぐ近くの木の柱(?)にビス留めされていることに気が付きました(添付写真)。アースが全く接地されていないのですが、アース効果としては意味があるのでしょうか?
 また、このような電気工事が法的に大丈夫なのかどうかも気になります。いずれにせよ、増築業者には何らかの対応をしてもらおうと思っております。



アドバイスいたします
山本技術士事務所
所長 山本廣資


 アース線が接続されているボックスの材質が判りませんが、記述の通り接地線を木にビス止めしてあるのなら、接地効果はまったくありません。もし、ワニス塗りのボックスが金属BOXで金属配管と接続されていれば(ワニスを剥がし接地線がBOXと接続状態あれば)接地効果が少しはあると思われますが、写真で見る限り施工状態は悪いようです。
 通常は緑の接地線を分電盤まで配線し、分電盤にある接地幹線に他からの接地線と一緒に接続します。その接地幹線は大地に接地されます。電気工事の「内線規定」で決められています。

 増築時に電気設備業者に正規のアース配管をしてもらって下さい。


J110 News

マンションの排水管通気口からの異臭


<匿名さん>



 新築マンションを購入して1年になりますが、バルコニーに出ると異臭がしております。最初はどこから異臭がするのかまったく分からず、何度か異臭のもとをたどるとバルコニー換気口からでした。
 しかし、あまりの異臭(強烈なアンモニア臭)な為に変だと思い施工業者に連絡しました。分かったことは、それは換気口ではなくトイレ汚水排水溝がそのまま通気を取るためにベランダに抜けているということでした。上の階との構造が異なり、廊下も内廊下な為、バルコニーに出さざるを得なかったとの回答でした。どこのマンションでもそうしているということで欠陥ではないとのこと。いずれ慣れますよとのことでした。
 この異臭のおかげでサッシを開けて部屋の換気をすることも出来ません。この異臭のお陰でノイローゼになりそうです。
 質問ですが、どこのマンションでもこういったことは普通にあるのでしょうか?この通気口とやらを勝手にふさいでも構いませんでしょうか?お教え願います。



アドバイスいたします
山本技術士事務所
所長 山本廣資


 排水管の通気口をどこに出すかは、マンション給排水設備設計者が常に配慮すべき重要事項です。「匿名さん」のようなクレームになるので、通常は屋上に出します。段状にセットバックした建物の場合は、上の住戸のバルコニーの目の前に出てくるので、遠くのほうに配管でもって行きます。勿論風向きに配慮して位置をきめます。
 通気の開口を外壁につける場合は窓のない側、あっても離れたところで風の流れで臭気が窓に入らないところにつけます。マンションの経験豊富な設計者はベランダには絶対といっていいほどつけません。通気口を何処にも出せない場合は、排水管のトップ(「匿名さん」の住宅の便所の天井裏)にドルゴ通気口というものをつけます。工事費はたいしたことはありません。施工者はこの製品を知らないのでしょう。
 どこのマンションでもこういったこと(通気管からの臭気が部屋に入る)は、普通のことではありませんし、排水通気管からの臭気は慣れるものではありません。いまどきこんな施工業者がいるのも驚きですね。生活に支障がある以上、欠陥住宅といってよいでしょう。マンション1年検査で指摘を出し、デベロッパーに話して直してもらってください。
 排水の通気口は絶対にふさがないで下さい。塞ぐと下の階で便所を使った際に、「匿名さん」宅の便所のトラップの水が抜けて臭気がまともに部屋の中に出てきます。


J110 News

コンセントBOXの施工・断熱について


<大阪府吹田市・Yさん(会社員・39歳・男)>


 当方、築1年の分譲マンションで、最上階の11Fです。先日、LAN配線のため、北側部屋のコンセントをばらしたところ、ネジがさびついておりました。不審に思い、中のコンセントBOXを確認すると鉄製でした。その鉄製のBOXに5箇所(電源用、電話用、CATV用、TV用、電話用)配線のための穴が開いており、各々CD管と密着しているようです。観察すると、鉄製(当然ですが、手で触るとかなり冷却されていました)のためかCD管からか不明ですが、BOX内から冷気が、部屋内にサアっと入ってきています。どうもそれが原因となり結露が発生し、サビが発生しているように思えました。
 たまたま点検にきていた施工会社の現場監督に聞きますと、コンクリートに対する潰れ防止のため、通常このように施工しているので…とのことでしたが、通常かどうか知らないが、現実的に目の前で、ネジがサビついている、当然電源もその影響を受けることが十分考えられ、漏電や漏電による火災等の可能性はかなり高まるはずと私は考えている。にもかかわらず、その情報を入居者から得た上で、このまま放置しても安全性に支障が無いと、会社として判断するなら、書面でその旨回答いただきたいと申しいれました。それを受けて、監督は、一度社内で検討しますとのことでした。
 質問ですが、
1)こういう仕様(鉄製コンセントBOX)って普通なんですか?
2)これに対する断熱(もうコンセント内しかできませんが)方法は何かありますでしょうか?
3)他の部屋では、BOXなしで、部屋側の壁に直接コンセントをくっつけており、外壁のコンクリが見えているところもあります。これも普通なんですか?
4)3の対処方法は?

質問長くてすいませんが、宜しくご教示ください。



アドバイスいたします
ハウテックさん

順番にいきますが、
 1)の鉄製ボックスこれは普通です。マンションで普通なんではなく、日本の電気技術基準で堅牢な鉄製ボックス等を使用とあります。但し、ビニルボックスもあります。こちらは錆びやすい場所などやボード間仕切り壁など壁厚が少ない場合使います。ですから、基本的にはコンクリート打ち込みボックスとしてはインチキ工事ではないのですが、問題は打ち込んでいる壁が北側という事です。北側は外壁でも最も外気温度が下がる場所ですから、基本的に結露が発生しやすい場所となります。ですから、断熱のウレタン吹き付けなども気を使ってやらないといけない場所です。電気ボックスを打ち込むと、ボックスの裏側が事実上、躯体壁が薄くなりますから、結露が起こりやすくなります。これを防ぐ手段として、発砲スチロール被覆の鉄ボックスを使用するような高級仕様のマンションもありますが、一般的にそうしてません。では、どうするかというと、関東の大手デベは通常は、外壁部の打ち込みボックスを配置しません。ボックスを置かないことで未然にボックス内結露を防ぐわけです。Yさんの場合はもうこの方法はとれないので、2)の既存ボックス内でなんとかしないといけませんが、ボックスが深ければ、管口と配線を養生して、スプレー式でもいいですから、発砲ウレタンを吹いてしまうのが手っ取り早い方法です。しかし、注意しないとあっという間に膨れ上がるので少なめに吹いて、厚さ20ミリ程度確保できるよう表面をカッターで削って、配線とプレートを収めれるようにしてください。
 断っておきますが、これは推奨の方法ではありませんよ、しかし、事がここに及んだら、結露を防がなければいけないので、あくまで実践的な方法として、お教えしているだけです。電気技術基準的にはウレタンは可燃物ですから、本当はいけません。その補足手段として配線部に3M社の絶縁ジェルを使って、固めてあげてください。高絶縁物質で後の配線替えの時も手で外せます。高いですが、これを使えば、技術基準はともかく火災等の心配はありません。事によると、グラスウールを充填するとか業者はいうかもしれませんが、これはボックス表面と密着しないので、結露防止効果は低いのでNGです。
 3)のボックスなしでコンセントをつけているというのは、ボックスレス工法をデベが承認していれば、これもインチキとはいえません。躯体にGL工法でボードを貼っているのでしょうか。ボードの穴かコンクリートが見えるのはボックスレス工法であれば、止むえません。正しい工事方法でボックスレスを採用していれば、文句はいえません。
 まず、これを参考にデベさんともう一度お話してください。


J110 News

結露と換気バランスについて


<山形県村山市・Tさん(会社員・40歳・男)>



 新築して一年半経ちましたが、最近結露・換気について不安を抱いています。
 我が家はスチールハウス工法+外断熱で暖房は温水パネルヒーターです。換気システムは各部屋に強制吸気ファン(パイプファン)、トイレ・浴室等に強制排気ファンがついています。
 今年になってあることがきっかけで結露に注目したところ、結露が多発していることに気が付きました。結露は主にガラスの下のほうと窓枠についています。ペアガラスでアルミ+樹脂製のサッシなのですが樹脂でも結露するものなのでしょうか?場所によっては結構大粒の水滴がついていたりします。もう一つ、強制吸気ファンも結露しています。パイプファンが結露する場合、パイプとなる塩ビ管の外周(壁内側)も結露しているのでしょうか?壁内結露になっていないか心配です。
 また、換気について気になることは給排気のバランスです。述べ床面積240m2(室内高2.5m)で、各部屋に付いている吸気ファンの風量は25m3/hで計9台、排気は30m3/hが5台です。単純計算をしても2時間に1回の換気になっていない気がするし、バランス的にも加圧状態のような気がします。住宅で加圧はよくないと何かで読んだことがあるのですが…。
 そもそもパネルヒーターと我が家のような換気システムは熱効率がかなり悪いような気がします。



アドバイスいたします
住まいを科学する技術集団・新住協メンバー
須藤建設(株)
副社長 須藤芳巳


ホームページ:http://www.sudo-con.co.jp/

 文面の中で強制吸気ファンが各部屋に付いているとあります。従って強制吸気・自然排気の第2種換気システムのようにも思いますが、強制排気扇もあると言う事なのでどのようなシステムなのかわかりません。強制吸気ファン9台とありますが24時間換気なのでしょうか?トイレ・浴室などに強制排気ファンが付いていると言う事なのですが24時間換気なのでしょうか?吸気ファンは24時間で、排気ファンは使うときだけと言う事であれば、それこそ吸気と排気のバランスはどのように考えるのでしょうか?
 通常、住宅では熱交換換気の第1種換気システムか、自然換気・強制排気の第3種換気システムが使われます。また換気量は色々な数値がありますが、30m3/1人×4人=120m3位です。汚れ・臭いと共に湿気を必要な分だけ排出します。24時間クリーン換気システム・セントラル換気システムと言われます。
 第3種換気システムの場合でも館内の24時間換気(自然吸気・強制排気)が必要な話であって、個別の強制排気ファンが浴室・便所の様に使うときだけであれば、ほとんどが止まっている事になり事実上無換気と言えます。この場合、換気不足で湿度が溜まり結露になります。
 昨年の7月から、シックハウスの問題から建築確認申請に換気計画を添付することが義務付けになりましたが、文面のシステムであれば確認申請は通らないと思います。換気量において、多すぎるとエネルギーのロスになり、少なすぎると換気不足となり結露します。いずれにしても発生した湿気は排出しなくてはいけません。
 吸気ファンを排気ファンにして24時間換気すると問題は解決すると思います。そのときの吸気は考えなくても良いです。(隙間相当面積1以上であれば施行上の隙間から自然吸気が期待できる。北海道でも1以下の会社はそうはいません)
 一年半前と言うことで換気計画の義務付前の住宅ですが、現在の決められた換気計画で現在のシステムをチェックし確認してみて下さい。


J110 News

木材の収縮?断熱材の端が…


<大阪府大阪市・TYさん(主 婦・36歳・女)>


 昨年の3月に建売住宅を購入しました。当初からフローリングの継ぎ目のところが気にはなったていたのですが、業者にこれで大丈夫です、と言われ今まできましたが、昨年末に外に接する壁と床の間から断熱材の袋の端が出てきました。業者は「たまにあるんです、木は収縮するので…」といい、みきり(?床と壁の5cmくらいの木の板)と床の間をコーキングで埋めただけで終わりました。
 床とみきりの隙間は大きいところで2〜3ミリありますし、隙間風も気になります。ここの隙間はこんなにあいていていいのでしょうか?また、断熱材の端が飛び出した処理は業者の行った方法で大丈夫でしょうか?
 断熱材以降すごく気になって、フローリングを大工さんに見ていただいたところ、「たたきが甘いからひずんでいるんでは」といわれました。「水平が取れていないのでは」とも言われました。そういわれれば、何箇所か盛り上がっているような気もしています。この件も業者に言ったところ、「生活に支障が無いから…手作業だから仕方がない…このくらいは許容範囲、瑕疵責任はない」と、開き直っています。
 階段の床鳴りなどもあり、不安です。他にも何点か業者の言うところの木材収縮のため…っていう不都合があります(階段下のトイレの壁が1センチ片側だけ下がってる、3Fの廊下の柱がよれたせいでひずんでる(壁紙屋さんがおしえてくれました)) 。
 このままで、いいのでしょうか?よい対処法があれば教えてください。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 フローリングの床材は、乾燥時に施工しますと生活中に漏水事故を起こしたり、住む人の生活湿度が予想以上に高い生活環境の場合、フローリングのグレードにもよりますが、膨張して膨れ上がる問題が生ずる場合があり、気にならない程度の隙間をあけながら施工する事があります。また、木材や建材の収縮で仕上げ材に隙間が出来る事は、珍しい事ではありません。しかし、隙間風が入るような2〜3mmも収縮する状況を正常な施工とは言えるはずなどありません。また、断熱材の端部がはみ出る様な施工も、著しく乱暴な施工と言える思います。しかし、これが単に木材や建材の収縮だけの原因であったとすれば、業者に瑕疵責任を負わせることが大変に難しいかもしれません。現在の時点で、正常な状態に改修工事を行なうとすると、かなりの補修費用がかかると予想されます。
 しかし、その要因が「たたきが甘いからひずんでいるんでは」「水平が取れていないのでは」とありますが、その場合、品確法の構造体の瑕疵担保責任の対象になると考えられます。その場合、施工者にその瑕疵責任を負わせる法律がありますので、施工業者に状況を正確に調査させて適切な対応を行わせる事が出来ます。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


J110 News

初めての冬で寒さが気になっています


<北海道恵庭市・KKさん(主 婦・31歳・女)>



 昨年家を新築いたしました。初めての冬を迎えていますが、寒さが気になっています。高気密、高断熱住宅で、第3種換気システムなど備わっています。また、JIOの検査も受けているので安心はしているのですが…。
 問題点としては、吹き抜けがあるため、部屋が暖まるのに時間がかかり、いつもパネルヒーターの前に居る状態です。吹き抜けがある場合は仕方ないのでしょうか?それとも暖房能力不足ということは考えられるでしょうか?また、リビングのソファーの丁度上に吸気口があり、冷たい風が入ってくるのでソファーに座っているととても寒いのです。耐えられる範囲ではありますが、とても不快です。吸気口は1階にはリビング・ダイニングで1ケ所、和室に1ケ所ついていますが、和室は締め切っています。これも仕方のないことなのでしょうか?それから、玄関のドアからの冷気も気になっています。玄関フードはなく、玄関ドアの内側にもドアはなくホールがあって真正面に階段があり、そのまま2階の部屋へつながっています。2階は今はフリースペースでほとんど間仕切りがありません。なので、なんとなく玄関から冷気がきているようで寒く感じます。また、玄関ドアの前に立つと特に下からの冷気が気になります。せっかくの高気密高断熱がこのドアで壊れているのではと心配です。ですが、このドアも有名国産メーカーのアルミ製断熱ドアなのです。施工不良なのか、それともこういうものなのか判断しかねています。
 アドバイス頂けると幸いです。宜しくお願い致します。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 本文だけで施工不良かどうかの判断をする事は出来ません。しかし、言える事は大きな吹き抜けを設けたり、開放式の間取りにする場合には、極めて高い気密性能が要求されます。
 本件の場合は、このような大きな吹き抜けや開放スペースに堪えられる気密性能が確保されていなかったものと思われます。また、第3種換気の場合、侵入する冷気を吸気口を出来るだけ分散して小さくする事が肝心です。このような基本的な気密性能と換気システムが確立していない住宅であると思われます。断熱ドアは、正確に取り付けられていたとしても、土間コンクリートが、外部の冷気を熱柱(ヒートブリッジ)して玄関を冷やしてしまう場合があります。暖房設備は、その家の正確な断熱、気密性能を正確に把握して、さらにライフスタイルを加味し、必要な容量の暖房器と配置が必要となります。本件では残念ながらそのような、設計段階から、温熱環境に関する配慮が不足していたものであると思われます。
 第3種換気の吸気口を分散させるか、熱交換式換気扇に取り替える。暖房器容量を大きくしてその配置を代える。吹き抜けを防ぐとか、開放間取りを変更する。など、施工者と充分に協議し、不快感のない改善補修を施すべきでしょう。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


まだまだ投稿ページは続きます 新しい記事    古い記事

NPO住宅110番はリニューアルいたしました。
新たに質問がある場合はコチラからどうぞ。

※このページはリニューアル前のもので、回答の中には十数年以上前の情報もございます。技術は日々進歩していますので、その点をご理解の上参考になさってください。