住宅クレーム110番

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断熱材施工の注意点と材料の調達について


<滋賀県高島郡・NNさん(自営業・51歳・男)>


 初めまして。新築後2年になります。私が住んでいるところは準積雪地域なのですが、天井裏の断熱材が10ミリくらいの厚みしかありません。冬は寒さは感じませんが、夏の暑さは異常です。投稿欄を拝見しましたところ、300ミリくらいの断熱材を施工すれば改善できると拝見しましたが、これは素人の私にも作業が可能でしょうか? できるとすれば、注意点と材料の調達方法を教えてください。



アドバイスいたします
住まいを科学する技術集団・新住協メンバー
須藤建設(株)
副社長 須藤芳巳


ホームページ:http://www.sudo-con.co.jp/

 住宅金融公庫の地域区分で滋賀県は「地区に分類されており、天井の断熱材の厚みはグラスウールで80ミリになっていますので、100ミリのグラスウールを敷きこんでください。天井の断熱材の厚さを300ミリにすると屋根からの熱に対して効くとは思いますが、断熱材は冬対策が主なので、夏対策を別に考えるべきと思います。
 夏の暑さ対策は、
1)太陽熱を入れないこと
・ 窓に庇を付けたり、植樹をして日光を遮断すること(西日は低く入ってくるので、庇以外の工夫が必要です。中のブラインドよりも外で止めるほうが効きます)
・ 熱反射ガラスにするのも有効です(ガラスが反射したり色が付いたりします)
2) 太陽で温められた熱を逃がすこと
・ 部屋にたまっている熱を逃がす(温められた熱は上昇しますので、北側の日陰の冷たい空気を窓から入れて、階段・吹き抜けから2階の上部の窓から温かい空気を抜くようにします。天窓のように天井に近いほど室内の空気を貯めず抜くことができます)
・ 小屋裏の熱を逃がす(室内の熱が天井から抜けて小屋裏に貯まる。この熱を棟換気、妻換気から抜く。吸気としての軒天換気孔も必要です)

 このほか、南面に庭をつくったり、水を撒き、その蒸発熱で外気の温度を下げるなど、昔から暑さ対策のいろいろな知恵が日本にはあります。専門家に遮光、風の通り、空気の抜け道などチェックしてもらってください。
 北海道でも、冬対策を技術的にクリアした工務店は夏対策に取り組んでいます。北海道は「冬温かく、夏涼しい家づくり」、滋賀では「夏涼しく、冬温かい家づくり」と思います。


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「「施工業者とのトラブルに関する投稿です」への意見」へ私の場合」について


<東京都三鷹市・M.Nさん(会社員・30歳・男)>


 M.Mさん、はじめまして。現在、東京都内で新築一戸建てを建築中の者です。
 建築会社による雨後の対策の遅れ、さぞかし腹立たしかったことと思います。新居となる建物の床下がカビだらけになった光景は、心中察するに余りあります。現場監督さんは、施主の要望を了解したのであれば、そのとおり対応する義務があったと思います。どんな手違いがあったのか、物忘れ、もしくは策があったのかはわかりませんが、メーカー側の手落ちでしょうね。
 しかし、それに対して誠意ある提案があって良かったですね。基礎以外は全て新しい材を使ってくださるというし、今後の建築過程に誤りがないように初めからJIOを入れてくださるという。手落ちを認めて負担金を出してくださる。現場のミスを会社側が認め、精一杯対応していこうとする誠意が感じられます。最終的に、施主が望む質の家を建てようとしてくださっているのですから、こんな幸せなことはないでしょう。
 そうなれば当然、自分の欲する物を手に入れるのだから、それに見合った完了金は払うでしょうし、これだけ誠意ある対応やJIOにも不安なら実費で設計士さん等を雇うでしょうし、外構等必要な工事にはお金を払うでしょう。それができないのであれば、さらに時間を無駄にしてしまいそうなので、今の契約を解約するのがよろしいかと思われます。
 特に、監督さんや大工さんが信用できないのであれば、解約されるのが双方にとって一番幸せかと思われますよ。先方の落ち度に付け込むのではなく、双方にとって有益な解決策を模索することが肝要かと思われます。
 先方を信頼して契約したわけです。その信頼を裏切られる行為にショックだったと思いますが、真の信頼はお金で解決するものではないでしょう。しかし、先方はその信頼を取り戻す努力をされている。これは幸せなことです。先方にその努力が見られないA.Sさんは大変不幸ですね。A.Sさんは、心を鬼にして先方が自らの非を認める手立てを打つべきかと思われます。
 建築は、関係者がお互い協働(コレボレーション)しながら進めていくことで、初めて期日どおりに家が建つのではないでしょうか。それでもなお、天候等で期日どおりに建たないことがあるでしょう。それでも、協働していれば、その「遅れ」にもどんな理由があるのかわかることでしょう。冷静であれば、なぜマイホームが「宙ぶらりん」なのかも理解できるかもしれません。
 M.Mさんは幸せですよ。誠意あるメーカーと巡り会えたのですから。闘うべき相手ではありません。

2003/04/05 「施工業者とのトラブルに関する投稿です」への意見

2003/02/15 施工業者とのトラブルに関する投稿です



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提携ローンの金利が約束より上がってしまった!!」への私の意見


<岩手県岩手郡・HHさん(自営業・48歳)>


 NYさん 私は住宅の営業を16年してきた者です。結論から申し上げますと、残念ですが、ローン金利を約束どおりにするのは不可能かと思われます。提携ローンの金利は住宅メーカーが決めるのではなく、ローン会社が決めるので、提携金利の利率変更は無理だと思います。
 それでは、今後のメーカーとの対応についてどうすれば良いのか、私が実際に経験した事例でお話しします。
1.保証料の分を、住宅メーカーに工事金で値引きしてもらう。
2.金利の総支払額の差額分を、工事金で値引きしてもらう。
3.上記の値引きの代わりに、商品(外壁のタイルとかエアコンとか)をサービスしてもらう。
4.ローン条項(ローンが通らなかった場合は、この契約を破棄し、受領した金員を無利息で清算し、この契約がはじめからなかったこととする…みたいな条文)が契約書にあった場合には、それを利用して契約を破棄する。
 住宅メーカーに限らず、どこの会社でも、それが自分のミスであったとしもお金を出すのは嫌がりますが、値引きには意外と応じてもらえるものです。がんばって交渉してみてください。



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下階の人に迷惑をかけていないか…」への提案


<千葉県市川市・SKさん(自営業・58歳・男)>


1.音、振動は、個人の感受性にてさまざまに変化すると思うこと。
2.下階の家族形態や時間帯、近所づきあい等も、その行動に関係することも考えられること。
3.木造建築に関しても、設計・施工等、現地調査が必要なこと。

 上記は科学的および精神的な、一般的な音に関する気遣い部分です。気にされると、時計の振り子の音でも苦情の対象になることも過去経験があります。当方は悪くないが近所の関係もあり、妥協するケースもあります。ビジネス思考にて法的に割り切り、器具を使用するための故は、エアーウォーカーの下に浴槽に使用するスポンジの浮きふたを2枚くらい、10ミリくらいのゴム板の上に敷くことをおすすめいたします。
 その条件にて使用しながら、階下にて使用前、使用後の騒音値データの結果にて、前後、左右、使用時間帯等、模索なさるとよろしいのでは?



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マンションの瑕疵責任について」私の意見


<鈴木しんいち設計室・主宰 鈴木信一さん(自営業)>


 民法上の不法行為の時効は20年です。よって築20年というのは、19年数ヵ月の20年なのか、20年数ヵ月なのによって判断が分かれます。
 前者の場合は、時効の中断を真っ先に行うべきで、後者の場合は全てがG-endです。



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