住宅クレーム110番

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J110 News

基礎の状態が良くない


<東京都江戸川区・KTさん(会社員・32歳・男)>


 基礎の状態が見た目に良くないので、素人なりにインターネット等で調べたところ、ジャンカ・クラック等、名前はわかるようになったのですが、結局、現物を見ても判断がつきません。
・見た目の良くない所としては、基礎立上がり上面部が色が違い、クラック・表面剥れがある。
・基礎の立上がりの付け根の色が違い、ぶつぶつがたくさんある(これがジャンカ?)。
・クラックがある。
・立上がり側面に、たくさん小穴がある。また、色が違う所もある。
・所々、金属片・針金?が出ている。
・側面にたくさん段差がある。
 これらを施工業者さんに聞いたところ、「最後にセメントで上塗りし、平らにするから問題ない」とのことでしたが、強度・耐久性に問題がないのか不安です。
 このような状態のとき、一番良い修繕方法を教えていただけると非常に助かるので、よろしくお願いいたします。
 参考に画像を添付したいのですが、たくさんあるのと、添付方法がわからないなので、 
 http://jp.y42.photos.yahoo.co.jp/bc/bc5no1/lst?.dir=/&.src=ph&.view=t
このURLの基礎画像ホルダーで公開します。確認していただけると助かります。



アドバイスいたします
いずみ建築工房
泉 徹
電話:011(738)2006


ブログ:http://kenchikudanten.way-nifty.com/
建築の不思議な納まり:http://kenchikudanten.way-nifty.com/photos/izumiya_phot/

1)基礎全体がわからないので局所的見解です。
2)写真ではクラックの判断はできません。住宅の基礎で発生するクラックは、まず無筋か有筋か、コンクリートの水セメント比が問題です、また、コンクリート打設後の撒水等による養生の問題が考えられます。
3)写真で見る限り、型枠の精度が悪いようです、基礎らしい部分?(図面が無いのでわかりません)に型枠内の撒水時の水が排水できず、水セメント比が変わったのでしょう、型枠内の清掃が良くないのでしょう、結束線がはみ出しているのはよくありません。斫り取ることが必要でしょう。打設面はコンクリートのたたき、バイブレーターの使用が不足で、気泡が残ったのでしょう。
4)コンクリートの強度に心配があるのでしたら、打設時サンプルを保存しているはずですから、圧縮試験を試みるの良いでしょう、サンプルがない場合は、コア抜きして試験をすることが必要でしょう。コンクリートに加水している可能性があった場合、設計強度より下回った場合は、瑕疵の問題ではなく、民事の問題になるので、弁護士に依頼することが必要でしょう。建築士法の限界です。
5)打設の不良部分は斫り無収縮モルタルで補修。不要な結束線や金物は撤去。コンクリート面を高圧洗滌し、樹脂モルタルで気泡をつぶすように丁寧に塗ります。


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マンションの外壁の切れと剥がれについて


<兵庫県宝塚市・匿名さん(40歳・男)>



 まだ、築5年のマンションですが、1〜2年で、施工会社の手抜きが各家で見つかり、それぞれ修繕はしてもらったのですが、断熱材が入ってない・雨漏りがする・排水が詰まって流れ出す・平米数が違い契約に記載しているものより小さかった、など、すごくひどいものでした。
 最近、外壁のレンガが13枚取れました。至る箇所でレンガに切れるが生じております。管理組合は、施工会社に補償を訴えましたが、外側のレンガは外壁に該当しない。また、築5年だと品確法に該当しない。ゆえに、有料で修繕します……と施工会社が言ってきました。どう見ても施工会社の過失のように思えます。
 築5年でレンガがバンバンと落ちてくるでしょうか? また遡って、品確法は該当しないのでしょうか? 今までの数々の手抜き工事から想定すると、明らかに、レンガの下の基礎となる外壁が原因だと思うのですが、それは築5年経っているマンションには、基礎の外壁は10年補償が該当しないのでしょうか?



アドバイスいたします
ハウテックさん

 外壁のレンガとメールにはありますが、これはレンガっぽいタイルと解釈させていただきますと、外壁タイルの剥離ということになります。施工会社の言う仕上げのタイルは外壁に該当しないというのは、その言葉の根拠を分析してみると、品確法で定める引き渡しから10年間は主要構造物、雨漏り等については瑕疵担保責任を負うという部分にだけ局所的に目を向け、タイルは主要構造物ではないから、これに該当しない、その部分からは雨漏りしていないからこれにも該当しないという論理で、品確法には該当しないといっているのであろうと想像されます。では実際どうなのかと言えば、タイルの剥離がいつから発生していたのかをつきとめないと、現実に雨漏りなどしていないと無料補修にこぎつけるのは難しいかもしれません。施工会社ではなく売主からのアフターサービス基準は、外周壁は何年の保証が入っているんでしょう。どうも皆さん勘違いされていて、ユーザーが当面、相手とする当事者はマンションをつくった施工会社ではなく、売買契約をした売主が話し相手です。施工会社はその売主と請負契約をしているので、最終的には施工会社が直しますが、ユーザーが交渉するのは売主となります。
 品確法で決められた以外の部分については、特約という形で皆、瑕疵期間が短縮されています。それの一覧表がアフターサービス基準ということになりますから、契約時にもらった書類をよく調べてみてください。具体的には調査会社を入れてタイルの剥離状況を調べ、どの程度の期間から剥離が始まっているか推測してもらい、アフターサービス基準との整合性をとるしかないでしょう。
 しかし、タイルの脱落が危険という状況であれば、費用をどのくらいもたせられるか弁護士さんに相談してください。品確法には性能評価表示制度があり、匿名さんのところも表示をしていれば調停機関に持ち込むことができますが、表示していなければ、裁判なり示談しかありません。それと築5年だと品確法云々については、10年ですよ。品確法10年瑕疵担保責任があります。とにかくタイルが落ちてきて危険、という論点で弁護士さんに相談してみてください。兵庫県の弁護士会に問い合わせ、建築瑕疵の相談といえば、すぐ紹介していただけると思います。勝ち目はなくないので、すぐ理事会で相談して行動に移してください。


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擁壁の水抜き穴から水が流れ続けている!


<和歌山県那賀郡・MMさん(会社員・31歳・男)>


 敷地と並行して下方に用水路があり、境界に高さ(深さ)1.5mほどの擁壁があります。
 先日、用水路に下りて掃除を行っていて気づいたのですが、擁壁のいくつかある水抜き穴(下から15cmくらい)の1ヵ所から水が流れ続けていました。雨が降った後でもないのに流れ続けています(もう何ヵ月か)。冬場に水道管が凍らないように、蛇口から少し水を流し続けるような感じです。
 これって、敷地の地下に水が貯まっているのでしょか? それとも、もっと地下から水が湧き上げっているのでしょうか? 水が流れた穴の付近は、擁壁が茶色に変色(鍾乳洞みたいに)していました。沈下が心配です。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 質問の文章から判断して、敷地内の地下水が、擁壁の水抜きに適度に抜き取られている正常な状態と思われます。敷地が周辺環境の中で、どのような配置関係になっているのかによっても異なりますが、質問者の敷地の周辺の敷地内地下の水が、質問者の敷地地下を浸透して擁壁から流れ出ている場合も考えられます。
 いずれにしても、そのように流れ出すために擁壁の水抜き穴を開けているのですから、水が流れ出ている間は心配をすることはありません。
 しかし突然、擁壁の穴から泥水が流れ出て、その後に擁壁の穴の水が止まったりした場合、敷地の地下に異変が生じたことを示す兆候である場合もあります。その際は点検が必要です。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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クロスがすぐ剥がれてしまい困っています


<東京都新宿区・ちえ さん(自営業・59歳・女)>



 マンション経営をしています。築25年のマンションなので、各部屋とも内装に力を入れています。
 もともと塗り壁タイプの内装からクロスを張るようになったのは、ここ5年くらいです。見た目も美しい、高級なタイプのビニールの柄入りクロスを張ってもらっていますが、もう4件が1年も経たないうちに剥がれてきてしまっています。内装を気に入って店子サンが決まって入居後、これでは申し訳ない始末です。
 クレームを入れて直させますが、これは業者の腕なのでしょうか。それともしょうがないものなのでしょうか。もし業者の腕というのであれば、今後の施工会社を変えようかと思っています。教えていただけないでしょうか。



アドバイスいたします
建設大臣賞受賞
リフォーム・新築の北海道工房(株)(JRN正会員)
代表 廣瀬 誠
電話:011(882)1200


ホームページ:http://www.do-ko-bo.co.jp/

 1年も経たない内に4件も剥がれてきたのでは、施工ミス(職人の技術能力)か、施工方法の判断ミスがあるかもしれません。現場で剥がれている状況を見なければ、正確には判断できないところですが、例えばクロスの下地がコンクリート直接なのか、ボードなのかなど。また、結露などが起きていないのか?などです。
 施工した業者に原因を聞き、互いの責任割合を話し合ったほうが良いと思います。結露などが原因にあるの
であれば、その建物自体の根本原因を解決しなければ張り直しても再発します。また、選ぶクロス材料や張る下地によっては、とても剥がれやすいこともあります。原因と責任の取り方に納得ができなければ、他の業者にも見ていただき、客観的な判断と意見をもらってはどうでしょうか?


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乾式耐火間仕切壁の遮音効果って?


<千葉県船橋市・しず さん(主 婦・46歳・女)>



 近所に高層マンションが出来ることになり、入居を考えています。説明書を見たところ、戸境壁がコンクリートではなく、乾式耐火間仕切壁(136ミリ)を使用とあります。遮音性能は日本建築学会基準のD55に相当するとされていますが、本当なのでしょうか。ピアノの音とかステレオの音とか、コンクリートのほうがしっかり遮音してくれるような印象があるのですが、詳しいことを教えてください。よろしくお願いいたします。



アドバイスいたします
ハウテックさん

 D55ですか。結構高い遮音性能を持つ壁だと思います。匿名さんが安心と思われてるコンクリート壁は、マンションでよくある180ミリ厚さでクロス直張りですとD50ぐらいで、当該マンションより数値的には落ちます。軽量鉄骨にボードの複層張りなのか、ALCなのかわかりませんが、壁厚から考えると複層張りの耐火遮音使用のようです。ホテルなどでも使っている工法ですし、数値的根拠のしっかりした施工法ですから、事、遮音性については額面どおり受け取って大丈夫かと思います。高層建築ですと、どうしてもこの工法にならざるを得ないかなと思います。ピアノはともかくテレビ、ラジオの音はかなり安心できると考えてください。


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床下の調湿と換気扇設置について


<匿名さん>


 築15年の中古の一軒家を購入したのですが、床下が土のまま、しかも粘土質なので水はけが悪く、かび臭い状態です。床下換気扇をつけることを検討しているのですが、換気扇よりも調湿マットと炭を併用するほうが効果があるとか、マットだけでは湿気を吸って乾かないので換気扇を併用しなければ意味がないなど、業者によって言うことがまちまちで困っています。どうしたらいいのか意見をもらえたらうれしいです。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 まず、床下は常に乾燥状態を維持することが必須です。本件も床下換気扇の取り付けを行ってください。床下換気扇の効果を最大に引き出すためには、次の要件を満たしてください。
1)換気扇を取り付けた反対側に、吸気口が取り付いていること。
2)基礎の間仕切りは、通気可能な間隔があいていること。
3)床下の地盤面にポリフィルムを敷きこむこと。
 以上のことが完璧に行われれば、高額な炭や調湿マット、調湿剤などを敷き込む必要はありません。また、さらに完璧を期すために炭や調湿マットを敷き込む場合にも、換気扇と吸気口、床下通気構造とポリフィルムの敷き込みは必須条件です。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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重要書類を一年放っておかれました


<和歌山県有田郡・千里の母さん(主 婦・25歳・女)>


 去年の秋に地元の建設会社に実家のリフォームをお願いしました。初めてのことで、わからないことばかり。最初に担当になった方は良い方だったんですが、会社の都合で勝手に変えられた次の担当の方は最悪でした。まず、訪問の際の連絡は一切なし。こちらの要望も次回には忘れている。こちらの注文以外のことを勝手に実行する。こちらも不信感がいっぱいで会うたびに会話をメモしました。こちらが若いので舐められていたのでしょうか? 予定の期日に工事も終わらず、最後には社長が謝罪に来ましたが、その担当の方は旅行会社の添乗員が本当の仕事だったらしく、「二度と関わりたくないので、葉書も送ってくれるな」と伝えたのですが、やっぱり来ました。
 完成後も不備が見つかったので連絡しても無視され、「もういいや」と1年経ったある日、ある銀行から突然電話があり、「お宅が申し込んだローンの書類が、1年間置いたままです。代理で書類申請をした会社の方に問い合わせると、勝手に処分してくれとのことだが、重要書類のため、万が一の確認で電話させていただきました」とのことでビックリです。もちろんなかなか謝罪に来ず、銀行の責任者の方の了解を得て名前を出して、やっと謝罪に来ました。ですが、「僕もこんなのでクレームがつくのは初めてです」と全然、事がわかっていない様子で、さすがに堪忍袋も切れました。登記簿の写しや所得証明等、こんな扱いをしていい書類ではないと銀行の方も後日あきれる始末でした。
 向こうの言い分は、建設業界なら普通、仮受理の書類は銀行が処理してくれる、でした。銀行側は重要書類なので、仮受理の段階でも決定しない限り、書類は申請者の会社代理人に渡し、申込書類は本人に返すのが当然で、1年も無視していたのは建設会社側のミス、だそうです。常識で考えても、私は銀行側の言い分が正しいと思うのですが…。
 それにどうも、会社と付き合いのあるローン会社と契約させたかったフシがあり、その会社とローン契約をしてから、こちらの希望の問題のあった銀行に書類を提出していました。この件に関しては、やり取りの証拠のメモを1年経過ということで破棄しており、あきらめています。しかし、こちらが切れて、やっと「すいませんでした」の一言で済ませた建設会社には、不信感でいっぱいです。
 専門家の方に聞きたいのですが、このようなケースの場合、建設会社の方の言い分は建設業界では当たり前なのですか? また、私のように放置されるのは、よくあることなのでしょうか? いまだに近所にあの建設会社の住宅建設を見ると、不愉快になると同時に、そこを買われる方がお気の毒にさえ思います。



アドバイスいたします
建設大臣賞受賞
リフォーム・新築の北海道工房(株)(JRN正会員)
代表 廣瀬 誠
電話:011(882)1200


ホームページ:http://www.do-ko-bo.co.jp/

 工事の打ち合わせ、工事期間中、完工後の不具合処理への対応などを通じて、建設会社の誠意のない対応に相当ストレスが重なったことと思います。もう、こんなレベルの低い、モラルのない担当者の顔も見たくない、会社ともこれ以上関わりたくないと思っていたところに、1年も経ってこの書類放置の件で、またまた腹立たしい思いをさせられているという状況ですね。お客様に代わって銀行ローンの申し込みに関わる個人の重要書類を銀行に預けっ放しというのは、忘れていたに違いありません。まして銀行からの連絡に対して「勝手に処分をして」とはとんでもない話です。1年間もの期間については銀行にも責任の一端は、という気はします。でも銀行は「勝手に処分して」と言った無責任な業者にあきれて、本人に連絡してきてくれたのですから、まあ良しとしましょう。施主も含めて、業者も銀行も三者が1年間も忘れていて、別に困らなかったのですから、それほど重要な性質の書類ではなく、「勝手に処分して」と言った業者の非常識が問題なのだと思います。

 あなたの精神衛生上を考えての、今後の対処法としてアドバイスいたします。
  1. あなたが、もうこの会社と担当者の顔も見たくないほど関わりたくないと思っておられるのなら、腹が立つけれど、この会社の存在を意識しない、忘れることです。
  2. 顔も見たくないほど嫌になった相手とは、今後お互いに何を相談してもうまく行く道理がありません。
  3. 結果として、業者選びの失敗だったということで、相手の責任を追及して形だけの詫びをしてもらっても心からの詫びではないのですから、さらに腹の立つことがくり返されることにしかなりません(こんな関係になったら、相手も自らの非を忘れて感情的になっているのですから)。
  4. 今後、数年以内に、例えば雨漏りが発生した等の重要な欠陥が発生しない限り、この業者と二度と付き合わないことです。非常識な相手に何を相談、要求しても、気持ちの良い答えが得られないと思うからです。
  5. 私共では、お客様の銀行ローン等の手続き代行はしないようにしております。どのように手続きを進めるかのアドバイスや、銀行などへの同行くらいのお手伝いはいたしますが、あくまでも当事者であるお客様が主体となって手続きをしたほうが間違いがなく、ご自身が自らの借入金内容を理解して把握できるからです。
  6. 今回の原因は、初めてのことでわかりにくい面倒な融資手続きを、業者が代行してくれて便利だからということで、その業者のサービスに甘えたということの結果でもあるのです。辛い思いをしたあなたに、きついアドバイスになったかもしれませんが、今後また新築やリフォームなどの場面では融資手続き等の大事なことを、他人任せにしないほうがよいと思います。



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