住宅クレーム110番

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J110 News

筋交いの仕口についての質問


<長野県飯田市・FYさん(32歳)>


 お世話になります。初めて投稿させていただきます。
 もうすでに家のほうは建ってしまったのですが、未だに不安で疑問な点があるので質問させていただきます。
 筋交いの仕口で、現在の主流としては、柱・横架材に突き付けし、筋交いプレートで固定するものだと思いますが、わが家の場合は添付写真1のように横架材を切り欠いて「横架材に大入れ」して、筋交いプレートで柱と横架材に固定しています。この点について不思議だったので不動産業者に尋ねたところ、「これは手間のかかる仕様で、突き付けでも大入れでもどちらでも問題ない」とのこと。ただ、土台は断面欠損が大きく、添付写真2のようにアンカーボルトも半分浮いているような状態の箇所もあります。この仕様でも問題ないのであればいいのですが、やっぱり心のどこかでは納得しきれていないので、ご意見いただければと思います。よろしくお願いします。



アドバイスいたします
(株)木の香の家
代表取締役 牧田誠司
電話:022-771-1886


ホームページ:http://www.konoka.jp/

 結論から申しますと、最近ではあまり取らない方法だと思います。かつてはこの方法もありましたが、平成7年の阪神淡路大震災以降、木造住宅の筋交いの接合部について、より強度が求められるようになり、それに追随するように金物メーカーは必要な強度が確保できる筋交い用プレートを提供してきました。これにより、柱は梁にも切り欠きを入れることがなく、曲げ強度の欠損もない接合部となったわけです。
 写真で見ると、たぶん3.5寸の柱梁幅(105センチ)に4.5センチ×9.0センチほどの筋交いが入っていると思います。土台の写真を見ると、筋交いによる大入れも大きく、ここにアンカーがあってもあまり引っ張り強度は期待できない部分と思われます。
 ご指摘のとおり、大入れを全部に施したことは、確かに手間のかかる作業であったと思います。加えてプレートの併用もされていたようですし、梁の断面欠損はあるものの、建物全体としては「明日危ない」ということはないと思います。その点は安心していただきたいのですが、作業としては、察するにビルダーさんが「昔からこうやってきたから」ということで進められたのではないかと思います。現在では筋交い用プレートで十分ですし、その方法が一般的です。


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内断熱か外断熱か悩んでいます」のアドバイスへの意見


<滋賀県高島郡マキノ町・小林健一さん(43歳・男)>


 滋賀でビルダ−している(株)アルファーウッドテックの小林です。
 北海道の常識から言えば、確かにおっしゃるとおり、内断熱でも外断熱でも確かなノウハウがあれば別に問題ない世界ではあると思いますが、内地のビルダ−の内断熱の施工レベルは非常に低いのが現実です。
 断熱、気密、全館暖房、換気等、肝心な部分をなおざりにした自然素材の住宅を謳った、偽健康住宅がはびこっているのも事実ですし、おそらく外断熱へ変更での坪5万円のアップは、ただ、この袋状の断熱材を押し込んだだけの粗悪施工レベルが基準になっています。
 以前、研修で北海道の住宅を視察に行った際も、バリアシ−トや気密コンセント関係、それから窓まわりやユニットバスまわりの丁寧な気密施工等、本州の一般ビルダ−ではとてもやっていないレベルのことをしているのを見て感心しました。また、外断熱と内断熱の良いところをミックスした半外断熱等、先進的な取り組みをなされているところも多くて、以後の当社の住宅づくりにフィードバックさせています。
 今回のご質問の答えとしては、A社の必要ないという形での勉強不足は否定できないし、このレベルで施工されるお施主様はかわいそうだと思います。
 匠の世界は、毎日が、より良い住宅をつくるための技術的な研鑽にあると思います。以前からやってきたから大丈夫とか、この地域では…とか、物事の本質を捉える努力もしないで、以前からの付き合いや表面上の意匠でお施主様の目を引くこのようなビルダ−・工務店が多いのは事実ですので、お施主様としても十分注意されたほうがいいと思います。



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風呂の排水が基礎に溜まっていた!」に対する私の意見と対応


<大阪府大阪市・OMさん(会社員・53歳・男)>


 風呂の配水管のひび割れにより、床下浸水の同じケースです。風呂は建物の請負施工業者と別の販売店から購入しました。打ち合わせ・寸法の問題で、つなぎ部分に無理が生じて、ひび割れしたものです。同様に施工業者・販売店ともに不法行為の認識に欠如があり、裁判に持ち込み、手続きをすませました。建築主がしっかり主張し、こういったケースで慰謝料など取るようにならないと、業界として真剣に改善・建築主のために真面目に仕事しなければならないという意識が醸成されません。



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身体障害者住宅の定義ってあるの?」へ私の経験から意見


<大分県杵築市・KYさん(会社員・33歳・女)>


 わが家も現在、D建設でバリアフリー住宅を建築中なのですが、打ち合わせから現在まで、ほとんど要望を無視して建てられ、困っています。全身の障害のため、床だけがフラットなら…というわけにはいきません。
が!、床すら玄関でいきなり5ミリ、続いてすぐに1センチの段差。業者は「段が出来ても5ミリくらいが1段出来るだけです」と言っていたのに、結局は2段も段があります。クレームを言うと、「言った・言わないは勘弁してください。話になりませんから」と対応すらする気なしです。玄関内部では框より土間が2ミリ高い! 土間が框より高いなんて、考えられません…。
 玄関入り口の階段手すりは、取り付ける高さを打ち合わせる前にすでに埋め込まれ、「高さの変更は不能」と言われました。力を掛けづらい高さについてしまったため、利用不能です。泣く泣く距離の長いスロープを利用する羽目になっています。
 窓に至っては、ベランダへの掃き出し窓が5センチの段差(これは必死にクレームを言い、バリアフリーのサッシに交換してもらいました)、浴室の窓は「ハンドル付き」滑り出し窓の希望が、ハンドルが付いていないものが入っていました(これも、開けたはいいが、閉められないので、必死にクレームし、交換しました)。上げ下げ窓は、開口が大きめPSSバランサー付きのものを…という条件が、一番開口が小さくPSSバランサーすら付いてないものを付けられてしまいました(後付けしようとしましたが、この一番小さな窓「だけ」PSSバランサーが対応してないとのメーカー返答)。交換するにも、外壁をあわてて打ち付けられてしまい、交換不能にされてしまいました。結果、開けられない窓が9枚…しかも居室が暗い…泣き寝入りです。ちなみに打ち合わせ中から取り付けまでの間、「このタイプの窓ですね」とイメージ写真を見せられOKしたのですが、写真とは大きさも違うため、誰が見ても違う窓、違う大きさです。具体的に大きさの打ち合わせはありませんでした。
 D建設は、使用建材のほとんどと言っても過言ではないくらい、カタログを用意せず、当方であらゆるカタログを取り寄せました。失敗しなかった建材・部分に関しては、「すべて」当方でメーカー・型番を指定したもののみです。
 わが家の施工業者D建設のように、バリアフリー住宅建てられますよ!と謳っておきながら、まともな施工すらできない、ここまで悪質な業者は、そうそういないでしょうが、バリアフリーの基準は「床さえフラットなら、間口さえ広ければ」ではないと思います。「使う人が、おっくうに思わない」のが、本当のバリアフリーだと思います。
 今、引き渡し前なのですが、すでにリフォームを考慮しております…(涙)。



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見込みのない客には勧めない?


<北海道・クロちゃん(自営業・35歳・女)>


<〜NPO住宅110番より〜ここに寄せられたご相談へ、読者のみなさんでご意見・アドバイスをいただける方、メールをお寄せください。>

 2年ほど前から、マイホームセンターを見学しはじめました。その中で、住宅業界大手のS社の住宅が、夫婦共々とても気に入り、営業の人も何度かお会いして、その会社の「申し込み制度」で申し込みをしました。プランを2度ほど書いてもらい、新作のモデルハウスもその都度見学したのですが、それからというもの何もその会社から連絡がありません。会社も人を選んで住宅を売るのでしょうか。見込みのない人には、それ以上すすめないということでしょうか。みなさんはそんな経験ないでしょうか。「申し込み制度」で5万円払ったのですよ。
 また、メーカーの悪口になりますけど、M社の新作のモデルハウスを見に行ったのですが、ここもすごく対応が悪くて気分悪くなってきちゃいました。みなさん、どう思います。



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マンションの補修が有料とは知らなかった」へアドバイス


<ハウテックさん>


 大阪のWMさんにアドバイスいたします。
 信じられません。まだそんなデベが存在するんですか。東京じゃ絶滅してますがねえ。ひどい話です。
 内覧会はいわば購入者の引き取り検査ですから、引き取りに問題がある点については当然、無償で直すのが原則です。WMさんが、例えばパンフレットで引き戸と表示してあるものを開き戸に替えてくれとか、契約の条件と違う指摘をしたりしていれば、これは有償といわれても仕方ありません。でも、それであっても見積書を提出して内容説明の後、工事に掛かり、代金請求をするのが、建築の習慣であり、常識です。とんでもないですよ! 投稿を読んでいる間も怒りを正直覚えました。
 WMさんの指摘事項はどういう内容ですか? 全部教えてください。また、安い高いをどのように判断されたかは別として、常識を超えた請求額というのも、恐らくとんでもない金額を言えば引き下がるのだろうという悪意が感じられ、正直なところ、先々の点検などもやらないのかな?と、お気の毒ですが、不安な未来を想像させます。逆にお聞きしますが、引き渡しはいつなんですか? 引き取り拒否でも構わないんですよ。アフター基準内の指摘を無償で直さないのであれば…。とにかくWMさんが、クロスの傷とかフローリングのきしみとかの工事の不具合を指摘をしている限りは、それは無償です。アフターサービス基準とか、契約のときに説明はありませんでした? 宅建主任者が必ず、重要説明事項を契約時に免許を提示して説明する義務が法で課せられています。それをしていないのであれば、弁護士さんに相談してください。法律違反ですから。解約もできます。当然、手付けも全戻しです。
 こんなとんでもないことをする業者じゃ、アフターも不安ですから、今回きっちり話を詰めてください。とにかく指摘した内容を教えてください。そうすれば、もっと具体的なアドバイスができます。



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