住宅クレーム110番

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内断熱か外断熱か悩んでいます


<香川県綾歌郡・KTさん(会社員・36歳・男)>


 新築の家を計画中で、断熱について住宅メーカの話を聞いていてどれがいいのか悩んでいます。
・A社 木造軸組工法
 内断熱工法で外断熱だと壁が地震などに弱い。外断熱は北海道などでは有効だが、香川県では必要ないとのこと?
   
・B社 木造軸組工法
 外断熱工法、24時間換気システム。
 ウレタンボードで床下、屋根全てを囲むとのこと。冬の朝でも室温10度は保てるとのこと。そのため、電気代の削減はできる。ただ、和室の部屋に土壁はできないとのこと? 外断熱にすると坪単価で5万円UPとのこと?

 これからの家は外断熱の家がいいと本では書いていますが、上記A社の内装、建築がいいので何を優先したらいいか教えていただければと思います。
 あと、白蟻対策でA社は床の木材に炭を塗って効果があると言ってます。白蟻対策は何が有効なのでしょうか?



アドバイスいたします
住まいを科学する技術集団・新住協メンバー
須藤建設(株)
副社長 須藤芳巳


ホームページ:http://www.sudo-con.co.jp/

 「内断熱(以下「軸間断熱」=充填断熱工法)か外断熱か」ということですが、断熱性能にしても強度にしても、どちらが良いかという問題ではありません。
 香川県は「地区ですから、軸間断熱にしても外断熱にしても指定された仕様で施工を行えば、性能は変わりません。同様に、構造においても同じ仕様で行えば、強度は変わりません。したがって、自社の有利性だけを主張するメーカーは感心しません。また、外断熱で坪5万円もUPすることはありません。香川県の地区であれば断熱材の厚みも薄く、副資材もそんなに必要ないので、しっかりとした軸間断熱と差は少ないと思います。
 特徴として、軸間断熱は壁間にGW(グラスウール)を充填するので、外断熱に比べて余計な資材がかからず、コスト的に有利ですが、気密シートを施工する場合、新在来工法など先張りりシートの手法をマスターしていないと、外断熱に比べて気密化が計りにくいなどのことがあります。また、外断熱で外装材がタイルなど重いものにした場合、構造から重い仕上げが離れるため、ビスの仕様など注意が必要になってきます。外断熱の場合、プラス側として、外壁の内仕上げをしないで構造を現し、構造をデザインとして楽しむことができますので、メリットとして生かすようにすると良いと思います。
 このように、
  1. 工法によって断熱・強度の違いはない。
  2. 工法を理解し、特徴を生かす。
  3. 両工法の施工がしっかりでき、計画に合った工法を提案してくれる業者を選定できるとベストですが、難しいようであれば信頼できる業者が得意な工法にする。
 
 どちらの工法でも、しっかりノウハウを持っていれば性能は変わらないので、選定した業者の手慣れている工法で良いです。
 「白蟻対策で炭を塗るのは有効か、有効な対策は」ということですが、専門業者に確認しましたが、炭との関係は『わかりません』、対策は『ひと言では言えないので、信頼おける専門業者に聞いてください』とのことでした。やはり簡単ではないです。


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合併浄化槽の低周波が室内にこもって困っています」のその後


<茨城県北茨城市・匿名さん(会社員・35歳・男)>


 ハウスメーカー、浄化槽メーカーにノイズを測定してもらい対応していただきました。
 ブロワを音の小さいものに交換してもらい、ブロワと浄化槽の間にチャンバーを付けて、共振点をずらしてもらいました。現在様子を見ているところですが、音は気にならない状態です。



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磁力活水装置の効果について」への意見です


<長野県・匿名さん(会社員・42歳・男)>


 私は製造業の設備保全員です。仕事柄この装置について研究し、その結果、効果のありそうなものは少なく、なさそうなもの、また疑わしいものがほとんどです。使ってみなければ効果のほどは何とも言えないのが、正直なところです。価格も配管径により異なりますが、数万円から数百万円とさまざまですが、はっきり申し上げて驚くような効果が出る装置はないと断言します。



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磁力活水装置の効果について」…私なら


<茨城県牛久市・IKさん(公務員・43歳・男)>


 アドバイスではありませんが、私なら磁力活水装置は買いません。その理由は次の4つです。
(1)現在、多くの物理学者が信じている物理の原理に立脚すれば、磁気断層診断装置(MRI)に使うような超電導磁石でもなければ、水に対して大きな効果を与えられるほど、強力なの磁気は発生できないと考えられる。
(2)同様に、多くの化学者が信じている化学の原理に立脚すれば、塩ビ管に赤錆が生じるとは考えられない。
(3)仮に塩ビ管が鉄管の誤りである場合は、透磁率が遙かに大きい鉄に囲まれた水に伝えられる磁気の大きさは、装置が発生する磁気の大きさよりもかなり小さくなると考えられる。
(4)仮に装置が極めて強力な磁気を発生するのであれば、その磁気の健康面への悪影響を検証する必要がある。

 しかしながら、磁力活水装置が極めて良好な結果を与えているという事例が数多く報告されているのも事実です。私たち人間が持つ素晴らしい能力をはじめ、現代物理学が説明できない現象はいくらでもあります。要は、個々人が何を信じるかです。今をときめくマイナスイオンにしたところが、きちんとした臨床データは無いに等しく、疑い出せばきりはありませんが、「体に良い」と信じれば満ち足りた気持ちになります。工業製品を購入する場合でも(ましてや住宅を購入する場合はなおさら)、「信じる者は救われる」のです。
 塩ビ管に磁力活水装置を取り付ければ確かに赤錆の発生は無いでしょうから、それを装置のおかげであると信じれば、満ち足りた気持ちになれます。私は性格が悪いので、そのように信じることはできません。だから買わないのです。



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黒い体に白い横線がある虫が出る」への私の意見


<大阪府富田林市・OHさん(49歳・男)>


 最寄の保健所にその虫を持参してください。羽曳野市なら藤井寺保健所が管轄です。その保健所には虫の分析・対策の熟練者がおられます。私は住宅建築にたずさわるものですが、虫の相談があるときは現物を見せて、その方にアドバイスをいただいています。



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騒音問題の解決策を提案」に賛成意見


<東京都八王子市・SMさん(21歳・男)>


 自分もこれと全く同じ考えを、昨年の今頃に思いついていました。その当時、どこかのTV局で「問題解決策の提案を持ち込んで、みんなを納得させれば100万円もらえる」という内容の番組がありました。自分もこの番組に応募したのですが、応募した週の放送で同じような内容の提案をされた方がすでにおられました。その方は100万円もらっていました。というように、こんな身近で同じ考えの方がいるってことは、ほかにもたくさんいるはず! ですので、この考えをどうにか生かしたいですが、どうしたらいいんでしょうか? これでは大家さん、賃貸業者のボロ儲けですよね!! この仕組みを根本から変えて行きたい!!



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棟上げ後に大雨が続き心配です」のご心配について


<北海道札幌市手稲区・OKさん(自営業・57歳・男)>


 建て主の心配は十分わかりますし、養生も大切ですが、ちょっと思い出してください。木材にとって最良の乾燥方法である、木材の自然乾燥はどんな風にして行われていますか?
 屋根裏に何年も置いて枯れさせる工芸品は別ですが、露天に鉄板などを雨よけにして乾燥させます。つまり、雨に濡れながら乾燥させるのです。
 木材の繊維組織の中にトールスと呼ばれる部分があります。生木の状態ではこの部分に水がありますが、いったん乾燥するとトールスの周りの水は無くなって、細胞にトールスの蓋が出来る状態になります。簡単に言うと、雨水などの外部からの水では芯までは濡れにくい状態になります。さらにこの乾燥木材は、結合水(細胞の維持に必要な水)自由水共に移動ができにくくなります(濡れても直ぐ乾く)。ですから、建築中に雨が降り続いても平気です(乾燥木材を使っていれば、これが怪しいのですが、たいていは建築中に乾燥剤になってしまいます)。木材のアクとは何かわかりませんが、屋根が掛かり、外壁の施工がすぐに始まりますから、木材は立派な乾燥材になります。
 ご心配のカビですが、胞子は空気中の何処にでも飛んでいますから、条件が整えば何時でも、何処でも菌糸体を成長させます。ただし、乾燥すれば成長を中止しますから、それ以後、乾燥(カビや茸の生えない環境となる断熱構造などが重要なのです)していれば何の問題もありません。
 逆に建築中に雨に当たらなくとも、断熱構造や施工にに誤りがあると、壁の中や床下の相対湿度が高くなりカビが大挙して発生して胞子を振りまき、アレルギーやハウスシックの原因となります。
 そんなことですから、雨は心配ないですが、断熱機密などの構造や施工(見えなくなってしまう部分)のほうが遙かに重要で、快適な住まいになるかどうかの分かれ道になります。



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