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ドライウォールはコンクリートの壁にも施工できますか?<匿名さん>
築15年のマンションです。築1年にもならないうちに、隣との境の壁に大きなクラックが複数できました。施工した建築会社に苦情を言い、2度ほど直してもらいましたが、改善されず、あきらめて今日まできました。2度目に直してもらったのは、もう10年ぐらい前のため、そろそろクロスの張り替えをしたいのですが、クラックを改善しないことには前に進めません。そこで、下地にボードを使うドライウォールはどうかと思うのですが、コンクリートの壁の上にもドライウォールは施工できるのでしょうか。
アドバイスいたします 住まいを科学する技術集団・新住協メンバー 須藤建設(株) 副社長 須藤芳巳 ホームページ:http://www.sudo-con.co.jp/
まず、ドライウォールの簡単な説明をしますと、仕上げがビニールクロスではなく、塗装仕上げということです。
■木造の住宅の場合(乾式工法)は、木材下地に石膏ボードを張り、その上をクラックが生じないように塗装で仕上げますが、ドライウォール工法は非常に技術が要求されます。どうしても下地の石膏ボードのジョイント、入り隅、開口部まわりにクラック、隙間が生じやすいため、一般的にはビニールクロスを多用することになります。 ■鉄筋コンクリート造(湿式工法)は、隣との境の壁はコンクリートであり、その上に直にクロス仕上げしても塗装仕上げをしても、この場合、乾燥収縮によるジョイントのクラックが入ることは考えにくいので、隣家の壁の構造と仕上げを確認してください。 もしコンクリート直塗装仕上げであれば、構造のコンクリートそのものにクラックが入っていることになります。その場合は仕上げの話ではなく、構造の問題なのでコンクリートに対応するボンドを注入して直すことが必要になってきます。特殊な工事ですが、直すこと自体は専門の業者がいてきちんと対応できます。 構造の壁をそのままにして、その上にボードを張り(下地は木下地、GL工法があります)、クロスを張ることはできますが、やはりコンクリート自体のクラックを直して、直にクロス仕上げなり、塗装仕上げをすることをおすすめします。 |
建築法規に違反した場合の罰則は?<薩摩 西郷さん>
たいへんお世話になります。問い合わせしにくい内容ですが、ぜひ回答をお願いします。
建築法規にて違反していた場合、どのような罰則があるのか教えてほしいのです。
的確な回答をお願いします。 以上 アドバイスいたします 建設大臣賞受賞 リフォーム・新築の北海道工房(株)(JRN正会員) 代表 廣瀬 誠 電話:011(882)1200 ホームページ:http://www.do-ko-bo.co.jp/
ご質問の文面では、どのような部分が違反しているのかはっきりいたしません。道路の幅が4メートル以下で、法規上の道路部分に現在建物が建っているのでしょうか。罰則については、現在進行中の建物であれば工事差し止めや改善命令、場合によっては違反部分の解体撤去や、設計、施工者への罰則などがあります。すでに建ってしまっている場合はケースバイケースで一概にはいえませんが、周囲などの影響によって最悪は解体撤去もあり得ます。最近の地方公共団体では、完了検査を受けるよう厳しく行政指導をしております。完了検査を受けないから図面と食い違っても、などということはできません。もし大々的なリフォームをお考えであれば、違反部分を改善するようにご計画を立てる以外に方法はないと思います。
私どもに相談されるリフォーム物件の中には既存不適格の建物もあり、初めから違反建築の場合や、途中で建築の法規が変わってそうなったものもあります。いずれにしても、現在の法規に沿って進めなければなりません。 たまにですが、法規の解釈の仕方や緩和措置があったためにクリアできる場合もあります。しかし、どう考えても明らかに違反の場合は、現在の法規に沿って進めなければなりません。 |
マンションのベランダのひび割れ知人からすすめられて、マンションのベランダ(内法での奥行き135センチ)に杉板材を使った床張りをしたところ、それまではなかった微少ひび割れがベランダの床に発生しました。床張り材料の重さは、雨水を吸い込んだ状態で計測したところ、(幅44センチ、奥行き135センチあたり11キログラム)1平米あたり20キログラムでした。 この床張りの上に鉢植えを置いています。総荷重はそれほど大きくないと思っています。しかしながら、微少ひび割れが曲げ引っ張りがかかる方向(ベランダに平行)に生じているので気になっています。また、避難用のハッチの角や排水孔にもひび割れが生じています。 ひび割れが進んでいる様子はないのですが、このままにしておいても問題はないのでしょうか。教えてください。 アドバイスいたします いずみ建築工房 泉 徹 電話:011(738)2006 ブログ:http://kenchikudanten.way-nifty.com/ 建築の不思議な納まり:http://kenchikudanten.way-nifty.com/photos/izumiya_phot/
マンションのバルコニーは、避難経路(ほとんどの建物は)になっていますから、モノは置いてはいけないのです。管理規約はどのようになっていますか? 質問者の地域的状態がわからないので、寒冷地を対象に解説をします。
バルコニーは住宅の床荷重と同じで、1平米あたり180キログラムなので、荷重的に問題ないと思います。バルコニーは建物からみると、空冷エンジンのフィンのようなもので、風によって建物の熱を奪う構造となります。さらにバルコニーの長さによりますが、直達日射の熱膨張により、50メートルで2センチほど伸びたり縮んだりします(参考写真:80メートルの長さのバルコニー中央部に、ひび割れが集中した写真 )。ひび割れは0.2ミリを超えると水が浸入しはじめますが、水が溜まっている部分は時間が経過すると、浸水します。雨水は酸性ですから、コンクリートにはよくありません。0.5ミリを超えるひび割れはエポキシの接着剤を注入します。 バルコニーはやはり防水が必要です、寒冷地ではウレタン防水、凍害のない地域では、アクリル系の防水もあります。バルコニーはマンションの修繕の際工事費の30%〜40%と掛かります、管理組合と協議のされたらよいと思われます。 |
「仲介業者&建売業者の安い作り方…?」に一言<東京都世田谷区・ISさん(会社員・40歳・男)>
いろいろあると思いますが、まず何をしてほしいかを決めて、都庁の住宅局へ相談に行ってみてください。建売業者も仲介業者も宅建業者(免許商売)なので、住宅局には逆らえません。
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「今度はどこから雨漏りするのか…」に、わたしとして<北海道虻田郡倶知安町・take chan(会社員・47歳・男)>
最初に、「雨漏り」ということで、お気持ちはお察しいたします。で、私としての一言をお許しいただければ、「雨漏り」ほど、原因を探るのに難しいことはありません。出てくるところ、即、原因に直結はしないからです。入るところを探すのに、その途中を(跡を見つけながら、地道に)追いかけながら探すのですが、お手上げの場合もあり、難儀します。
例えば、屋根のコンクリ、モルタルのひび割れからしたたる雨漏り。経路など、追いかけようもありません。ましてや、破壊しながらなぞ、論外ですし。 今回のお話での、業者サイドも私が考えるのと同じと思います。ならば、もう少し長い目で勉強させてやっていただけませんか? 確かに、住まわれている方にとっては大事なのです。 が、完全に近く直すために、「試行錯誤」の時期が多少必要なことを少しだけ、ご理解いただきたいと思うのは、勝手な言い分でしょうか? |
「マンションの換気口の防音対策について」の私の意見<東京都杉並区・山本技術士事務所・山本廣資さん(自営業・63歳・男)>
筆者の在籍していた会社では、交通量の多い道路に面したマンションを計画する際には、給気口・排気口からの騒音にも常に留意しておりました。折角の防音サッシも、換気口に何も処置していなければ意味ありません。ハウテックさんの結論と逆になりますが、この場合は重要事項として防音サッシの説明を受けている以上、売主に改善を求めることができると思います。レンジフードからの音が大きいとのことですから、レンジフードを何かで塞げば騒音は小さくなるものと思われます。そこまでが防音サッシの遮音能力ですから、そのレベルまではレンジフードからの騒音を落とすように要求できるものと思います。駄目もとでも改善要求はすべきです。
交通量の多い道路に面したマンションでは、そちら側のサッシの防音グレードを上げるのは当然です。その防音性能をグレードダウンさせるのが、給気口や排気口です。YMさんのクレームには給気口からの騒音がありませんね。どこに付いているかわかりませんが、たぶん対策がなされているのでしょう。または、24時間給排気システムでダクトに接続されているため、消音されているのかもしれません。排気も道路と反対側に出せば、排気口から騒音は入ってきません。YMさん宅のキッチンの位置がわかりませんが、たぶん道路に近いところに配置されているものと思われます。排気ダクトはストレートに道路側の排気口につながっているのではないでしょうか。この場合は、ダクトの距離が短いほど道路の騒音が侵入してきます。 このダクトや排気口に消音装置を付けることは、ハウテックさんの説明のように難しいことです。設備屋からのアドバイスとして、レンジフードからのダクトを一旦、道路と反対側に出し、90度・90度のエルボでグルットまわして道路側に出せば、消音効果があるのでおすすめします。また、電動ダンパー(シャッター)を付けて、レンジフードを使わないときにはダンパーを閉じれば、かなりの消音となります。この程度まで対応するのは、デヴェロッパーの責任であると思います。 |
NPO住宅110番はリニューアルいたしました。 |