住宅クレーム110番

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べた基礎の下の配管水漏れ


<宮城県仙台市・ITさん(主 婦・40歳・女)>


 今回、漏水が判明し業者に見てもらったところ、ベタ基礎内部の配管が漏れていると思われるということでした。普通はベタ基礎の上と床板の下に配管され、点検口があるはずと言われたので、施工業者にきて対応してもらいました。わが家は築12年です。すぐ来ていただいて、まず、ボイラー周辺のチェックをしてもらい、漏水しているのはお湯の配管で、やはりベタ基礎の下というのです。工事費はすべてお客様負担と言われましたが、見積もりもないまま家の中の工事をはじめられ、洗面所下の分岐配管をコンクリートを砕いて調べました。さらにそこから台所までの管も漏れているそうです。
 配管の寿命保証期間は2年と言われました。メンテナンスを考えれば、もっと違う配管方法があったのでは、と思います。どうしても2年の寿命保証とわかっていながら、このような配管をされたことに納得ができません。知識がなかったのが悪かったのでしょうか。あきらめるしかないのでしょうか。アドバイス願います。



アドバイスいたします
上正路 仁実(北海道建築士会 後志支部青年部)

 上記の文章だけですので、仮定で一般木造住宅として書かせていただきます。
 おっしゃるとおり、何らかの特殊な理由がない限り、メンテナンス等を考慮して床下の空間部分(特に給湯など2次的配管)を利用して設備配管を行い、床下点検口を設け、基礎に人が通れる程度の穴を設けて、給排水だけではなく床下内部の点検ができるように施工します。給水管は外部から引き込みますので、基礎の下から施工したりします。ただし、腐食しづらい材料を使用します。築12年であるということは、配管については腐食等による漏水であることは十分に考えられます(材質により異なりますが…) 。
 配管の保証期間2年とは、新築時の瑕疵の期間のこと(?)でしょうか。特別に書類等で明記されていない限り、瑕疵は通常1年です。ただし文面からですと、今回来られた業者さんは建設時の方ではないと思われるので、根拠がよくわかりません。
 これからの解決策ですが、建設時の施工業者・設計管理の方に相談しましたか? 築12年ということですので、そう簡単ではないかもしれませんが、建設当初の打ち合わせ・経緯等について確かめてみることで解決できる場合があります。確かめられてはいかがでしょうか。解決への糸口が見つかるかもしれません。また、今回のお話の時点では、ベタ基礎の下に配管することが単純に設計・施工の誤りと、一概に結論づけるには早計です。なぜなら、1軒ごとの諸条件下のもとで総合的判断するべきことであると考えるからです。
 今回相談された方にしてみれば、今回の件で自分たちが費用を負担するのは不本意と思っているのでしょうね? 今後、このような疑問が出ないように十分、話し合いをした上で最善策を取ってください。


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マンションの換気口の防音対策について


<神奈川県横浜市・YMさん(会社員・30歳・女)>



 交通量の多い道路に面したマンションに入居して1ヵ月ほど経ちます。防音サッシの等級の説明を受け、騒音の心配はなさそうだと思い、購入を決めました。実際、住んでみると、昼夜はあまり気にならないのですが、深夜はちょっときつい状態にあります。夏になったら暴走族も走り回るようで、今から頭が痛いです。はじめは、防音サッシの等級が低く、設計者の見積もりが甘かったのだと思いました。それもありましたが、主に騒音はレンジフードから聞こえてくるのです。レンジフード換気口の防音対策がなされていないようです。
 この場合、どのように対策をしたらよいでしょうか。売り主に防音対策を要求することは可能でしょうか。
やはり、設備仕様にないことは要求できないのでしょうか。



アドバイスいたします
ハウテックさん

 結論を率直に申しますと、排気口の防音対策を行っているマンションは、ほぼないと思います。なぜかというと、レンジフードの排気口は大抵は150Φのスパイラルダクトが接続されていますが、マンションの外壁面の中で占める割合があまりに低く、防音チャンバー等の装置を取り付けた場合、排気効率が低下するので、かなりの換気能力を持ったフードを設置しなくてはなりません。ところが、通常のシステムキッチンに装備されるフードはせいぜい600CMHぐらいの能力ですから、これに防音フィルターなどをつけたら法定換気量が取れなくなります。また、油汚れが著しい場所ですから、目詰まりも早く、メンテナンスにもかなり気を使う必要があります。そんな部分におっしゃるような防音システムを組み込む発想を持つマンションは、かなりレアな存在です。ですから解決の方法としては、まず定量的にどれだけの騒音がどのルートから侵入しているか確認する必要があります。どうも、サッシュの遮音等級も低そうですから、計測の結果、思わしくなければ、まずはこちらから攻めてみて、例えば二重サッシュにするとか、給気口を防音タイプに変更するとかで、かなり効果が見込めます。そして、どの程度の騒音の入り込みがあるかわかりませんが、気になさっているレンジフードの排気口はメンテナンス可能な範囲で、遮音壁の衝立をもうけるか、体積の割りに表面積の増えるような、例えばハニカム内面のサイディングやグラスウール(軽い物は駄目)を内張りした鉄板ボックスで覆うなどの方法が良いと思います。ただし、変なつけ方をすると強風時など風きり音の原因となりますから、やはり騒音測定と合わせ専門家に依頼したほうが良いでしょう。建築屋でも必ずしも騒音に含蓄があるとは限りませんから、やはり、騒音コンサルタントのような方を探せれば、それに越したことはありません。
 注意すべき点として、室内以外のバルコニーや外壁面は共有部となりますから、管理組合に一応、相談してください。まあ、その前に売主にお話されるようですから、組合に対しては売主から言ってもらっても良いでしょう。ただし、売主に是正の期待はなさらないほうが無難でしょう。そのような気遣いができるのであれば、もともとペアガラスや二重サッシュの仕様になっているはずです。


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急な階段を直したい


<大阪府箕面市・TKさん(主 婦・41歳・女)>



 急な階段のことで、相談します。
 2年半前に、売り建てで家を購入しました(10年保障があります) 。建築中にも、急な階段に気がつき、直してくれるように言ったのですが、無理だと言われました。階段の状態は、踏面が15.5センチ、プラス3センチ(踏面が3センチ飛び出しています)、階段の高さは踏面の上までで23.2センチです。3センチ飛び出ているせいか、階段を上がるときに、膝を打つことがよくあるので横向きに上り降りしています。
 業者に、ゆるやかな階段に直してもらうことは、可能でしょうか?



アドバイスいたします
建設大臣賞受賞
リフォーム・新築の北海道工房(株)(JRN正会員)
代表 廣瀬 誠
電話:011(882)1200


ホームページ:http://www.do-ko-bo.co.jp/

 新築なのに”えっ”という感じですね。
 TKさんが急な階段を横向きに上り下りしてる様子は、まるで最近のリフォーム番組を見るような気がします。建築基準法では住宅の階段寸法は踏面(階段面の奥行き)15センチ以上・蹴上げ(高さ)23センチ以下と決められております。この住宅は踏面が18.5センチ・蹴上げ23.2cセンチなので、厳密に言うと蹴上げが2ミリ、オーバーしております。しかし今どき、こんな階段はないですね。通常、蹴上げ寸法は普通の2階建て木造住宅でしたら、1階床から2階床までの寸法を14(一般的な階段の段数)で割り、踏面は22.5センチくらいです。
 物事は前提や理由によって現象や結果が違ってきます。このようになってしまったのには、その前提や理由があるはずです。業者の勝手な都合なのか、それともTKさんに原因があるのか、この文面ではわかりません。
 私のアドバイスとしては、業者に階段が急で身の危険を感じると攻めるか、それとも蹴上げの2ミリオーバーで攻めるかだと思います。どちらにしても、責任と費用の問題を解決しなければなりません。それと、階段を緩くするには段数を多くするため、階段だけの問題ではなく間取り全体に関わり、大変な時間と費用がかかります。注文住宅ではないため、簡単に結論が出ないような気もします。建築に詳しい方に間に入っていただいたほうが良いと思います。


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共用部分の配管を個人的に利用できる?


<東京都多摩市・KKさん(会社員・49歳・男)>


 団地型集合住宅に住んでいます。住戸に直接光ファイバーを敷設したいと考えています。その際、屋外から住戸まで棟内の共用部分である電話線用配管を利用します。
 管理組合に相談したところ、団地全体として光ファイバーを敷設することは考えていない。個人で引くことも許可していない、と言われました。そこで、次の2点をご相談します。
1、共用部分である配管を、個人的に利用することはできるのでしょうか?
2、法的に配管、電柱、敷地内での工事は、どの程度の許可が必要なのでしょうか。
 例えば、棟内配管は各棟と団地のどちらの共用部分か? 敷地内電柱は共用部分か? 配管の利用が認められても、敷地内の工事が認められない場合は?



アドバイスいたします
ハウテックさん

 最近よく問題になるケースですが、これも結論を言えば、管理組合の許可あるいは賛同を得られなければ、基本的に工事は無理でしょう。ラフに言えば、専有部内を除く全ての部分は共用ですから、公共の利益が認められない個人的な所有物が、共用の一角を占有してしまうということは、区分所有法からいっても好ましいことではありません。ですから、あとは話し合いのほかありません。できる限り、同好の士をつのり、少しでも主観的度合いを緩和するとか、そんな方法しかないでしょう。
 棟とかマンション全体とか共用に区分はありません。あくまで自分が組合員たる管理組合の所有です。その意味では当然、何がしかの発言権は有しているのですから、まずは理事会などに相談してみてください。また、法的な許可云々については、敷地外は当然NTTなりプロバイダーなりが敷設許可を道路占有物として取っているわけですから、個人的な許可はいりません。ですから、道路境界を越えた時点で、その所有は管理組合に帰属しますから、責任分界点以降の当事者はあくまで管理組合です。根気よく話をするより手はありません。


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夏の2階の暑さに困っています


<東京都世田谷区・HMさん(会社員・45歳・男)>



 築30年の家を10年前にリフォームし、2世帯住宅にしました。1階に両親、2階に私どもの家族が住んでおります。
 困っていることは、夏の2階部分の暑さです。エアコンを入れないと、即40℃にまで室温が上がり、一度など締め切って外出して家に戻ると、壁にかけてあったお皿の金具を留めた接着剤が溶けたと見え、床に落ちて割れていました。一番いいのは、建て替えることだとわかっていますが、そのような予算もないので、相談させていただいた次第です。
 予算は、100万円くらいまでですと、どのような対策がありますでしょうか?
例)
・エアコンを増設する。
・天井に空気を循環させる、サーキュラーファンのようなものを付ける。
・屋根を張り替え、その際、断熱材を多く入れる。
・屋根に、特殊な塗料を塗り、断熱性を高める。エアコンを常時、稼働させる。

以上です。素人ながら考えついた対策ですが、予算に適合するのかどうか不明です。何か、良い情報をお教えください。
 よろしくお願いいたします。 



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 もっと簡単で安価な方法で解決できると思います。夏場、日射熱を受けた屋根材は100度近い温度となります。温暖地は北海道並みの厚い断熱材が必要なのです。
 2階の天井裏に、100ミリのグラスウールを3枚重ねて丁寧に敷いてください。上手くいけば押入れの天井から潜り込んで、素人でもできる場合があります。そのようなスペースがない場合は、天井を一旦外して、グラスウールを300ミリ敷いてください。この際、いずれもグラスウールの上と屋根の間の天井裏の空間に、外部との自然換気口がたくさん取り付けられていることが前提です。グラスウールは安価な断熱材ですし、工事も容易です。工事費もあまりかかりません。エアコンの消費量も大幅に低減できるでしょう。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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水道を使用するときの音が気になる


<京都市山科区・KSさん(会社員・31歳・女)>


 去年、10年になる2世帯の中古物件を購入し、1階に主人の両親、2〜3階に私たち家族が住んでいます。玄関は一緒ですが、台所、お風呂、洗面所と別になっています。
 住みはじめて半年が過ぎようとしているのですが、最近、2階で水道を使用するときの音が気になるようになりました。一つに、台所でお湯を使用すると、1階の天井で雨漏りのような音がする。二つに、洗面所(洗濯機の蛇口を含む)の水道を閉めると、ボンというような音がする。
 業者に一度見てもらったほうが良いのでしょうか。また、どういった業者に見てもらえばよろしいでしょうか。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 水道管の水の音は、水垢が厚くなって起きるものや、バルプ部材が劣化して起きるものなどが考えられます。 
 漏水が実際に起きていれば、周辺が濡れるのですぐわかるのですが、雨漏りのような音は、配水管の内部にたまった水垢や汚物がダムになって水たまりをつくり、横管から縦配管を落ちて、配管内部で雨漏りのような音を発生する場合があります。
 ボーンという音は、トラップ(匂いを抑えるための装置で、いろいろなタイプがある)の不具合で生ずることが多くあります。
 いずれにしても、あまり深刻な問題であるとは思えませんので、近くの水道工事店に点検と補修を依頼すべきでしょう。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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今度はどこから雨漏りするのか…


<北海道恵庭市・K.Mさん(公務員・40歳・男)>


 平成12年7月、Mホームの新築建売住宅に入居しました。入居してすぐに居間の窓上部から雨漏りし、外壁の張り替えをしました。当時、担当者は、また起きる可能性のある箇所を全て直したので、もう大丈夫だと言いました。しかし今度は、全く別の場所から雨漏りしたのです。また同じような補修がされることと思いますが、今度はどこから雨漏りするのだろうと不安を覚えながらの生活。こんな家に、これから何十年も、高い住宅ローンを支払い続けていくと思うと、落ち込みます。大手のハウスメーカーで信頼していただけに、本当に腹が立って仕方がありません。



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排水からの異音〜その後の経過と再質問」私の場合


<大阪府大阪市・TAさん(会社員・40歳・男)>


 わが家のケースでは戸建て新築なのですが、当初より洗濯機の水を排水すると、洗面の排水口から例のゴボゴボという音が出て、しばらくすると異臭が漂っていましたので、当然のごとく業者に修理を依頼しました。
 原因として、洗濯機の水が急激に流れるための負圧により、洗面のUトラップの水を引き込んでいたようです。結果として、業者が方々手を尽くして「抜気弁」というのでしょうか(?)、器具を手配してUトラップの下水側に取り付けていただきました、それ以来、音もにおいもしなくなりました。

排水からの異音・続報

2階の水回り排水の異音



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