住宅クレーム110番

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初期設計料について


<札幌市・IKさん(会社員・37歳・男)>


<〜NPO住宅110番より〜ここに寄せられたご相談へ、読者のみなさんでご意見・アドバイスをいただける方、メールをお寄せください。建築家の皆さんからの投稿歓迎です!>

 いつも拝見させていただいております。古い話なのですが、どうしても気になりまして。また、今後「新築」を計画されている方の参考になればと思い、アドバイスいただければと考えます。建築家さんの「初期設計料」のことについてです。
 昨年、自宅の新築を計画し、ある建築家さんにお会いして設計を依頼しました。非常に個性的な設計をされる方で、かつ「建築物」に対するこだわりが感じられ、この方なら!と感じて依頼した次第です。最初の話し合いのときに、初期設計料と模型の制作費として、採用・非採用に関わらず10万円を支払うとの約束で作業を進めていただきました。1ヵ月待って、出来上がったプランを拝見させていただいたのですが、建築家さんの個性が現れており、「作品として」素晴らしい出来映えであったと思います。しかし、現実に我々が住むとなると気になるところも多く、設計変更をお願いしたのですが、デザインが壊れるからということで受け入れてもらえませんでした。また、我々が伝えた「予算」では実現できるかどうかわからないというプランだそう
です。検討した結果、お断りさせていただきましたが、最初の約束どおり10万円をお支払いしました。
 今さら返金なんてことは望まないのですが、予算の範囲で実現できないかもしれないプランに設計料を支払う必要があったのかどうか、今もって疑問なのです。建築家さんは、施主の予算内で家を実現させるために努力してくださるものと認識しておりましたし、さまざまな本にもそのように書いてありました。実際、どんなプランであっても(気に入る気に入らないではなく、実現可能か不可能かという観点で)初期設計料は必要なのでしょうか? 地盤等の調査もせずに、軽量鉄骨造のプランをし、軟弱地盤だったら、土壌改良費は完全に上乗せですよね? 現在は、別の方と出会って建築も進み、間もなく完成・入居となります。家づくりって「????」の連続でした。
 ちなみに、建築家さんという方々に対しては「家づくりを手伝ってくれるプロ」ではなく、「作品づくりをしている人」という印象を抱いたまま、その気持ちを拭い去れずにいます。もちろんそのような方ばかりじゃないでしょうが……。質問とも愚痴ともつかない内容で申し訳ありません。



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強い風が吹くと外壁の裏から異音!


<大阪府東大阪市・SHさん(会社員・33歳・男)>



 はじめまして。12月に外壁がサイディングの新築を購入しました。
 入居直後から強い風が吹くと、外壁の裏からバタバタと異音がします。業者さんに連絡したところ、サイディング材の裏に風が通る設計で、サイディングの裏側に張っている防水シートが風で旗めいているとのことでした。
 対策をお願いしたところ、異音がする壁一面の下部の風が入る部分に襖の隙間に貼るスポンジを貼って帰られました。スポンジの場合、すぐにボロボロになりそうですし、本来、風が入る設計なのに、塞いでしまって大丈夫なのでしょうか? ご教授ください。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 外壁材を施工する場合、外壁材の乾燥を促すのと、侵入した雨水を排水するため、外壁材の裏側に通気層を設けます。この通気層は、外壁の下部から空気を取り込み、最上部から排気して、その機能を発揮します。本件のように下部の空気導入部分を塞いでは、通気層の効果がなくなってしまいます。さらに外壁材の裏側に設けた通気層と断熱材を仕切る透湿シートが、風によってパタパタと音のするような事は、通常では考えられません。外壁施工の施工の不備によって下部空気層以外のところから風が入っている場合も考えられます。
 いずれにしても、下部通気層をスポンジで塞ぐような対応では、根本的な解決法となりません。施工者にしっかりとした原因を調査させ、責任ある対応を要請すべきでしょう。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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住宅の選択で悩んでいます


<埼玉県川口市・トムさん(会社員・33歳・男)>



 住宅購入を検討しており、概ね2社に絞れてきました。何れも輸入住宅メーカーであり、それぞれの特色があり非常に悩んでいます。
 1社は、外断熱工法で且つ発砲ウレタンを吹き付けて(この工法で特許を取得)気密・断熱には絶対的な自信と実績をもっています。当然、それに伴う換気システム(標準)にも機能的・効果的な方法を取り入れて、高気密・高断熱住宅としては、申し分のないものと判断されます。また、冷暖房設備については備え付けのエアコン(1階、2階に1台づつ)で十分補えると言っています。
 もう1社(大手ハウスメーカー)は、内断熱工法ですが、断熱材にグラスウール(100mm・16kg)を使用しており(換気システム標準)、こちらも高気密・高断熱とうたっています。こちらの担当者が言うには、確かに外断熱工法に比べると気密性で劣るところはあるものの、地域的(埼玉県)に寒冷地ではないため、十分気密性は確保されるとのことです。冷暖房については、24時間冷暖房システムの導入を勧めています(ランニングコストが全然安いとのこと)。
 私も、高気密・高断熱住宅へのこだわりがあり、ここまでですと、前者で建築すれば?ということになりますが、住宅そのものの雰囲気は後者の方が気に入っており、非常に悩んでいます。また、24時間冷暖房システムは本当に必要なのかどうか(将来的に考えてランニングコストが全然違うのか)? 
 どなたか、良きアドバイスを下さい。よろしくお願いします。



アドバイスいたします
HQ住宅研究所 FAS本部
代表 福地 脩悦


 外断熱方式は、構造体を内側に開放して、腐食菌の発生を予防したり、蓄熱容量が多くなるなどの効能はたくさんありますが、断熱材の痩せ、熱劣化などの問題も多く存在します。そのあたりの技術的な対応が充分に確立された工法を選択しなければなりません。気密性能の高い住宅では24時間換気は必須事項となります。
 グラスウールの内断熱方式は一般的な工法で、前記外断熱方式と対比すると、断熱・気密の性能が数段、劣るのが普通です。
 この七月に建築基準法が、一定以上の気密住宅には24時間換気システムを取り付けるよう改正になる予定です。しかし、隙間の多い住宅では、自然換気と言って、室内で生活する事によって室内圧力が上昇し、自然と換気が促される場合もあります。本来、24時間換気は、その住宅の気密性能によって、その仕様を個別に選択する事が一番、大切な事なのです。いずれにしても、断熱気密性能と換気の相関関係を充分に熟知した施工業者を選択すべきでしょう。
 温暖地の住宅だと言って温熱環境を軽視し、雰囲気や情緒性を優先して選択しまとすと、住んでからストレスの増幅する場合があります。充分に勉強して、悔いの残らない家づくりを行ってください。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。


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車が駐車場に納まらない!」への私の意見


<群馬県前橋市・TMさん(会社員・45歳・男)>


 私も現在、同様の悩みを抱えています。私の所有する車はワゴン車のため、営業マンに何度も「余裕で駐車できるように」と依頼をしていました。ところが、きり返しを何回も行い、やっと駐車できる状態です。妻が車を使用する機会が多いのですが、妻は駐車場に停めることもできません。営業マンに苦情を言っても、「すみません」と謝るだけ。解決策は家を建て替えるか、あるいは車を買い替えるか。いずれにしても、お金が必要ということだけです。
 SSさん、我慢をしてはいけません。なんらかの要求は必要です。私はこれから、営業マンと折衝します。その内容は、1)車を買い替えるための費用を負担すること。 2)1)ができなければ、月極め駐車場の金額を負担をすること 3)2)ができなければ家具等、家のオプションを格安の金額で提供すること。
 おそらく、泥臭いことになるのは必至。泣き寝入りだけはしたくないのです。



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設計契約を解除したいのですが…


<匿名さん>


<〜NPO住宅110番より〜ここに寄せられたご相談へ、読者のみなさんでご意見・アドバイスをいただける方、メールをお寄せ下さい。>

 建築家から工務店までを紹介する総合プロデュース会社(以下、仲介屋とします)に、インターネットで知り合って1年が経ちます。有名な建築家を紹介していただいて、仲介屋が間に入って、今、図面が出来上がって工務店の選定に入っています。しかし、事がどんどん進むにつれ、初めに約束したことが守られていないどころか、言った、言ってないとなってしまい、信用がどうしても持てなくなってしまい、解約したいと伝えました。約束事というのは、予算4500万で完全分離の2世帯、ロフトと吹き抜けつき、完成は今年、年内の入居ですが、設計料を安くする代わりに、仲介屋が建築家と私たちの間に入って、いろいろ聞いては伝える役目をしていました。
 ところが、この方がメモをとらないためか、なかなか建築家に伝わらず、半年が過ぎてしまい、こちらもイライラし、建築家に直接伝えるのはやめて欲しいと言われていたので、要望を何回も繰り返し伝えていました。半年が過ぎると仲介屋のほうから、規模を変えなければ金額は変わらないということで、これ以上、間取りを変えるなら設計契約をしてくれと言われ、契約しました。それから、間取りも完全に決まっていない状態で(相変わらず、変更しても変更は変わらず)概算を出してもらうと5000万を有に超え、これでは建てられないと伝えると、「予算で建てようと努力はしている。間取りはこちらで予算に合わせて変更していた。図面を進めないと工務店からは正しい見積もりは出ない」と言われ、書いてもらいました。しかし、それでもオーバーし、こちらが材質を落としても450万もオーバーしているため、どうするのか相談すると、予算を上げてくれと言われました。このご時世、主人の支払能力と貯金、親の資産、全てを入れた予算だと告げたのにもかかわらず、結局、予算が低いの一点張り。生活を犠牲にしてまで建てるものではないと思うし、もう図面を書いたから規模も間取りも変更はダメと言われ、身動きが取れなくなってしまいました。そのころ、メーカーさんを歩き、同じ間取りで予算内に納まる所を見つけました(水場から外壁、サッシと全ての仕様付きで)。建築家のほうではキッチンは50万で見積もっているのらしいですが、どんなものが付くのかは知りません。内部造作は仲介屋がプロデュースするという話だったので提示を求めると、どんな風にもできると言い、こんなのをつくってます、のパンフレットを置いていくだけ。家の材料もどんなものを使うか見ていないし、勝手に決められているし。ここまで思ってたものが出来ず、逃げられないようにされているみたいで、解約してもらわないといけないと思い、証拠の残る内容証明で送りました。それから会って話したのですが、予算には貯金を全てはたくから、その年にすぐくる税金まで入れて計算してあること、足元を見て予算を上げようとしてもできないことは最初に仲介屋に伝えたのですが、建築家には伝わっておらず、建築家は仕事が終わったので残金を払って欲しいとのことでした。私たちとしては契約時に100万を支払い、これも大事な少ない建設資金です。払うどころか結局、予算内にできないのなら返して欲しいのです。
 もちろん、私たちにも反省する点はあります。確かに、2世帯のため意見がなかなかまとまらなかったのもあると思います。しかし、予算でできない上、初めに仲介屋と取り交わした契約の流れ、内部造作の提示、概算の提示のない契約、管理責任がホームページにちゃんと書いてあるにもかかわらず、無いと言い切る始末。設計料を8%と仲介屋はいっていたのに、10%と契約書に書かれていたため交渉すると、減額の代わりに図面の削減、設計管理の消去までされ、もう変更がきかないと言われ……もう、どうしていいものやら。延べ床60坪弱の家です。私たちの落ち度も聞いてみたく、投稿しました。予算重視のため、ほぼ毎回予算内でできるか聞いてあります。それでも「できる」と言われ、信じてここまで来てしまいました。払うしかないのでしょうか。教えてください。



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新築MS、ワックスがけと畳下の乾燥剤について」への私の意見


<千葉県市川市・STさん(会社員・36歳・男)>


 最近のワックスは 蝋・油・樹脂と分類され、樹脂の中でもアクリル・ウレタン・シリコンと分けられます。蝋・油・アクリルですと、3ヵ月から1年ほどで再施工が必要でしょう。ウレタンの水性で3〜10年、ウレタンの油性で10〜15年、シリコンで15〜30年で再施工が必要です。市販では、簡単施工の樹脂のものが出ていますが、業者に依頼された場合は、床のクリーニング・下地施工・仕上げ施工と行い、よりワックスが効果的に長持ちするようにやってくれるはずです。あとは、金額的に割りに合うものかどうかではないでしょうか。
 調湿剤についてですが、シリカゲルのものはすでに10年以上の販売実績があり、効果も実証済みです。特に、神奈川のように山の斜面に建てられたMSの場合は、施工が必要ではないかと思います。炭のものもありますが、畳の下に入れる量が問題になるでしょう。新築MSの場合、湿気が躯体より8年前後出てきますので、その湿気を吸着できるものでないと施工する意味がありません。安かろう悪かろうでは、ご希望の効果は得られないと思いますので、必要量と再施工期間を確認のうえ、施工されると良いでしょう



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建築業に携わる者として情けない!


<千葉県富津市・(有)山仁塗装さん(自営業・38歳・男)>


 数々のクレーム投稿……職人として、建築業に携わる者として、情けないですね。当社も過去、何度かクレームになってしまったケースもあります(予期せぬ問題等を含む)。しかし、対応だけはしっかりやってまいりました。対応にかかる費用は当然、自社の責任として大幅な赤字になっても対応だけはしてまいりました。
 お客様の人生を、生涯をかけて建てる家が手抜き工事やおざなりの工事によって、「夢」から「悪夢」になってしまう。こんなんで良いのでしょうか。きれい事を申し上げる気は毛頭ありませんが、その後の対応だけはきちんとしなければならないと思います。適正な予算(他社がどうであれ、自社の施工単価)、施工、品質管理、保証、工程、工期、どれが欠けても良い家はつくれないと思います。
 嘘、偽りなどしないで事前に説明をして工事を行わないと、お互いの「幸せづくり」が憎しみに変わってしまいます。
 技術者としてプライドと誇り、そして責任と使命を持って行うべきです。過ちは過ちと認め、無理な工事は無理と言える、良いものは良いと言える、そんな対等の関係がないと(工事上の対等、公平さ)、何年経ってもこのようなクレームはなくならないと思います。



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マンションで駐車場の上にお住まいの方、騒音について教えて!


<大阪府大阪市・MKさん(主 婦・30歳・女)>


 先日、契約した新築分譲マンションは、2階部分で、階下の1階が平面駐車場と車路になっています。それに、駐車場から上がってくる階段の近くの部屋です。ある本で「駐車場の騒音で訴訟問題が起きたところもあるから、階下が駐車場の2階住居は買わないほうがよい」とあり、気になって担当者に聞いてみました。すると「機械式の立体駐車場の場合、機械の振動が建物に伝わることもあるが、平面駐車場なので振動が伝わるということもなく大丈夫です。暴走族が乗るような車であれば、気になる騒音がするでしょうが、通常の車であれば壁など十分な厚さがあるし、日常生活に支障がでることはないと思います」との返答でした。
 建物構造としては、2重天井・2重床、スラブ厚275ミリの中空ボイドスラブ工法、コンクリート厚や戸境壁は200ミリで遮音性に優れた高規格仕様とパンフレットに書かれてあります。
 実際に階下が駐車場の住居にお住まいの方、教えてください。車の出し入れの音など気になることはあるのでしょうか? よろしくお願いします。



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