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フローリングの隙間について<岩手県花巻市・TTさん(男)>
相談いたします。わが家の床は、
1、押えコンクリート(60ミリ) 2、プラ束(500ミリぐらい) 3、大引き(105角) 4、根太レス合板(24ミリ) 5、木質系複合フローリング(12ミリ)カラーフロア 以上の断面で構成されています。 また、布基礎部は、基礎断熱で、内側50ミリ、外側50ミリのカネライトフォーム(B−3)で施工されています。暖房方法は、温水パネルヒーターによる暖房。換気方式は、第3種換気(エアロバーコ)により行っております(床下も換気エリヤです)。室温は、冬期間は24時間約20度で、24時間暖房です。湿度は約35〜40%ぐらいを維持しておりますが、床下の湿度は約30%ぐらいです。 障害の状態は、フローリングのさね継部分に約3ミリぐらいの隙間が発生していることです(2ヵ所) 。1ヵ所は、パネルヒーターの温水間のヘッターより分岐した部分であり、その部分の温度は少々高い状態になっております。が、しかし、もう1ヵ所は、暖房の影響の無い部分に隙間があいております。 ハウスメーカーにより、軟質系のシール材で一度注入していただきまいしたが、夏季には隙間が縮まり、今度は逆にシール材が浮き出てきます。こんなことを毎年やってはいられません。 私が調査してみると、捨て張りの突き合わせ部分とフローリングの接合部が一致しているように見えます。たぶん、フローリングの収縮ではなく、捨て張りの収縮によりフローリングが影響されているのではないかと思われます。 床下の湿度の一番高い時期に(フローりングの隙間の一番少ない時期に)、接合部を補強することにより、解決するのではないかと考えておりますがいかがでしょうか。床の部分張り替えによるリスクが大きく、幅木、腰壁等の解体に大きく影響することが予測されます。また、一部張り替えも考えましたが、根本的な解決になるとは思えません(場所が場所だけに) 。 暖房の影響のない部分も隙間が開いているため、解決の糸口がはっきり見つけられません。床暖用のフローリングへの張りかけも考えましたが、床暖用のフローリング厚15ミリ以上しかみつけられませんでした。 何か良い方法等があれば、ご教授願います。 アドバイスいたします 住まいを科学する技術集団・新住協メンバー 須藤建設(株) 副社長 須藤芳巳 ホームページ:http://www.sudo-con.co.jp/
ハードの概要から、高気密・高断熱・計画換気・全館暖房をしっかり行っていることが読みとれます。特に岩手県の地区としては完璧な仕様です。しかしながら、フロアー合板の収縮障害に悩んでいるとのことですね!
*築何年なのか? *床下の湿度が冬期間は30%ということですが、夏の%はいくらなのか? いくつか確認したいことがあるのですが、文章から問題と解決の可能性をお話ししたいと思います。 捨て張りの合板の収縮についてですが、一般的なデータでは含水率1%増減するごとに0.25ミリ(材種によって違います)伸縮します。床下の湿度が大きく変わると合板の含水率が変化し、冬と夏で伸縮を繰り返すことになります。 このことはフロアー合板も同じです。実際の使用材料の性能表で確認してください。 従って、床下の湿度計測を実施し、床下の湿度の変化を小さくするようコントロールすることが必要です。 ちなみに、床暖用フローリングの厚12ミリのものは各メーカーとも揃えています。 |
木の収縮による隙間の補修について<匿名さん>
輸入住宅のフローリングやモールディング、腰壁などに木の収縮による隙間があります。夏になると隙間が目立たなく、冬になると木が乾燥して隙間が1〜3センチくらい空いてしまいます。どのような補修がいいのか教えてください。
アドバイスいたします (株)スズキトレーディング 外川敏恵(北海道建築士会 札幌支部青年委員) 電話:011(836)5115 ホームページ:http://www.suzukitrading.com/
木材の乾燥収縮ということですが、隙間が1〜3センチ、特に最大3センチという隙間は考えにくいですね。何かの間違いでは? 単位が違うのでは?
間違いでないとすれば、乾燥だけでなく、他に原因があるのではと疑いたくなります。3センチもの隙間は、住宅としての基本性能を満たしていないと言えると思います。早急に原因究明の調査を行い、建設会社か売主に改修を申し入れたほうが良いのでは。 輸入材・国産材に関わらず、特に無垢の針葉樹ですと、含水率を8%〜10%まで低くしていても、若干の隙間が発生することはあります。冬期間は暖房器具を使用しているため、室内も乾燥するので、おのずと呼吸をしている木も水分を放出しますので収縮します。この木材の調湿作用があるおかげで、他への影響が少なくなるとも考えられるので、ある程度の隙間はやむをえないでしょう。 仮に単位違いの1〜3ミリの隙間だとして、その補修はどうしたら良いかというと、一般的にこのような場合、コーキングで対処しがちなのですが、「冬期間は隙間があり、夏場になると目立たない」とのことですので、隙間をコーキングで補修することにより、割れ等を誘発される可能性もあるのでコーキングでの補修は避けたほうが良いでしょう。天然木、無垢となると顕著に隙間が発生する場合もあり、お施主様の見解にもよりますが、1〜3ミリ程度は許容範囲と思われます。 モールディングに関して言えば、継ぎ目が開いてくるということだと思いますが、例えば新築後1年は様子を見て、ひと冬越した後にパテや木片等で補修しても良いと思います。 フローリングは巾木と床の間ということなのでしょうか? この場合、見た目の好き嫌いがあるかもしれませんが、スライド巾木(二重巾木)に取り替えるということが考えられます。 |
つららは仕方がない?<恵庭市・Yさん(主 婦・40歳・女)>
昨年、新築しました。三角屋根でスノーストッパールーフを採用しました。予想どおり落雪がなく、雪の処理に困らず良いのですが、代わりにつららができてしまいます。断熱はしっかりと施工されていると思うのですが、つららができることは仕方がないことなのでしょうか。よろしくお願いします。
アドバイスいたします 住まいを科学する技術集団・新住協メンバー 須藤建設(株) 副社長 須藤芳巳 ホームページ:http://www.sudo-con.co.jp/
長尺スノーストッパールーフは、特殊なハゼによって雪を止める有勾配落雪屋根で、軒先から雨だれもない特徴がありますが、雪が落ちないため、ハゼからオーバーフローした融雪水が軒先でつららになる障害が起きます。
つららの大きさは、やはり小屋裏の断熱・換気に反比例します。そのため、通常の落雪屋根より天井断熱、小屋裏換気をしっかりすることが必要です。軒先の氷着やつららは、ルーフヒーターを取り付けすることにより防ぐことができますで、検討してください。 |
ベタ基礎立ち上がりの付けたしについて<Sさん>
いつもHPを拝見させていただいています。基礎立ち上がりで気になることがあるのでメールしました。
明後日に上棟というところで、立ち上がり部分が、(立ちあがり幅12センチ分)ずれていることがわかり、間違えた場所の隣に立ち上がりを付け足しているのです。もちろん上棟は延期してもらいました。 付け足しは立ち上がり幅12センチ、長さは45センチです。業者説明では、アンカーボルト3本をベタの所に穴を空けて固定し、そこに配金をしてコンクリを流しているので問題ないとのことですが、通し柱でないものの、柱が付け足した場所に載るので不安です。 強度上、問題がなければ良いのですが、やはり基礎やり直しをしてもらうべきか、そんなに重大になることもないのか教えてください。 お忙しいとは思いますが、よろしくお願いいたします。 アドバイスいたします 住まいを科学する技術集団・新住協メンバー 須藤建設(株) 副社長 須藤芳巳 ホームページ:http://www.sudo-con.co.jp/
強度の問題については、
1) アンカーボルトの引き抜き強度の確認 ・ベースと立ち上がりは鉄筋でつながっていて、一体化していることが必要です。 2) 地耐力の確認 ・基礎に対して柱が12センチずれることで、偏芯の力が地盤に掛かります。 (杭を打っている場合も12センチ偏芯が起きていることになります) ・基礎が重くなり地盤に自重が余計にかかります。 上記のようなことが考えられます。 今回の問題は構造に関することなので、業者の方に地耐力も含めて構造計算で問題のないことを証明してもらうことが必要と思います。機械的に確認できることです。現時点で安全を確かめ、これからの信頼関係を築き上げてください。 |
断熱材を張り替えたい<埼玉県鴻巣市・ueno3さん(会社員・40歳・男)>
はじめまして、皆様の投稿、ご意見、ずいぶん参考にさせていただいております。
わが家(埼玉県鴻巣市)は築7年の建売一戸建てですが、冬季の寒さ(日当たりが良くないせいもあるでしょうが)が年々身に応えている次第です。 さて、相談させていただきたいのは、断熱材の件ですが、床下は約20ミリの発泡スチロール、天井裏は100ミリのグラスウールを敷き詰めているのですが、やはり寒いのです。そこで、床下の発泡スチロールをグラスウールなどに変更しても大丈夫でしょうか。近所のDIY店に50ミリのグラスウールを見つけましたので購入し、張り替えようかと考えているのですが、アドバイス願えますか。 アドバイスいたします HQ住宅研究所 FAS本部 代表 福地 脩悦
床下にグラスウールを敷き詰める場合は、縁の下の床下側から床材に向かって、たるみのないように押さえ込むことが必要です。たるみの部分に冷気が停滞するからで、施工を素人で行うのは無理だと思われます。現在の床下のスチロール断熱材は、床根太の合間に挿入されているのだと思いますが、そのままにて、同じ素材と厚さの断熱材を、さらに根太の下側から押さえ込むことができればベストです。
天井裏のグラスウール断熱材は敷き込むだけですから、簡単に増量することが可能です。天井裏のグラスウールは寒さ対策より、暑さ対策に効果的です。 いずれにしても、天井、壁、床の断熱と隙間を埋め込む抜本的なリフォームが必要と思われます。 ★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。 |
土地の湿気・地盤・排水・擁壁について<匿名さん>
約170坪程度の土地購入を検討していますが、気にかかる問題点が2点あります。
1.湿気 添付写真(197k)を見てください。土地の奥(写真では左端)に土地より高い位置に貯め池があります。この土地も元は水田だったようです。現在は写真奥の導入路からこの土地に入るため、盛り土が入れられています。土地の一番高い部分で水田より約2.5メートル、低い部分でも約1メートルまで盛られています。一番高い位置だと、池の高さとほぼ同じ程度。十分な広さがあるので、家を建てる際は、現在約2.5メートルまで上げられている場所が平らになる程度まで土を入れようかと考えています。この位置だと池から30メートルほどの距離もあり、十分高いと思うので、湿気の心配はないと思うのですが、どうなのでしょうか? できるだけ現状の地形を利用し、予算が許せば家の半分程度を地下室にしようかとも考えています。この場合、水田から1メートル程度の高さに地下室が来ますが、大丈夫でしょうか? ちなみに地下室には写真手前側に出入り口をつけるつもりです(山の傾斜地を利用した半地下のようなもの)。 また、一般的にこのような土地の地盤は弱いものなのでしょうか? いずれにしても地盤調査は必要かと思いますが、一般的にどうか、教えてください。 2.排水・擁壁 写真手前の小さい写真は、土地の水田側です。現状約1メートル程度の盛土となっていますが、擁壁はありません。また、側溝も一部ありますが、全てではありません。一辺が35メートル程度もあるので、擁壁・排水工事をすると予算的に厳しくなるためこのままにしておきたいのですが、やはり土砂流出防止のために何らかの処置をすべきでしょうか? アドバイスよろしくお願いします。 アドバイスいたします HQ住宅研究所 FAS本部 代表 福地 脩悦
添付写真だけで地盤環境を判断できませんが、たいへん複雑な地盤のようです。
敷地より高い部分に水田などがあったとしても、建築敷地の周辺にしっかりとした側溝があり、その側溝の排水部分がさらに低い部分に向いていれば、敷地の水分含有を押さえることが可能です。本件敷地の上部と下部に、しっかりとした土留め擁壁が必要と思われます。また、上部擁壁と敷地の間の側溝を完全なものにしなければなりません。 予算以前の問題で、敷地の地盤をしっかりしておかなければ、以後の対応が後手後手になる恐れがあります。 どんな場合においても、敷地の盛り土、擁壁工事が終わったあとに、地盤調査は不可欠です。調査状況に合わせて、地下部分や基礎設計の仕様を決定すべきです。 ★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。 |
白蟻に最適というシリカゲルの効果について<神奈川県横浜市・KMさん(40歳・男)>
シリカゲルが白蟻には最適ということですが、何年くらい効果が持続するものなのでしょうか?
今、新築で建築中で建坪30坪・ベタ基礎・土台はヒノキです。白蟻の薬品をまかないつもりでいるのですが、このシリカゲルだけで大丈夫でしょうか? 強い薬品はまきたくないので、ヒバ油などを塗るつもりですが、蒸発してしまう気がします。いいアドバイスがありましたら、よろしくお願いいたします。 アドバイスいたします HQ住宅研究所 FAS本部 代表 福地 脩悦
シリカゲルに白蟻が接触しますと、シリカゲルの目に見えないくらいの細かい突起物が、白蟻の皮膚に絡みつき、白蟻が手足で払おうとして自分自身の皮膚を破壊してしまい、脱水状態で死に至らしめます。この効果は、シリカゲルが乾燥している限り、半永久的に続きます。これは、床下のシリカゲルが常に乾燥している状態を維持することが前提です。床下のコンクリートに、湿気を吸わせない環境をつくれるように施工を行うべきです。
ヒバ油も含め、塗布した薬剤は、いずれ乾燥してしまいますので、せいぜい数年程度の効果しか期待できません。 ★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。 |
NPO住宅110番はリニューアルいたしました。 |