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![]() 換気システムは第1種か3種かどちらがいいの?<福岡県福岡市・LEOさん(会社員・31歳・男)>
現在、新築一戸建てを計画中ですが、いろいろ悩んだあげく、外断熱の家にしようという結論に達しました。そこで悩んでいるのが、換気システムを第1種にするか3種にするかです。
工務店は第1種の全熱交換型をすすめているのですが、ある工務店では顕熱交換型でないとダメとか第3種が適しているなど、意見は様々です。一番ベストな選択はどのタイプでしょうか? アドバイスいたします HQ住宅研究所 FAS本部 代表 福地 脩悦
まず、外断熱の採用ですが、九州・福岡の温暖地において、冬場の温熱環境に大きな影響を与えません。しかし、日射を受けた夏場の外壁表面温度は65度以上にも上昇するので、外断熱は防暑対策としての効果が明らかです。
換気の1種か3種との判断ですが、換気によるヒートロスを計算で行います。例えば時間あたり150立方メートルの換気をしますと、空気の比熱が0.3Kcalですから、150×0.3=45Kcalとなります。これに内外温度差をかけますが、外気温0度で室内温度20度場合、温度差が20度ですから、900Kcalの熱ロスがあります。 これは、電気ヒーター1KW分に相当します。この状態が、まる一日続けば24KWの電力を消費します。単純に電力料金を約20円をかけますと、1日の換気ロス分の電気料金が480円と計算されます。当然、エアコン暖房も燃焼機器においても、消費効率を上げて、実際には3分の1程度まで消費を抑えられています。しかし、シーズンを通して計算すれば換気によるヒートロスも膨大なものがあります。 第1種換気は、排気と給気を同時に行うことを言います。熱交換式換気扇は、換気排熱量の約60%を回収し、第1種換気に分類されます。 その同時給排気のとき、換気扇内でエレメントという熱交換部で排熱回収を行ったのが熱交換式換気扇です。全熱式と言われるのは、エレメントが紙のような透湿性の素材で構成されており、湿気も回収します。顕熱式と言われるのは、エレメントが金属などの透湿しない素材で構成されており、湿気を回収しません。北欧ではほとんどが顕熱式ですが、日本国内では大半が全熱式を使用しています。これは、日本の冬期間がことごとく乾燥することを考慮しているものと思われます。また、家のライフスタイルも考慮することが大切です。いずれにしても、家の気密性能が確立していることがあくまでも前提です。 第3種換気は排気するだけですが、気密性を向上させますと、その分の給気を行わなければ正常な換気量が確保できなくなります。隙間の多い住宅では第3種換気で十分です。 ★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。 |
![]() 10年保証について。業者が倒産した場合、修理はどこに…?<千葉県東葛飾郡・IHさん(会社員・36歳・男)>
7月(2002年)に夢のマイホームが建ちました。条件付きの土地を購入しまして、その不動産屋の指定の工務店で着工。100日間で完成予定が遅れて4ヵ月かかりました。しかも、仕上げが雑で、クロスは剥げていたり、クリーニングは出来てなかったり……。修理はもちろん無料でやらせましたが、遅い対応等で、スタートからショックでした。もっと驚いたことは、先日、不動産の担当者が「○○ハウスは危ないそうで、オタクが最後の建築のようです……」と。
10年保証の「証明書」等もまだもらっていないし、仮に5年目あたりで雨漏りなどした場合、どこに修理してもらえばいいのでしょうか? この不動産担当者の指示で「○○ハウス」で建てたのに、我が家を建てて、わずか3ヵ月で倒産は、とても怪しくてしょうがありません。私が今、確認しなければならないこと等、アドバイスください。 アドバイスいたします HQ住宅研究所 FAS本部 代表 福地 脩悦
平成12年に住宅品質確保促進法という法律が施行されました。この法律は「瑕疵担保責任」といって、今まで曖昧であった施工者の負うべき責任で、雨漏りと構造体の欠陥の2項目で、施工者の竣工時における瑕疵に対して、10年間、責任をまっとうするよう義務化したものです。
本件においてですが、この2項目のトラブルに関しては、保証書などの有無に関わらず、自動的に責任が課される法律です。この「瑕疵担保責任」を負う住宅会社(工務店)が保証期間中に倒産などで消滅してしまったとき、本件のような内装などの施工工務店が道義的に負うべき責任はもちろん、瑕疵担保責任を果たせることが不可能となります。施主も対象者がなくなり、お手上げ状態となります。 このような場合に備え、施工工務店様の多くが、瑕疵保証保険(たとえば(財)住宅保証機構の「住宅性能保証制度」)などに加入しています。本件においても、施工者がこれに加入しているかどうかを確認すべきです。加入していれば施主は保険金を受け取ることができ、(財)住宅保証機構の「住宅性能保証制度」では住宅取得者は、損害の約80%を保険会社から受け取ることができます。 ★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。 |
![]() 「マンションで隣の騒音に悩んでいます」に私の経験から<福岡県北九州市・ORさん(会社員・37歳・男)>
デベロッパーで建築を担当しています。ご質問の内容からすると、隣戸(界壁)からの騒音についてということですが、私も、以前これに似たクレームを受けました。結果からお話ししますと、隣戸との壁が二重構造になっていました。コンクリート構造の壁の部屋内にもう1枚壁(ボード)を貼っていたため、二重構造になった部分が太鼓現象となり、隣戸の生活音がよく聞こえる状態になっていました。最終的に、お客様のご了解をいただき、内側のボードを取り外しました。その後は、大丈夫なようです。それ以降、当社では、隣戸との壁(コンクリート壁)に直接クロスを貼るよう指導しています。
2002/07/27 「マンションでの隣の騒音に悩んでます」への私の感想です 2002/06/29 「マンションで隣の騒音に悩んでいます」への私の意見 |
![]() 「工事ストップ! 基礎工事のこと、図面不備で悩んでいます。 こんな会社にお願いするんじゃなかった!」に私の意見<IKさん(会社員・36歳・男)>
「この人が担当じゃ家はつくりたくないと主人に言ったのですが、大丈夫、大丈夫と契約してしまいました」「打ち合わせのたびにとても疲れて、寝込んだりする始末です」「建物契約があったのですが、工事請負契約書があるだけで、詳しい図面、約款などは何ひとつついていません」「建物がずれたなら、説明があってもいいもの」「建築関係の人に相談したら、『とにかく図面を全部そろえてもらってください、それまでは工事はストップしてもらってください』と言われ、今ストップしてるところです」「図面が欲しいと言ったら、今からつくりますとの返事」「地盤調査も、何度かしたいと言ったのですが、間違いなくいいからしなくていい」「建築士さんのアドバイスもあり、やはりやりたいと言ったところ、『今さら地盤が悪いと出ても、何もできせんよ』なんて答えです」「工事はストップ、地盤調査の結果待ち、図面は作成中」「そこにお願いするんじゃなかったと後悔しています」「夜は眠れず、毎日、胃は痛みます」「担当さんが変わった時点でやめるべきでした」「その会社はもう信用できない」
契約破棄したほうがいいですよ。上記より、ひどすぎる施工店ですが「大丈夫、大丈夫と主人が契約してしまいました」わけですから、契約上の責任は施主側にあり、これまでの工事代金のみを支払った上で契約解除すべきです。そして、新たに信用のおけるところと契約すべきです。基礎配筋までの施工費用は、多かれ少なかれ、支払ったほうがよろしいです。 2003/01/11 「工事ストップ! 基礎工事のこと、図面不備で悩んでいます。 こんな会社にお願いするんじゃなかった!」について |
NPO住宅110番はリニューアルいたしました。 |