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床下の通風口が見当たりません


<旭川市東光・FUさん(自営業・35才 男性)>


110IL434.gif  住宅建物が完成したばかりですが、疑問があり投稿しました。
 当初、土間工法で基礎工事を進めていましたが、途中から一階床下が木造に変更になり(予算の都合で)完成してみると、床下の通風口が見当たりません。
 この場合、床下の基礎部分による床の腐食等は心配ないのでしょうか?
 また、今後どのような対応が必要でしょうか?



◆お答えします
「床下通気口が見当たらない新築住宅」に関して
株式会社 手島設計事務所
手島 正博
電話011(572)0155

 「床下通気口が見当たらない新築住宅」に関して
 この新築住宅の建物全体の断熱工法が、どんな断熱かは切り離して考えたほうが、シンプルで分かりやすいと思います。
 
 
『木造住宅の1階床下設計方法』
1.基礎断熱、土間コンクリート工法(外断熱工法)
基礎外側断熱(スタイロフォーム60ミリ以上)、土間コンクリート及び、その下断熱(防湿シート付き、スタイロフォーム30ミリ)とした場合は、換気口は必要なく、1階床の土台等の木材は、室内空間環境と同様に位置しており、床組み材の腐食は、一切心配いりません。
また、予算が少ない場合、土間コンクリートを地盤面の位置に設計することもありますが、この場合も、換気口は必要ありません。
2.床下断熱工法(通常の断熱工法)
基礎の布コンクリート面に換気口を設けて、床下部分を通気する工法。
設計をする際は、どちらを採用するか明確にしなければ、後に、木材の腐食、かび、土の悪臭など問題が生じます。
 
『考えられる対策案』
1.基礎断熱工法の場合は、床部分に十分な厚みの断熱材が入っていれば、換気口を新たに開けてもよい。基礎断熱のみの場合は、床断熱を改良する必要がある。
2.床断熱工法の場合は、換気口を開けることで解決。ただし、基礎の外周だけでは不十分なので、中布基礎部分も開けて、床下全体を通気させる。
 
『設計のポイント』
1.断熱及び通気設計で最も大切な事は、室内と外部の区分を明確にすることです。
2.床下、小屋裏、外壁等の通気、換気は建物内部から発生するプラス湿度及び、湿気などを外部空気と入れ替えて、外気環境に近く設計するのが目的です。
3.一般的には、小屋裏換気、外壁通気に関しては、十分気を使って設計施工をしていますが、実は、建物全体でもっとも悪質環境の部分は土に面する床下空間です。完成後も欠陥が目に付きにくいため、あまり表面化しませんが、間違った設計、施行をすると一年間を通じて湿気、カビ、悪臭の溜まり場となります。従って、十分な検討と対策が必要と思います。
 

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床が沈んでる?


<神奈川県小田原市・小田原のNISさん(会社員・37才 男性)>


110IL435.gif  はじめまして。
 平成10年8月に新築した建物の不具合について、お尋ねします。
 まず、建物の主な仕様は以下の通りです。
1. 東西 約7.3m、南北 約10m 1Fが21坪、2Fが13坪の木造軸組住宅です。(高耐久仕様)
2. 基礎は布基礎ですが、東側が高さ約2.3mの擁壁があるため、市の指導もあり、地山まで掘り下げて、約2.3mの深基礎としました。基礎の立上がりは、”E”の字+1本のような形です。
(”E”の左側が東側で7.3m、南側が3.6m、北側が3.1m)
3. 東側に約7.3m×3.5mのLDK(フローリング)があります
4. 東側(擁壁の下)は、幅1.5mの地山−幅1mの用水路−田んぼの順となっています。昭和44年に、斜面だった部分に盛り土をして周辺(7軒分)を造成し、私が購入した土地は駐車場(未舗装)として、昨年2月まで使われていたとのことです。
 
 不具合は以下です
 
(1)入居後、2ヶ月程度で、LDKを歩くと一部でギシギシ音が発生し始めました。
 業者によれば、束基礎と床を支える柱の間に1mm程度の隙間があり、深基礎作成のため大穴を掘り、埋め戻したので、束基礎部分の土が若干沈下した為と言っていました。少し長い目で見て、土が落ち着いてから、束基礎と柱の間に 詰め物をするとのことでした。
 今年2月に、同じ業者がレーザによる水平度測定をしたところ床上で最大2mmのずれであり、許容範囲とのことでした。いまのところ、傾きを感じる事はなく、場所は部屋の中央よりです。(当該位置の床をゆすると、床板と束基礎が衝突するような音がする) いつまで待てば落ち着いたと判断できるのでしょうか、また、上記対策の妥当性について教えていただきたくお願いします。なお、本基礎部分は問題ないとのことでした。外観上、今のところヒビ等は見当たりません
 
(2)LDKの北側に冷蔵庫、棚、食器棚を壁にくっつけて設置していますが 壁と床の隙間が最大5mmあり、床が沈んでいるように思えます。床下収納から床の下部を見てみましたが、曲がり、破損等は見つけられませんでした。  
 他の部分も1〜2mm程度の隙間がある個所がありますが、木造なのでこのくらいは仕方ないと考えています。この部分の基礎本体は、外観上ヒビなどが無く、近くのドアが傾いでいる訳でもないので、基礎本体の沈下はないと考えています。大引きと根太がなじんだ結果、沈んだのでしょうか?
 どのような原因が考えられるのでしょうか?上記個所は業者の技術者は見ていませんが(営業には見せた)、近々纏めて修復工事をすると言っています。
 
 これまでに数件、不具合がありその都度、調査、一部対策はしてもらっています。業者は一応 誠実な対応をしてくれているし、まじめな業者だとは感じています。
 間取り、建材など、比較的満足のいく住宅ができあがった反面、細かな不具合でも、気になってしまいます。不具合の許容範囲をどこにすればいいのか、なかなか判断がつかないし、業者の言っている事が妥当なのかも判断できないのが実状です。
 その判断をサポートできる情報も、御社のHPを含めて数サイトしかないし、他の建築士に気軽に相談と言うのも、なかなかできないし、必要な情報源が意外に少ないなぁ と感じています。
 
 その意味で御社のHPは非常に貴重な存在ですね。
 私は札幌出身なので、このHPを見つけた時、とてもうれしく思いました。ますます充実したサイトになることをお祈りしています。



回答「床が沈んでいる」に対して
HQ住宅研究所 FAS本部  代表 福地 脩悦

 新築されて8ヶ月、特に暖房を必要とする冬期間を経過しますと、本件のような質問が多くよせられます。詳細な状況を記述頂きましたが、NISさんが思っているいるように、基礎部分に問題は無く、ごく常識的な木材の収縮による現象と思われます。主要構造材の梁や床板を支える根太の背丈が、乾燥によって収縮し、質問のような問題が発生します。新築時の梁や根太の乾燥状況(含水量)によって、5mmや6mmの隙間が生じる事がございます。建物は木材、内装部材、建材などの構成部材が、乾燥収縮して定着するのに1・2年の期間を要します。乾燥収縮の障害は、特に昨年8月竣工で一冬を経過した現在がもっとも顕著に現れます。更にこの春の乾燥時期を経過し、一転して梅雨の時期をむかえますが、襖や和障子などにも微妙な変化が生じます。
 施工に不信感を持ち抗議調の修復依頼をすればおそらく貴方が損をします。施工業者も誠実に対応している様子で、まとめて修復工事をするというのも、一定の時期を経過する事が重要だからです。施工業者を信頼し、業者が気持ち良く修復作業が出来るように、関係者に気配りをして下さい。本件の問題は必ず解決出来る事でしょう。
 
★関連質問や追加質問がございましたら、回答者・福地さんのFAS本部のホームページにアクセスし、福地代表に直接お尋ね下さい。もちろんリプランに今まで通り質問しても構いません。
HQ住宅研究所FAS本部ホームページ
http://www2.hotweb.or.jp
電子メール fasnet@hotweb.or.jp
 

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4/10掲載
「念願のMS住まいが、
音問題で近隣関係がこじれて…」の方へアドバイス


<札幌市豊平区のTK(35歳)さんより>


110IL436.gif  いつも勉強させて頂いております、札幌市豊平区のTK(35歳)です。
 「L45なら、万全」とは言い難いです。
 一ランク上のL40を目安に、建物の遮音性能を高める施工が必要かと存じます。
 
詳しくは業者さんへ相談して頂くとして、例えば、
 1.L40の床材料になさってみて下さい。
   ちなみに、「OKさん宅」の床の厚さは、何cmでしょうか?
 2.カーペット、絨毯を、2枚以上重ねて敷いてみて下さい。
   敷物にも、いろいろございます。仮に「目の粗い品を1枚」敷
   いた所で、それ程効果はありません。
   もしも「目の粗い品」であれば、2枚以上敷いてください。
 3.防振床材の下に鋼鉄板を敷き、床の質量を上げる。
   これも、「OKさん宅」の床の厚さ次第です。
 などが考えられます。1、2の方法では、経年劣化による性能の低下が起こりがちです。定期的な交換が必要となるかもしれません。
 
上記施工を行なう前に、今のお宅の状態も確認なさって下さい。
 4.本当に、L45の床材なのか?
 5.床材は、正しく施工されているか?
 6.全ての部屋に、L45の床材が敷かれているのか?
 
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3.27掲載
「無落雪なのに三角屋根って、どんなもの?」
への再回答


お答えいたします。
住まいを科学する「新住協」会員・(株)キクザワ
恵庭市・0123-32-2440  メール:kikuzawa@teleweb.or.jp

110IL437.gif 質問内容
新築の一戸建てを、この秋に建てようと思っているものです。隣家の屋根の形状について、ご不満をお持ちの方の投稿を読みましたが、うちもさして広くはない土地に三角の屋根を希望しています。メーカーの方に「ステイルーフ」というものをすすめられました。どのような物なのかまだよくわかりませんが、どの程度の効果が期待できるのか、また、お隣のお家にご迷惑をかけることがないのか、そして、なぜ雪が落ちないのか教えてくださいませんか?よろしくお願いいたします。(札幌市白石区・HRさん・会社員・29才・女)
 
 ステイルーフとは、雪の落ちない屋根材のことです。私どもも3年ほど前より取り組んでおりますが、現在のところ、大量に雪が落ちたという報告はございません。といっても屋根勾配が45度(カネ勾配)までが有効範囲と考えるべきでしょう。ただし、量こそは少ないのですが、雪が落ちることが考えられます。風の影響で屋根から破風に巻き込んでしまう現象(吹き溜まり現象)によって屋根より外側にでた雪が、暖気によって、部分的に落ちる場合があります。また、天窓や谷などがある場合は、その周辺、またはその下部分が雪を止める形状にはできませんので、雪が落ちる可能性があります。(当社ではまだ落雪の経験はありませんが。)
 このような屋根の欠点として、次のことが考えられます。
・雨水、雪解け水が妻壁面から落ちてしまう。
・その量も集中してくるので、勢いも強く量も多い。
・その住宅の断熱気密性能及び小屋裏の換気能力が高くなければ、冬季間つららができる可能性があります。
 欠点もありますが、敷地を広くとることのできない状況においては、メリットの方が多いと私は考えております。
 屋根材に障害物をつけることにより、強制的に屋根面の雪を止めます。そしてその雪の上にまた雪が積もります。雪同士はくっつきやすい性質を持っています。あまり上手な例ではありませんが、かまくらの中が空洞なのに、上の雪が落ちてこないのは雪同士がくっつきやすい性質があるからです。積もった雪は風にとばされたり、太陽光により屋根の両端から少しずつとけてゆきますが、当然構造的な部分では、落雪屋根より負担がかかってきますので、しっかりとした構造計画を練ってもらった方がよいでしょう。
 

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分譲MS売れ残り大量賃貸化、我がMSでも


<芦屋市南宮町・SKさん(会社員・33才 男性)>


110IL438.gif  当コーナーの「分譲MSの売れ残り部分の大量賃貸化は問題では?」を拝見しました。  私の住む分譲マンションでも、この問題と同様に売り主側が売れ残り住居を賃貸に回すという問題が現在発生しています。詳しくは http://netpassport-wc.netpassport.or.jp/~wkimurji/ をごらんください
 
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