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妻の親からの融資はどうすればよいか?


<東京都立川市・匿名希望さん(会社員・34才 男性)>


110IL412.gif  現在マンション購入を考えております。金融機関(公庫含む)の借入の他に、妻の両親から融資を受けようと考えています。
 妻の両親は「自分たちのことは自分たちでやりなさい」という考えを持っており資金援助は受けられません。ただし、市場より低い金利または無利息で1000万円を融資してくれる予定です。
 この場合、贈与とみなされないよう金銭貸借の契約証を結ぶ必要があると考えていますが、そのほかに、注意しなければならない点についてぜひ教えてください。



お答えいたします。
回答者 税理士・沖 秀一
札幌市在住・電話011-663-2060

 親族間の金銭貸借において贈与税が課税されないための要件は以下の通りです。
1. 借りなければならない理由がはっきりしていること。
2. 借り主に返済能力があること。
3. 返済期限が明確であり、返済方法が具体的で、確実に返済されていること。
4. 返済するときは銀行などの金融機関を通じるなど、第3者(税務署)にわかるような記録があること(預金通帳に記録を残す。)  以上の要件をふまえて、金銭消費貸借契約書を作成する必要がありますが、返済方法をいわゆる「ある時払いの催促なし」とか「出世払い」のような内容にすると贈与税の対象となりますのでご注意ください。
 また上記要件を満たしても、無利息で貸付を受けた場合には利子相当額は利益を受けたものとして贈与税の課税の対象となりますのでご注意ください。(ただし、ほかに贈与がない場合で、その利息の額が年間60万円以下であれば課税はされません。〜99年3月時点。)
 

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賃貸住宅は騒音被害を申し立てられないのか?


<大阪府大阪市鶴見区・ISさん(会社員・34才 男性)>


110IL413.gif  はじめて投稿させていただきます。賃貸マンションに住んでいるものなのですが、最近隣にコンビニのローソンができました。最初は便利になって、いいかなと思っていたのですが、24時間営業ということもあり、夜中の3,4時頃に搬入のトラックと思われる車が入れ替わり立ち代わりやって来て、搬入作業を行い、そのけたたましい音のために、満足に寝ていられません。
 また丁度、寝室のベランダの真横に、巨大な看板が設置され景観を害すばかりか、夜は点灯され寝室に光が入り、寝ていられません。又、客と思われる車のエンジン音や話し声もかなり気になります。法的にこれらを是正させる手段はないものでしょうか。ご指導お願いします。



リプランホームページより
 
 難しい問題ですね。お隣のコンビニはいろいろな規制をクリアして、営業許可が下りて営業しているのでしょう。当然立地的に営業をしてはいけないようなところではないのでしょう。であれば「法的にこれらを是正させる手段はないものでしょうか」というのはちょっと難しいでしょう。
 以前掲載した「日照権」特集に似たテーマですが、しかし「回避できないか」と考えると、これと日照権との違いは必ずしも回避できないとはいえない、という点だと思います。
 店舗ができるような立地に住みながら、万全の居住環境を法的にも擁護させる。しかも永続的居住とはいえない「賃貸住宅」で?……というような考えがどうも常識的なところではないかと思えるのですが、いかがでしょうか。みなさんのご意見もお待ちいたします。
 

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新工法の良否について


<埼玉県浦和市/OTさん(会社員・29才 男性)>


110IL414.gif  まだ住宅を購入したわけではないのですが、専門家のご意見を伺いたいので投稿いたします。
 先日、近くのNホームという工務店の住宅展示場(といっても町中にある普通の家ですが)を見学にいったのですが、断熱方法に「ベストバランス」という、ウレタンボードを断熱材とした外断熱方式のいわゆる高気密・高断熱住宅でした。断熱方法については、諸説あることはリプランでも話題になっていることから知っており、どの方法がベストであるかはもちろん素人の私がわかるべくもないのですが、少なくとも内断熱(ちなみにNホームとは別の購入検討中の工務店はグラスウールによる内断熱)よりは外断熱の方がよいのでは?と思っていました。
 しかし、費用の面から外断熱は難しいと考え、また健康素材を使った家を作る方が優先度が高かったので、グラスウールによる内断熱で妥協していたのです。ところが、Nホームでは健康素材を(私の考えが及ぶ限り)ほぼ完全に使用しておりその中で外断熱方式であったため、悩み始めてしまいました。
 そこで、いくつかある疑問点についてご意見を伺いたいと思います。
●「ベストバランス」工法について
 これはOMソーラーのようにフランチャイズされた工務店のみが実施しているようなのですが、良い点、悪い点など、ご意見を聞かせて下さい。
 私の考えでは、
 【良い点】
  ・外断熱式のため壁内結露が発生しない
  ・高気密のため冷暖房費がかからない
 【悪い点】
  ・内断熱式に比べて費用がかかる
  ・防火性能が悪い(ウレタンボードは燃えやすいのでは?)
  ・工務店の施工精度により、必ずしも理論的な性能が発揮できないのでは?
●高気密・高断熱について
 私自身は(少なくとも関東地方では)あまり高気密・高断熱の必要性を感じていませんでした(特に高気密は)。高気密住宅では計画換気が必要になりますが、どうも人工呼吸させられているようで体感的に毛嫌いしていた面が多分にありました。
 しかし、いろいろ自分なりに調べてみると高気密・高断熱を推奨する説の方が理論的に正しいのではと考えるようになりました。というよりも、高気密を否定する意見にはあまり理論的なものがないためです。よくでる高気密の問題点として、換気システムが止まった時に空気が汚染されたままになると言われますが、少なくとも、前述のNホームでは汚染物質がでるような建材は非常に少ないと思われるので、あまり問題にはならないと考えています。
 専門家のご意見を伺えればと思います。



リプランホームページより
 
 ご指摘の「ベストバランス」工法についての知識は当地・北海道においてはまったく得ることができません。ですから、それについて立ち入った論評を加える立場にはありません(またもし知り得たとしても同様に評価を下す立場にはあり得ないことをご理解ください。これは最後は「自己責任」に属する選択の問題です)
 ただし以下の点を指摘してアドバイスに代えたいと思います。
 北海道においての一般的な外断熱工法の工法的な進歩は、主に屋根面などの太陽熱取得の大きな部位での断熱素材の長期的なスパンでの性能低下の問題だったこと。ボード系の断熱材は熱的には弱点を持っているといえましょう。それをどうクリアするのかが、各工法の重要なノウハウでしょう。
 一般に充填断熱を施す在来工法も、しっかりした施工を行えば十分に高性能(ちなみに高気密高断熱と一般的にいわれますが、換気・暖房をそれに加えてトータルに考えられなければ、高性能住宅とはいえないでしょう)な住宅を作り得ていること。その意味で在来工法にはその施工店によってのばらつきは大変大きいものがあるが、一方、新工法をうたっているものも同様にばらつきから自由ではあり得ないこと。
 換気について言えば、高温多湿の条件が3〜4ヶ月も継続する地域では、相当の地域特性に対する配慮・ノウハウの蓄積が必要だろうと考えられること。(北海道から本州地域に進出した工法がもっとも苦労している点が、この問題であること。)
 最終的には、やはりその施工店の建てた住宅、その施主の意見というような部分がもっとも信頼に足る情報であること、などの点でしょう。
 

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ゲッ!隣りに建つマンションから一生、丸見え


<FURANTUさん(会社員 男性)>


110IL415.gif  隣地に某会社が分譲マンションを建てることになりました。5階建のこのマンションの側面には窓、バルコニ−ができ、そこから当家の各部屋4部屋が隅々まで覗ける状態となります。建築基準法はクリア−していますのでプライバシ−を守るために設計変更を求めていますが、1方向の窓で採光はクリア−しているにも関らず、大手の力に素人の個人が勝てるはずもなく苦戦しております。このままですと、これから先何十年にわたり人目を気にしながらの生活を強いられそうです。少しでも良いお知恵があるならアドバイスいただけたらと思い投稿いたしました。なにしろ確認申請が許可になる時期で急いでいます。



(社)北海道マンション組合連合会
   坪内専務理事からの発言。
回答者 北海道マンション管理組合連合会
TEL011ー231ー2381
(札幌市中央区北2条東3丁目2番地セントラルビル3階)

 この件でもっとも大きく考えられるのは、四六時中一家の生活が黙視され、管理されるような状況になるため、プライバシーが著しく傷つけられるということ。この一点に論争の焦点を絞ったほうが、根拠としては一番効果があるのではないか、と思われます。もちろん設計変更が可能であれば良いのですが、無理な場合は、お互いに話し合う機会をつくり、お互いの間の「遮蔽工事」のための具体的な交渉を進めたほうが良いのではと思います。ちなみに北海道マンション組合連合会では、3月24日(水)に同連合会会議室で、マンションに関する無料法律相談を行いました。お近くの地域でもきっとこうした催しがあると思いますので、ご利用になって見てはいかがでしょうか。
 

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引き出しから茶羽ゴキブリが…中古住宅の悩み


<横須賀市森崎・ゴキブリ恐怖症さんから(会社員・30才 女性)>


110IL416.gif  先日、築20年ですが念願の庭付き中古住宅を購入しました。去年の夏頃から売りに出されていたそうで12月に我が家になるまでの半年程空き家状態でした。週に1度、ホームクリーニングに頼んで掃除や換気はしていたようですが、越してきて台所のシンクが付いている引き出しを開けるなり、茶羽ゴキブリが2匹一緒に出てきました。周りは黒いフンだらけ。気持ち悪くて怖くて引き出し5個全部処理しました。これは空き家にしていたからと言うことが原因なのでしょうか。それとも母曰く、元々ゴキブリが出やすい家なのでしょうか。普通の住宅地にある一軒家で角地です。特に目立った森林もありません。何か良い駆除対策が有れば教えて頂きたいのですが。



リプランホームページより
 
 ついにゴキブリの話題がでてきましたね。申し訳ありませんが、北海道には(今のところ一般住宅地では)ゴキブリがいません。ですからこの点についての情報元が考えられません。ですので、このページをご覧の北海道地区以外のみなさんに駆除の方法をお知らせいただきたいと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。
 

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管理委託会社を変更しました!


<埼玉県草加市瀬崎町・KNさん(会社員・34才 男性)>


110IL417.gif 1.事件概要
 私たちのマンションの管理組合では、このたび、管理委託会社を変更しました。
元の管理委託会社は、新築時の売主系の子会社でしたが、管理委託契約の更新時期を見計らって、まったく資本の関係のない別の管理委託会社と新たに契約を締結しました。
 管理委託会社に対する不満を持っていらっしゃる理事会・組合の方も多いはず。
 そんな方のために、参考になればと思って投稿しました。
 また、管理委託会社の方も、これを読んでよぉぉぉく自戒して頂きたいという願いも込めております。
 
2.物件概要
 土地面積:約1400u
 建物種類および戸数:共同住宅1棟40戸
 構造等:鉄筋コンクリート造・地上8階 塔屋1階建 1棟
 建築面積:約500u
 建築延面積:約2900u
 住居専有面積:約2700u
 その他施設:自転車置き場、2段式駐車場、9人乗りエレベータ1基、ゴミ置き場、プレイロット
 
110IL418.gif 3.ことの発端
(こんなことが続けば要注意!)
 
3.1.問い合わせや対応の不誠実
 問題となった管理委託会社B社は、住民側から見ると2つの側面を持っている。  1つは、管理業務の委託先。もう1つは、売主としての問い合わせ窓口(売主への苦情やアフターサービスの問い合わせ)である。次の問題は、ごちらかというと後者としての不満であるが、同じ窓口であるため、若干、混同している節もあるが、そういう体制をしいたのだから仕方がない。(よくあるケース)当新築マンションに入居して1年後の初めての管理組合総会での席上、管理委託会社B社の担当者に対する苦情が続出した。アフターサービスに関する問い合わせの対応がなっていないというのだ。
 
 ・電話連絡しても、担当者がつかまらない。
 ・電話をかけ直すよう伝えても、なしのつぶて。
 ・施工会社や下請会社への電話のたらい回し。最終的に連絡なしの繰返し。
 
 特に奥様連中からは総攻撃をくらっていた。かなり、感情的になっていた方もいらっしゃる。
我が家は、共働きで普段あんまり家にいないのと、不具合が少なかったので、この雰囲気に正直驚いた。
かわいそうなのは、初代理事長で、販売時に「楽勝ですから、理事長をお願いします。」と管理委託会社B社からお願いされていたようだ。なのにこの雰囲気は.....。
 また、管理委託会社B社の担当者は、いかにも経験のなさそうな若者で頼りない感じであり、受け答えもはっきりせず(奥様連中のいろいろな意見を裁けず)、それも反感をかったようだ。
 2回目の総会では、やはり同じような雰囲気となった。
 1年目のアフターサービスの対応が出来ていない部屋があり、1回目の総会と同じような苦情があがった。
 また、2年目のアフターサービスについて、住人から実施のリクエストが上がっているにも関わらず、なかなら実施されず、不満がたまっていたようだ。また、これで、従来の管理委託会社B社は、担当者を変えた。
 2番目の担当者は比較的対応がまともだった。
 その後、しばらく、平静を保った、らしい。(いろいろあったようだが…….)
 
3.2.担当者に素人就任
 4回目の総会で、私も理事の一員となった。ところが、管理委託会社B社の担当者も交代となった。
 3番目の担当者は、親会社M社を定年退職し、子会社である管理委託会社B社に天下ってきた人らしい。
 「これから勉強していきます。」とあいさつし、マンション管理については、どうも素人らしい。
 おいおい、大丈夫か?案の定、事件は後ほど勃発する。
 
3.3.よく変わる管理人と教育の不徹底
 住民との接点となる管理人が、これまた、よく変わった。
 一定水準の作業方法、管理内容であれば、文句をいう筋合いはないが、ばらばらであった。
 良い人も数人いたが、ひどい人も何人かいた。最悪の人は、管理室の奥でゲームをしていたそうだ。
 理事会は、管理委託契約に基づき、是正と教育コースの内容について質問した。
 「教育コースを1日から数日実施しているが、個人差がある。」との回答であったが、それにしては、度が過ぎると思わざるを得ない。
 
3.4.駐車場抽選会のすっぽかし
 敷地内駐車上の空きがあったので、希望者を募集した。1つの空きに対して、複数の希望者がいるらしいと連絡があったので、当日、私も出向き抽選会を行うこととなった。
 管理委託会社B社の3番目の担当者も同席する予定だったが、誰も来なかった。
 結局、私が抽選することになりそうだったが、偶然にも申込は1つのみだった。
 
3.5.空き駐車場の利用促進する気なし
 敷地内駐車場がいつも全て使用されているとは限らない。
 理事会では、空きが発生したら公示する書面を作成し掲示板に張り出すよう何度も管理委託会社にお願いしているが、いつも守られない。
 駐車場使用料は、管理費や修繕費に回す貴重な管理組合の収入源である。空きが発生するということは、収入が減るということであり、管理組合としては痛手である。空きの発生(駐車場使用契約の解約)の連絡が最初に入るのは、管理委託会社B社である。
 どうして、その時に紙一枚を張り出すことが出来ないのか非常に不思議である。
 まるで他人事として認識しているとしか言いようがない。
 
3.6.駐車場使用契約の締結代行作業の失念
 敷地内駐車場が空いたので、希望者が管理人に連絡し、管理人が3番目の担当者に連絡したところ、「理事長に言ってくれ」と言ったという。理事長、かんかん。
 管理委託契約では、駐車場の管理や契約等は、管理委託会社B社にて代行することになっている。
 いったい、何を管理するつもりなのか?
 
3.7.駐車場使用契約の更新をあやうく失念
 私たちのマンションでは、敷地内駐車場の使用について2年ごとに抽選を行い、当選した場合、使用契約を締結し使用を許可される。当選しなかった場合、敷地外の一般の駐車場を個人で探して契約せねばならない。よくあるケースである。
 ところが、契約終了の2ヶ月前を切っても一向に管理委託会社から案内の通知が出される様子がない。
 不信に思ってある理事の奥方が管理委託会社に連絡したところ、契約更改を忘れていたそうである。
 もし、問い合わせをしなかったらどうなっていたのか?私たちは、管理を委託しているのであってそれに対し、多額の対価を支払っている。その価値があるのか疑問を持たざるを得ない事件のひとつであった。
 
3.8.管理組合名義の銀行口座にすると相続税や所得税がかかる?
 管理組合の銀行口座名義を変更しようと理事会で検討していた。
 当管理組合の銀行口座は、昨今問題となっている「管理委託会社名義」だ。
 通帳を見ると、「XX管理組合代行B社取締役○○」となっていた。
 理事会では、これを「XX管理組合△△理事長」に名義変更するようB社に依頼した。
 回答は、なんと「そうすると△△理事長に相続税や所得税がかかりますよ。」との回答だった。
 理事会でも下調べしていたが、そんな話は聞いたことがなかったので、驚いた。理事長は、念のため、銀行や税務署にまで電話で確認したそうだが、鼻で笑われたそうだ。理事長、かんかん。
 なお、回答したのは、4番目の担当者で、この人は、なんと営業課長だった。(3番目の担当者は、理事会からの要請で変更して頂いたばかりだった。)
 
3.9.理事会に出席する意志なし
 管理委託契約では、理事会の運営サポート等の業務も行うこととなっているが、理事会に参加する意志はまったく感じられなかった。
 1ヶ月に1回程度、理事会が実施されるが、「どうぞ勝手に」って感じだった。(理事会の年度後半は、管理委託会社変更の議論だったので、こっちも呼ぶことはしなかったが…..)
 ちなみに、新しい管理委託会社は、毎回出席している。
 
110IL419.gif 4.新管理委託会社との契約締結まで
 
4.1.まずは情報収集
 こんな状況にあって、理事会としては、管理委託会社変更を検討せざるを得なかった。
 まず、他のマンションで、管理委託会社を変更した事例はないか調査した。
 ここで奥様ネットワークの威力発揮。すぐ、見つかって、その時の議事録等をとりよせた。
 ちなみにインターネットも検索したが、そのような事例はまだなかった。
とりよせた議事録等から、やらねばならないことを決定した。
・住民である管理組合員の意識の確認(合意形成)
・現行契約自動更新の保留
・管理規約変更の必要性有無の調査
・複数の管理委託会社の見積り取得および比較検討
・管理組合としての意志統一(合意形成)
・臨時総会の実施
・新たな契約締結
 
4.2. 住民である管理組合員の意識の確認(合意形成)
 理事会としての方針を書面に記し、アンケート調査を実施した。
 その結果、概ね現行管理委託会社B社に対する不満が募っており、最終的な手段として変更もやむなしという結論にいたった。
 
4.3. 現行契約自動更新の保留
 現行の管理委託契約は、2年ごとの自動更新となっていた
。  そして、「契約終了日の6ヶ月前」に書面で「更新しない旨の通知」をしない限り、さらに2年間自動更新となるものだった。
 「契約終了日の6ヶ月前」までには、あと40日程度しかなかった。
 現時点で理事会の判断のみで「更新しない旨の通知」は行えないため、とりあえず、「更新について1ヶ月前まで保留させてほしい」旨、通知した。以外にもOKの回答を書面で頂いた。
 この時点では、B社は私たちの動きについてまったく危機感を持っていなかったようだ。
 
4.4.管理規約変更の必要性有無の調査
 特に管理規約の変更は必要なかったが、管理委託契約の締結・解除に必要な管理組合員の必要議決数を4分の3以上から、2分の1以上に変更した。半分以上の住民が不満を持っているなら変更できるようにした。
 なお、このとき、情報収集を行った他の2、3のマンションの管理規約では、すべて2分の1以上で変更できるようになっていた。
 ちなみに管理規約の変更には、4分の3以上が必要であった。これは、他のマンションも同じであった。
 
4.5. 複数の管理委託会社の見積り取得および比較検討
 次の基準で見積り取得先の選考をした。
 ・業界の中でも上位にランキングされておりかつ会社の規模等からして安定している会社
 ・中途からの管理委託契約に関して、十分な体制でバックアップできる会社
 ・マンションの建物部分(長期修繕計画を含む)についてコンサルティングができる会社
 ・委託費用が現管理費収支の範囲で可能な会社
 ・日常管理業務がしっかりしている会社
 上記を考慮しつつ、あまりたくさん見積りをとっても混乱するだけなので、近所のマンション等でも管理を行っているC社とT社および、一応現行のB社から見積りを取得することにした。
 
 C社とT社の担当者に来てもらい、現状の不満や今後の要望をじっくりお話し、見積りを依頼した。
 以前より要望が多かった管理人の時間延長を追加する以外は、ほぼ現行と同じ内容で見積りを取得した。(B社には、管理人の時間延長の見積りのみ依頼した。)
 こちらで管理業務の委託内容の仕様が完璧に作成できればよかったのだが、そんなノウハウもなく、現行の仕様書を渡して作成してもらった。
 C社、T社ともに独自の仕様書と見積り書を作成してきた。エレベータ保守費や2段式駐車場保守費など、現行では管理組合と直契約となっている部分を、管理委託会社が請け負う方式をとるため管理委託費に含まれることになったり、なかなか単純には比較がしにくいものであった。
 各社の仕様および金額等を表に作成しなおし、比較できるようにした。
 結果は、各社とも金額的にはそんなに違いはなく、誤差の範囲でおさまる程度だった。
 そんな状況の中、理事会では、次期管理委託会社をT社に絞った。その理由は、次のとおりだ。
 ・3人1チーム制をとっており、担当者がメイン1名、サブ2名となる体制であること。(ようは、1人で10顧客づつ担当せず、3人で30顧客を担当し、それぞれメインとサブを決めているということ)
 
 ・仕様書の内容が他と比較して明確であること。
 ・誠実であったこと。話をした営業担当者は、みな話が上手で調子がよく、聞いているとここちよいが、仕様書には書いていないことが多かったように思う。(そうは読み取れない。)
 しかし、T社の担当者は、出来ないことは出来ないとその理由をはっきり説明し、無理に顧客を獲得しようとはせず、逆に誠実さが伝わってきたように思う。(そう見えた)
 
4.6.管理組合としての意志統一(合意形成)
 C社、T社の仕様書・見積り書について、各社から管理組合員全員に対して説明させた。
 また、理事会での判断について説明した。
 その結果、最終的にT社への変更を前提に仕様の最終的な詰めを行うこととなった。
 
4.7. 臨時総会の実施
 とにかく、4分の3以上の議決数をかき集めるのに奔走した。戸数が少ない分だけ、1戸の欠席が響くのだ。
 合意形成はできたとは言え、やはり最終的には投票になるため、理事会メンバーはひやひやしたものだ。
 最終的には満場一致で可決された。
 
110IL420.gif 5.ふりかえって
 今回の騒動をふりかえってみて、そもそも何が問題なのか考えてみた。
 
5.1.購入者は販売時点で管理委託会社を選べない
 まず、売主の子会社が販売時に必然的?強制的に管理委託会社になること事態に問題があるように思う。
 少なくとも購入者側に選択の余地はない。このような形態では、甘えが発生するのでは当たり前ではなかろうか?V  ようは、競争がないからだと感じる。
 建築業とは別の、一線を隔した独立系の建物管理のプロがいてもいいのではないか?と真剣に思う。
 業界のサービス内容のランキング等がない(?)こともこの状態を助長させている原因かとも考える。
 
5.2.管理委託業務とアフターサービスの窓口兼任
 また、さらに、その管理委託会社が売主への苦情やアフターサービスの窓口を兼ねていることも問題をさらに悪化させているように思う。
 本来、住民になりかわって管理を行うべきものが実際の補修や工事の手配を行うため、工事の不備や瑕疵を指摘することを実施できないでいる。しょせんは同じ穴のムジナなのである。
 少なくとも補修工事等を実施して、工事内容が不備のためやり直させていますなどの連絡は受けたことがない。
 いつでも一発で完了している。住民からの指摘があるまでは….。
 
5.3.いったいだれが全体をみているのか?
 最後に建設業界は、下請け孫請けの関係が多すぎる。
 少なくとも、売主>売主の窓口会社>工事業者(下請け)>工事業者(孫請け)……となっており、購入者から見るといったい誰が実質的に全体を管理しているのかわかりにくい構造となっている。
 よって、たらい回しの事態が発生しているのではないだろうか。購入者側が個人ではなく、企業等であれば、また、対応が違ってくるのだろうか?
 
110IL421.gif 6. 最後に
 本当は、こんな面倒なことはしたくなかった。でも、せざるを得なかった。
 現在、管理委託会社を変更して約1年経過するが、苦労して変更してよかったと本当に思う。
 住民側で心配していたことの一つに、「アフターサービスはどうなるのか」という不安があったが、これは引き続きB社が担当している。あいかわらず、もたもたしている状況であり、改善されているとは言いがたい。
 これに対して、管理委託業務は、T社に変わった為、非常にスムーズに進んでいると感じる。
 少なくとも理事としては、そのすすめ方、アドバイス、ノウハウ等すべてに関して、プロだなと感心させられることがある。
 その差は歴然としている。
 アフターサービスは、うちのマンションでは5年で終わるが、管理業務はマンションがある限り継続されるものである。
 これらをはっきり切り離して考えたとき、本当によかったと思えてくる。(今のところ…)
 
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