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暖房パネルから漏れた液の木材への悪影響は?


<石狩市樽川・OMさん(会社員・35才 男性)>


110IL365.gif  私は某輸入住宅大手メーカーS社の住宅を平成10年12月に新築し暖房設備はM社製のセントラルヒーティングにしました。入居して1週間ぐらいしてからのことです、2階の暖房パネルが暖かくならないのに気がつきメーカーの担当者と暖房設備屋さんに点検してもらったところパネルとパネルの間の配管に釘がささり、その穴から緑色の不凍液が漏れていました。
 メーカーの部長さんが謝罪してくれて、前面的に補修するということで不凍液がしみ込んでいた断熱材及び木材を交換してくれたのですが、1部分、家の躯体に関わる個所はどうしても交換できないということでした。部長さんが言うには、不凍液は多少木材にしみ込んでいても問題ないので大丈夫ということですが、やはり不安です。
 ぜひ、専門家の意見をお伺いしたく投稿いたしますのでよろしくお願いします。



お答えいたします。
森永エンジニアリング札幌支店・岩井伸行
Morinaga Engineering Co,.Ltd Sapporo Branch
Nobuyuki Iwai
Fax:+81(11)2519814

ご心配されているのは、不凍液が原因で木材が腐ったりしてしまい、その結果として家の寿命を縮めてしまうことではないかと思います。そのようなことが起こる可能性があるのかどうかを検討してみました。
 
1.不凍液の成分
セントラルヒーティングの循環水には一般に不凍液が使用されています。ここで一般に不凍液と言われているのは原液を水で30%前後の濃度に薄めたものですので、不凍液の大部分である約70%は水ということになります。この原液の主成分は「グリコール」という一種のアルコールです。緑色なのは色素で着色しているからですが、この色素は蒸発しないので、乾燥後も緑色は残ってしまうと思います。
 
2.不凍液により木材が腐る心配はあるか
(1)不凍液そのものが木材を侵す(ダメージを与える)ことは考えられるか
強い酸やアルカリなどは木材を侵す場合があります。しかし、不凍液に含まれている「グリコール」は、木材に多少しみ込んだだけでは全く問題はありません。
(2)不凍液が多少しみ込んだことにより木材の腐食を誘発するか
木材は含水率の高い(水分を多く含んだ)条件に長時間さらされると、腐ってしまうことがあります。
つまり、木材が腐るかどうかのポイントは水分です。
上で述べた通り、不凍液の大部分は水分ですので、問題の箇所は不凍液がしみ込んだために 表面は一時的に多少水分を含んだ状態であったと考えられます。「グリコール」そのものには水分を呼び寄せる作用がわずかにあるのですが、補修を行ったということですので、現在は木材は確実に乾燥していると思われます。従って、木材が腐ってしまうような含水率の高い条件には今後はなりませんので、不凍液が木材の腐食を誘発するということは考えられません。
(3)過去に同様の原因により木材が腐食した事例はあるか
調べてみましたが、そのような事例は見当たりません。
 
以上より結論として、不凍液が木材に悪い影響を与える心配は全くありません。
 

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間取りばかりに目が行って…


<大阪市住吉区・MMさん(主婦・35才 女性)>


110IL366.gif  去年の11月に建売住宅を契約しました。フリープランだったので契約前は夫婦でいろいろ考えてプランを決めたのですが、今、建築中の家を見てショックで眠れない日が続いています。24坪の土地、北向き、三方を他の家に囲まれたところに建てるのだから、何よりも日当たりを一番に考えるべきだったなあと後悔ばかりしています。間取りプランを考えるときは、部屋の広さばかり気をとられていたための失敗です。もう、どうにもならないことですけど悔やまれます。



敷地を読む、ということの大切さ。
建築家の団体・日本建築家協会北海道支部
/住宅部会会長・染谷哲行(アルクム計画工房TEL011-281-1515・主宰)

 Mさん、お気持ちお察しいたします。
 どうしても間取り優先になってしまうものなのです。大学の建築科の学生に教えていても、ついついどんな建物を作ろうか、ということにエネルギーが集中してしまいます。そんなとき、ある住宅作家の話をすることがあります。「その人は、住宅の設計を依頼されると、まずその敷地にパンと牛乳を持っていき日がな一日、ぼーっと座っているそうだ。そうやって一日の一日のうつろい、天気の変化、四季の移り変わり、道路の往来、ご近所の関係などを、それこそ一年間じっくりと観察して、それからやっと、どんな家にしようかなと考えはじめるそうだ。」
 そこまでやるか、できるかは別として、とても大事なことだと思います。私たち建築家も、経験や想像力を駆使しながら「ここは雪が吹き溜まらずに、落ち着いた雰囲気になりそうだから玄関が良いかな。この辺が一日中日当たりがよいので居間にしようか、子供たちが裸足で走り回れる庭と一体になったら楽しそうだ。隣家の間から朝日が差す食堂にするとさわやかな一日が始まるぞ。ここは少し床を上げると見晴らしが利いて風通しの良いデッキが出来そうだ。ここはお隣さんの窓があるから採光窓にしよう。……そんな風に敷地から教えられることがたくさんあります。開口部も、その目的によって使い分けが必要です。景色・採光・通気、それから家の目鼻立ちにもとても左右します。せっかく作る家ですから「ステキな家ですね。」と言われたいものです。
 限られた予算、敷地を最大限に生かすためにも、敷地から学ぶものは多いはずです。太陽や風、お隣、道路など、自分たちの思うようにはならないことは、それを生かすしかありませんからね。Mさんも気を落とされず、ご近所つきあいの仕方、カーテンや観葉植物の工夫次第で、より良くなることもあるはずです。
 まずはせっかく出来上がってくる家をかわいがってください。
 

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擁壁付き高台崖地の中古住宅、購入の判断ポイントは?


<横浜市・OCHIAI(会社員・30才 男性)>


110IL367.gif 1. 中古物件での質問です。
 (Date: Mon, 18 Jan 99 15:01:31)
 築10年、K工務店 設計・施工の住宅ですが、外観の壁にひびが約20箇所あります。基礎部分にも幾つかのひびのある物件です。建物の価格、大きさ、間取り、環境ともに100%満足できる物件なのですが、外観の瑕疵が気になります…。おそらく、外観の問題が無ければ、私の手の届かない物件だと思います。仲介業者(三井のリハウス)さんの話では、盛り土の土地が施工時にまだやわらかく建物が外側(がけ地のひな壇)に2cmほど沈んだ事が原因で建物が外側に引っ張られて、外壁にひびが入ったというのですが……。
2cmの傾きについては、修正作業を終え、盛り土の土地も年月がたち、落ち着いているそうなので、これ以上、大きく沈む事は無いでしょう!と言っていますが、ほんとうのところ、私も素人なのでよくわかりません。内装は、あまり住んでいなかった(貸家)らしく新築並に綺麗です。(雨漏り・柱の歪み・床の傾き・亀裂など、ほとんどナシ)このような物件には手を出さない方が無難だとは思いますが外壁以外は、ほんとうに満足のいく物件です。外壁についても現在、K工務店にて補修中です…。この物件はお買得なのでしょうか
?アドバイスをお願いします。
110IL368.gif 2. 高台ひな壇の土地排水パイプから水が。  (Date: Thu, 21 Jan 99 10:22:34 )
 高さ7〜8mの擁壁で、水抜き穴の正しく配置されている土地なのですが、一番下に細いパイプのようなモノ?があり、(天気のつづく今日になぜ?)水道の水漏れのように、水がポトポトと滴っていました。水が垂れている敷地は勿論、他の人の土地です。(なぜか、そこにはバケツがあり水がいっぱい溜まってました。)
このように、自分の購入したい土地の擁壁について水道管の配置など調べる必要があると思いますがアドバイスいだだければ…と思います。また、擁壁についての、耐久性・メンテナンス(金額)など簡単な基礎知識についてもお聞かせくだされば幸いです。



アドバイスいたします
回答者 HQ住宅研究所 FAS本部 代表 福地脩悦

110IL369.gif 1. 崖地の段地造成区画を購入する場合は、その敷地を擁護する擁壁の強度確保と排水処理がなされているかどうかを調査しなければなりません。さらに隣接する敷地、特に購入敷地より高い位置にある敷地の状態も、自分の購入予定の敷地と同等の強度確保や排水処理がなされていなければなりません。特に裏側が未開発の山になっている場合は、大雨の際の山崩れの恐れがないかどうかもしっかり調べることが大切です。
質問の購入予定敷地の擁壁の高さ、隣地の状態が掌握出来ませんので断定出来ません。しかし、現在の住宅の壁や基礎の亀裂を気になさっておりますが、1mm程度の亀裂でしたら、モルタルやコンクリートの収縮クラックと言って、通常でも発生するクラックです。2ミリ以上のクラックですと構造クラックといって深刻な問題を持った亀裂と思ってもよいと思います。 築10年前の住宅において、両端で2センチ程度の勾配がつく場合は、普通の平坦敷地においてもよく見られます。多くの場合10年以内で地盤が落ちきますますので、販売者がいっている事もうなずけます。
大規模な造成地においては、指導機関の開発行為申請と認可と検査がかなり厳密に行われておりますので、ずさんな造成工事は出来難い制度になっております。いずれにせよ、高台の造成地に住まいを構えるという事は、日当たり、景観、通風などののメリットが得られる反面、坂道の通行難度や敷地擁壁の崩壊などのリスクを抱えます。
多少費用はかかりますが、客観的な立場で検証してくれる、家屋調査士や不動産鑑定士などの専門家に調査依頼をする事も良いかと思います。意外と掘り出し物なのかもしりません。
 
2. 排水パイプから水が!
 
排水パイプから水が出ている事は、暗渠の排水作用が働いている事になります。そこら水が出なければ、いずれその擁壁は崩壊してしまいます。下部のパイプからの水が出ている事も正常です。土地の造成後、地下水や浸透した水の流路が定まり、その先に擁壁の排水パイプはあった場合、かなり継続して水が滴る場合があります。また、質問のように、上下水道の漏水も全く考えられない事ではありません。しかし、擁壁の排水パイプから水が滴るだけの漏水は、かなりの量でなけば、多くが地中へ浸透するものです。したがって上水道の漏水調査もそんなに難しい事ではないと思います。上下水道管理者が無料で調査をしてくれるはずです。
 
★関連質問や追加質問がございましたら、回答者・福地さんのFAS本部のホームページにアクセスし、福地代表に直接お尋ね下さい。もちろんリプランに今まで通り質問しても構いません。 HQ住宅研究所FAS本部ホームページ
http://www2.hotweb.or.jp
電子メール fasnet@hotweb.or.jp
 

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「念願」が「がっかり」に。
雑な工事のマンションの不満


<横浜市磯子区・Tさん(会社員・28才 女性)>


110IL370.gif  去年、マンションを購入しました。当時、建物は完成はしていなく、モデルルームを見ての購入でした。そして完成し、入居となったのですがドアや床がほこりや汚れでひどかったり、ドアに接着剤があちこちに付いていてふいても取れなかったり、枠が傷だらけだったり、ちょっとへこんでいたりしています。
 また、キッチンは周りのシリコン(ゴム)の塗り方が雑ででこぼこになっていたり、小さな穴がたくさんできています。入居前に内覧会があったのですが、30分という時間だったので隅々まで見ることが出来ませんでした。しかし実際に住んでみると、色々なところが雑に作られているのが分かってきます。初めての購入でよく分からないのですが、何処のマンションでもこのくらいのことはあるのでしょうか?細かいところでも、業者に言えば直してもらえるのでしょうか??念願のマンション購入でしたが、実際に見てがっかりしてしまいました。高い買い物なのに……。



リプラン編集部より

 こういう不満を自分でため込んでいる理由はありません。文面からだけではどの程度の不具合であるかは、確認することは出来ません。ですから具体的な事柄のいちいちには判断基準を示すことは不可能です。ただ、「はじめてでよく分からない」というのは住宅を手に入れる人の半分くらいはそうでしょうから、それを遠慮する、黙っている理由にするのはおかしいです。納得できないものはきちんと相手にその意志を伝え、可能であれば補修してもらい、「こんなものですよ」というのなら、同様の例のお宅を見せてもらって確認されるくらいの行動力を発揮すべきではないでしょうか?
 こうしたあいまいな状態は、自分自身のためにならないと思います。これからも、いろいろな消費行動をとられるときに「賢い消費選択」を身につけるためにも、良し悪しを自分自身で判断できるためにも、よい勉強の機会だと思って販売業者さんに掛け合ったらよいと思います。いかがでしょうか?
 

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