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「全館空調システムなのに夏暑くて耐えられません」への私の意見<OB技術者さん(自営業・62歳・男)>
設備の技術者から見ると、問題の本質から離れたところで議論しています。空調システムは建物や部屋の冷暖房負荷に応じて容量が決められ、機器が選定されます。断熱性・気密性が高くても低くても、建物の情況に応じた設計を行い、機器選定に誤りがなければ、省エネルギー性は別として、きちんと冷房できるはずです。「この全館空調システムは、気密度が2以下でかつLow-eガラス必須とのスペックになっていることがわかりました」とありますが、機器の冷房能力から逆算すれば、の話でしょう。初めから「M社の複層ガラス+気密度3.3」に見合った空調システムを設計してあれば、問題ないはずです。
「電気メーカーの全館空調システムを入れるための必要条件を満たしていない設計をし、施工したハウスメーカに対して、気密度2以下への改修工事、Low−eガラスへの無償交換は要求できるのでしょうか」の質問は本末転倒です。建物が先にあって、それに見合った全館セントラルシステムを取り入れるのです。冷房が効かないから何とかしろという要求はできますが、空調システムに合わせて建物を直せなんて、ナンセンスもいいところです。もちろん、そんな要求はできないでしょう。 そもそもまず初めに、竣工後、最初の夏はどんな具合だったのですか。最初から暑かったのでしたら、ハウスメーカーにはどのように対応してもらったのですか? アフターサービスの窓口は当然ハウスメーカーなのに、なぜそちらに苦情を言わないのですか? 冷房が効かないのは瑕疵なのに、5年もたってからホームページで電機メーカーを探して、直接苦情を言うのも珍しいことです。普通は竣工時にハウスメーカーだけでなく、空調施工業社のサービス担当者がわかっているはずです。また、最終的に電機メーカーに責任があっても、ハウスメーカーに解決を求めるべき問題であり、回答者のおっしゃるように筋違いです。質問の情況から判断して、何かハウスメーカーに苦情を言えない事情があるのではないかと余計な想像をしたくなりますが、いかがでしょうか。設計時のいきさつとか、工事中の設計変更等、竣工時のクレーム対応情況とあわせ、本当のところを聞かせてもらいたいです。 なお、蛇足ですが、冷房時の室内温度条件は外気温度33℃の時26℃程度です。機械に余裕がない限り、22℃にはなりません。同様に非常にシビアーな設計で余裕がない場合は、外気温度が上がれば室温も上がります。外気が37,8℃で冷えなくても、設計条件が明らかにされている場合は瑕疵とはいえません。 また、空調設備はきちんとメンテナンスされていないと、機能低下が起こります。フィルターの清掃はきちんと行われていますか。今年の夏の(室内の)あまりの暑さには、経年変化による機能低下の分もあるものと思われます。 ハウスメーカーとのいろいろないきさつがないのならば、「冷房が効かない」の一点に絞って改善を要求するべきでしょう。山田設計さんの提案も一案です。 2002/10/12 「全館空調システムなのに夏暑くて耐えられません」へのアドバイス |
「外壁の色が希望と違っている」への助言<匿名さん(会社員・41歳・男)>
私もまったく同じ経験をしました。結論から言うと、サンプルを見るときは、晴れた日に実際の現場にサンプルブロックを置き、5〜6メートル以上離れて見るということです。ショールームや部屋の中ではまったくだめです。必ず離れて見る(できれば10メートルくらい)必要があります。ベージュ系の色の場合、色の濃さは塗装されてから時間とともに変わってきます。私の感覚では、半年くらいで5パーセントくらい薄くなるようです。オレンジっぽいとか黄色っぽいなど、色相も微妙ですが変わってきますが、これは、サンプルそのものにも言えることで許容範囲としなければいけません。経験上、以上のような確認の仕方でほぼ塗装後の色が予測できます。
私の場合の失敗は、ショールームでサンプルを見て外壁の吹き付けの色を決めましたが、半分は住宅メーカーの助言もあり、過信してしまったことにあります。その助言のうち「塗ったあとで濃くなる」というのは、まったくの間違いだったようです。色の感覚は人によって様々ですから、あまり人の言うことだけを頭の中で信用しないことです。 また、「80万のところを60万で……」とありますが、私の場合、標準的なリシンを希望の色で塗り替えて20万でした(一般的な木造2階建て)。外壁塗装で思った色にならなかった家を見た悲惨さは、今でも忘れません。 |
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