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網入りガラスのひび割れについて<MEさん>
住宅クレーム110番 さま
私もガラスのひび割れで悩んでいます。投稿されていた方(「網入り窓ガラスのヒビ」)と同じように、古い賃貸マンションの3階で、その窓は真東を向いています。日当たりは南ほどではありませんが、これから夏にかけては朝、まぶしさと暑さで目が覚めるほどです。うちの場合、網ではなくワイヤーが上下に入っているだけなのですが、1メートルほどのひび割れを発見し、管理している不動産屋さんに替えてくれるようお願いしてみました。 しかし、太陽の熱によるもので、こちらの過失ではないということはすぐわかっていただけましたが、替えても同じだからとやんわり断られてしまいました。とはいえ、割れてから替えるのでは、万一ケガでもした場合、保証してもらえるのでしょうか? 今はまださわっても段差なく、大丈夫そうではありますが、どのような状態になったら替えてくれるようお願いしたらいいのでしょう? アドバイスいただければ幸いです。 お答えいたします 一級建築士事務所 Office SAM 白鳥勝文 (北海道建築士会 余市支部青年委員) 電話:0135(22)3080
網入りガラスは、確率的には少ないようですが、割れることがあります。特に天窓や南面窓に多いと聞いています。これは簡単に施工業者の責任、メーカーの責任とはなかなかならないのが実情ですので、ユーザーご本人で修理することになると思います。
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屋根裏の換気・通気層について<大阪府大阪市・トーマスさん(41歳・男)>
今、木造3階の家を在来工法で建設中です。屋根の構造は、150ミリのタル木に棟換気が装着されております。内部の天井は、屋根勾配で室内からグラスウール100ミリで断熱していますが、軒下には、通気用の網・がらり等が付かないそうです。工務店の話によると壁(サイディング)に通気層を取るので、軒下はいらないそうです。これで、1階〜3階まで壁の通気層で屋根まで抜けるのでしょうか? 僕としては、ベランダやサッシもあるので、通気がそこで切れてしまうと思います。だから、軒下にも通気用の入り口を取ったほうがいいと思うのです。3階を快適に過ごすためには、両方あったほうがいいのでは? どうでしょうか?
回答いたします HQ住宅研究所 FAS本部 代表 福地 脩悦
質問者のおっしゃるとおりです。もともと外壁の通気層は、断熱材の吸い込んだ湿気を排出したり、外壁材の乾燥維持などを目的に設置されます。外壁の通気層は外壁の下部と上部の両端が外部に開放されていて、その役割を果たします。基礎の部分から、小屋根、ベランダ、軒天の付け根で開放されなければなりません。
また、屋根の通気層は、夏場の日射熱を自然通気層から排出する大きな目的があります。そのために軒下には、棟換気口の量に見合う(同等)大きさの空気取り入れ口が必要です。一般の住宅の屋根タル木は、通常45ミリか60ミリです。本件は150ミリのタル木を使用してるということですが、その150ミリそっくりが屋根通気層であれば、軒下換気口と棟換気が有効に機能することでしょう。十分な小屋換気を促すには、その150ミリくらいを必要とします。 ★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。アドレスは http://www.fas-21.com/ です。もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。 |
RC造の外壁について<北海道(道東)・S.Aさん(会社員・40歳・男)>
来年、住宅を新築しようと考えています。構造はRC造(柱・梁・床)と外壁および間仕切り壁(木造)の混構造で建てたいと思っています。
外部の仕様は、 (1)柱・梁:コンクリート打ち放し(50ミリ打ち増し)+透明保護塗料 内断熱FP板50ミリ (2)外壁東・西・北面:サイディング+空気層(通気層ではない 上・下部RCの梁がある)+FP板25ミリ+木軸組(グラスウール100ミリ充填)+防湿層+プラスターボード+クロス (3)外壁南面:羽目板+空気層+RC壁(南面のみRCの壁を作る)+内断熱FP板50ミリ+木下地+プラスターボード+クロス 外壁部分の断熱・結露について上記の仕様で建てた場合、問題ないでしょうか。 お答えいたします 住まいを科学する技術集団・新住協メンバー 須藤建設(株) 副社長 須藤芳巳 ホームページ:http://www.sudo-con.co.jp/
外部の仕様の(1)から(3)の記載から簡単に詳細図を書いてみましたが、やはり断熱欠損になるようです。基本的にRCの建物は外断熱にしないと梁と床の取り合い部分等、どうしても断熱欠損の部分が出来、熱の損失・内部結露を防ぐことは難しくなります。RCで建てるのであれば、外断熱工法をおすすめします。外断熱工法の仕様で一番バランスの良いものは、コンクリートでFP板をサンドイッチした工法です。要するに外断熱のFP板の仕上げをコンクリートとし、躯体と同時打ちする方法です。この方法であればコンクリート打ち放しにすることが可能になり、仕上げは化粧として板を張ることもできます。
今回の建物は断熱の考え方も、RCの内断熱と木造の軸間断熱の混合になっていますが、構造、工法、断熱を揃えたほうが、コスト・耐久性のバランスが良くなると思いますが、いかがでしょうか? 構造のある部分がコンクリート(耐火建築物)と木造では、火災保険、借り入れのときの査定が不利になり、また、アフターメンテにおいてもコンクリートと防火サイデングでは、建材としての耐久性が違うこと、仕上げとしても塗り替え時期等のバランスが悪く、短期的にも長期的にも問題があると思います。今回、混構造にする理由は何ですか? コストも含めてメリットが考えられませんが? 住まいは、プラン的にも構造的にも、そして断熱的にもシンプルが一番と思います。あらためて、RCの外断熱か木造の建物をおすすめします。 |
NPO住宅110番はリニューアルいたしました。 |