住宅クレーム110番
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 わが家は、築4年。ヒナ段の下段で、1区画に4軒(両隣との間隔は30センチと140センチくらいです)建っています。木造3階建て建売住宅(ヒナ段の一部分が車庫になっている)、ベタ基礎で基礎は作られていますが、基礎の下は、半分が土で、もう半分はコンクリート(車庫部分)です。床材との隙間が25センチほどしかありません。通気口なし。床下点検口、和室、床下収納庫など、床下を見る方法がありません。家の裏は、40センチくらいの幅の通路にそって古い側溝があります(家より40センチ高くなっている)。その側溝に、裏のお宅の石垣からにじみ出ている地下水が、一年中たまっている状態です。裏の基礎部分と通路は防水コーティングしてあり、その基礎部分のコーティングがすごくふやけて(?)ベコベコになっています。工務店に連絡してみてもらったら、基礎の表に張ってあるのはベニヤ板だから腐っても大丈夫と言って修理してくれません。影響が心配です。工務店は、裏の地下水が基礎の下までしみ込んでいるので、側溝をふさいだほうが良いといっていますが、不動産屋に聞くと「ふさぐことによって地盤に変化がおき、地盤沈下した家があっ たからやめたほうがよい」と言っています。どうしたらよいのか悩んでいます。
 あと、家の外壁と基礎の継ぎ目部分からキクラゲをブヨブヨにしたようなキノコが生えていました。どう対処したらよいでしょうか。シロアリの群飛も家の周りで、3年連続で発生しています(毎年、駆除業者に薬剤散布してもらっているのですが…)。土壌がいつも湿っているせいだと言われました。
 良いアドバイスがあったら、よろしくお願いいたします。

 文面だけで詳細を把握できませんが、側溝が家より高いというのはヒナ段式の造成地の事情があるものと思われます。施工業者が言う、基礎の表面にベニヤ板を張ってその上を仕上げるなどという方法は、通常、考えられない方法です。ましてベニヤ板が腐っても良いという理由も不可解です。さらに、ふさいでも良いというのも、側溝が機能をもっていないものと思われます。通常では側溝をふさいでしまえば、不動産業者が言うように、その水が基礎の下に浸透して、地盤に変化をもたらす場合もあり得ます。深刻な状態が垣間見られるのは、基礎と土台の間がぶよぶよとなり、キノコ状のものが生えていることにあり、確実に土台が腐食しているものと思われます。一刻も早く、畳を剥いだり、床に点検口を設けて、まず床下を確認すべきでしょう。床下の一部が腐食菌に侵されているような感じがします。腐食部分を撤去改修して、床下を乾燥状態に改善する必要がありそうです。また、上の段の浸透水を床下に浸透しないように側溝を取り払い、暗渠を埋めるなどの対策が必要となる場合もあります。まずは、床下の状態を確認することから行動すべきでしょう。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。 アドレスは http://www.fas-21.com/ です。 もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。



 いつも熟読させていただいております。さて、このたび現在の古い家を取り壊し、新築することになったのですが、土地が傾斜地なので土を入れて平らにすることになりました。その際、取り壊す家の瓦やコンクリートをガラとして土に混ぜ込んでしまえば、廃材処理費用も安くなるよと言われています。住宅の土台として用いる土は、畑などのフワフワした質の良い土よりも小石などが入った土のほうが適しているため、ガラを混ぜ込んだほうが良いとのことです。でも、近所のおじさんはやめたほうがいいと言っています。どっちがホントなのかよくわからないので、アドバイスいただけたらと思います。よろしくお願いいたします。

 瓦やコンクリートの廃材を敷地に埋め込む方法は、通常でも行われている方法です。最近は廃棄物処理法の関係でガラの処分に相当の費用がかかるため、敷地に埋め込む手法が多く採用されています。その場合、木材や建材などの切れ端など、不純物を完全に取り除くことが前提です。また、しっかりと点圧して地盤を固めなければなりません。畑などの土を埋め込むより、雨水の浸透性を高める効果があり、しっかりとした管理施工を行えば問題はないと思われます。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。 アドレスは http://www.fas-21.com/ です。 もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。



 匿名さんの「マンションで耳鳴りのような音」についてお話したいと思います。
 高気密だったら、サッシュから風は吹き込むのはおかしいと感じませんか? 戸建ての、今はやりの高断熱・高気密以前から、マンションでは立地条件の騒音クリアと建物の高さからくる風圧強度の関係で、水密の高いサッシュを使わざるをえませんでした。ですから、よほど台風時のような強風や高層階でない限り、風の吹き込みで常時、音が聞こえるというのはちょっと異常な状況と思います。普通、低層のマンションでも発生しやすい「サッシュまわりのピーピー音」は、換気扇を回している際の給気不足です。法的に必ず、150φの給気口は取り付けられていますが、これ1ヵ所ではレンジフードの強運転で給気量が怪しくなり、同時にトイレや浴室等の換気扇を作動させると、玄関ドアや調整のよくないサッシュの隙間から空気を吸い込み、ピーピー音が聞こえるようになります。デベロッパーによっては各居室に給気口を設けている会社もありますが、全換気扇の同時作動には対応できる給気量は満たしていません。匿名さんも一度、次のことを確認してみてください。
  1. 換気扇を全部止め、サッシュのクレセント(レバー状の鍵の事)を閉めて、音がするかどうか確認してください。
  2. 音がしないことが確認できたら、次に換気扇を順にレンジフードからトイレ、浴室と回してみてください。これでピーピーがしたら、給気不足ということになります。換気扇を回す際は、細くサッシュを開けておくしか手はありません。
  3. 1の段階で音が聞こえた場合は、やはりサッシュから風が吹きこんでいるということになりますから、サッシュの調整が必要となります。分譲であれば、売主にアフターサービス基準に従って補修要望を出せば、対応してくれると思います。賃貸であれば、貸主に相談するしかないと思います。私たちのホームページでもこの点に触れていますので、ご参考まで。 http://www.ne.jp/asahi/houtec/office/

2002/05/04 マンションで耳鳴りのような音が…




「NPO住宅110番より」
 掲載中の「マンションの床の構造について本当のこと教えてください」について、すでに掲載済みの回答とは違った見地での、以下のようなアドバイスが寄せられましたので、掲載いたします。それぞれのアドバイスを参考にしていただけると幸いです。

 板橋区KNさんの「マンションの床の構造」についてお話したいと思います。
 基本的に、床の騒音基準は軽衝撃音(物を落としたり、歩く足音)がどれだけ伝わるかを数値で表したものですから、同じ数値であれば直床でも二重床でも同等と考えて良いのですが、それ以外の騒音伝播について、やはり二重床のほうが空気層を持つ分、優れていると考えられます。そもそも直床の採用のきっかけは、いかに低い階高でマンションを造り、狭い敷地でぎりぎりの容積を取り、住戸数を増やすかを模索したデベロッパーの経済効率の結論です。本当は、高い階高でゆうゆう造るのがやはり良いはずです。戸建の某メーカーが「天井が高い家に大物が育つ」なんてCMをやったから、マンションも天井を高くせざるをえなくなったんですね。これは当時、話題になった本当のことです。ですから、直床はおおむねリビングルームが多く採用され、その階下の部屋のリビングの天井も直天にして、天井高2500ミリ以上、目いっぱい取って開放感を演出しています。しかし、寝室などは直天、直床を採用していないデベロッパーは多いのです。なぜでしょう? やはり、遮音性が心配なんですね。テレビを見たり、食事をしたり、暗騒音レベルの高いリビングではできても、静粛性を要求される寝室ではやりづらいのが実態なんです。ですから、音にナーヴァスな方は、やはり二重床をチョイスすべきだと思います。それから、コンクリート左官仕上げをしてクロスを張る直天、コンクリートにセルフレべりングや左官仕上げをしてフローリングを張る直床、どちらも工精度は下地を組む二重天、二重床より劣ります。出来栄えを気にする方もやはり二重床・天をチョイスしたほうが無難でしょう。蛇足ですが、直床のふわふわした感触が好きではないという方もいらっしゃるようですから、モデル等で足ざわりをよく確認してください。
 直床、直天の話は私たちのホームページにも書いてあります。よろしければ、参考にしてください。
http://www.ne.jp/asahi/houtec/office/




 隣の方が、100万で買うと言っているとしたら、手数料以外、正味100万で売ったらどうですか。もし、20年間わからなかったとしたら、ただに成っていたかも知れません。





 金網入りのガラスは、建築基準法上、延焼のある部分に使用します。金網が錆びることは、一般にはありません。そのままにしておくと、ガラスの爆裂現象がおきます。金網に錆がつくことで体積的に許容せず、ガラスにヒビが入ります。
 たぶん、その業者さんは小口を密封しないまま現場に運び、取り付けたと思います。
 私個人は以下のように考えますが、少なくとも増改築相談員(倫理憲章があります)、チラシで安い(魚の切れ身を買うわけではありませんから)、ガラスのヒビで業者が即座に動いてくれないところは失格です。残っているのは訴訟です。その業者が信頼できるのかは、パソコンの発達した現代では容易に探すことができます。リフォネットがありますし、全て会社の資格を証明してくれます。
 一番大切なのは、お客さんとの信頼関係です。また、合う業者を探しましょう。先ほどの業者で無理ならば、販売主と交渉してください。それでもだめなら、私しども、建築士事務所協会へご一報ください。



<〜NPO住宅110番より〜ここに寄せられたご相談へ、読者のみなさんでご意見・アドバイスをいただける方、メールをお寄せください。>

 2年半ほど前に新築マンションを購入しました。このマンションは北側に公園があり、大きな建物が100メートル以上先までありません。それぞれの階のエレベーターホールである共有部分は、建物の中にあるのではなく、吹きさらしとなっているため、強風を伴う雨の時、場合によってはエレベーターホールが雨水で濡れてしまったり、エレベーターの扉に雨水がついてしまうこともあります。そのため、エレベーターに雨水が侵入したりしたこともあり、管理組合の総会でも何らかの設備の対応をするべきか、問題提起されました。対応案として、北側の壁をある程度ふさぐことや、エレベーターの際の両サイドに何らかの壁を作り、直接雨がエレベーターの扉に当たらないようにする方法などがあがっていますが、具体的な意見がまとまっておりません。小学生の低学年以下の子どもや幼児もいることから、共有スペースであるエレベーターホールに、エレベーターに直接雨が当たらないようにするついたてを作ることについては、子どもがぶつかってケガをすることなどの心配もあり、話が進んでおりません。
 同じような経験をお持ちのマンションにお住まいの方や、対応をされた経験をお持ちの方のご意見、アドバイスなど、ぜひお聞かせいただきたいのですが、よろしくお願いします。
 整理しますと、1)エレベーターの扉に当たる雨の対策、2)その対処方法で有効な手だて
 以上よろしくお願いいたします。




<〜NPO住宅110番より〜ここに寄せられたご相談へ、読者のみなさんでご意見・アドバイスをいただける方、メールをお寄せください。>

 実家の両親が、築28年の木造住宅をリフォームしようと考えていたところ、ある大手住宅メーカーから、モデルホーム建築募集のDMを受け取り、応募しました。総額、5200万円の住宅が、1棟のみ2700万に、それに外れても4000万で建築できるといいます。
 これは、よく言われる、おとり商法でしょうか。
 担当の営業の方も大変熱心で、好感は持てますが、今から2ヵ月後には着工すると、1日おきに両親宅を訪ね、そのペースの速さに両親は疲れてついていけないと言っています。
 今日は、もう辞退しようかと言い出しました。5200万も4000万も妥当な価格なのかどうかわかりません。当選すればいいのですが、外れた場合、やはり取りやめたほうがいいのでしょうか。




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※このページはリニューアル前のもので、回答の中には十数年以上前の情報もございます。技術は日々進歩していますので、その点をご理解の上参考になさってください。