住宅クレーム110番
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 新築マンションの内装クロスの汚れについてアドバイスしてください。
 新築マンションで、周りは国道と高速道路が隣接する環境で、T社製の24時間換気システムを導入しています。しかし、内装のクロスや部屋にある全ての物に汚れが付着してしまい、黒く変色し、困っています。マンション施工業者は何もしてくれず、T社さんも機械は問題ないとして、部屋は黒くなる一方です。部屋の湿度や換気方法・空気洗浄機導入等、これ以上、部屋が黒くならない方法はありませんでしょうか?




 わが家は、平成13年3月に建売住宅を購入、入居しました。家には、リビングに大理石(クレママーフィル:スペイン製)が使用されています。家は、木造の在来工法で、床暖房になってます。また、補強のための大理石の下にメッシュのネットが敷いてあります。
 まず、入居してすぐ目地がポロポロと落ち始めました。そして、7月には1枚、大理石の角(5センチ×5センチの二等辺三角形ほど)が割れ、12月には2枚目が割れました。また、入居してから今まで、特に床暖房を使用して消したあと、床からメシメシという音が頻繁に鳴っています。
 この件を販売会社に言って見解を求めると、輸入代理店から「1トンに耐える」といった内容の公的機関による検査結果が提出され、販売会社と共に「日常一般の生活では割れない」との一点張りです。「普通に生活して割れた」と言ってもダメです。この件の、先方の解決方法として、割れた部分の交換、目地の打ち直しとなっています。そして、「目地の打ち直しをすれば割れない」と言ってます。
 しかし、同じ仕様の家がもう1軒あり、そこは現在10枚以上割れています。また、その家は、1枚割れたところを去年交換したのですが、すでにそれも割れています。
 このような状態なので、販売会社の補修内容は到底、納得行くものではありません。それに、大理石はコンクリートの下地ならわかりますが、普通の在来に使用することはおかしいと感じています。実際、床下にもぐって見ましたが、子どもが歩いただけでも振動してます。また、子どもが小さいため、ケガをすることも懸念しています。
 以上から、私は販売会社に大理石から他の床材への変更をお願いしていますが、話が前に進みません。今後どう進めたらいいのでしょうか。アドバイスよろしくお願いします。

 「販売会社に大理石から他の床材への変更をお願いしていますが、話が前に進みません」とありますが、なぜ進まないのか書いておりません。何が問題点なのか、その原因と責任はどちらにあるのか、または両者の責任割合がどのくらいなのかを明確にしないと、なかなか前に進みません。

■考えられる原因
 大理石の下地が木造で、しかも床暖房を使用しているとのこと。最悪のコンビネーションだと思います。わざわざ説明するまでもありませんが、床暖房によって下地の木材は乾燥収縮を繰り返します。それに接着されている石材は伸縮はほとんどありませんので、弱い目地部分にひずみが現れます。通常はコンクリート下地に張りますが、どうしても木造下地に張る場合は、まず、下地部分がたわまないよう頑丈な下地にしなければなりません。小さなたわみなら石材の裏に張られているメッシュで何とかしのげますが、大きなたわみだと石材自体が割れてしまいます。それと目地部分はセメント系ではなく、弾性系(シリコーンシーラント等)の目地にしないと、小さな振動でもすぐ割れます。

■解決方法
1. 石をやめて、床暖房対応のフローリングやカーペットなど別な素材に替えてもらう。
2. そのまま石を張る場合は、たわまないように頑丈な下地にし、弾性系の目地にする。

 問題点や解決方法がはっきりしても、床を石材や床暖房にしたいきさつ、それを決定した理由などが、原因と責任問題にからんできます。「日常一般の生活では割れない」と言っているのはその通りなんですが、下地がたわまないことと弾性系目地が前提で、床暖房までは日常一般に入るかどうかです。「同じ仕様の家がもう1軒あり」と書いてあり、同じ現象が他の家でも起きているみたいなので、この文面を見る限り、業者の知識や経験、技術不足のような気がします。



 店舗付き住宅を考えています。薪ストーブを置きたいので、床はテラコッタタイルもしくは素焼き風タイルにしたいと考えています。30センチ角で1枚2.5キロほどあると聞きましたが、施工する場合、基礎や下地にどのようなことをすれば良いのでしょうか? 坪数は15坪ほどです。工費などもわかると嬉しいのですが…。
 よろしくお願いいたします。

 薪ストーブを設置する床は、不燃材(タイル張りやレンガ敷き)で仕上げていただきます。今回計画中の床は30センチ角のタイルとお聞きしているので、問題はないと思います。
 基礎や下地については、いろいろな条件をお聞きして決定する場合が多いのですが、薪ストーブの重量は100〜300キロと、とても重いです。薪ストーブの周辺にレンガを積んだ壁を設けられると、さらに200〜300キロ重みがかかります。1平方メートル程度の場所に最大約600キロの重みがかかるため、条件が許すのであれば、コンクリートの床(スラブ)を下地にタイルを張ったほうが無難だと思います。もし、コンクリートの床(スラブ)にできなくて、木下地組となった場合、建てられる建築業者の方に相談して、下地の間隔を狭くしたり、下地材を大きくしてもらい、補強することによって、コンクリートの床と同じような構造を保つことが考えられます。
 いずれにしても建築業者の方に、「薪ストーブを置きたい」「その重量は最大600キロ程度になる」と伝えていただければ考慮してくれると思います。また、薪ストーブを設置する際の費用ですが、一般の住宅に付けられる場合の平均は、ストーブの機種や煙突の高さによって異なりますが、工事費含めて60〜70万円くらいが多いと思われます。中には、100万円以上かけて立派な暖炉を造られる方がいますが、具体的にお考えであれば、専門の会社に相談いただくのが良いかと思います。



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 2年前に新築でマンションを購入いたしました。入居時から、「壁が上と下で3センチぐらいゆがんでいる」「クロスの下に直径15センチくらいの穴が空いている」「オプションで頼んだクロスの合わせ目の隙間が0.5ミリくらい空いている」「エアコンの取り付け位置が図面と変わっていて、通常販売されているエアコンでは取り付けができない」「リビングのドアが簡単に外れる」等ひどい状態で、いくつかは修繕をしていただきましたが、今回は、入居時から一番問題になっている隙間風に関してのご相談です。
 私のマンションは、海の近く(海岸まで約1キロ)に建っていまして、部屋は最上階です。それで、冬は特に風が強く、アルミサッシの隙間(合わせ目・上・下・横)からビュービューと音がして、カーテンが揺らぐくらいの隙間風がほとんどすべての窓から入ってきますので、冬の寒い日は全ての部屋のエアコンを全開にしても、部屋が暖まりません。販売会社にクレームを言ったところ、最初は、責任を持って改善します、と言っていたのですが、現在では、有償(50〜70万円)になる、と言って来ています。細かくご説明しますと、最初、販売会社が建設会社に責任を押し付けていたのですが、建設会社がアルミサッシのメーカーの責任者を連れて私の部屋に確認をしに来たりして、最終的に施工上の問題でなく設計上の問題で、強風に対応したアルミサッシが施工されていないという結論になりました。その後、販売会社から連絡がなくなり、結局、有償になると言われました。
 他にもいくつかのクレーム処理が残ったままになっています。どうすればよろしいのでしょうか? アドバイスをお願いいたします。




 はじめまして。私、Mと申します。
 現在、自宅を建設中で基礎部分がほぼ出来上がっている状態です。質問なのですが、基礎から立ち上がっているアンカーボルトが基礎のセンターより15ミリもずれていたり、斜めに立ち上がっている所も数ヵ所見られます。一応、メーカーの営業マンに連絡はしてあるのですが、回答はきていません。
 以前、雑誌で「基礎のセンターにくるのが正しい施工」と書いていました。本当にこんな基礎で大丈夫なのでしょうか。よろしくお願いします。



アドバイスいたします
いずみ建築工房
泉 徹
電話:011(738)2006


ブログ: http://kenchikudanten.way-nifty.com/
建築の不思議な納まり: http://kenchikudanten.way-nifty.com/photos/izumiya_phot/


・アンカーボルトの取り付けについて
     木構造基準(公庫)ではアンカーボルトの経、埋め込み深さ、座金やアンカーボルトの取付間隔基準はありますが、鉛直方向に対する基準やセンターからのズレの許容範囲についての記載は見あたりません。原則的には中心に、垂直に入れるのが基本です。直してもらうことです。

・少し解説
     アンカーボルトが13φだとすると、それの穴あけのドリルは15φとなるわけで、直径に対して2ミリの余裕となります。コンクリート基礎にアンカーボルトを埋め込む手順を追ってみると、布基礎にコンクリートを打設し、天端を均し、コンクリートが凝固する前にボルトを差し込みますが、このとき、コンクリートが柔らかければボルトを何かに仮止めしておかなければ、自重で傾きます。公庫のコンクリートの基準は低いので、ボルトを仮止めしなければ傾く可能性は高く、さらに疑うとコンクリートに加水した可能性もあります。
     次にボルトと土台の関係ですが、力学上、応力は材料の中心軸を合わせるのが基本ですから、少なくともボルトの経以内に納めるのが常識と判断します。ボルトの傾きが1〜2%の傾きであるなら、ボルトとボルト穴の中で処理できますが…。5〜10%になると土台の材料(繊維方向)に別な力が加わるので、抜直しケミカルアンカーで取り付け直すのが望ましいところですが、アンカーボルトに対する引き抜き計算、斜めになって繊維方向に対する低減率を確認し、計算上、安全であれば良いのですが、やはり適切な施工をするのが肝要です。



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 5階建て分譲マンションの5階に住んでいます。新築で3年前に購入しました。入居当初から、トイレを流す時のゴボゴボゴボッと引っ張られるような騒音に悩まされています。5階に住む他の住人にも確認したのですが、「そんな音おかしいよ!」と言われます。確かに、普通はこんな音しませんよね。10回に1回くらい、音がしない時もあります。他の投稿などを読ませてもらいましたが、アフターサービスの方は「通気の空気量を調整する」という対応を昨年末に2回したようです。入居当初からクレームをあげているのに、3年目にやっとです。しかし、状況は変わらずでした。
 昨年秋頃、内視鏡で内部の様子を撮った時は「報告書」と題して「異常がみつからないので今は手の施しようがありません」というものを渡されました。はっきり言って、何が正常な状態なのか、写真を見ても私達には正直わからず、反論のしようもありませんでした。とにかく直してください!と引き続き、お願いはしています。
 先日はさらに、パイプスペースから配管の外観写真を撮りに来ました。そろそろ結果報告が来る頃なのですが、誠意ある対応をしてくれなかった3年間の恨みもあり、絶対に泣き寝入りだけはしたくありません。結果報告を見せられても、きっと素人にはわからないと思うのです。何かこちらから「ここはどうなってるの?」とか質問をするポイントがありましたら、ぜひお聞かせ願いたいです。不動産屋の関連会社であるアフターサービス企業の調査ではなく、第三者に有料でも調査して欲しいとも思っています。
 よろしくお願いいたします。




 豊島区のハウテックさん、アドバイスどうも有り難うございます。
 現在避雷針の方は、
●避雷針ポールの中間に、アングルという錘を取り付けて振動の周波数を変える
●ポールに鉛シートを巻き付ける
●避雷針固定ベースと基礎の間に防振ゴムを挟む
等の処理によって、伝わってくる音はかなり低減しました。

 しかしまだ強風時には音が気になるので、ゴムを取り付けたハンマーで避雷針を叩いて室内での音を測定していただいた結果、特に60ヘルツ前後の低い周波数の振動が伝わってきているということがわかりました
(もちろん可聴範囲外の低周波も響いてはきているらしいです)。
 低周波領域の振動を減衰させるのはなかなか難しいらしいのですが、対策として、ハンマーで叩きながら錘の位置を調整する、錘を追加する、防振ゴムを追加するなどの対策が施工会社から提案され、現在、補修待ちといったところです。ご指摘のように防振ゴムを挟むのはアンカーの長さが問題で、施工会社では「ネジ山を2巻き半は残したい、それ以下になるとボルトが弛んでくるなど経験的に安全性に不安が残る」とのことです。
 この補修で私が一番気になっているのは、防振ゴムの耐久性の問題です。施工会社によると、使用している防振ゴムの材質は、工場などで使うような経年劣化の少ないものとの説明なのですが。施工会社は避雷針に質量を加えるという方向で対策を立ててきているのですが、ポール自体を軽いものにするというような方法もあるのですね。
 とにかく、ここまでやってもらうだけでも、時には担当者を怒鳴りつけたり、泣き落としたり、ねばり強く交渉を重ねて2年以上かかりました。その経験から、ここに投稿される様々なトラブルを抱えた方々の心労などお察し申し上げます。仕事を抱えながらの不動産会社との交渉は大変でしょうが、頑張ってください。かく言う私も引き続き、しぶとく折衝していく所存です。

 昔は、避雷針はエレベーターの屋上の機械室の横などにへばり付けて設置される例が多かったらしいですが、エレベーターの進化により機械室が必要でなくなり、居室の屋上に直に自立式の避雷針が設置されるにつれ、こういった避雷針の振動に関するクレームも増えてきているようです。特に風の強い川沿いのマンションの購入を検討されておられる方などは、ご注意を。

 長くなりましたが、以上、取りあえずご報告まで。

2002/04/13 「避雷針の振動音で悩んでいます」にアドバイス
2002/03/23 「避雷針の振動音で悩んでいます」について
2001/01/20 「避雷針の振動音で悩んでいます」へのアドバイス感謝
2001/01/13 「避雷針の振動音で悩んでいます」への私の意見



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