住宅クレーム110番
投稿ページ続きです
<〜NPO住宅110番より〜ここに寄せられたご相談へ、読者のみなさんでご意見・アドバイスをいただける方、メールをお寄せください。>

 ある夜、新築購入して2.5ヵ月のわが家に到着したら、カーポート/玄関が粉っぽく汚れており、よく見たら玄関ドア横の隣家との境界フェンスが付いていました。粉っぽく見えたのは、コンクリートが生乾き状態で散乱しているからでした。おまけに車タイヤ横には長さ5センチの釘まで落ちていました。境界フェンスから車まで約39センチ、玄関ドア周辺にはもらったばかりの電動自転車、植木鉢等も置いてあり、大人が作業するには相当無理があっただろうと想像できます。
 翌朝、改めて現場の悲惨さを目の当たりにし、急いでバケツ/デッキブラシ/割り箸で3日間掃除しました(共働きなので朝6時半から必死で自転車とカーポートのコンクリ剥離に挑みました)。その結果、難度の腱鞘炎にかかり、ギプス生活を送っています。住建会社に連絡しても「現場を見てみないとわからないので、一度うかがいます」と言ったきり音沙汰なし。フェンス工事をした下請け会社は4日後にタオルを持ってお詫びに来られ、工事状況の説明をしてくれましたが、それを聞いて寒気がしました。
 大量の生コンが敷地内に散乱したので玄関前から電動自転車/車に向けて放水(わが家の水道で)したが、公道に面した部分は凍結の恐れがあるので、そのまま放置したというのです。1月10日前後は春の陽気と連日ニュースの冒頭で話題になるほどなのに、凍結?では納得できるはずもありません。施主(隣家のご夫婦)は知らない間にやられたことなので関係ないと、まったく顔を出しません。わが家は新興住宅街(16区販売、うち2軒は別住建会社利用)で、隣家の完成がわが家より2ヵ月遅かったので足場が外れてからフェンス工事実施で同意していましたが、なんの予告もなく着工するなど許されるのでしょうか? ちなみに隣家引越し初日に、エアコン室外機をわが家の玄関ドアの真横80センチの位置に設置し、挙句の果てには壁(エアコンホースを通すために開けた)が車を直撃しました。ご意見をお聞かせください。




<〜NPO住宅110番より〜ここに寄せられたご相談へ、読者のみなさんでご意見・アドバイスをいただける方、メールをお寄せください。>

 最近、隣地に新築した家の屋根(三角屋根の横張りのトタンのタイプの角)からの雨水(雪解け水)が、風のある日、私の家の玄関ドア付近にしぶきとなってかかってきます。こういう場合、相手側にそれを改善することを求めることができるのでしょうか? 雨降りのときはウチにも雨が降るのでいいのですが、雪解けのときは、晴れているのに家の玄関先だけ濡れているので気になります。




<〜NPO住宅110番より〜ここに寄せられたご相談へ、読者のみなさんでご意見・アドバイスをいただける方、メールをお寄せください。>

 竣工1年3ヵ月のマンションに住んでいます。引っ越して近隣に挨拶に行ったところ、一番気になっていた上の住人は、若い共稼ぎの夫婦で「うちは夜に洗濯するので、うるさかったりしたらおっしゃってください」と言われて、その人柄にほっと胸をなで下ろしました。洗濯機の音などは全く聞こえず、夜と週末しかいないお二人は普段からも足音に気を使ってらっしゃる様子が、下にいてもよく理解できる住まい方です。集合住宅の住まい方の見本のような方々です。
 ところか、ひとつだけ……。建具を閉める音がものすごく響くのです。それも10時以降のことで、0歳児のいるわが家はその頃、非常に静かにしているので、殊の外よく響きます。特に和室から物干しに出入りするときに、障子を閉める音が乾いた甲高い音となって、わが家の和室、LDKに響きわたります。ともすれば子どもの寝ている寝室にも響き、目を醒ますことも……。おそらく、その音が階下にこのようにまで響いていることはお二人共気づいておられないと思います。
 今でも十分気を付けて貰っている上に「うるさい」とは言いにくくて、思案しています。かといって、ゆくゆく和室を子ども部屋にする計画なので、こんな音がすると、さらに目を醒ましてしまうのではないかと将来の心配までして気が休まりません。
 普段から階下に対して、物音にとても気を付けている方がもしそれ以外のことで苦情を言われたら、どうでしょう? 反感を買うのが怖くて言い出せずにいます。苦情を言われている側のご意見をお聞かせいただけたらと思います。




 マンションのベランダのクラックで悩んでいます。
 新築のマンションに入居し、3ヵ月くらいで、内側から外壁までのひび割れを1ヵ所発見しました。外壁(タイル)の浮きも見られ、落ちる危険性もあるということで変性シリコン注入の補修を行いました。
 しかし、その後5ヵ月で、大小合わせて、8ヵ所ほど(約0.07ミリ〜0.2ミリ)のひび割れが見つかりました。販売主=施工業者にクレームをつけたところ、乾燥収縮によるもので、特に問題はない(補修しない)という回答。ベランダ上部からは、白い液体も流れてきています。雨ざらしで雨水がしみこんでいくのを見ると「問題ない」と言われても、不安に感じてしまいます。
 そこで、質問なのですが、乾燥収縮によるクラック(ひび割れ)は、そのままにしておいて本当に大丈夫なものなのでしょうか。また、新築を買って1年もたたずに、10ヵ所ものひびが入るのは、正常な状態なのでしょうか(販売主=施工業者は「普通、このくらい、ひびが入るものだ」と言っています)。
 教えてください。よろしくお願いいたします。

 あまり感心しない販売会社=施工会社と思います。私個人の意見ではなく、いくつかの、書籍を引用したいと思います。
 まず、監理技術者テキストから、「昨年、トンネル内で発生したコンクリート塊崩落事故をきっかけとして、トンネルだけでなく、マンションなどのコンクリート劣化問題までマスコミにとりあげられ、建設工事の施工技術に対する信頼性が問われることとなりました」。次にコンクリート技士テキストから「コンクリート技術の頂点は世界の最高水準に高まっていても好況時には工事量の膨張に伴う底辺の拡大において、また不況時にはコスト削減の影響を受けて構造物の品質低下が憂慮されているのが、厳しい現状であろう」
 ご質問の中にあります白い液体は、たぶんエフロレッセンス(コンクリート中のアルカリが空気中の硫酸分と結合して出来た硫酸ソーダ)と考えられます。コンクリート構造物は、いかにひび割れを防ぐかにかかっているかといっても過言ではありません。普通の言葉で言うと、ひび割れが入る、雨水が浸入する、鉄筋が錆びる(コンクリートはアルカリ性なので、ひび割れが入らない限り錆びることはありません)、いつの日にか崩壊する、という重大なことです。まず、管理組合(あなたも一員です)に相談しましょう。ひびが0.2ミリもあれば重大なことです。「普通、これくらい、ひびが入るものだ」という施工者は勉強不足か費用を掛けたくないのかどちらかです。こういうケースを瑕疵(かし)工事といいます。早めに手を打つべきでしょう。管理組合から業者へ、だめなら、管理組合連合会へ(あなたのマンションが加入していれば…です)。
 タイルの補修の件ですが、変性シリコンは防水材料です。これだけでも、業者のレベルがわかります。処置の仕方ですが、クラック(ひび割れ)にはエポキシ系を充填してクラックをとめます。タイルの件は、外壁=共用部分になりますから、個人での対処はできません。管理組合の問題となります。どちらも共用部分の問題ですから、個人での対処はできません。管理組合の問題です。マンションは戸建て住宅とは異なり、その棟の全員が一つの家に住んでいるのです。自分で解決できるのは専有部分、外壁、屋上などは共有部分で管理組合で解決する部分です。そのことを理解していただきたいと思います。



 旭川の飯田板金工業といいます。
 この状況でしたら、近くの板金業者にお願いしてみてはいかがでしょうか。しとしと雨では雨漏りがなく、風を伴うと窓枠から漏るとのこと。屋根からの雨漏りではなく、外壁材および屋根板金と外壁材の取り合い部分からと思います。スノーダクト屋根であれば、まれに笠木廻り《屋根のふち廻り》のジョイントからの漏水が1階まで落ちることがあります。コーキングの耐用年数は5〜7年の目安で点検したほうが良いと思います。




 私も去年、建築条件付きの家を購入し、年末に引越しをすませたばかりです。素人ですので、大して参考にならないかもしれませんが、よろしければ聞いてください。
 まず、落ち着いてください。これから何十年もかけて払うローンです。ですから、まず、最初にすることは「着工・建築を急がないこと」です。十分納得しないままで土地の契約をしてしまったのはイタイですが、それは土地の購入契約だけではないですか? 条件付きだと、後で建物請負契約になったり、建売に契約を直したりしますよね。うちもそうでした。もし、土地だけの契約で、建物の請負契約がまだであれば、落ち着いて「建築図書」を要求しましょう。1枚や2枚では済まないはずです。それを用意する時間が稼げます。また、住宅金融公庫をお使いの予定なら、建築確認申請等の書類もあるはずです。基礎着工前の土工事から内装・外構に至るまでの全ての工程に、それなりの図面が必要なはずですから、施主の当然の権利としてコピーをもらいましょう(たぶん、ちゃんと揃っていないと思いますので、なんだかんだと言い訳して、なかなか出してくれないかもしれませんが、堂々と要求してください)。
 また、その間にご近所の本屋さんに行って、建築のハウツー本を立ち読みして「建築図書」や「設計図」の種類について書いている本を探しましょう。そして、施主が何を知っておくべきかをよく勉強してください。3日もあれば、ちょっとした知ったかぶり程度はできると思います。
 あと、条件付き土地の場合、建物請負契約3ヵ月程度の白紙特約がついていませんか? 間取りの打ち合わせ等が進んでも、やすやすと建物の契約をしてはいけません。間取りだけでなく、土地の地盤調査、建材のグレード、基礎工事仕様、建具のグレード・外壁のグレードなどなど…いろんなことが決まらないと、建物のお値段は本来は出ません。ですから、建物のお値段があらかじめ決まっているなら、納得のいく設計ができるかどうかをじっくりと煮詰めてください。設計料もどうせコミなのですから、たっぷりと時間をかけることです。
 そして、急いでやることは「建築監理業者」を探すことです。ネットで検索したっていくつも出てきます。このHPでも監理に関係したコンテンツがありますよね。第三者の監理業者を頼むことで、プロのアドバイスを得ることができます。良心的な監理業者であれば、施主と施工業者と不動産業者の間で潤滑材のように動いてくれます。アドバイスもしてくれますし、何よりもプロとして不動産業者や施工業者と渡り合ってくれます。私も頼みました。諸経費(3万円以下)別で、40万円でした(どこの業者かはこのページでは申し上げられませんが、ネットで探せますよ)。40万円といえばそれなりの金額ですが、坪単価に比べれば安いものです。1坪おうちを狭くするつもり…もしくは地鎮祭や建前を倹約してでも使うべきお金だと割り切りました。満足しています。急いで監理業者さんを頼んで、貰った書類一式をチェックしてもらってください。不備や不審点を見つけてもらえることと思います。

>着工寸前ですが、契約を考え直すことは可能ですか?

 建物の契約が済んでしまっていたら、一方的に解約することはたぶん難しいです。最悪、違約金を支払うことになるでしょう(契約書に書いてあるはずです)。建物の契約がまだであれば、未着工3ヵ月の白紙特約やローン不能時の白紙特約等がついてないかを、土地の契約書を読んで確かめてください。もし、特約がついていたら、どうしても解約したい場合は間取りやなんだかんだでゴネて、土地の契約日から着工まで3ヵ月以上に引き伸ばして、解約を申し出るという手もあります。

>その際のリスクは? 教えてください。

 リスクも土地の契約書に書いてあると思います。私としては、せっかく決心したのだから、あまり解約はおすすめしません。が、「毒食わば皿まで」な形での契約は最悪だと思います。着工してしまうと、業者さんにとっても解約は大ダメージです。おいそれとノーリスクで解約してもらえませんから、気をつけてください。
 相談者さんは「建具や内装の詳細が不明だ」というような点で不信感をお持ちなんだと思いますが、私はそれ以前に、そういう業者さんが、地盤や基礎をちゃんとやってくれるのかどうか危惧します。最悪、内装がボロでも直せます。でも、地盤や基礎が駄目だと、建築としては致命的ですよ。気をつけてください。その代わり、苦労して(業者にもしてもらって<笑>)建ち上がった新居は最高ですよ。建築期間中だけの苦労です。その後の喜びのために、今は頑張る時だと思います。がんばって!


安直にしてしまった契約を解除できないか?




まだまだ投稿ページは続きます 新しい記事    古い記事

NPO住宅110番はリニューアルいたしました。
新たに質問がある場合はコチラからどうぞ。

※このページはリニューアル前のもので、回答の中には十数年以上前の情報もございます。技術は日々進歩していますので、その点をご理解の上参考になさってください。