住宅クレーム110番
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 私は現在、木造2階建て4世帯(完全振り分けタイプ)の1階に住んでいます。入居からかれこれ4年間、2階の住人の騒音に悩まされています。上は若い夫婦で子どもはいません。床はクッションフロアです。2人共、踵からドスンドスンと歩くらしく、ものすごい音と振動で、照明の傘はカタカタ、窓や壁はピリピリいいっぱなしです。その上、床に物を置く時もドッスーンとものすごい音がし、物を引きずる音、スリッパの踵をうち鳴らす音、それが止むことなくひどいのです。不動産会社に注意してもらいましたが、騒音が減ったのは、上が朝起きる時、それも「寝室1室の中だけ」のものでした(上もわが家と同じ位置の部屋を寝室にしています)。寝室を一歩出て、他の部屋へ移動したとたん、上に述べた騒音が始まるので、ゆっくり寝られたことがありません。夜中の1時、2時でも寝室のクローゼットを何度も何度も開けたり、部屋を行ったり来たり、いたるところでドスンドスン、バタンバタンと平気で音を出すので、これまた眠れたものではありません。
 上からの騒音は床に接する部分や壁づたいに下に伝わると聞いたことがあります。木造は2階に住んだ者勝ち、音がするのは仕方ないんだから当然、下が我慢するもので、我慢できないのなら住むな、というような考え方があるとすれば納得ができません。木造なんだから、上に住む人はそれなりに気を遣い、自分たちの部屋の床は他人の部屋の天井なんだということをきちんと理解して、床に接することには注意を払うべきなのではないのでしょうか。このままでは精神的に参ってしまうと思い、悔しいですが、現在引越を考えています。音を第一に考えると、やはりマンションがいいとは思うのですが、払える家賃にも限度があり、アパートタイプの最上階を探していますが、なかなか上の階には空きがなく、1階ばかりです。
 アパートには木造と軽量鉄骨という2種類があるようで、鉄骨のほうが揺れに強い、ということはなんとなくわかりますが、上からの音や振動はどうなんでしょうか。不動産会社の人に聞くと「鉄骨のほうが静か」とは言われるのですが、上下間の騒音に関してはあまり大差ないように思うのです。木造と鉄骨の、上の階との境=天井部分のつくりはそれぞれどのようになっているのでしょうか。木造や鉄骨アパートで床がフローリングになった場合、今よりもさらにうるさくなるような気がするのですが、どうなんでしょうか。
 次に住む建物ではこんな思いはしたくありません。構造の違いをきちんと理解して部屋選びをしたいのです。どうかよろしくお願いします。

 基本的に、軽量鉄骨と木造での上下階の音の伝わり方という点では大して変わりはないと考えたほうが良いでしょう。鉄骨といっても軽量鉄骨の場合は、ほとんど木造と考えてもいいぐらいです。肝心なのは、上階の床の構造と下階の天井面までの間で、防音に対して十分な対策がしてあるか否かです。
 アパート、マンションの上下階の音の問題は、どういうわけか昔はあまり問題にはならなかったので、古い物件で防音対策をしてあるものはまず無いでしょう。新しい物件でも、賃貸アパートの場合、たいていのオーナーは建物のグレードには無関心で、建設費をいかに早く回収するかを最優先します。また、十分な防音対策が施されている物件は、当然そのための建設コストがかかっていますので、家賃に反映されてしまうものかもしれません。
 借りる前に十分下見をして、実際に音の聞こえ方をチェックしてから契約されると良いと思いますが、現在のような大家主導型の賃貸市場では、それもままならないというのが現状でしょうか。親身になってくれる不動産屋さんを見つけ、こちらの事情をよくよく理解していただき、いい物件が出るまで根気良く探してもらうしかないのでは…。



 今度新築をする者です。業者と打ち合わせの際、施工業者から10年で家が壊れるわけがないのだから、10年保証はいいでしょう? コストも高くなるし、いろいろ規格がうるさいと言われたのですが、本当でしょうか?
 言われてみれば確かに、10年くらいで壊れるわけはないような気もしますし、でも心配な気もするのですが、どうすればいいでしょうか? 施工業者は付き合いのある地元の工務店です。

 昨年(2000年)4月に「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)が施行され、住宅の新築を請け負う者は、注文者に対し「住宅の構造耐力上主要な部分等」についての10年の瑕疵担保(10年保証)が義務づけられました。この10年保証のために、直接コストが高くなるようなことは考えられませんし、規格がうるさいから…などと言い訳をするようでは、品確法の意味も中身もきちんと理解していない業者と言わざるを得ません。10年保証をしなくても罰則規定がない。施工会社が10年の間に倒産や解散したあとも保証するものではない。裁判においては瑕疵の立証責任が施主側にある。……と完全に消費者保護の法律とはいえないのが現状ですが。それでも住宅を建てる側にとっては一歩前進であることは間違いありません。ぜひ、この法律を有効に活用してください。
 確かに、たったの10年で倒壊してしまうようなことはないでしょう。しかし、住宅は所詮、人の手でつくるものです。瑕疵(故意ではないにしろ)や不具合などは10年の間にいくつか発覚するものです。「保証なんて固いこと言わなくたって、昔からの付き合いなんだから不具合があればすぐに飛んでくるよ!」という気持ちかもしれませんが、残念ながらそのようなやり方は、もう通用しない時代なのではないでしょうか。



 とても勉強になるので、毎日のように見させていただいております。
 これから新築予定の者ですが、外壁に木を使いたいと考えております。その際、どんな種類の、厚さはどの程度のものが良いでしょうか。費用は一般のサイディングと比べ、どのくらいの差がでますか。また、メンテナンスはどのように行えばよいでしょうか。よろしくお願いいたします。

 新築予定。あれこれ思い巡らす楽しい時期ですね。外壁に使う木ですが、一般的には杉の赤身を板材に挽いたものが使われます。最近では国産材の安定供給が難しいために、北米あたりからの輸入材(レッドシダ−など)が、デザイン、形状もいろいろと流通していますので、全体のイメージに合わせて選べます。厚みは11ミリ〜21ミリ程度まで様々ですが、耐久性は厚ければ厚いほど良いと言えます。
 コストは定価ベースでサイディングが3000円/m2〜6000円/m2。木の輸入材で8000円/m2〜1万5000円/m2+塗装代といったところでしょう。しかし、実勢価格は地方によっても異なります。国産材はうまく手に入れば輸入材よりも安くなることもあります。全体を木で、というと、かなりのコスト高になりますから、部分的にポイント使いするとか、正面だけに使うとか工夫すると良いと思います。
 注意して欲しいのは、木の場合、地域によっては防火指定や延焼の恐れなどの関係で使用が制限されることがあります。その辺は設計の方とよく相談してください。メンテナンスは3〜5年に1度を目安に木材保護塗料を塗ってください。時が経つほどに、サイディングには決して出せない深い味わいがでてきます。



 今度引っ越すマンションのLDKは南に面して横長(8.5メートル)のフローリングです。スペックは、二重床、二重天井、スラブ厚20センチ、フローリング材LL45等級。ただし、天井には、わが家(9階)および上下階とも、中央から少しずれて下がり天井(梁?)があります。通常プランでは和室の境ですが、わが家は続き間に変更しています。
 マンションの騒音問題に関するホームページを見ると、ワイドスパンの間取りでは階下への音が響きやすい傾向にあると書かれています。本当にそうなのであれば、階下へ迷惑をかけないよう、暮らし方にも相当、気をつけなければなりません(小さい子どもがいるので)。どなたか、そういった事例、または対処方法をご存じでしたら、お教え願えないでしょうか。
 
 確かにスパンが長いとスラブの振動が大きくなるということは考えられますが…。二重床、二重天井、スラブ厚20センチ、フローリング材LL45等級というスペックは、防音についてかなり配慮してあるものだと思います。正しく施工され、十分な性能が発揮できていれば、ワイドスパンであることはそんなに気にする必要はないと思います。ただ、それでも音を完全に消すことは不可能なので、気をつけて生活するに越したことはないでしょう。和室を続きの間に変更したとありますが、畳をフローリングに替えたのであれば、どんなに防音性能の高いフローリングでも畳には劣りますので、その点は認識しておいたほうが良いでしょう。



 去年、一戸建てを新築しました。失敗のないようにと、設計事務所に高い設計料を払い、話を進めました。こちらから希望する間取りを提出し、設計事務所のプランを待ったところ、工事開始ぎりぎりで出てきたのが、私が考えた間取りを立ち上げただけのプラン。「工期が迫っているので、早く着工したほうが良い。変更は工事中でも利く」との言葉に乗せられ、いざ始まってからとんでもないことが発覚しました。なんと、見積書を全くチェックしていなかったのです。さらに工事監理はほとんどせず、配管スペースを忘れたり、落雪側に配電盤をもってきて落雪でショートさせたり、屋根につららは出来るし、雪庇で外壁は傷つき、換気口を忘れ部屋中かびが発生し、布団、衣類、畳がぼろぼろ。外壁の通気層内には水が溜まり……。湿度は未だに60%を切ることはなく、窓は結露でびっしり。施工水はかなり減っているはずなのに、この始末。まだまだ信じられないことがたくさんありました。仕舞いには、設計に問題はないとの一点張り。枚挙にいとまがありません。監理料はもちろん払いませんでした。設計料の返還も求めましたが、今度はなしのつぶて。こんな設計士にまさか自分が遭遇するとは夢にも思いませんでした。訴訟問題も多いと聞きます。完全にビジネスと考えているようで、設計者の未熟さを痛感しました。
 夢にまで見たマイホームなのに、愛着が沸くはずもなく、失望感でいっぱいでしたが、今やっと1年半も経って前向きに考えています。残念ながら元には戻らないので…この教訓から、みなさんにお伝えします。
 時間があれば、じっくり研究し、納得するまで絶対に妥協はしないこと。必ず、人間的に信頼できる人、技術力のある業者を選び、作品、モデルハウスには騙されないように自分の目を養うこと。設計士を使うなら、多少高くついても必ず一流の人に。これは絶対です。ちなみに私は、3年勉強をしました。

2001/12/01 「自覚も愛着もわかないわが家」について私の意見」

2001/10/20 「自覚も愛着もわかない我が家」への私の意見

2001/08/25 「自覚も愛着もわかない我が家」のNMさんへ




 私も、今年の4月に某大手不動産会社のマンションを購入した者です。
 大手不動産なので、今話題の「欠陥マンション」ではないだろうと。それに、営業マンの「防音もバッチリです。ちょっとやそっとの音は聞こえませんよ」の言葉を信じて、幸せいっぱいの生活を送っていました。ところが、つい最近、上の部屋に5人家族が引っ越してきてから私の生活が一変しました。毎日イライラしっぱなし。なぜかと言うと、いわゆる「騒音」です。子どもの走り回る音。大人の足音。ふすまを閉める音まで聞こえます。足音なんて、パタパタだったらまだ許せますが、ドン!ドン!ドン! 目覚ましより早く、その音で目覚めます。ただ、先方も悪気があってのことではないだろうなぁ〜。普通に生活しているだけだろうしなぁ〜。と思うと、何も行動が起こせなくています。直接、先方に言うべきか、管理組合を通すべきか、不動産会社にいうべきか……悩んでいます。
 長くなってしまいましたが、今日このHPを見つけて今まで一人で悩んでいたことが、同じ思いをしている人たちがたくさんいるということを知り、少し胸の内がすっきりしました。




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