住宅クレーム110番
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 初めまして。両親が終の棲家にとハウスメーカーで家を新築しました。あちこちバリアフリーを取り入れ、階段も20センチ以下にと頼んで結局18センチで設計しますということだったのですが、出来上がった階段は22センチです。前の家より段差が高く、年寄りには大変きついのですが、その時点では担当ディーラーからは「これでもバリアフリー仕様なんですけどね」という返答しか得られませんでした。そのまま引き渡しとなり、階段のことは点検など機会あるごとに作り替えられないかとメーカー側に相談していたのですが、ハッキリした返答を得られないままで来ました。
 6ヵ月点検の時にはそれまでと違ってお客様相談室の方が来られたので、いつものように階段のことを話しますと、初めて真剣な話し合いの場となりました。後日来られて、あちらの書類にはこちらの階段の要望については明記してあるということと、今の間取りでは階段の作り替えは不可能でどうしようもないということ、根本的解決にはならないが何か良い案を考えておきます、と言って帰られたのですが、現在まで3ヵ月間放置状態で、こちらから何度か電話をしてみても、もう少し待ってくれと言うばかりです。
 作り替えができないのならどうしようもないのですが、この段差では本当に暮らし辛く、何のための老後に向けての新築か分かりません。他にも担当者の不手際でいろいろ不都合があり、両親はすっかり疲れて、もうどうでもいいと諦めているのですが、階段だけは打ち合わせ段階でくどいほど念押ししておりましたし、将来のことを考えても何とかしたいと思っています。
 このような場合、ハウスメーカーにはどのような補償・賠償もしてもらえないのでしょうか。また、この階段は将来リフォームするか、昇降機を付ける他に手はないのでしょうか。それから、身近に相談すればよい機関などあれば、ご教示いただけると幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

 HPはいつも拝見し、いろいろ参考にさせていただいてます。上記がご相談内容なのですが、実はハウスメーカー(というより営業に対してですが。現場の方は建築中、親身になって対応してくださいましたので)にはギリギリになってやっと出してきた最終建築費が、こちらの提示予算を100万円以上オーバーしていたこと、保留にしていた部分が担当ディーラーの一存で決定され発注されていたこと、その他諸々……と契約から引き渡しまでトラブルや行き違いが多かったことや、お客様相談室の方が来られて階段のことを伝えた後、今まで知らん顔していた担当ディーラーとその上司が慌てて来て「○○は評判のいいディーラーなのに…」(当方のせいで成績に傷が付くと怒っていたようです)、「作り替えとなったら会社の全額負担はできないので、お宅にも負担してもらうことになる。その金額はこちらで決定させてもらう」など、散々両親に言って帰ったことなどがあり、不信感と腹立たしさを持っています。
 実は私も自宅療養中で同居しているのですが、両親の年齢のことだけではなく、私が心臓が悪く、階段などかなりの負担であることもバリアフリーに気を使った理由で、それも担当ディーラーには重ね重ね伝えてあります。相手が年寄りとなめてかかっている感じが多分にあり、大変悔しい思いでいるのですが、両親は私が引き渡し前にどうして毅然と抗議しなかったかと両親を叱ったことや、今までのトラブルの対処や失意でグチグチは言うもののすっかり諦めています。病身の上、臑齧りではハウスメーカーからも施主の子どもという扱いしかされていない有り様ですが、私にできることがあれば何とかしたいと思っています。
 愚痴混じりに長々と書いてしまいまして申し訳ありません。お返事お待ちしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 非常にまずいハウスメーカーに頼みましたね。階段は、後から直すのは非常にお金のかかるところです。打ち合わせ段階でも何度も言っていたということですよね。ちょっと 担当者の怠慢もここまでくるとひどいですね。また、階段がプラン上、作り替えれないというのも最初の段階での設計ミスなのかもしれません。直そうと思えば、階段の間口ではなく蹴上げなのですから、階段の段数を増やせるように改修することは十分可能です。ただし、普通の改修の3倍近くの金額がかかりますが? 相談機関は別にないと思いますが、一度近くの設計事務所や建築士の方に相談して見てもらうことも必要です。有料にはなると思いますが。



 4月に主人の実家に引っ越しました。築30年で収納も少ないのでリフォームすることになり、電話帳で調べた近くの工務店に頼みました。5月半ばから工期1ヵ月の予定で契約し、最初は毎日、大工さんも来てくれていました。
 6月の半ば頃、工務店より月末には仕上がりますので残り半分(最初の半分は契約後払いました)入金してくださいと言われ、信用して支払ってから2日に1回、3日に1回と来る回数が減り、4ヵ月経った今もまだ仕上がっていません。お金を払うと来なくなると周りの人に言われ、いつになったら仕上がるのか不安です。
 それとこれだけ工期が遅れると、契約違反で違約金は支払ってもらえるのでしょうか?
 教えてください。
 
 何となくいやな感じがしますね。
 「リフォームの工期が長すぎる」で済めば良いんですが…。「業者にお金を払うと来なくなる」という以前の問題だと思います。通常の契約書には工期が遅れたときの違約金条項がありますので、それに該当するとは思います。しかし、おどすわけではありませんが、もし業者が倒産してしまったらどうしようもありません。お金は払ってしまったけれど、工事はまだ途中! 業者の立場の私が言うのも変ですが、その可能性はあると思います。とりあえずは直接会社に行って、責任者に納得行く説明をしてもらったほうが良いでしょう。目先の引き延ばしには応じないようにしてください。

■転ばぬ先の杖
・上記の業者が資金繰りに困って工期が遅れたとは決まったわけではありませんが、もしそのようなときの見分け方をお教えします。
  1. 契約書に記載した支払日より早くお金を欲しがる。
  2. 約束の日に業者や資材が現場に入らない。(忙しすぎる業者の場合もあります)
  3. 電話をしても何だかんだと引き延ばしをされる。

 もしこれ以外に考えられる原因があるときは、お客様側に何らかの問題がある場合も考えられます。



 はじめまして。
 今回、屋根とベランダと風呂のリフォームをある建設会社にお願いしました。ローンを組む際、屋根とベランダ&風呂を別々に2ヵ所のローン会社でお願いしました。屋根はローンの許可が出たので何も問題なく工事が終わりましたが、ベランダ&風呂のほうのローン会社から許可が出る前にベランダの一部を解体されました。
 結局、ベランダ&風呂のほうのローン会社からは許可が出なかったのですが、この場合、許可が出る前に解体されてしまったベランダの一部は直してもらうことができるのでしょうか?
 うまく言葉がみつからず、説明がわかりにくいとは思いますが、よろしくお願いします。

 お互いがローンの許可が下りることを前提として進んだのだと思います。業者に直してもらうことは可能だとは思いますが、それにともなう工事代金をどうするかですね。そのときの、ベランダを解体するに至った経緯ですが、お客様の了解を得ないで(暗黙の了解も含む)勝手に業者が解体を進めたのかどうかが問題となります。もし暗黙の了解で進んだとすれば、互いの責任割合をどうするかです。一方的に責任を押しつけても、今回の問題が解決できるとは思われません。業者とこの責任割合で話ができれば良いんですが、この文面からだとそれが感じられません。まずは今回の問題の本質を客観的にとらえ、誠意をもって話し合いをしてください。
 相手がそれなりのレベルの会社であれば話し合いで解決できると思いますが、レベルが低ければ、選んだ自分が間違いだったとあきらめるしかないような気がします。



 工務店から購入したのですが、2001年7月29日に引き渡されて、8月7日に入居しました。入居当初から基礎表面にヒビが入っている部分があり工務店に伝えていたのですが、日を増すごとにヒビが増えていきました。9月29日に業者の方が来て基礎表面の塗料をはがしたところ、10ヵ所以上のクラックが発見されました。見た目にも深そうです。約2センチ基礎表面を削りましたが、その奥までまだ割れています。基礎の内側(家の内部から業者の方が入って確認)までは割れてないとのことですが、安心かどうかわからないです。修理方法は、割れ表面にモルタルというものを塗って、その後エポキシ樹脂というものを注入するということです。この対処で強度はクラックが入る以前と同等であると説明を受けていますが、本当に大丈夫なのでしょうか? そして今後もクラックが入らないのでしょうか? メーカーが謳っている100年住宅どころか、100日も住んでいないのに今から心配です。よろしくご指導お願いします。
 その次の日に私自身、基礎内部にもぐって確認したところ、表面だけでなく内部まで割れていました。基礎の根元がかなり濡れていますが、外側の水が基礎の割れ目から浸入しているのではないだろうか?とも思います。前日割れていなかった内側の基礎が翌日割れているということか、業者がとぼけているのでしょうか。被害状況が業者の説明よりひどく進行しているので修理方法を確認しましたが、当初の説明どおりに行うそうです。10月2日に修理方法の説明に再度来る予定です。我が家はべた基礎ではありません。
 
 基礎のヒビ割れにはいくつかの原因がありますが、住宅の基礎で一番多いのが、コンクリートの乾燥収縮クラックというものです。水を使っている以上、水分の蒸発等により乾燥収縮してヒビ割れを発生させるのですが、今回の場合は、それによる場合と、コンクリート打設後の養生期間の不足による強度不足での建込み等による工程管理ミスも起因しているような気がします。どちらにしても実際、現地確認はしていませんが、結構ひどい状態だと思います。
 ヒビ割れ部分にエポキシ樹脂を注入すること自体は一般的には近年多く使われていて、0.2ミリ以下のヒビ割れには無理ですが、逆に1〜2ミリくらいのヒビ割れには有効です。その他、セメントスラリなんかもあるようですが、エポキシのほうが信頼性があります。じっくりメーカーの方と話し合われて、きちっとした対応をお願いしてください。
 


 7階建ての6階・角部屋に住んでいます。東端の和室は、7階のルーフバルコニーの下で、和室のすぐ上の屋根の切れ目は日照権の関係で、斜めにカットされています。ちょうどその斜めになっている部分の真下(15センチくらい)にあたる天井部分からしたたるように結露し、寝室としても使えず困っています。
 先日1年点検の時、業者にそのことを話したら、「斜めの部分は断熱が入れられないので無理」とのこと。そんなことは販売時にはもちろん聞いていないし、ルーフの下の天井が全く断熱処理されていないなんて、どう考えても欠陥マンション!? 何度交渉しても、「手の施しようがない」の一点張りです。本当に今からでは、建物としては何の対策もとれないのでしょうか? とにかく住人としては最大級の換気に励み、防いでいますが、その和室は死んでいるも同然。
 それなりに高い(本マンションの中で2番目)販売価格も付いていただけに、こんな欠陥が発覚した今、その価格はとても妥当とも思えません。また、将来転売するにあたっても、こんな欠陥を抱えていたら不動産価値的にも心配。建築にあたっての判断としては、断熱がなくてもコンクリートの厚さでカバーできるとして、問題ないとして設定した販売価格だったようです。そうでないとわかった今、業者に対しては、どんな誠意ある対応を要求できるのでしょうか?
 とにかく、いろいろな意味で、どうしたものかと悩みまくっています。

 本件、結露の要因ですが、ルーフバルコニーの躯体がヒートブリッジを起こして低温になり、そこに生活空間で発生した水分が凝結して結露になったということだと思います。バルコニーのような突起部分は断熱処理が困難な場合がほとんどで、本件のような結露が多く発生しています。販売側もそんなものなのです…という説明を行っているようです。YTさんの言う、コンクリートを厚くしてもカバーしきれるものではありません。このマンションに本件以外、このような事象がないか調べ、どんな対応をしているかも調査すべきです。
 まず、新築して1年や2年は、コンクリート自体の含水量が多いため、結露がしやすいことも理由になります。この場合、次第に緩和されることも考えられます。また方向が日の当たらない場所の場合、北風などで冷やされ、結露をしやすくする場合もあります。いずれにしても、対応としてはその部分を暖めるような工夫をすることです。簡易的なヒーターを付近に取りつけ、その部分の温度を上げてやりますと結露は起きません。下手な断熱より確実ですので、業者さんも対応がしやすいと思います。厄介なのはバルコニーの上部の防水が不完全な場合、雨水が浸透してコンクリートの含水量が増えて結露をしやすくしている場合も考えられます。この点も点検する必要があります。
 業者交渉は、一方的な要求を突き付けると、約定や瑕疵理由などでかわされてしまいます。感情的にならず、冷静に落ち着いて、業者側が対応できるような落とし所も考えながら行ってください。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。 アドレスは http://www.fas-21.com/ です。 もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。



 大手ハウスメーカーの中古住宅を購入しました。築18年の軽量鉄骨スレート葺きです。住んで10年になるので改修しようと勉強中ですが、大疑問ができ、ご相談しました。
 以前、電気工事をしたとき、この壁は断熱材がぜんぜん入ってないですね…、という言葉を聞いたのを思い出しました。通常、屋根、外壁、床下の断熱材は施工するしないは自由なのでしょうか、あるいは、何か法的にしなければならないものなのか、お教えください。
 あまりに、夏暑く、冬寒いので断熱材を入れて欲しいのですが、メーカーに相談したら、検討するといって帰られました。よろしくお願いします。

 断熱材が入っていないことで法的に責任を追及するには、そこまでの経緯のなかで、その項目についての約束事があったかどうかがポイントとなると思います。本件、築18年、しかも中古住宅の場合において、しかるべき約束事がなかった場合、そのことで販売業者の責任を追及するには大変難しいと思われます。
 北海道、東北以外の地域では、当時、このような断熱材充填に重きをおかない住宅が多く建てられています。建築基準法においても温熱環境は、「おおむね」という表現で、目安を示しているだけで、明確に提示されておりません。昭和55年に省エネ基準が施行されましたが、指導要項であって義務化を促したものではありません。
 本件は鉄骨住宅であり、温熱環境を良好に維持するには難しい状況にありますが、鉄骨住宅の外壁の上から断熱材を敷設して行う外断熱リフォームの手法も開発されておりますので、研究してみてください。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。 アドレスは http://www.fas-21.com/ です。 もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。



<〜NPO住宅110番より〜ここに寄せられたご相談へ、読者のみなさんでご意見・アドバイスをいただける方、メールをお寄せください。>

 ここで相談して良いものかどうか計りかねましたが、投稿してみます。
 マンションの郵便ボックスの盗難で悩んでいます。築2年の分譲マンションに住んでいます。マンション1階の郵便ボックスはダイヤル式で、各戸決まった暗証ナンバーを回して開けるというものですが、最近そのナンバーを回して開けられているということに気がつき、ダイヤルを業者に言って変えてもらいましたが、
わりと単純な暗証ナンバーなので、法則を飲み込んでいれば、またいつかは開けられる可能性は否定できません。
 実際、ダイヤルを変えてからはまだ盗難まではされていませんが、ダイヤルをいじっている様子が毎日か1日おきくらいにあります。1度目のダイヤル錠変更のときは共用部分ということで、管理会社と組合のほうには連絡してます。
 どう対策したら良いものかと悩んでいます。良い方法があったら教えてください。




 私も現在建築中です。非常に不本意な新築結果に終わったようで、とても他人事とは思えません。でも、考えを切り換えてみませんか? せっかく高いお金を出して購入したんです。泣いて過ごしても笑って過ごしても同じだけのローンを払っていくわけなんですから、楽しく過ごしたほうがトクです。
 具体的な不具合は、致命的なものでない限りは対策が可能です。リーズナブルなリフォームができないか、考えてみてもいいと思います。致命的な場合は、愚痴を言って夫婦喧嘩している場合じゃないです。業者と対決です! 気持ち的な不具合は、施主からするとかなり深刻ですよね。せっかくの新築にケチがついたら、そりゃ「まっさらに取り替えて!」と言いたい気持ちになるでしょう。でも、それは気持ちのほうを切り換えて前向きにいきましょう。
 私たちも業者の完全な連絡ミスから、玄関ホールと廊下の高さに20センチも段差をつけられてしまいました。手直しは可能と言われたのですが、建方が終了してしまってからの発覚なので、おっつけの作業をされるのも恐くて断りました。しばらくはへこんでましたが、「玄関に犬を入れたり自転車を入れたりすると考えると、こういうのも意外と使い勝手がいいかも…」と気持ちを切り換えました。特徴的といえば特徴的ですし。他にない施工なんて、ちょっと面白いとも言えるじゃないですか。20センチの段差なんて、バリアフリーの観点から言えばものすごくマイナス点ですが(その点が気がかりで、段差をなくしてもらうように設計してもらっていたんです)、玄関に手すりをつけてもらうことなどでマイナス点を軽減してもらえるように主張していくつもりです。他にもいろいろ細かい不都合はあります。念入りに設計やチェックを行ったつもりでしたが、結局はその場その場で善後策を講じながらの建築になっています。
 無論、全部が全部、いわば消費者の泣き寝入りではいけないと思います。主張すべきは主張して、改善すべきは改善する。投げ出して「お取替」ができるものじゃないんですから、気の持ちようひとつでなんとかしていけるものなら、それでもいいじゃないですか。
 せっかくのマイホームです。愛して大事に使っていけば、絶対にいい点もあるはずですよ。どうぞ、楽しいご家庭になさってください。




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