住宅クレーム110番
投稿ページ続きです
 初めまして。現在進行形で、新築に着手での質問です。
 床材は無垢材にこだわっております。資金面から、パイン材を紹介されております。ただ、柔らかい材質なので傷が付きやすい、シミになりやすいetc、パイン材ならではのお話をしていただきました。リプラン53号では、床材のパイン材使用が目に付きます。
 そこで質問です。普通の生活をして(夫婦2人)、
  1. 汚れに対し、塗れ雑巾掛けは×と言われました。解消法を教えたください。
  2. 日々のメンテナンスを。(例、ワックス=自然、手間少なく、手頃な値)
  3. 実際に生活されている方の、こんな風になっちやった。心配することないよ。生の声を知りたい。

よろしくお願いします。

 健康住宅志向やパイン材の持つ温かさ・柔らかさなどから、床材には無垢のパインフローリングを使いたいという方が増えてきていますが、日常の掃除や手入れについては、当方のお客様には、ドイツ製の天然ワックス&クリーナー(リボス社グラノス)を使っていただいております。これは天然成分100%で、汚れ落としとツヤだしが兼用という経済性もあるものです。普通の雑巾掛けの要領でかまいません。また、チョットしたウラ技ですが、夏みかんなどの柑橘類の皮で汚れをこすり、その裏側(中味側)で拭くと結構きれいになるそうです。
無垢材の宿命でもある収縮による「スキ」は、乾燥期に施工した家では大きな「スキ」は出ません。ただ夏場などの湿度の高い時期に施工した家ではスイてしまいます。が、また次の夏場になると戻って「スキ」が目立たなくなります。
 実際の住まい手の方々は「木は動く、家は生きている」と話されます。キズについても同様で、木の性質を納得されている方が多く、気にされている方はいないようです。大きな傷やどうしても気になる箇所が出た場合は、無垢のフローリングは一般のフロアパネルと違い、埋木や部分張替えができるので、施工業者さんに相談すればきれいに補修できます。



<〜NPO住宅110番より〜ここに寄せられたご相談へ、読者のみなさんでご意見・アドバイスをいただける方、メールをお寄せください。>

 私の住んでいる賃貸マンション(新築)でも、同じような現象があります。芳香剤などは、一切使用してません。トイレの便器以外にもバスタブ、浴室床にもピンクの湯垢?のようなものがついています。ご指摘のようにこすればすぐ落ちるので、あまり気にはしておりませんが。いったい、原因は?
 



 天井壁紙のヒビ割れについて、教えてください。私はマンション(築9年)住まいで、4階建て部分の3階に住んでいます。先日、ふとリビングの天井を見上げると、なんと壁紙にヒビが入っています。鉛筆で書いたようなヒビが斜めに1〜1.5メートル(ヒビの部分に針を刺してみても、ほとんど刺さりません。今のところ、水漏れ・しみ等の実害はありません) 。ほかにもないかと探してみると、ベランダと壁の境に縦に長さ60センチ、幅2〜3ミリ程度の亀裂が入っています(角部屋のため、ベランダの終わり部分がマンションの壁とくっついている)。
 管理会社に相談すると、一度写真を撮って帰り、今度は建設会社の担当といっしょに見にくるといっています。所有者としては、どんなことを確認すればよいのか、アドバイスをお願いします。

 所有者としてはどんなことを確認すればよいのか、とのご質問ですが、クラック(ヒビ割れのこと)は見た目は同じようでも、その原因により軽度なものと、躯体(くたい:建物を支えているコンクリート、鉄筋などで、仕上げ材でないもの)に影響が及ぶ重大なことがあります。
 まず、天井のクラックですが、天井が張ってあるのか、上階の床(コンクリート)に直接クロス(壁紙)を張っているのか確認してください。天井が張ってある場合、上階の床から天井材の吊り下げボード(仕上げ材)にクロスを張っているので、ヒビが入っていたとしてもクロスの乾燥収縮による切れですから、軽度です。この場合はクロスの張替えを行うことになります。
 問題は、上階の床(コンクリート)に直接クロスが張られていてのクラックだった場合です。この場合、コンクリートのクラックによりクロスも切れたことになります。これはベランダと壁の境のクラックと同様、コンクリートクラックである可能性が非常に高く、重大な瑕疵(かし)です。クラックを通してコンクリート内部の鉄筋などを錆びさせ、建物の劣化を早めるからです。特にベランダは2〜3ミリと非常に大きなクラックです。
 建設会社であれば、「クラックスケール」(クラックの幅、深さを測る道具)を持っていますから、直接コンクリート面を測れるまで仕上げを剥いだ状態でクラックを測定させてください。コンクリートのクラックは注入工法などで対処できますので、作業計画書を提出させ、対処作業を要求してください。



 2年前に新築マンションを購入いたしました。7階建ての最上階で、上階もなければ左右隣もない一戸建て感覚??タイプ゚なのですが、完成してから、わが家は一番最初に入居しました。そのうち3ヵ月後くらいに階下の人が引っ越して来て、まるで、わが家の廊下を誰かが歩いているように階下の人の足音がすることに気づきました。半年点検の際に販売業者にクレームを言い、原因と対策を依頼しましたが、最初は、調べますので時間をください。次は、原因がわかりません。気にしすぎ。挙げ句の果てには、うちの妻の耳がおかしいのでは…とまで言い放たれ、私は切れました。「お宅の社長にあなた方がしてきた言動を手紙で書いて送る」と言うと、今まで1年半逃げ回っていたその担当者は手のひらを返したように、設計事務所や床の業者数名を引き連れ、話し合いにやって来ました。結局はっきりとした原因はわからないのですが、わが家にある2ヵ所のパイプシャフトから階下の音が上がって来ているのでは?ということで、パイプシャフトのある壁をあけ、パイプに吸音材を巻き、シャフトの空間にはグラスウールを詰めてもらいました。が、状況は変わりませんでした。この件について良いアドバイスをいただけると、ありがたいのですが。
 あと、もう1件あるのですが、先日TVで欠陥住宅特集がありましたが、マンションの最上階の天井裏にグラスウールがないのは手抜き工事だと言われていましたが、本当でしょうか? わが家にはありません。そのせいなのか、夏場は窓を開けきっていても室温が34℃前後になります。冬場は暖房で暖めても、夜中に起きると深々と部屋が冷えているのですが、これも欠陥マンションのせいなのでしょうか? 妻は半分諦めていますが、私は1年でも早く返済して早くここを脱出したいのですが…。この件についてもアドバイスお願いいたします。
 
 パイプシャフトから排水などの音が聞こえるクレームが相次ぎ、最近のマンションではシャフトの防音工事を行うことが一般的になってきています。遮音は、遮音材の質量(重さ)が大きいほど効果的です。パイプシャフトであれば、グラスウールを使うのは適切と思います。
 問題は大きな質量を持つコンクリートに囲まれていて、階下の人の歩く音が聞こえるとなると、シャフトではなく別の原因があると考えられます。これは、実際にあったことですが、防音の壁であるのに、隣の部屋に音がはっきりと聞こえるということがありました。原因は1ヵ所に小さな穴があいていて、そこを音が通り抜けていたんですね。
 私なりに考えられることは、コンクリート打設の際(工事中)打継ぎ面で密実なコンクリートになっていない部分から音が抜けているのではないか、あるいは、設備配管でタテ抜きの部分の遮音が行われていないなどがあります。
 マンションの天井裏は、一戸建て住宅とは違い、ここ北海道でも、グラスウールなどは敷きこみません。マンションの断熱は躯体(コンクリート)に断熱材を裏打ちしています。また手抜き工事とは、設計図書にうたってあることが実際されていないことを指すので、そのTV番組も何かおかしいですね。



 ポンプメーカーの者です。
 低周波のような音がするとのことですので、おそらくモーターの音なのでしょう。対策としては防音用に被せる箱がありますので(型式によってはありません)、それを被せていただくとマシになります。また、ゴムパッキンでマシになったとのことから、もしかするとモーター音よりも振動のほうかもしれません。一度ゴムパッキンを敷かれたようですが、すぐに対処できて、しかも短期でまた音がするということはあまりしっかりした付け方ではないのでしょう。そのパッキンがずれてきて余計に振動しているので、音が酷くなっているということも考えられます。もし、パッキンで対応するのであれば、30ミリくらいの厚いものをベース(ポンプ、モーターの載っている鉄の板)の下四隅につけてください。その代わり、この場合、配管作業も伴いますので、一時断水になる可能性もあります。配管取り付け寸法が変わってきますので、手間がかかります。
 また、別の方面で考えられるのは、ポンプ部に使用されているベアリングが何らかの原因でダメになってきているということです。この場合は修理です。もし地下に、まず貯水槽があり、そこから上にきている場合は、地下の貯水槽からの送水を水中ポンプにすると、非常に音は静かになります。その場合はタービンポンプというタイプのものを選ぶことと、潤滑油はコスメ油を使用しましょう(たぶん特注になりますが、人体への影響がない油です)。もちろん、ステンレスのポンプで。しかし、この場合は非常に期間・コストが掛かりますので、おそらくは、防音の箱をかぶせ、防振ゴムを取り付けることが一番安上がりで早いでしょう。
 ついでに配管の途中にフレキシブルジョイントというものを取り付けると、配管自体を伝わって来る振動、音をカットすることができますので、この3点で対策されてはどうでしょうか。




 ポンプメーカーに勤めてます。
 ポンプの寿命を延ばしたいのでしたら、極力砂などの異物が混入しないよう心掛けてください。ポンプの寿命を縮める大きな原因は、ポンプ部とモーター部をシールしている(仕切っている)メカニカルシールと呼ばれる部品の磨耗です。ここが砂や、他の異物によりダメージを受けると、驚くほど寿命は短くなります。また、そのシール部に入っているオイルの点検は半年または、1年ごとに行ってください。オイルは微量ずつですが、減ってゆきます。減るとシール部の破損の原因になります。




 あまり聞いたことのない話ですが、よろしくお願いします。
 わが家は、2×4で建築中です。5月頃の棟上げ時、輸入瓦(スパニッシュ瓦)が2ヵ月ほど遅れるということで、屋根にアスファルトルーフィイングを施し、その上に仮の屋根材(外壁ボード)を取り付けて内部工事を進め、そして、瓦がきた時点で取り替えを行うということになりました。
 ようやく瓦がくることになったのですが、業者からの提案で、取り替えに際し、現在取り付けてある屋根材(外壁ボード)の上から輸入瓦を取り付けてよろしいでしょうか、というのです。
 棟上げ時の話では、仮の屋根材を取り外し、アスファルトルーフィングの上にゴム系の下地材を敷き、そして輸入瓦を取り付けるということだったのですが、素人の私としては、即答できませんでした。
 このような施工方法でよろしいのでしょうか、他に良い方法があればアドバイスをよろしくお願いします。また、ただでさえ重たい輸入瓦を仮の屋根の上に取り付けて、屋根材の重量により家自体にひずみがこないか心配です。その辺もよろしくお願いします。

 あまり好ましいことでありませんが、現場の事情で本件のような対応をする場合があり、まったく異常な施工行為ではありません。しかし、業者が施主の質問者に施工方法の是非を尋ねるほうが気になります。
 品確法で、雨漏り事故は施工者の責任であることが法的に確立しており、確認の有無より雨漏り事故の起こらない施工仕様がどんな場合でも前提となります。
 構造的な問題がない場合、仮に取り付けた外壁材は、むしろ外さないほうが良いと思います。外す工事で下地などを損傷する確率が高くなります。本件の場合、その外壁材の上にゴム系(ブチル系)のシートを全面に張りつけることを前提とすべきでしょう。
 構造的に2×4工法は、壁構造といって平均的に加重を支える構造となっており、外壁材1枚くらいの加重で歪みなどのトラブルを起こすことは考えられません。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。 アドレスは http://www.fas-21.com/ です。 もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。



まだまだ投稿ページは続きます 新しい記事    古い記事

NPO住宅110番はリニューアルいたしました。
新たに質問がある場合はコチラからどうぞ。

※このページはリニューアル前のもので、回答の中には十数年以上前の情報もございます。技術は日々進歩していますので、その点をご理解の上参考になさってください。