住宅クレーム110番
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 新居を建築中なのですが、北側の隣家(新築中)が民法を守っていないのでは?と悩んでおります…。
 南側に位置する我が家との境界線から、20センチも離れていないところに隣家の壁があります。その壁はビルトインガレージの側面の壁で、壁の中央は、くりぬいて筋交いを入れることになっているそうです。中央はくりぬいても、両側には80センチ程の壁が残ります。その壁が境界線から20センチほどなのです。もちろん筋交いも。でも相手の建築屋さんは、住居部の壁ではないことと、80センチもあるのに柱であることを主張しています。そのビルトインガレージの上がベランダなのですが、そのベランダを支えるために、壁(柱)は基礎もシッカリ付いています(筋交いを入れるために、くりぬいた所は基礎はありません)。ベランダを支えている以上、立派な構造体の一部であると思うのですが、どうなのでしょう? 柱であれば民法の234条1項は関係ないのでしょうか? また、234条2項を避けるために、2階のベランダはビルトインガレージ上の全てではなく、少し下がった所からベランダにしてると言っていますが、これもベランダの手すりが境界より1メートル離れていないと問題なのですよね?(残りの部分はガレージへの明り取りでパーゴラのような仕上げのようです)
 せっかくの新居なので、揉めたくはないのですが、民法違反ならハッキリ違反であることを伝えたいのです。そして私達の承諾を得て欲しいと思っています。かなりの圧迫感があったので、民法違反ではと思ったのですが、どうなのでしょうか?
 また、相手の建築屋さんの言い分の中に、ガレージ部分は梁を通していない建築部分なので、民法の50センチを守らないで良い…というのも含まれていました。家と合体はしているけれど、ガレージは住居部分ではないというのです。住居部分の梁の位置はチャント民法に触れない位置にあるそうです。梁の位置で民法が左右されることがあるのでしょうか?
 隣家は現在、木造の骨組みが全て出来上がったところです。専門の方のご意見をお聞かせください。他にどう調べたら良いのか、方法もわかりません。よろしくお願いします。

 この業者の説明は、建築基準法の外壁後退の緩和、基準法上の・主要構造部の解釈などと民法とがごっちゃになっているようで、まったく的を得ていないというか苦し紛れのようですね。民法においては、「建物を境界から50センチ離しなさい」といっているだけで、細かい規定は何もありません。つまりそれが住居部分であるか否かは問題ではなく、車庫であろうと物置であろうと建物に変わりはないのです。
 しかしながら、現実には民法の境界線からの離れを法律通りに主張できるかどうかは単純には判断しにくいものです。ご相談の地域の状況や都市計画法上の用途地域・防火指定の有無にもよりますが、一般的には、民法よりも建築基準法・都市計画法が優位になります。例えば、防火・準防火地域の耐火建築物であれば、境界線に接して建築が可能になります(最高裁の判例)。
 民法234条は相隣関係と呼ばれる規定のひとつで、相隣者がお互いに境界に接して建築をすると、建物の改築や修繕の時に支障をきたし、日照、通風、採光などについても好ましくない住環境となるので、それを回避するためにお互いに50センチは離しましょうというものです。しかし、その数値は古来の木造建築に関する習慣に由来しているため、現代の状況に必ずしも則していない面もあります。また、同236条には「ただし、前2条の規定と異なる習慣があるときは、その習慣が優先する」とあり、50センチが絶対的な数字ではないことが謳われています。実際、木造建築の防火性能が格段に上がり、また都市部における土地の有効利用という観点から、すでにその地域において接境建築物が多く存在する場合には、民法234条は適用されないという最高裁の判例もあります。
 ご相談のケースの場合、まず建築基準法上の違反がないかを調べてみてください。これは素人では外から見ただけではわかりにくいですが、市役所の建築課に行けば、その家の確認申請の概要書を閲覧できます。配置関係は現物と照らして、違反かどうかはわかると思います。もし明らかに役所に提出された配置図と実際の建物が違う場合には、市役所の建築課に相談してみてください。
 民法の234条を主張できるかどうかについては、周辺の家が境界線から50センチ以上離れていて(これは独立した車庫や物置も含めてです)、明らかに民法234条が守られた地域であるか確認してください。であれば、十分に主張できると思います。この場合は最終的には裁判によることになるでしょう。しかしながら、もし裁判に持ち込んだ場合、相手が可能な限り壁面を少なくしたり、パーゴラにしたりと、自己の財産(土地)を有効に使いながらも隣家に対しての配慮もしているという点は、ある程度、評価されるのではないかと思います。先に述べたとおり、民法の規定自体が現代においてはナンセンスなものとなっており、実際の周辺環境や受忍の限度といった尺度で裁判が行われる傾向にあるようです。
 話が難しくなってしまいましたが、要は法律の50センチという数字にこだわらず、今後、近所づきあいをしていく上で、お互いに譲りあえるポイントはどこか?という話し合い方が良いのではないでしょうか。一方的に我慢する必要はありませんが、一方的に権利を主張するのも考えものです。せっかくの新居。これから長く暮らす土地でもあるのですから、法律だけに頼ることなく良好な近隣関係を築き上げる良いきっかけにしてください。



 住宅のクレームではないのですが、相談にのっていただけないでしょうか?
 実は誠に恥ずかしい話なのですが、買い物をしたじゃがいもを、いつも置いておく場所とは違うところに紙袋に入れたまま3ヵ月以上も放置してしまいました。昨日、何かイヤな臭いがすると思い、どこだろうと探し発見したのです。全く忘れていたので、びっくりして袋を引き出すと、腐っていてベッチョリ! 置いてあった場所はキッチンの片隅の、フローリングの上です。とにかくすぐに掃除を始めたのですが、驚くことに腐っているだけではなく羽蟻のような蟲や、黒い蛆のようなものが無数にいます。めまいがしました。全て取り除いてフローリングをこすったのですが、黒く変色しています。キッチン用の泡ハイターをかけ除菌しました。黒い変色は少しだけ薄れましたが、床にしょうゆをこぼしたような感じです。また、板と板の間の溝も真っ黒なので竹串を通してみましたが、全て取り除けません。一生懸命やっていくうちに溝がどんどん深くなっていきます。穴があくんじゃないかと不安で途中でやめました。
 自分のだらしなさを曝け出し、本当に恥ずかしいのですが、家を建ててまだ3年です。主人に話せばひどく叱られるだろうし、自分の責任なので何とかして元通りにしたいのです。方法がありましたら、どうか教えてください。それから、溝の部分は濡れていたために削れてしまったのでしょうか? それとも、その部分が腐ってしまったのでしょうか? 心配でたまりません。どうか良いアドバイスをください。お願いいたします。
 
 化学的な原因は、専門でないのでよくわかりませんが、きっと芋の持っている水分や成分が空気中の細菌の繁殖を促進し、そこに細菌を好む虫がキッチンの配管や隙間から侵入してきて群がったのでは?と思います。改善方法は、一部フローリングを大工さんにはがしてもらい、おそらく下地も駄目でしょうから、下地フローリング等とも張り替えを計画されたほうが良いと思います。はがした時に、できれば駆除業者さんも呼んで駆除後施工するほうが、より確かだと思います。ただ、今回のご質問ですと、ご主人にわからないうちに簡単に直したいという意味もあると思います。見せかけだけで何とかごまかしたいのであれば、ホームセンターにフローリング用の補修セットがありますので、それでごまかせると思いますが? 関心しません。ここはしっかり事情をご主人にお話して、しっかり修繕することをお勧めします。まだ3年しかたっていない住宅ですし、今のうちにしっかり修繕しておいたほうが、今後の生活においても安心できると思います。



 マンシヨンに住むということは、かなり私にとっては勇気のいることでした。子どものころ、田舎の広い所で育ったせいか、他人の話し声が聞こえる生活など考えもしませんでした。しかし、環境とはおそろしいもので、だんだん気にならなくなるものです。マナーや常識のない人は、どこにでもいます。あまりひどい時は、はっきり言うのもいいんじゃないでしょうか。ただ、あまりはっきり言う人は、女の人には嫌われてしまいます。そうです、今わたしは、戸建てに住んでいます。はっきり言い過ぎたのと、やはり蛙や虫の声は気にならなくても真夜中の他人の声は慣れませんでした。どうしてもマンションがだめな人は、戸建てがいいと思います。広くなくてもマンションよりは、プライバシーが確保されます。いかがですか。




  私は築5年のマンションに住んでおります。部屋は11階でかなり風が強いのですが、去年の冬、初めて居間の窓(約4×1.3メートル、3枚の引き違い、外側アルミシングル、内側樹脂シングルサッシ)の外窓と内窓の間にこんもりと雪が積もっており、大変驚きました。居間の窓からは絶えず隙間風が入り込んでおり、窓辺に座っていると、常に空気が動いているのが容易に感じることができるくらいです。隙間テープなどでできうることはすべてやってみたのですが、効果はありませんでした。
 私が思うには外窓、内窓ともに何らかの欠陥があり、気密性が落ちているのではないかと思っています。ある大手リフォーム会社の人に見てもらったのですが、外窓はマンションなので(共用部なので)取り替えたりすることはできない。パッキンを替えるくらいしかできないが、効果はあまりないかもしれない。内窓を替えても隙間風を完全になくす商品はない。それなら内窓をもう1枚付け足して3重にするのが良いと言うのですが、付け焼刃的解決方法のような気がしてどうも納得がいかないのです。このような状況で最善の解決方法を模索しているのですが、もう考えれば考えるほどわからなくなってきてしまいました。
 こういった場合どのような解決手段があるのでしょうか? 今年の冬は暖かく過ごしたいのです。どうか良いアイデアをご教授ください。よろしくお願いいたします。
 
 窓からの冷気の侵入はコールドドラフト(窓全体に冷やされた冷気が窓の幅で降下して、足元を冷やす現象)とコールドリボン(窓の隙間からリボン状に細い冷気が下がってくる)といわれる現象があります。いずれも窓の近くにいれば隙間風のような感じを受けます。コールドリボン現象は、質問者が実践したように、モルトプレーンと呼ばれるパッキンを丁寧に取り付けることで、かなりの解決を見ることができるでしょう。特にコーナー部分に継ぎ目の断点がないようにしなければなりません。
 問題はコールドドラフトですが、本件のような2重サッシの場合、サッシ自体の断熱性能がかなり劣っています。おっしゃる通り3重にしても大した効果は期待できません。サッシとサッシの間の空間で空気が対流してしまうからです。
 対策としては、外側の1重のサッシのガラスをアタッチメント方式の金物を付けて、ペア−ガラスに取り替えることができます。3重サッシにするより費用は安くできますし、見た目もほとんど変わりません。窓からの熱損失量をほぼ半分くらいに抑え込むことができます。ぜひ、実践して今年は快適な冬を迎えてください。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。 アドレスは http://www.fas-21.com/ です。 もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。



 こんにちは。20代で大きな買い物、妊娠・出産などを経験し、頑張っている方とお見受けしました。私はNMさんと似た環境ですが、アパート住まいをしている者です。
 大変ご自分を責めており、嫌気がさしている様子ですが、レスがつけづらい書き込みだと思います。差し支えがない範囲で、問題点を整理して再書き込み願えないでしょうか。
1)何が気に入らないのか……「今の生活」などではなく、できるだけ詳しくお願いします。
2)その問題点は、どのようなデメリットがあるのか
 
 出来上がった家(建物)が嫌いなのか、家づくりという過程を楽しめなかった自分たちが嫌なのか、否、今の家のメンテナンス(日々の掃除または修理に追われていたり)や音が筒抜けな生活が嫌だetc…。何が問題なのかが見えてきません。伺えるのは、NMさんが自分を責めている様子だけです。
 ただ、子どもにはできるだけ笑顔で接してあげてほしいと思います。NMさんも子どもの笑顔に励まされたこと、ありますよね? 癒されることばかりではなく、NMさんがみんなを癒してあげられたらいいなぁと思います。




 ポンプメーカーに勤務しております。おそらく、みなさんの言う通り、ウォーターハンマーが原因でしょう。給水方法は圧力タンク方式が一番怪しいと思います。しかし、解消する方法は、給水方法とはあまり関係ありません(自然流下でしたら別ですが) 。閉栓後の圧力の逃がし方と、配管の長さの問題になります。おそらく、蛇口とポンプの間にある逆止弁がきちんと働いていることと、逆止弁と蛇口の間の配管が長過ぎるのに、対策を取っておかなかったことが原因かと思われます。
 非常におおまかにいうと、栓を閉じるときには配管内を走ってきた水が慣性の法則で、そのまま流れようとする力と、栓を閉じてしまったっために出口がなくなったために逆流する水の流れができます。そのため、非常に高い圧力の場所と負圧の高い場所が生まれてししまい、実はこの負圧の場所が音の原因となります。
 対策方法としては、

  1. 配管にエアーチャンバーを設ける
  2. ワンウェイサージタンクを設ける 
  3. フライホイール式のポンプに交換する(最近はインバーター式のポンプが出ていますので、そちらでも可能かと)
  4. スモーレンスチャッキバルブを設ける

です。一番安上がりなのは、4番の方法だと思いますよ。
 ご自分でなさるのはちょっと難しいでしょう。何せ、配管の間に機器を取り付けることになると思いますので。管理人/管理業者へクレームを出したほうが良いと思います。まず、どんなに高くても10万以下くらいの費用でしょう。作業も2人までで十分できます(××設備、○○管工、△△水道ってとこでやってくれるでしょう)。時間も半日くらいで済むでしょう。 
 また、なぜトイレからは音がしないのかというと、トイレは、一回流してからタンクに水が貯まるまでの制御が、ほとんどボールタップという栓の付いた浮きでされています。この栓は本当に徐々に徐々に閉まっていくので、配管内の圧力も逃げ易いのです。
 それから、参考までですが(ここでは、通用しないみたいですが、他の方へ)、非常に軽い症状の場合は昔ながらのひねるタイプの蛇口にすると、音は軽減します。それも、徐々に閉めていくので、配管内の圧力が異常になりにくいためです。症状の重い場合は配管の破損、破裂につながります。管理人さんへ、配管が破れたときの修理費用(破れ箇所もわかりにくい上に、壁、天井、床下に入っているので、もう大変)を考えると、今のうちに対策を講じたほうが良いと、脅しましょう。




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