住宅クレーム110番
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 現在、2〜3年後の新築住宅建築のため、いろいろと情報を集めているところです。内装壁に、ドライウォールというものがあると聞きましたが、どのようなものなのでしょうか。工法、費用、利点、欠点など教えてください。よろしくお願いします。
 
 ドライウオールとは、北米の住宅のほぼ99%が採用している内装仕上げ工法です。本来は、内装壁の石膏を塗る湿式(wet)に対して、石膏ボードを使用して仕上げる工法が乾式(dry)なので、ドライウオール工法と呼んでいました。それが、そのうちに石膏ボードの表面に塗装を施すことをドライウオール工法と呼ぶようになり、日本では一般的なクロス仕上げと対照的な工法として注目されており、使用する石膏ボードの種類、張り方、目地処理など、目に見える部分以外でもビニールクロース仕上げとは根本的に異なる工法です。

*費用は、単純にクロス仕上げの1.7から2倍かかります。

*利点は、
  1. 塗料にノンホルムアルデヒドやノンTVOC等を使うのが一般的なので、室内空気環境が最良のものに保たれます。
  2. 補修の際は、クロスですと壁面全てを変えなくてはなりませんが、ドライウオールは塗装ですので、補修穴や汚れの部分だけの補修で済み、割安で小規模な工事となります。
  3. 仕上がり感はビニールクロスのそれとかなり異なり、石膏の質感が内装に出てきます。
  4. 塗装の色やテクスチャー(表面のキメ出し)で個性を演出できます。

*欠点としては、
  1. コストが日本ではまだ高い。これは、日本での普及度がまだまだ低く、技術を持ち専門に仕事をできるドライウオーラー(職人)が少ないということが起因していると思います。北海道では、ドライウオールの材工の工事ができる会社は、当社も含め4社ほどしかないのが現状です。ですが、その使用率も年々上がってきており、輸入住宅の普及につれて、内装もドライウオールでというリクエストが増えてきております。

 ちなみに、6月の札幌国際住環境見本市では当社ブースにおいて、ドライウオールのモデルを展示いたしますので、ご覧ください。



 ご回答いただき、ありがとうございました。
 私の説明が足りなかったと思われますので、追加補足させていただきます。
 建売には、多少の外壁のひび等は仕方のないことというご回答でしたが、同時進行で建てられた4メートル道路を挟んだ向かいの家には何の変化もなく、3ヵ月程早く完成した隣と斜め向かいのお宅、半年早く建てられたその隣の家には、2〜3ヵ所のひびが発見されました。もちろん外壁材は色こそ違え、同じ物が使われています。外壁材のメーカーの方も見に来た時に、「気候の変化で多少の収縮などはあるものの、こんなにひどい割れ方(我が家の事例)は考えられない」」と、おどろいていました。どうにも腑に落ちないのは、同時進行で建てられた2軒で、全く被害状況に違いがあるということです。
 その後、業者には主人が、「釘不足は誰の目から見ても明らかで、釘位置もあまり端に打てば、過大な力がかかるのは常識なのではないか(原因は釘にあると言い出したのは、業者なので)。たとえ下請けの仕事にしても、ろくに確認もせず引渡したのは、そちらの責任であり、重大な瑕疵ではないのか。サイディング材も、使用したものは廃番になっているが同色の後継品が存在しているので(メーカー確認済)、それを使って張り替えも可能ではないか。あまりにも被害の酷い北側の壁だけは、張り替えてほしい」と話しました。業者は承諾したようですが、私にはこの会社がどうしても信じられず、たとえ張り替えたとしても、本当にきちんとした修理をするかどうかとても疑問に思っています。
 いっそのこと第三者に調査してもらい、修理の有効性やその他の問題点を指摘した上で、修理をさせたほうが良いのではと考えています。ただ、それにはどれだけのお金と時間がかかるのか、そしてそうしているうちにも家の被害が広がっていくのでは、とにかく早急に応急手当してしまったほうが良いのではと、いろいろ思い悩んでいます。
 再度、お知恵をお借りしたく、よろしくお願いいたします。
 
 いくら建売住宅といっても、外壁に亀裂が生じて、放免されるものではありません。しかし、本件を法的に訴えて、質問者の利益になるかというと、大変に難しいものがあると思います。外壁の亀裂に対して瑕疵担保責任が明記されておりません。したがって、業者に対して道義的な責任対応を求めるほうが得策と思われ、前回のような回答となりました。
 第三者に調査していただく方法も一つの手段ですが、私の多くの経験事例から判断して、業者に完璧な無償補修の指導を行うことは大変難しいのではないかと思います。その場合、施工業者との心情的悪化が懸念されます。
 近所の同類の建築物との違いについては、工事時期によって外壁のストック環境が異なるため、そのような場合(トラブルの有無)も十分考えられます。また、外壁の向きによっても環境が異なる場合があります。
 このままで大丈夫かということですが、外壁の下に当然ながら通気層が作られています。さらにはその下に防水シートが敷いてあるはずです。この亀裂部分から雨が侵入しても、建物内に影響を与えないで、この通気層から除去される仕組みとなっております。少なくともそのように施工がされているかどうかの確認は必要ですが、その通りであればさほどの心配はいりません。
 業者は補修することを承諾しているということですので、必ずしも無責任な業者ではないように思われます。あなたの心情を穏やかに訴えて、快く補修を促すほうが、質問者にとって得策と考えます。

★回答者に、もっと詳しく知りたい場合、また、直接聞きたい場合は、回答者のホームページに質問欄があります。 アドレスは http://www.fas-21.com/ です。 もちろん住宅110番に今まで通り質問していただいても構いません。



 袋小路で駐車禁止の道路に関しては、起訴しても公判を維持することが難しいため、各都道府県の警察本部から、取り締まらないように通達が出ています。これは、袋小路の駐車違反に関する刑法上の保護法益(守るべき社会的利益)がその程度ということです。とはいえ、防災上問題だというのであれば、道路管理者(この場合、京都市)にまず相談すべきです。センターラインにソフトコーン(可倒式の棒)を設置するとか、お金をかければやり方はあります。防災上問題のあることを知りながら放置すれば、責任を問われるおそれもあるので、ある程度の対策は考えてくれるはずです。




 現在地元(準工業地域・郊外)でMS購入を計画している者ですが、南側が第1種及および第2種低層住宅地域のため、日照および展望はいいと思うのですが、建築構造が14階建てワンフロア3世帯の総戸数が36戸のMSとなっております。価格も近隣MS価格よりも割安で、駐車・駐輪場や管理費等の諸費用も幾分割安で、月々の支払いを考えれば得だと思います。
 しかし不安なのが神戸震災でも問題になったピロティー建築で、1階には住居がなく駐車場のみとなっています。なにぶん300坪に建てるため、駐車場100%確保のための手段であると思いますが…。
 売主は当然のごとく安全性を唱えていますが、第三者としての識者の方のご意見を参考にさせていただければと思います。

 ピロテイーは、構造が鉄筋コンクリート造か鉄骨造により、多少、地震時の揺れ方および破壊のされ方で違いがありますし、壁量やブレースによっても異なった結果になることがあります。
 ただ、やはり一般的にピロテイーは、構造的には上階と比べて弱いと思います。想像してみてください。当然、上の階のほうが重いので、地震のような横の力に対して大きく変形します。それを下の階で支えるのですから、ピロテイーの柱に大きな力(応力)がかかりますので、やはり変形も大きく支えられない場合、破壊されてしまいます。
 破壊にも曲げ破壊とせん断破壊があり、曲げ破壊よりもせん断破壊(脆性破壊)のほうが壊滅的です。
説明が少し専門的になりましたが、敷地条件としてはしかたないように思いますが、建築構造的には、以上です。



 実家を新しく建てています。上棟式が終わった時点で、いろいろとトラブルがありました。公庫の融資申請も出されてなく、柱や土台など、構造の部分でもずさんな工事がなされていました。金銭面では諦めるしかありません。ただ、今から外部団体に中間検査してもらえないでしょうか。  もし可能であれば、どのようなところに依頼すればいいのか教えてください。私が施主ではないので、詳しいことがわからずすみませんが、例えば何が明らかになればよいのかを指摘いただければ、詳細を追ってご連絡します。よろしくお願いします。
 公庫の融資申請も提出されていないようですが、最初の契約はどうなっているのでしょうか。今回質問されている内容を見ますと、なぜ業者は工事にかかったのか?疑問です。
 通常、概算見積、資金計画、本見積、設計契約、工事契約(設計、工事一括の場合もありますが)をし公庫申し込み、設計審査+確認申請、融資承認までいって初めて工事着工となりますが、今回のご質問だと途中の過程がなされていないように思います。
 また仮になされていたとしたら、確認申請段階で工事設計者および工事監理者が明記されていると思いますので、その方に話すことです。
 どちらにしても、おかしなことが多々あるようですので、まず、施主さんが工事中止を業者に依頼し、弁護士さんに早いうちに相談したほうが良いと思います。 



 初めまして。白蟻の発生が続きますのでご相談させていただきます。

1.経緯
1年半前に、築後45年の木造家屋をすべて取り壊し、プレハブ木質建築により新築しました。昨年5月の連休後半に、白蟻(ヤマトシロアリ)が玄関外側を中心に左右広範囲にわたり大発生しました。旧家屋ではこのような白蟻は発生したことがないのですが、ともかくハウスメーカー経由で消毒専門業者にすぐ来てもらい、玄関(内部)に数ヵ所ドリルで穴をあけ、薬を注入してもらいました。この箇所を選んだのは、一部の木柱が土に接触しているからだそうです(他は、基礎部に防蟻シートあります)。ところが、丁度1年後(今年GW)、昨年ほど多くはないですが、再度、同種の白蟻が玄関(外)前付近に発生してしまいました。

2.ご相談
(1)そもそも白蟻が過去一度も発生していない敷地に、新築後(基礎には通風口あり)半年で大量発生するという事態を、どう理解したら良いのでしょうか?(ちなみに基礎工事の際、建築敷地内<玄関わきから1メートルくらいの所>に昔の井戸が発見されたので埋めてもらいましたが、この時の土に問題あり?)
(2)白蟻は一度発生すると、根治はむづかしいのでしょうか?(消毒は10年保証付きとのことですが、とても心配です)
(3)今回も、昨年同様、専門業者を派遣してもらうのですが、事前に注意しておくべき点、ハウスメーカーへの今後の対処方法などについてアドバイスをお願いいたします。

 この時期あちらこちらで、シロアリの話が出てきます。これは普段、床下などに住んでいるシロアリが分家するために飛び立つ季節だからなのです(ヤマトシロアリの場合)。
 ご相談の内容に関してですが、新築や改築の際には盛り土をしたり、今回のご相談のように井戸を埋めるなどの土壌の手直しをすることがあります。おっしゃる通り、その土にシロアリがいた可能性もありますし、それだけではなく先に書いたように分家し、後からシロアリが住みついた可能性もあります。さらに失礼に当たるかもしれませんが、過去に一度も発生しなかったのではなく、たまたま発見できなかったのかもしれません。そして、こういったことは一般家庭では珍しくありません。
 シロアリの根治の件ですが、通常5年に1度の「シロアリ予防」、または定期訪問型の「シロアリ予防システム」が必要です。消毒が10年保証となっているのは、シートによる予防処理のことを指していると思いますが、通常シロアリ薬剤の効果は5年前後で消失します。つまり1回の消毒による根治はありえないとお考えください。建物をシロアリに食べられない、発生しにくい仕様にし、予防システムなどの導入によって、根治ではありませんが、安心がやっと手に入るわけです。
 専門業者およびハウスメーカーへの対処法ですが、「薬剤の安全性」と「保証」については必ず文書で、提出してもらうことが重要です。さらに、玄関の下と浴室(ユニットバスの一部を除く)の下は人が潜ることができないため、完全なシロアリの確認はできません。そこで、昨年実施したような土間コンクリート部分に穴を開けて、薬剤注入となるわけです。ですから、今年も同様の処理を玄関ポーチ部分に実施されることとなると思われます。化学物質過敏症などが心配な昨今ですので、出た場所だけの対応で十分だと考えます。
 これはみなさまに言っておかなければならないのですが、シロアリはどこにでもいる虫であり、近年の住宅に適合したために木部を食べているのです。シロアリが何によって発生したかに関しては、責任の所在ははっきりしません。従って、良い専門業者、ハウスメーカーなどと協力して、自己防衛に努めることが重要です。せっかく自分の城を手に入れたのですから、5年に1度のメンテナンスはしっかりやりましょう。



 シロアリ駆除について、相談に乗っていただけますでしょうか?
 2ヵ月前に築15年の賃貸アパート1階に越してきました。先日、晩に浴室付近から羽アリが大量(1000匹位)発生しました。敷居がスカスカ状態だったので、多分そこからやってきたようです。大家さんに連絡し(聞けば、1年前にも5年保証のシロアリ駆除を行ったらしい)、シロアリ駆除業者に床下などを見てもらいましたが、シロアリはいないとのこと。壁の間にいるかもしれないが、そこまで駆除するのは難しいそうです。結局かじられた敷居や穴などに薬品をかけ、パテ埋めをしただけで駆除が終了してしまいましたが、とても不安です。その後は陰に潜んでいた残りの羽アリが、薬品をまかれ苦しくて這い出してきている状態です(その数100匹くらい)。羽アリ(シロアリ)が大量発生しても、この建物にシロアリがいないということはありえるのでしょうか? また、薬品の匂いが気になりますが、人体には影響ないのでしょうか? 業者(以前処理した同じ業者)が言うには、「駆除した翌年に出ることはよくあること」らしいのです。これって、本当ですか? 駆除費用は大家さんが負担しているので、再検査のために勝手に業者も呼べません。築15年のアパートで、完全な駆除を求めるのはわがままでしょうか?
 些細なことかもしれませんが、虫嫌いの私としてはとても気味が悪いのです。どうかご意見をお聞かせください。よろしくお願いします。

 シロアリの羽アリは、気づくと大量に出てきてビックリされると思います。そして何よりも虫嫌いの方には、とても苦痛なことでしょう。心中お察しいたします。
 ご質問についてですが、現場をはっきり見ていませんが、通常はシロアリの家族の内、一部が分家をするために羽アリとなるわけで、大半は建物内にシロアリとして残ります。従って、シロアリは発見できなくても建物のどこかに住みついている可能性は非常に高いと考えられます。駆除の翌年に出ることはケースバイケースですが、ちゃんとした駆除を実施していればありえません。薬剤に関してですが、完全無害な薬剤などはあるわけもなく、必ず薬剤の仕様書をもらうようにしてください。これはあくまで、薬剤の中で暮らすわけですから、もし気分が悪くなった時に医者に見せるためです。間違ってもらっては困りますが、「虫が嫌だから殺虫剤を撒く」=「多少の健康リスクを負う」ことなのです。

アドバイスとして
  1. アパート床下全体の駆除を実施したのか?を聞く。しているならば、翌年の発生は若干おかしいので、再点検をお願いする。
  2. 安全な薬剤を使用してもらうのと換気に気をつける。「念のため薬剤仕様書のコピーをください」とお願いする。1〜2週間は臭いが気になります。
  3. 築15年は関係ない! 完全駆除は薬剤散布しかありえません。「薬剤漬け住宅」か「虫とある程度の共存」かお考えください。

 現在シロアリの駆除にはいろいろな方法があります(薬剤も多種多様)。ただし、基本的に、安全になればなるほど費用がかさみます。大家さんが費用を負担する以上、どの仕様にするかの最終決定は大家さんが行いますので、お互い気持ち良く住んでいくためにはよく話し合うことが重要です。



<〜NPO住宅110番より〜ここに寄せられたご相談へ、同じような経験のある方など、読者のみなさんでご意見・アドバイスをいただける方、メールをお寄せください。>

 家を新築する時に、家庭用サウナ(5人用か7人用)を作りたいと検討しております。よく「作ったけれど、利用していない」という人の話を聞きますが、何か支障があったり、維持管理が大変だったり…と、問題があるのかと思い、お尋ねします。また、ランニングコストも気になりますので、アドバイスよろしくお願いします。




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