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 昨年、新築マンションを購入しました。まだ入居して1年というところですが、半年たったあたりからふと気がつくとお風呂マットが赤茶に染まりつつあり、風呂場内のタイル等も同様です。最初は換気が悪いゆえのカビかとも思ったのですが、そのうちにお風呂の残り湯の下に赤茶の沈殿物が認められるようになり、それから真剣に考え出しました。改めて考えてみると、毎日洗濯するタオル類が微妙に赤く染まってきていたり、お水を飲むために台所においてあるグラスも赤っぽく曇ってきています(1年で3個変えましたが、また曇っています)。同じ市内から引っ越してきましたので、水そのものが変わったわけではないと思います。
 一戸建てからマンションへの引っ越しでしたので、マンションの配管の問題かなと思い、管理会社のほうへもその旨を問い合わせましたが、「微生物で健康には特に問題なし」「対処法なし」、また別のときには「水道水の中のカビなので対処法はないです」と言われました。対処法がないと言われても実際、心配・不安が募るので、あちこちのHPなどで情報を探してみると、たいてい「年数のたったビルやマンションで見られる赤水」とあります。しかしウチはまだ築1年です。これは、築年数が古くなって配管に問題が起きてきた赤水と同じ問題がすでに1年目にして起こっているということなのでしょうか? それともまったく別の問題なのでしょうか? 対応方法は本当にないのでしょうか?



回答いたします
ステンレス配管の(株)ベンカン
電話:0120-32-7532
ホームページ: http://www.benkan.co.jp/molco
Eメール:marketing@benkan.co.jp

 マンションにおける水道管のトラブルは、結構多いのが実状です。戸建てと違ってマンションの購入方法は、建築中に購入してしまうケースがほとんどです。つまり、購入者は、現物ではなしに模造であるモデルルームを見て検討するわけです。
 新築時からの水のトラブル事例としては、
@油が浮く
A変な味がする
B洗面台や浴槽が青っぽくなる
C髪の洗いあがりがパサつく
D赤茶っぽい水が出る

 今回は、この中の「D赤茶っぽい水が出る」ですが、明らかに水道管の内部が錆びていると思われます。水道管は最近のマンション事情からすると、「塩化ビニルライニング鋼管」だと思います。本来この水道管は、錆びてしまう鉄管の内部を塩化ビニルで覆って錆びを防ごうとするものです。
 しかしながら、施工する側の技量によっては継ぎ目から錆びが発生してしまい、結果的に錆び水、つまり赤茶色の水が出てしまうのです。最近ではこの対策のために、ステンレス水道管等を採用するマンションや公営住宅も増えてきています。
 今回の対策としては、水道管を全面改修するのが最良です。しかし共同住宅のサガでもありますが、他の住民の方々の同意が必要です。あわせて、莫大な費用を掛けての改修に同意する人は少ないと思います。
 現実的に可能な対策は、浄水器を着けることしかないと思われます。ただし簡易式の蛇口に着けるタイプであれば、全ての蛇口に着けなければなりません。最近では、同様のトラブル対策のために各戸のメーターボックス内に設置する「セントラルタイプ」の浄水器も出てきているようです。
 正直言って、新築から1年であれば十分にクレーム対象にできます。もっとも、後は業者側が誠意をもって対応してくれるかどうかです。
 「微生物で健康には特に問題なし」「対処法なし」「水道水の中のカビなので対処法はないです」という回答をするような業者であれば、あまりにもいい加減としか言いようがありません。マンション住民で組織される「管理組合」内で協議して訴えかけをすることが良いと思います。状況によっては、裁判にまで発展する可能性もあります。その際は、十分に弁護士に相談されることをお勧めします。



 こんにちは。いつも拝見させていただいております。
 私どもも分譲マンションを購入して2年半、入居当初から上階の騒音にかなり悩まされている次第です。子どもの走る音、飛び跳ねる音、それはそれはものすごい音です。爆弾が落ちるような…。何度か先方に話をしましたが、夫婦そろって常識や配慮に欠ける方。良識ある社会人とは思えない発言ばかりで、当方もあきれるばかりです。言ってもこちらがいやーな気分になるばかりです。全く反省なし。毎日のことなので、相当しんどいです。何でマナーを守って生活している側が一方的に被害を受けなければならないのでしょうか。だからといって、当方は下階の方に騒音をたてようとは思いませんが…。
 今まで、弁護士、マンション相談、管理組合、インターネットの相談など、あらゆるところに相談しましたが、あまり良い方法はなさそうです。実際、ここに住んでみて生活音がかなり漏れることを感じています。以前も別の分譲マンションに住んでいましたが、とても快適に生活できていました。それに比べ、ここのマンションは(上階が非常識なのはもちろんのことですが)上下の話し声、トイレの排水音、物音、足音、下階の子どもが走るとドンドンと振動が響いてきます。こんな状態では全くプライバシーがありません。パンフレットには防音住居と記載されていたのに…。
 あまりにも構造が悪いと感じました。欠陥住宅ではないか? どんな構造になっているかと図面を探して管理組合に確認しましたが、所持していません。管理会社に依頼したら渡せないし、コピーもできないと言われました。どうしても、というなら閲覧に来てくれと言われる始末です。我が家の図面ももらえないなんて信じられません。
 マンションの図面は誰に権利があるものでしょうか? 管理組合規定には何も書かれていません。管理組合または個人の手元に保管することは可能でしょうか? アドバイスをお願いします。
 



アドバイスいたします
いずみ建築工房
泉 徹
電話:011(738)2006


ブログ: http://kenchikudanten.way-nifty.com/
建築の不思議な納まり: http://kenchikudanten.way-nifty.com/photos/izumiya_phot/

 音の問題と竣工図の保管について
1.音の問題は、音と個体伝播による振動の問題に分かれます
 音のエネルギーを減衰させるためには、個体にふれるとき多有孔で柔らかい材料でエネルギーを減衰させるか、隙間のない質量の重い物で遮音します。振動の個体伝播の場合は、個体伝播を遮断する部分の縁を柔らかい材料で覆い遮断します。振動を受ける個体の面積を小さくする、振動の周波数帯を高くする、低周波を遮断することは難しいのです。音の問題を解決するために行き着くところは、放送局の放送室と同じようなものを造ることになります。音は情報です。音の発生源をを理解すると、騒音は情報に変わります。音の発生源と理解し合えば少しは良くなるのではと思っています。音を物理的に遮断するためには詳しい図面と調査が必要ですが、被害者の心理的要因がある場合は、建築士(建築家)でカウンセリングのできる人が必要です。
2.設計図書の保管
 設計図の著作権は著作を放棄していない限り設計者に帰属します。図面の複製は著作者の承諾が本来必要になります。建て主は設計図書を購入するのではなく完成した建物が目的で、設計図は手段なのです。竣工図は設計者から直接設計図を購入する(設計の委託者の承諾が必要です)ことも可能でしょう。竣工図(竣工図は施工者が作成する)は建物を維持管理するために必要なので、分譲集合住宅の竣工図は道義的に管理組合が保管する必要があります。中には、設計図や竣工図を見られたくないと思っている業者もあるようです。筆者の知っている中でも、設備電気の竣工図は残っていたが、建築は平面図と立面図、面積表しか残っていないということがありました。(詳細図、構造図は保存期間を過ぎ破棄されいた? 破棄した?)
 設計図は建築士法で5年の保存期間を過ぎると破棄できるので、処分する場合があります。分譲会社のモラルが問われることになるので、必然的にどこの分譲会社が良いかが俎上に上がります。

※ これより先は弁護士に判断をゆだねたいと思います。



 はじめまして。
 今年初めに不動産会社から土地を購入し、地元の工務店に建築を依頼、地鎮祭も済み、設計も仕上がり、建築確認もおり、あとはいよいよ建築、という段階になって地盤が弱いので補強が必要ですと言われました。
 そうとわかれば早速取り掛かっていただかなくてはと思っていますが、どうも腑に落ちないのは、この時期になってナゼ?ということです。工務店の営業マンは建築現場一帯が住宅街であることや、簡単な解体工事を行った際のおおよその見当(?)から、地盤は強固であると見越していたようで、検査結果に驚いている様子でしたが…。
 今さら、地盤補強代(100万円以上)のために設計・設備を変更するわけにもいかず、外構費を削ることになりそうですが、このような場合、工務店や設計士には何ら責任は発生しないのでしょうか? 何だか全額負担というのが腑に落ちないのですが。
 



回答いたします
住まいを科学する技術集団・新住協メンバー
勇和建設株式会社
代表取締役 齋藤 保雄
電話:011(721)7940

 住宅の設計施工に携わる一人の技術者として回答させていただきます。(以下、建てようとしている住宅が木造住宅であることを前提にしています)
 とりあえず私の結論としては、工務店に道義的責任はあるように思いますが、工事費は、施主負担とならざるを得ないでしょう。
 設計段階において建設予定地の地盤が良好か否かは、第一に心配しなければいけないことであると思っています。近隣の地盤情報は、建設業者が十分に把握していなくても、杭施工業者や杭メーカーがかなり詳しい情報を持っていることが多く、電話一本の問い合わせで調査を要するかどうか無料で相談に乗ってくれると思います。その努力を怠ったのでしょうか? ただ、基礎工事着手前に気づいて施主に正しい報告をしたことは、当然のことではありますが、少しは評価される点でしょう。
 今回のケースの、基礎補強工事分の一部でも業者負担にできないか…という部分については、契約条項を確認しないと明確な回答はできかねるところですが、建設業者に負担を求めるのは無理なような気がします。そのあたりのことは法律論になりそうなので、弁護士さんからのアドバイスをいただければと思います。
 基礎補強には様々な方法と手順があります。まず、基礎補強が必要かどうかの調査は行れたのでしょうか(一般的には、スウェーデン式貫入試験という地盤調査を行います)。そのデータと設計した住宅の重さ(設計荷重)を照合してみて、どのような基礎補強方法が経済的で安心できるか、を検討する必要があります。杭だけでなく、様々な方法があるのです。
地盤の地耐力が3〜5t/m2であれば、杭を打たなくても荷重を支持させる方法はあります。基礎底面のフーチングを広くするとか、あるいはベタ基礎といって基礎底面全面をコンクリートの一枚板とする方法などがあります。3t/m2未満のときは支持地盤の深さや土質に応じて、支持杭か摩擦杭、あるいは地盤改良工法などが考えられます。
 住宅全体の工事費がいくらかはわかりませんが、杭工事が100万円を超えるというのは、一般的な住宅では費用の掛けすぎのような気がします。50万〜100万円の間で納まる基礎補強工法がないか、再検討していただいてはいかがでしょうか。



 ワンルームに一人暮らししています。住んでみたら、隣は同棲中。話し声もうるさいし、けんかで暴れるし、結構聞こえてうるさいです。一応規定では他人を住まわせてはいけないと明記されているし、2回も不動産会社に訴えましたが、冷たいです。トラブルには関わりたくないって感じの態度でした。
 同棲を否定するわけではありませんが、こうも防音が悪いところで同棲され、同じお金を払うのは不満です。何かいい方法はあるのでしょうか。
 また、こういうことがないように、次からは不動産会社や大家さんをきちんと選びたいと思うのですが、何か選び方にポイントはあるのでしょうか。




 今年3月末に、ある住宅メーカーと新築一戸建ての契約をしました。契約時の見積もりは約3600万円でしたが、他のメーカーと競合させていたのと、期末決算前ということで、約3000万円の請負金額が提示されました。設備などは他メーカーと遜色なかったので契約することにしたのですが、その見積書には、設備やオプション関係は明細が添付されているのに、肝心の『本体工事価格』は『一式』と書かれた1行のみ。これでは、仮設工事にいくら、基礎工事にいくらかけているのかさっぱりわからないし、実際に単価がどれくらいの(グレードの)材料を使用しているのか、まったくチェックできません。
 営業マンに聞くと、「見積もり用のコンピューターのシステムで、本体工事価格は坪単価で計算されており、明細がアウトプットできない」「自動車と同じで、本体価格はグレードに応じて決まっており、見積明細にはお客さまのオプションと、設備や材料の増減分のみしか表記されません。他のお客さまも、それで納得されています」とのこと。本当なのか? これでは、せっかく競争見積もりをしても、施主は比較検討ができないし、約600万円の値引きのメリット自体、疑わしいものになると思いませんか? 営業マンに「着工まで時間をあげるから、なんとか明細を作ってくれ」と猶予を与えたのですが、先日「やはり、会社として明細は出せません」との返事。
 こんなことが認められるって、商取引上問題ではないのでしょうか? 本体工事一式で、この家が価格に見合う基本性能のある家かどうか、どうやってチェックできるのでしょうか? 「私を信じてください」としか言えない営業マンと、このような住宅メーカーに対して、見積明細を出させる拘束力のある法規はないのでしょうか? 着工が迫っていますので、至急お力をお貸しください!
 



〜リプランホームページより〜

 まさにおっしゃられるとおりです。日本の住宅生産システム全体を覆っている不透明さの根元はこの問題です。何の根拠もなく金額だけの「営業」感覚で住宅を「売買」するという感覚が、こうした誤解を生んでいると言えましょう。
 ただし、外形的には契約をしてしまっている現実があります。その内容にもよりますが、すでにこうした条件を呑んで契約を交わしていると言われてしまう可能性があります。
 たとえて言えば、魚屋で「マグロをくれ」と言って何軒かまわり、その中で一番金額が安かった魚屋と「マグロを買う契約」を交わした。ところが実際になってみると本当にマグロなのかどうかすら疑わしい、というようなお話です。また、意外とよくあるのですが、壁構造式のパネル住宅を「買って」、その家に柱がないとクレームを言う建て主さんのケースにも似ているでしょう。
 どうも契約の仕方自体の問題のようです。本来、見積もり競合をさせるなら、間取りや構造はもちろん、細かい部分までの建築仕様を決定し、その同一プランに対して競合各社の見積もりを取るべきなのです。それでこそ、まともな競争が起こり、「良いものが安く入手できる」という消費者の利益になる構造が生まれるのだと思います。
 しかし残念ながら多くの場合、こうした基本が行われているとはいえないのが現在の状況なのです。



 我が家は義理の父の仕事の関係で、使用済みの枕木を安く手に入れることができました.その枕木を1メートルと50センチの長さに切って、レンガを敷く要領で敷き詰めました。敷くために深さ15センチの溝を掘るのと枕木を切るのとで半日、高さ(水平)を確かめながら敷き詰めていくのに半日の作業でした。
 きっちり詰めるのではなく枕木の間を数センチずつあけていくことで、長さの調整をして切る手間も省けました。素人がやることなので多少デコボコはありますが、枕木だからそれも味わいがあっていいと思っています。出来上がりにとても満足しています。
 チェーンソーを使うのと(義理の父から借りた)、枕木をいかに安く手に入れるかがポイントになるので、あまり参考にはならないかもしれませんが…。
 ちなみに、残った枕木を積んで簡単なベンチを作ったら、子どもたちのお気に入りの場所になりました。
 



 マンションの騒音の問題が多いようですが、なぜそういう騒音が起きるのか、室内に侵入してくるのか、ほぼすべてのジャンルにわたって解説している本があります。

学芸出版社 『建築と音のトラブル』
日野正典・中川清・縄岡好人・平松友考著

 大きな書店なら建築コーナーにあると思います。著者は大手ゼネコンの研究員で、実例をもとにわかりやすく書かれています。もともと設計や施工監理の実務担当者向けに書かれている本ですが、詳細なデータの読み方はともかく、音が伝わる仕組みについては素人の人でも読んでわかる内容です。悩んでいる人はひとつの方向性が見えてくるかと思います。
 異常に神経質な人や、異常な騒音を発する住人・諸設備の存在自体も問題ではありますが、それよりも、建物の設計や施工の問題で異常に音が増幅されたり伝わりやすくなってしまっている事例も多々あるようです。
またこの本には、典型的な例とその対策、対策前と対策後の比較まで測定データ付きで載っているので、騒音の発生理由-対策-効果という流れが明確に理解できます。
 騒音で悩んでいる方は、ただ単にうるさいというだけでは説得力を得られないでしょうから、少し勉強してみるのはいかがでしょうか。
 どうしても我慢できないなら、住民関係がこじれる前に騒音測定でもして、原因音とその周波数など、何が原因なのか理解するところから解決方法を探るというのはどうでしょうか。もしかして、パイプや壁のちょっとした改修でウソのように消えるかもしれません。
 生活音の場合、うるさいからといって、隣戸や上階の住人が悪いとは限りません。もし構造に起因する音だとしたら、被害者は知らず知らずのうちに加害者になっている可能性が高いのです。私は建築関係者ではありませんが、参考になったのでお知らせします。
 



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