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 新築マンションを購入して5年になります。去年ぐらいから上階の騒音がかなり気になり始めました。ほとんど素通しのようになってきたので、(どんどんひどくなっていくような気がします)ふと天井を見たら、壁紙に白い条がひびのように入っていました。まさかと思いつつ針を刺してみるとずっぽり入りました。壁紙をはがして見ると見事なひびが・・・気をつけてみると各部屋に同じようなひびが。特に寝室はひどく、対角線上に1本、その他4本入っていました。寝室の上はピアノが置いてあり、非常に心配です。ちなみに外壁にもひびがあり、雨水の浸入によって和室の壁紙がはがれてしまいました。このようなマンションに住んでいて大丈夫なのでしょうか?

「アドバイスいたします。」

坂田建築設計事務所
坂田 克敏
電話:011(891)6998
 結論から申しますと、建築士などの専門家に原因を詳細に調査していただいき、マンション販売会社又は施工会社に修繕をしてもらうことをお薦めします。
 今回の件について、こちらの方で構造専門の方と内容を検討しましたが、やはり文面だけでは正しく回答するのは難しいものがありました。といいますのも実際どの程度のひび割れなのか、又設計時のコンクリートの強度、厚さ、鉄筋の配筋状態によって回答が異なるからです。
 コンクリートのひび割れに関して一般的には 1.構造上の欠陥によって発生する場合、2.地震などの大きな外力によって発生する場合、3.コンクリートの乾燥収縮によって発生する場合など様々です。通常RC造の設計では上階にピアノが置かれたくらいでは構造上ひび割れることはないと思います。
 騒音に関しても構造や仕上げを変える(例えばカーペットをフローリングに変えるなど)以外、遮音性能が著しく変化することは考えにくく、5年間で自分達の生活が変化するように、上階の方の生活が音の出るような生活(例えば子供が出来た、生活に慣れがでて下階を気にしなくなったなど)に変化したとも考えられます。
 ただ外壁のひび割れに関しては場所にもよりますが、かなり問題を含んでいると思います。調査の結果にもよりますが、ひび割れそのものに関しても亀裂の巾によってはコンクリートの中性化が早まり、鉄筋が錆びてしまうという問題もありますので、樹脂を注入するなどの検討も必要かもしれません。調査に当たっては、マンションの他のお宅がどの様な状態になっているかもお調べになった方がよいでしょう。自分の所だけなのか全体的にそうなのかでも対応が違うと思います。
 いずれにしましても具体的に外壁から雨漏りがしているという瑕疵があるわけですから、それを含めマンションの管理組合があればそこから調査を依頼し、きちんとした報告書を作成していただき、マンション販売会社又は施工会社と協議をして修繕をしてもらうと良いでしょう。



 いつも拝見しています。早速ですがご相談です。
 2年ほど前に、隣の家が庭の一部を削って車庫を建てました。(車庫といっても、数本の柱と屋根だけの簡単なものですが)問題はその車庫の基礎が、うちの土地にはみ出しているのです。
 なぜ隣りがこの様な初歩的なミスをおかしたかというと、うちも隣りも、坂道に建っており、うちと隣りの間には、斜めに建つ水壁があります。この斜めの水壁にもたれかかるように、基礎を作っているため、水壁の地面に接する部分は良いのですが、基礎が高く立ち上がるにつれて、うちの土地に入ってきていると言うわけです。
 生活する上で全く支障はありませんし、多めに見ていましたが、このまま長くほうっておいて、将来的に家を立て替えるなどで、隣りの車庫を撤去してもらわなければならない場合、土地の所有権を主張し、強制的に撤去してもらうことができるのでしょうか。
 宜しくお願い致します。
 



弁護士さん登場シリーズ
回答者/札幌在住の弁護士・越後雅裕

 貴方と隣家の土地との位置関係や高低差、車庫の基礎の現状、「斜めに建つ水壁」の現状などが不明のため、適切な回答になるかどうかわかりませんが、貴方の土地上(地中、上空を含みます)に侵入している他人の物については、貴方から土地所有権に基づき妨害物の排除・撤去を求めることが出来ます。
 なお、隣家の車庫の基礎部分が貴方の土地上に侵入したままの状態が長期間(10年もしくは20年)続くと、場合によっては占拠されている土地部分を隣人が時効により取得してしまう可能性もないとも限りませんので、一度隣人と話しをして侵入の事実を確認してもらい、「車庫の基礎部分が貴方の土地を侵入していること。今後請求を受けたときには基礎部分を撤去すること」を記載した文書を作成しておいた方が良いと思います。
 また、車庫が完成する前であれば、土地境界線から50b以上離して建てるよう求めることが出来たはずですが、建ってしまった後は多少の損害金の請求をすることが可能です。(民法234条)



 初めて投稿させて頂きます、広島県在住、36歳の会社員です。
 先日、去年建てた新居にエアコンを取付けた際、業者がエアコンダクト用の貫通穴を筋違に開けてしまいました。 業者は、「穴を開けたからと言って家が傾くような事はないから大丈夫です」と言うのですが、私自身、「筋違は、地震や強風などの外力から建物の変形を守るために柱を補強するもの」と認識しているので、穴を開けられたのでは、いざと言うときにその役目が果せない気がしています。
 専門家の方から見ると、その点はどうなのでしょうか? また、筋違本来の機能が損なわれたとしたら、筋違を取り替える修理が必要でしょうか? アドバイス頂ければと思います。
 



回答いたします
いずみ建築工房
泉 徹
電話:011(738)2006


ブログ: http://kenchikudanten.way-nifty.com/
建築の不思議な納まり: http://kenchikudanten.way-nifty.com/photos/izumiya_phot/

 筋違の断面欠損の有効・無効判断として捉えます。建物全体の平面計画・立面(筋違の配置・壁量・建物の見付面積)から構造計算によって判断するのですが、それらの資料がないので適切な判断は出来ませんので、そこまで遡及はしません。筋違だけについて述べてみます。
 エアコンの取付で筋違いに穴(筋違いの断面欠損)を開けた、たぶん柱と筋違いの上側の取付部と考えます。どの程度の欠損か判りませんが、エアコンの冷媒管を貫通するのであれば直径50ミリはあいていると判断します。この場合やはり筋違いを補強するのが必然と判断します。施工方法いくつかありますが北海道と広島では工法が(在来方法でも)異なるので具体的に示すことは困難です。壁を取って筋外を取り替える又は欠損部を添え木して補強する(構造計算が必要です)さらに全体として判断するのであれば(全体の壁量筋違のバランス見るのであれば)、地元の級建築士会又は建築士事務所協会で相談されるとよいと思います。それぞれ会はHPを持っているので(工事中であれ別)検索エンジン直ぐに見つかるとおもいます。連絡して相談されるとよいと思います。



 せっかく建てた家が、思いもよらない事で後悔されているお気持ちを察しますと人事とはいえ非常に残念でなりません。
 文面だけではわからない苦労があったと思いますが、知らない土地の「風の強さ」を想像して家を建てる事は容易ではないと思います。
 ある建築士さんの話ですが、家を建てる土地に一日中いて、そこで肌で感じた風や日当たりや隣の家や人などの色んな条件と、実際に住む家族の姿を想像して、それから設計する。その土地にあった家をじっくり考える時間を作ってそれから家作りをスタートさせる。いきなり間取りからスタートさせると、出来上がったものがその土地の色んな条件に合わないものが出来る事がある。とおっしゃる方がおりました。
 まさに今回の件はそんな感じがしてなりません。私の個人的な意見としてこれから家作りを検討されている方には
1、「家作りは決して業者任せではいけない!!」
2、「色んな条件を加味した設計が非常に大切」
3、「出来る限り自分自信で見る・聞く・触れる・調べる」

 まして、知らない土地や、遠く離れてなかなか見に行けない土地に家を建てる時には、じっくり時間をかける必要があると思います。投稿され方には、大変同情いたしますが、できる限りの改善をしていく事を楽しみとして、取り組まれた方がよいのではと勝手な意見です。




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